サイエンスチャレンジ「らくほく天体観望会~紫金山・アトラス彗星~」

 

10月15日(火)、17日(木)と天気に恵まれず三度目の正直で21日(月)にやっと天体観望会を夜の屋上で実施することができました。西の空に出ている紫金山・アトラス彗星を双眼鏡やカメラで探しながら、望遠鏡で土星の輪や木星の衛星、月のクレーターも観察することができました。お目当ての彗星はなんとか見えた人、見つけられなかった人と様々でしたが、そもそも星空の観察や望遠鏡を覗いたことがない人も多く、とても思い出に残る企画になったようでした。

 

京都府教育委員会 どこでもスペシャル講座「2次方程式のふしぎ」

 

9月25日(水)に、本校で開催されている「ラグランジュの会」でお世話になっている京都大学名誉教授 上野健爾先生による特別講座がありました。府内高校生が対象でありましたが、洛北高校附属中学生5名が参加しました。

「問題を解くことが大切なのではなく、理論を学ぶことが大切だ」と数学の在り方を説かれた後、2次方程式をテーマに「組み立て除法」→「二次方程式の解の公式」→「虚数」→「複素数」→「複素平面」→「オイラーの関係式」、と私たちが学んでいる数学がどのような歴史を辿り発展してきたのか講義していただきました。少し中学生には難しい内容もありましたが、自分に理解できるところを吸収し、疑問を持ち帰る姿が見られました。

皆さんも「数学を点ではなく線で捉え、内容のつながりを考える」と新たな発見があるかもしれませんね。

 

高校1,2年文理コース希望者対象 英語プレゼンテーション講座(全3回)

 

第1回の講座では、英語での効果的なプレゼンテーションに関する講義を受けました。講座の後半では、Breaking Newsというニュースサイトを活用し、プレゼンテーションに向けた準備を行いました。第2回目の講座では、Zoom上で実際にプレゼンテーションを行い、ALTBrian先生とRichard先生にフィードバックをいただきました。準備期間が短かったにもかかわらず、英語で伝えたい内容を的確に話したり、スライドを工夫して使ったりすることができていました。第3回目の講座では、講師として野口ジュディ先生をお迎えし、ご講義いただきました。第2回のプレゼンテーションに対する講評に加え、English for Specific Purposes (ESP)について講義していただき、英語学習時に活用できる様々なWEBサイトもご紹介いただきました。この講座は、英語でのプレゼンテーションについて、様々な知見や経験を得ることができます。ぜひみなさんも来年参加してください。

 

令和6年度サタデープロジェクト第2回

 

 サタデープロジェクトは土曜日を活用した希望者参加型の企画です。今年度第2回の9/7に開催された企画の中から理数系の取組(サイエンスチャレンジ)の様子をご紹介します。

野菜をもっと知ろう パート2

 普段、何気なく食べている野菜。そんな野菜にスポットライトを当ててみると知らないことが沢山あります。今回は、世界中で栽培され消費されているが、少しマニアックなタマネギとトウガラシに焦点を当てて、深掘りしていきました。栽培環境と食文化について発問し、それを生徒が考える形で進めました。「サラダ用のタマネギと調理用のタマネギは何が違うのか?」については、タマネギの成長速度と水分含量について考えていきました。参加した生徒からは「色々な観点から世界の食文化に結び付けることができたし、自分の野菜に対する見方が変わったと思う。」「こらからスーパーに行ったときには、今までとはまったく違った見方ができると思うので楽しみです。」など前向きな言葉が聞けました。


センサープロジェクト ~明るさセンサーをつくろう!~

 ブレッドボードと素子をつかって「暗くなるとLEDが光る」センサーを作成しました。ブレッドボードと低抵抗を使用して、電圧が分配される仕組みを理解したあとに、センサーの基本回路を作成しました。センター回路の基本的な構造は実にシンプルです。ブレッドボードを使うと、簡単にさまざまな回路を作ることができます。初めて使った器具でしたが、みんな上手に回路を作ることができていました。光依存性抵抗(フォトレジスタ)は明るさが変わると抵抗値が変化する特徴があります。これを利用して、暗くなったときにLEDが光る回路を作りました。みなさんとても一生懸命に取り組んでくれ、とても楽しんでもらえました!!


