サイエンス部

 

 本校のサイエンス部は、平成16年度のSSH指定と共に始まったクラブです。物理・化学・生物・地学・数学・競技科学班の6班に分かれて活動しています。令和5度の各班の研究テーマは次の通りです。
【物理班】

 ・「風力発電の汎用化の研究」 普通、山間部や海岸線に置かれている風力発電ですが、それをより多くの場所に置くために小型化、軽量化をすることを目的に研究を行っています。

【化学班】

 ・研究につなげるための、様々な基礎実験を実施しています。

【生物班】

 ・植物の成長と阻害をテーマにした課題研究の計画を立案中です。

【地学班】

 ・月や火星の砂を接着し構造材料を作成する方法を開発中です。

日本の四季の星空をテーマにしたプラネタリウムの番組制作を行い、文化祭で上映などを行っています。天体望遠鏡などで天文イベントの観測なども実施しています。

【競技科学班】

各種科学系コンテスト入賞を目指して、ゼミなどを行っています。

【数学班】

フラクタル構造・次元についての研究を行っており、プログラム作成を行っています。また、数学オリンピックなどへの参加も行っています。

活動方針

 身の回りの様々な自然現象の中で、興味を持ったこと、疑問に思ったことを研究テーマに設定し、探究活動を行う。また、積極的に研究成果を発表し、広く社会に発信する。

 

化学班が「高校生理科研究発表会」で発表

 

2月18日(日)にサイエンス部化学班が「黄色のゴム状硫黄の生成方法とその要因」というタイトルで発表を行いました。発表会には、公立私立あわせて7つの学校から15本の発表があり、互いに研究内容について発表し交流しました。1年生たちにとっては初めての外部発表の場であり、緊張した面持ちでしたが、堂々と発表を終えることができました。発表後には交流の時間があり、グッジョブカードの交換を通じて互いの研究をたたえあいました。

 

一般財団法人 生産開発科学研究所 高等学校への研究助成採択

 

サイエンス部物理班で行っている風力発電の汎用化の研究が、令和5年度の一般財団法人 生産開発科学研究所がおこなっている高等学校への研究助成に採択されました。

社会に貢献できるような研究を目指して助成金を実験機器の充実に活用し、頑張って進めていきたいと思います!

 

サイエンス部競技科学班が教育長を表敬訪問しました!

 

 2021年7月2日(金)に高校サイエンス部競技科学班の8名が、「第10回科学の甲子園全国大会」において総合優勝を果たしたことを受け、教育長を表敬訪問しました。

 キャプテンの德田陽向さんは、総合優勝の報告に加え、「コロナ禍において大会が開催されたのは、多くの方々が開催に向けて準備してくださったおかげです。本当に感謝しています。最高のチームのメンバーと力を発揮することができてうれしかったです。」と述べました。教育長からは、本当に素晴らしい成績であるとお祝いの言葉をいただきました。さらに、チームワークを築く上で努力したことや、大会後に行われたサイエンスオリンピアド全米競技会についての質問がありました。最後には、将来どのような道を目指しているのかについて質問があり、生徒たちは自分の将来の展望を思い思いに語りました。教育長からは、この大会での経験を今後につなげてそれぞれの分野で頑張ってほしいと激励のお言葉をいただきました。

 
 

「Road to the OLYMPIAD 交流会」に参加し、自校や他校の生徒と交流しました

 
 5月12日(水)に行われた「Road to the OLYMPIAD 交流会」において、洛北高校、園部高校、福知山高校がオンラインでつながり、科学系コンテストで優秀な成績を収めた生徒が経験談を紹介しました。本校からはサイエンス部競技科学班のメンバーが自分たちの成果を自校・他校の生徒の皆さんに紹介しました。発表の後には多くの質問が寄せられ、コンテストへ参加するやりがいや、チームで協力し合う楽しさを語りました。交流会の終了後には、科学の甲子園全国大会で実際に走らせた「シャトルウインドカー」を実演しました。話を聞きにきてくれた生徒の皆さんは興味津々の様子で、科学系コンテストへの意欲を高めてもらえたようです。ぜひサイエンス部に入部し、多くの仲間とコンテストへ挑戦してください!

