京都府立医科大学連携事業プログラム 特別講義「精神医学の世界への招待」

 

サイエンスチャレンジの企画の一環で、附属中学および高校の希望者を対象に10月18日(水)放課後、京都府立医科大学の成本迅教授に講義していただきました。精神医学の内容だけでなく、生徒の興味や質問に一つずつ答える形で、精神科医としての仕事の様子や学会の様子、講師の研究内容、社会における精神科医の役割などのお話をお伺いすることができました。講義後も先生に個別に質問に行く生徒が多く、アンケートでも進路選択のためになったという意見、精神医学のイメージが変わり興味をもったという意見があげられていました。

 

サタデープロジェクト第2回

 

国土交通省の仕事~トンネル見学~

 国道9号で工事中の京都西共同溝を京都国道事務所の方に案内してもらい、見学を行いました。共同溝とは、ライフラインである水道・電気・通信などを収容する地下トンネルです。安全のためにヘルメットを着用し、トンネルを造る際に作られる縦穴の発進立坑から、階段(少し揺れてスリル満点)で地下36mの深さまで降りると、とても涼しく、直径4.7mの暗く長い空間が広がっていました。実際にトンネルの中を歩き、共同溝をつくることで、都市景観を良くするだけでなく、地震や台風などによる電線の断線及び電柱等の倒壊による道路の寸断を未然に防止できること、揺れに強いトンネルに水道や電気や通信などを入れることで生活に重要なインフラを災害時も守ることができること、京都の地下には大阪湾と海でつながっていた古い時代の地層があり、その後、陸になり堆積しない時代のあと、浅いところに山から水流で玉石が流れ込んだ比較的新しい時代の層があること、地下水位より深く高水圧の場所で立坑と接続する際には、凍結させ強度を上げ安全確実に工事していることなどを、詳しくお伺いすることができました。



キッチンサイエンス~シフォンケーキのひみつ~

 4回連続実施実施のキッチンサイエンスですが、今回のテーマは「お茶」と「シフォンケーキ」です。まずは、滋賀大学加納研究室の学生4名が、「お茶ワークショップ」を実施。お茶を煎れる温度によって、色や味、香りが変化することを体感し、違いが起こる理由等について考えました。お茶は、60~70℃位のお湯で煎れるのが一番美味しいと分かり、家でやってみたいという声が多く聞かれました。「シフォンケーキ」については、次回の実験実習に向けて、研究テーマに沿ってグループ毎に計画を立てました。



知ってるつもりの「発芽」を考える

「発芽」について、土の中から地上に出てくる過程をFormsでのアンケートの回答を共有しながら考えていく講座でしたいきました。芽生えは、土の中から出るための工夫としてフックを作っています。このフックを実際に「もやし」を用いて観察して、形態の異なるものがつくられることから、植物の成長に影響を与える植物ホルモンの存在を学びました。小学校のころに学んだ「発芽」を、植物が生活していく立場で考えることで、気づかなかったしくみに気づき、植物のしくみに興味を持ってくれた生徒が多くいました。



センサープロジェクト~明るさセンサーをつくろう!~

 暗くなるとLEDが点灯するセンサー回路を作成しました。電気回路・オームの法則ってちょっと苦手(?)な雰囲気を感じつつのスタートでしたが、みんな電圧がどう分かれるか、抵抗値がどうであったら良いのか、考えて予測をして、試して、修正して・・・と探究活動のサイクルをしっかりと回せていました。最後には自分たちオリジナルのセンサー回路作りを行いました。頭脳をフル回転させながらの試行錯誤はとてもエネルギーを消費したようです。お疲れさまでした。



水の中でおこる不思議な化学の世界を見てみよう~

 「ケミカルガーデンを育てよう」「カラフルカプセルをつくろう」「試験管内で雪を降らそう」の3つの実験・観察を通して水の中でおこる不思議な化学の世界を体感しました。さまざまな形のカラフルカプセルができたり、雪の形に似た結晶の析出を観察することができ、「ふだんの授業ではできないような面白い実験ができた」、「試験管内で雪が降り積もるような現象はとてもきれいだった」など、実験結果を写真や動画を撮るなどして楽しめていました。

 

サイエンスツアー「福井県年縞博物館・縄文博物館・海浜自然センター」

 