ボードゲームで数学を学ぼう

 「コンプレット」「ゲシェンク」「キャントストップ」という3種類のボードゲームで確率の計算を行いました。 ふつうゲームをするときは行わない長考や電卓を使った計算などを今回はむしろ推奨して、どんな計算をすれば有利になるのか考えながらプレイしました。期待値や条件付き確率といった数学Aの内容を復習するだけでなく、すべての要素を計算することは不可能なので「モデル化」という作業を通じて計算できる問題にするなど、新しい内容も学べました。 ゲーム自体も面白く、大変盛り上がりました。


キッチンサイエンス第2回~フォカッチャのひみつ~

 「料理は原理を知るともっと楽しく上手に」をテーマに条件を変えながら、科学的に美味しく料理をつくる通年の企画です。2回目となる今回は、探究の計画立案です。「食の安全」や「エコ・クッキング」などの視点を取り入れて、フォカッチャをもっと美味しく科学的に作ることができないか、グループで計画を立て、発表をしました。  また、その後滋賀大学加納研究室の学生2名によるお茶のワークショップ」を体験。お茶を煎れる温度を100℃と60℃に変えることで、味だけでなく、色や香りが変化することを体感し、違いが起こる理由等について考えました。これまでお家でお茶を急須で入れたことがない、という人も多かったですが、今回の方法でぜひ家族に美味しいお茶を入れてあげてくださいね!


 

サイエンスFactoryツアー「大阪公立大学植物工場研究センター・資生堂大阪茨木工場」

 

8月21日()に、「Factoryツアー」と題して、高校生の希望者25名で大阪公立大学植物工場研究センターと資生堂大阪茨木工場へ行きました。植物工場研究センターは、人工光による植物栽培に特化した研究施設で、水耕栽培と魚の養殖を組み合わせたアクアポニックスの様子や、LEDや自動搬送ロボットを用いたレタスの生産工場を見学しました。質疑応答の時間では、露地栽培と比較したメリットや、利益率を考慮した管理体制のこと、水耕栽培に適した魚などについてお答えいただき、理解を深めることができました。資生堂大阪茨木工場では、化粧品の製造の様子を見学したあと、オリジナルのルームフレグランスを充填する体験や、匂いや手触りなどを評価する官能検査の体験をして、1つの製品をよりよく正確につくるための工夫を学ぶことができました。1時間半の体験時間では足りないくらい見所がたくさん!「また来たい」という声も多く聞こえてきました。普段何気なく目にしている製品が人々の知恵と努力の結晶であることを学び、有意義な1日となりました。

 

サイエンスチャレンジ「分光学入門~溶液の色をどのようにして分析するか~」

 

8月1日()に「分光学入門~溶液の色をどのようにして分析するか~」を実施しました。簡易分光器を使った観察をとおして、「色が見える」とはどういうことかを理解した後、分光器による溶液の測定を行いました。測定結果によるスペクトルデータを見ながら、見える色と透過光、吸光度の関係性を学びました。さらに、ランベルトベールの法則を確認するために、溶液の濃度を薄めて吸光度を測定し、吸光度と濃度の関係性について理解してもらいました。吸光度に関する問題は、大学入学共通テストや、化学グランプリでも出題されており、講座を受けたことで、「実際に体験することができてよかった」や「発展的な内容でとても興味深かった」という感想がありました。

 

2024 SHOOT Lab(研究室体験研修)を実施

 

本校のSSHの取組の中でも重点事業となるSHOOT Labが希望者28名(サイエンス科1年生14名・2年生1名、文理コース1年生5名・2年生8名)の参加のもと始まりました。この取組は、大学での最先端の研究現場を体験して科学の方法を学んだあと、自ら課題を設定して課題研究に取り組むプログラムです。6月から研究テーマにあわせた事前学習を本校指導教員のもとで行い、夏休み3日間の大学での研修を迎えました。大学研究室では、高校では見られない測定機器や分析装置を扱い、大量のデータを解析し考察する実習も行いました。ひと足早く大学生になった気分で、難しい計算や分析、考察なども班のメンバーで協力し、積極的に取り組めていました。この大学での研修をもとに、各班で課題を設定して事後学習を行い、年度末にポスター発表を行います。また、SHOOT Labは研究成果を校内にとどまらず、学会やコンテストなど外部で発表することも目標としています。昨年度も学会での発表を行いました。今年度も研究成果を幅広くアピールできる活動を期待します。

 

京都府立医科大学連携 共同教室「薬の開発に関わる基礎実験」

 