「Road to the OLYMPIAD 交流会」参加生徒
●第10回科学の甲子園全国大会 総合優勝・実技競技③優秀賞、サイエンスオリンピアド全米大会出場
 田中 友翔、德田 陽向、飯田 健太、小田 涼一郎、宗野 真幸、髙畑 倫太郎、関 子龍、嶽釜 伸太郎
●2021年第31回日本数学オリンピック(JMO)優秀賞、第62回国際数学オリンピック(IMO)日本代表選考合宿参加
 德田 陽向
 

サイエンスオリンピアド全米競技会(オンライン)に参加しました!②

 

当日の感想

 「Chemistry Lab」では、50分間で130もの膨大な問題を解くことが求められ、知識問題と計算問題で分担して取り組みました。エントロピーとエンタルピーといった、日本の現行の高校化学では扱われていない内容についての出題や、over saturatedとsuper saturatedといった区別し難い選択肢などに苦労しました。日頃の学習をフル活用しながら時間いっぱい取り組みました。

「Forensics」では、犯罪の証拠品から犯人と思われる特徴を導き出すというハイレベルな問題が出題されました。指紋の一部から推察される犯人の特徴を考えたり、動画で示された実験から導かれる内容を考察し血液型などを特定したりしました。難しい問題ばかりで手応えはあまりありませんでしたが、犯罪捜査を体験することができ楽しむことができました。

「Water Quality」では、窒素循環などのハイレベルな出題に苦戦しました。また、英語の問題を理解するのに時間を要しました。しかし、写真から魚の名前を答える問題など、得意分野の問題を回答することができました。

「Write It Do It」では、事前に公開された物品(トランプ、トイレットペーパー・キッチンペーパーの芯、アメリカの硬貨、レポート用紙など)で作られた構造物を写真で示され、Writerが25分間でその作り方を書きます。数日前に練習をしましたが、実際に出題された構造物はかなり複雑でした。DoerはWriterから伝えられた作り方を元に25分間で構造物を作ります。英語で指示された物品はキッチンペーパーの芯だったようで、用意していたキッチンペーパーからペーパの部分を急いで外すというオンラインならではのハプニングもありましたが、日頃のチームワークを発揮し、かなり再現性の高い構造物を作ることができました。

 このような貴重な経験ができたのは、National Science Olympiad事務局の方々、科学技術振興機構の方々、通訳の方々にご尽力いただいたからに他なりません。中でも、科学技術振興機構理数学習推進部才能育成グループの方々には、事前の準備から当日の運営まで、多大なご支援をいただきました。この場を借りて心から感謝申し上げます。
 

サイエンスオリンピアド全米競技会(オンライン)に参加しました!①

 
 5月23日(日)に競技科学班8名が「サイエンスオリンピアド全米競技会」(オンライン)に出場しました。この大会はアメリカの中学生・高校生を対象とした科学コンテストで、今年で37回目となる伝統ある競技会です。今大会は、アリゾナ州立大学で開催予定でしたが、コロナ禍のため初めてバーチャル開催となり、本校は学校からオンラインで参加しました。アメリカからは中学生部門と高校生部門それぞれにおいて、州大会を勝ち抜いたチーム(各60、計120チーム)が全23競技で競い合いました。本校は、第10回科学の甲子園全国大会優勝による文部科学大臣賞の副賞としてこの全米大会への参加権を獲得し、グローバルアンバサダーチームとして出場しました。
●SCIENCE OLYMPIAD 2021 NATIONAL TOURNAMENT
https://www.soinc.org/2021-national-tournament
●OPENING CEREMONY Japan Global Ambassador Team Welcome(YouTube 57:03〜57:43)
https://youtu.be/rGXlHTG8oMk?t=3423
●AWARDS CEREMONY Japan Global Ambassador Team Congratulations(YouTube 16:54〜17:59)
https://youtu.be/g31ekfuRRTY?t=1014
 