8月22日(火)に、高校生の希望者を対象とした人気企画、サイエンスツアー「福井県の年縞博物館、縄文博物館、海浜自然センター」を実施しました。年縞博物館では、学芸員の方に解説して頂きながら、年縞からわかることや、世界標準となる年縞が水月湖にできた理由を学びました。また、年縞の中の花粉を顕微鏡で観察し、どの年代で蓄積された年縞か同定する体験もしました。根気がいる作業でしたが、研究者になった気分で楽しむことができました。縄文博物館では、三方五湖周辺の水害について、またそれを解決するために水路(今の浦見川)の開発を行った歴史について学んだあと、石工体験を行いました。工具を用いてもなかなか石が割れず、当時の人々の苦労を、身をもって知ることができました。海浜自然センターでは、磯の生き物観察を行いました。ウニ、魚、ヤドカリ、ヒトデ、カニなど様々な生き物がいましたが、捕まえるのはとっても大変!宝探しのように懸命になっている姿が印象的でした。磯で採集した生き物は、部屋の中で解説を聞きながらじっくりと観察しました。体験盛りだくさんのツアーで、帰りのバスではクタクタでしたね。福井の自然と歴史から、豊かな学びが得られた1日となりました。

 

京都府立医科大学連携共同教室「ES細胞からの心筋分化誘導実験」

 

8月17日(木)~24日(木)の期間中の4日間、京都府立医科大学解剖学第2講座の八代健太教授のもと、「ES細胞からの心筋分化誘導実験」が行われ、サイエンス科および文理コースの1,2年生4名がマウスES細胞から心臓の筋肉を誘導する実験に挑みました。今回は、ES細胞から心筋細胞を含む「肺様体」をつくり、その中から自動的に拍動している心筋を見つける、という形で行われました。動物の細胞培養は高度な無菌操作を伴う非常に難しいものですが、1週間の培養をとおして、雑菌が繁殖することもなく、きれいな肺葉体を分化させることができました。残念ながら、心筋の拍動を観察するにはもう少し時間がかかるとのことでしたが、少し前に用意していただいたものについて、心筋の拍動を観察することができました。また、ヒトのHeLa細胞に細胞膜や細胞骨格を染める蛍光タンパク質を発現させる実験も行い、こちらはきれいに観察することができました。

合間の時間には動物の発生や心臓などのでき方、八代教授の研究歴についての講義に加えて、医学生との対話や研究室の案内などもしていただき、受講生徒は、難しいけれども貴重な体験ができたことに満足していました。

 

SHOOT Lab(研究室体験研修)を実施

 

 7月31日(木)~8月9日(水)の3日間、京都府立大学・京都工芸繊維大学の6研究室で、SHOOT Labのメインの取組となる研究室体験研修を実施しました。SHOOT Labは、大学の研究室を訪問して最先端の研究現場を体験することで「科学の方法」を学び、高校に持ち帰ってから自ら課題を設定して研究を継続することで、課題研究の手法を体得していくプログラムです。 

 「府内産物・技術で宇宙ビジネスに参入できるか?」や「光を放つ分子とは?-分子構造と発光特性の関係について学ぶ-」などをテーマとした総合科学・物理・化学・生物分野の研究に、サイエンス科・文理コースの1・2年生30名が大学での高度な研究に挑みました。ある班では、府内産の和紙とこんにゃく糊を使った気球を、どうすれば宇宙空間で持続して滞在させることができるか、という課題に真剣に取り組んでいました。

 このあと、研修で得た疑問や、さらに深く探りたい内容について、仮説を設定し、追加実験を行い、その研究成果をポスターにまとめて年度末に発表します。洛北のSHOOT Labで、探究する力に磨きをかけ、たくましく成長していくことを期待しています。

 

「島津ぶんせき体験スクール」に参加

 

7月21日(金)に島津製作所が実施する「島津ぶんせき体験スクール」に参加してきました。本校からは9名の生徒が参加し、島津製作所三条本社において、可視分光光度計を用いて、色水の透過度測定および簡易分光器をもちいたスペクトルの観察を行いました。「色が見える」というアナログなものをどのようにしてデジタルの測定値にするかを学びました。最後は島津製作所のショールームの見学を行い、普段は目にすることの無い様々な測定器を見学・説明していただきました。みんな興味津々でした。

 

サタデープロジェクト第1回

 

エッシャーの絵を描こう!

 いわゆる「テセレーション」と呼ばれるジャンルの作品を制作しました。これは数学的には正則分割と呼ばれる平面充填を用いたもので、同じ図形をコピーして並べることで作れます。作品の制作の他にも、数学的な裏付けや発展的な作品を作る方法(の数学的な理論)についても話しました。 作業→講義→作業→講義→・・・の順に進行したことで、自分がやっている作業の理論的な裏付けがだんだん理解できてくるのが好評でした。また講義の内容に難しさを感じた人も作業には取り組むことができたので、最終的にはたくさんの人が自分の作品を作ることができました。

 