7月29~31日の3日間、京都府立医科大学薬理学教室の楳村敦詩先生の研究室で「薬の開発に関わる基礎実験」のプログラムに高校2年生の生徒が4名参加しました。医学における薬理学の役割や、遺伝子組換え動物の役割、取り扱いについて講義いただき、高校の生物の授業で行うことができない、遺伝子改変マウスを使ったDNA抽出→PCR→電気泳動の実験を行いました。

また、仮説をたてて結果から考察するという時間も設けていただき、ただ実験を体験するだけでなく、データから何がいえるのか主体的に考えることができました。完成したレポートを楳村先生にチェックしていただく時には皆とても緊張していましたが、とても充実した時間を過ごすことができたようです。

 

サイエンスチャレンジ Dr.Christian Werner Becker Asano氏 特別講演会

 

6月26日()に本校の視聴覚教室において、ドイツのStuggart Media Universityの教授であり、AIやロボティックスの分野で世界的に高名な研究者であるDr. Becker-Asano氏による特別講演会が開催されました。氏の娘の浅野葉月さんが現在1年生の文理コースに聴講生として在籍しているご縁で、今回この講演会が実施されました。アンドロイドに感情を与えるためのプログラム設計や臨床実験、「不気味の谷」を越えるアンドロイドを創造するために求められる事、機械学習(ML)の原理等、多岐に渡るトピックについて今まさに現在進行形で進んでいる研究や実験結果を交えつつ、大変わかりやすくお話いただきました。講演は氏が英語で話された内容を、葉月さんが日本語に翻訳して説明する形式で行われました。考査直前にもかかわらず50名を超える参加者があり、講演後も30分以上質疑応答が続く程、皆熱心に聞き入っており、本テーマについて関心・理解を深める素晴らしい機会となりました。

 

令和6年度 サタデープロジェクト第1回

 

 今年度もサタデープロジェクトが始まりました。土曜日を活用した希望者参加型の企画です。6/1に開催された企画の中から理数系の取組(サイエンスチャレンジ)の様子をご紹介します。

虚数単位iを考える

 「虚数単位iはi2=-1を満たすもの」と教科書には簡単に書いてありますが、そんなものは本当にあるのかという疑問から出発しました。行列という新しい数の体系を用意し、行列の計算を考えていく中で、2乗して-1になるものを無数に作り出しました。何個もあったんですね。複素数平面と行列の掛け算の対応を考える中で、iと呼ぶのにふさわしい行列を特定しました。また、「そもそも1とは何か」という問いについても考えました。単純な計算の中に隠れている奥深さや、試行錯誤の楽しさを感じる時間になりました。


プラズマ発生実験

 聞いたことはあるけど、『プラズマ』って何なのかよく分からない。誰しもがそんな状態からスタートし、レクチャーとトライ&エラーを繰り返すうち、徐々に自分の手で超高温プラズマを作り出せるようになっていきました。時には1万度を超えたと思われるプラズマも!最後には応用編として、人工サファイアの合成にも挑戦。昨年度のルビーほどきれいに発色しませんでしたが、何人も黒紫色のサファイアの合成に成功しました。超満員で大興奮の講座となりました。


謎のシステム『ブルーボトル』

 『ブルーボトル』は3つの試薬を混合することによってできるシステムです。振り混ぜると青く変色し、静置すると、無色に戻ります。この不思議なシステムについて、観察→仮説設定→実験検証→新たな仮説設定を繰り返すことで、メカニズムを解明する活動を行いました。こんなに試験管とピペットを使った経験はなかったはず。実験の基礎技術も身に付いたし、とってもきれいな銀鏡反応も観察できました。「難しかった」という声もあったけれど、できたこともたくさんあって、参加した皆さんには手ごたえとやりごたえを感じてもらうことができました。


キッチンサイエンス~フォカッチャのひみつ~

毎年滋賀大学の加納圭先生の研究室とコラボしながら、「料理は原理を知るともっと楽しく上手に」をテーマに条件を変えながら、科学的に美味しく料理をつくる通年の企画です。1回目となる今回は、パン教室を開いている小久保先生をお招きして、手軽に、美味しく、さらにエコに作れるフォカッチャ(イタリア発祥のパン)の作り方を学びました。 材料を混ぜる順番や、こね方、温度などレシピにはそれぞれ科学的な意味があることを知ったことで、新しいアイデアや疑問がたくさん見つかった様子でした。次回からは、アイデアを基にもっと美味しくSDGsの視点も取り入れたオリジナルのフォカッチャ作成を目指して実験の計画を立てていきます。


 
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