サタデープロジェクトは土曜日を活用した希望者参加型の企画です。今年度第3回の10/19に開催された企画の中から理数系の取組(サイエンスチャレンジ)の様子をご紹介します。
これでも立派な動物なんです!―驚きの生命力、海綿動物―
カイメン(海綿)は、進化発生学的に非常に重要な生き物です。そのため、多細胞生物特有のさまざまな仕組みの起源をカイメンから探ることができます。本実習では、カワカイメンの幼若個体を観察し、幹細胞集団からどのように組織や骨格が構築されるのかを考えました。実体顕微鏡で生物を観察しながら、切ったり細胞を解離したりするなどの初めての体験でしたが、一生懸命に取り組んでいました。実験中、「これ本当に動物なの?」という驚きの声が上がりました。
見え方と色彩の科学
ヒトの眼のカメラとしての機能と脳の画像処理の機能についての8つの実験を行いました。右の図はマッハバンドと呼ばれるもので、3つの灰色の四角はそれぞれ均一の色ですが、網膜の表面や脳で情報処理されて、1つの四角の中で右側は黒く、左側は白く見えます。
水の中でおこる不思議な化学の世界を見てみよう
「水の中でおこる不思議な化学の世界を見てみよう」ではケミカルガーデンやカラフルカプセルの作成および試験管内で雪を降らそう、という3つの実験を行い、水の中でおこるカラフルな化学現象を体験しました。16名の参加者からは「すごくきれい」、「授業で扱った試薬からこんな変化が見られて興味深かった」などの感想が寄せられ、実験の様子を写真や動画に残していました。
キッチンサイエンス第3回~フォカッチャのひみつ~
3回目となるキッチンサイエンスでは、SDGsとサイエンスを意識して、食品ロス削減を目標にした「家にあるものでフォカッチャ」、糖尿病の人も食べられる「りんごのフォカッチャ」、お年寄りや小さい子供も食べやすい「みんなで作れて食べられるパン」、小麦アレルギーの人も食べられる「グルテンフリーフォカッチャ」など、グループで設定したテーマを検証するための実験を行いました。完成したフォカッチャは、硬さや内部の気泡の様子、色、食べたときの味や舌ざわりなど様々な要素に注目しながら評価をしました。次回は、それぞれの結果や考察を発表する予定です。