偏光板で見る物性とテクノロジ-

 偏光板1枚を使って様々な実験を行いました。目の中にはブルーライトを吸収する黄斑色素が規則正しく配列しています。これが80代くらいになると、加齢黄斑変性の原因になるとも言われているのですが、この色素を使うと、鳥と同じように人間もハイディンガーのブラシと呼ばれる偏光を見ることができます。次に、液晶ディスプレイに偏光板が用いられていることを利用して、セロハンテープやプラスチック容器などの偏光特性を見ました。ナノレベルで不規則に並んでいるガラスと異なり、プラスチックの場合には結晶に規則性があるため、偏光特性が現れます。日頃使っている「スマホ・タブレット」と偏光板を結晶分析装置として氷などの結晶の偏光特性を観察しました。

 

マジックケミストリー~タイムマジック~

 反応液を混合させたあと、時間差で溶液が呈色する反応を時計反応といいます。この時計反応を用いて、濃度と反応速度の関係を調べたあと、30秒ぴったりで呈色する条件を考えました。はじめて聞く化合物や用語に戸惑いながらも、すべての班が30秒~1分の間で呈色する条件を見つけることができました。講義の最後には振動反応の観察をしました。色がでたり消えたりする様子は不思議で、好奇心をくすぐられました。「自分達で反応をデザインすることが楽しかった。もっと上手くできる条件を見つけたい」「反応の仕組みを理解することは難しかったけど、色がくるくる変わって面白かった」という感想が見られました。

 

キッチンサイエンス~シフォンケーキのひみつ

「科学の知識や考え方を使って、料理をもっと楽しく上手に作れるようになりたい!」をテーマに、1年間を通して探究活動を行う講座です。今年のテーマはシフォンケーキ!1回目となる今回は、プロのパティシエをお招きして、シフォンケーキの材料やレシピ、上手につくるコツをお伺いしました。そのあと、実際にシフォンケーキを食べながら、「ふわふわ」「しっとり」「すっきりした甘さ」などケーキの美味しさのどこに注目するかを考え、2回目のサタデープロジェクトにむけて研究のテーマ設定およびチーム作成をしました。 「油と水を上手に乳化させるには?」「しっかりしたメレンゲを作る条件は?」「砂糖の種類を変えるとどんな変化がおこる?」の3つのテーマで今後研究を行っていく予定です。

 
 

科学オリンピック全国大会目指して奮闘中!

 

化学グランプリの問題に挑戦!

化学グランプリの過去問を基に、対策演習講座を5月13日(土)に行いました。参加者は「本番前に実際の問題を解く機会をいただいてありがたかった」「書かれている定義などを短い時間で理解し、応用していくのが難しかったけれど面白かった」など教科書の内容を越えた問題に果敢に挑戦していました。

物理チャレンジにチャレンジしよう!

物理チャレンジの予選では実験課題と理論問題が実施されます。今年の実験課題は「振り子の周期と角度の関係」についてです。挑戦者たちは、簡単そうで難しい課題を様々な角度から論理的にアプローチして、課題に挑んできました。実験課題では論文の作成能力も必要になります。論理的な思考展開を如何にクリアに表現するかの能力が問われます。また、理論問題に向けて高校で習う物理学の先行学習を進めています。挑戦者たちはハードな日々を過ごしながらも物理を楽しんでいます。

生物学オリンピックに挑戦しよう!

日本生物学オリンピック2023は、4年ぶりに予選、本選ともリアルの会場で実施されます。予選は7月16日()13:3015:00、本校は予選の指定会場になっているので、皆さんは本校で受験できます。本選は8月17日()から34日で、静岡大学を会場に実施されます。5月17日()に、申込方法の説明や過去問を解いてみるチャレンジ講座を開催しました。


 

SHOOT Lab参加者募集が始まりました!

 

「大学・研究機関の研究室を訪問して実験を中心とした研修を行い、最先端の研究現場を体験して、"科学の方法"を学び、自ら課題を設定して研究を継続することで、課題研究プログラムの手法を体得する」ことを目的とした研究室体験研修を7月31日(月)~89日(水)のうちの3日間、京都工芸繊維大学、京都府立大学の6研究室で実施します。「SHOOT Lab」とは、Science(科学)、Hypothesis(仮説)、Observation (観察)、Operation(操作)、Theorization(理論化)をLaboratory(研究室)で本格的に研究活動を体験する企画です。事前学習、事後の追加実験(考察)、成果物のまとめ(ポスター発表)を行い、研究の道の第一歩を踏み出すための洛北オリジナル企画です。5月11日(木)に参加希望生徒向けの説明会を実施しました。

 

令和4年度 SHOOT Lab 研究発表会

 

3月10日(金)SHOOT Labで研究した成果をポスターにまとめて発表会を行いました。

 
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