●プログラム(PDF)
https://www.soinc.org/sites/default/files/uploaded_files/SO_2021_Nat_Tourn_Program_final_.pdf
●朝日新聞の記事「全米の高校生が集う科学大会、洛北高生がオンライン参加」
https://www.asahi.com/articles/ASP5R6RXSP5RPLZB007.html
当日は、科学技術振興機構から4名、通訳の方4名にお越しいただき、以下の4競技に参加しました。
「Chemistry Lab」:酸と塩基の水溶液に関する科学分野の競技。
出場生徒:飯田 健太、関 子龍
「Forensics」:科学捜査の競技。シナリオと容疑者が与えられ、証拠をもとに犯罪を解決する。
出場生徒:田中 友翔、德田 陽向
「Water Quality」:海洋および河口の水生環境の理解と評価が問われる競技。
出場生徒:小田 涼一郎、嶽釜 伸太郎
「Write It Do It」:Writerが物体の説明とその構築方法を記述し、Doerがその説明を元に材料から物体を構築する競技。WriterとDoerは別室で参加する。
出場生徒:髙畑 倫太郎(Writer)、宗野 真幸(Doer)
 
 

物理班 物理学会Jr.セッションで研究発表 奨励賞受賞!

 

 2021313()、第17回日本物理学会Jr.セッション(2021)がオンラインで開催されました。全国の高校などからおよそ100件の研究発表があり、11のミーティングルームにわかれての発表となりました。本校サイエンス部からは物理班が発表しました。以下に要旨を紹介します。

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タイトル「土壌中の水分量と地震の振動数の違いによる液状化現象の様子の変化」

 本研究では、人工的に地震を起こし、実験Ⅰでは土壌内に含まれている水分量を変化させ、実験Ⅱでは揺れの振動数を変化させて、液状化現象が発生する様子を観察及び沈降の深さを計測し、発生条件を調査し、考察を行った。その結果、液状化現象と土壌内の水分量や揺れの振動数との間の関係性が見られた。

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査の結果、奨励賞を受賞しました!
https://www.gakkai-web.net/butsuri-jrsession/data/2021/shinsa.html

 

第10回科学の甲子園全国大会 初優勝!!

 

 3月19日(金)〜21日(日)につくば市で行われた「第10回科学の甲子園全国大会」において、サイエンス部競技科学班のチームが見事、《優勝》しました。

 優勝メンバー:德田陽向(キャプテン)、飯田健太、小田涼一郎、関子龍、
        宗野真幸、髙畑倫太郎、嶽釜伸太郎、田中友翔

 この大会は、全国の606校の中から選抜された各都道府県代表47校が筆記競技、実技競技3種目において競い合うものです。本校は総合成績で《優勝》となり、文部科学大臣賞、CIEE Japan/ETS TOEFL賞、副賞としてサイエンスオリンピアド全米競技会への参加権を獲得、さらに実技競技③で第1位となり、優秀賞を受賞しました。

 昨年の大会は新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ中止となり、今年も開催が危ぶまれましたが、今年は日程を1日短縮し、感染の危険性の高いイベントを中止するなど、徹底的に感染対策を講じることで開催されました。

  3月19日(金) 開会式、筆記競技
  3月20日(土) 実技競技①、②、③
  3月21日(日) 表彰式、優勝校記者会見

 各競技の内容について紹介します。

 筆記競技では、理科、数学、情報の分野から出題される問題を6人で解きます。まずは分担を決めて問題を解きますが、解けない問題は互いに助け合い、協力しながら解きました。筆記競技に向けて学校では学んでいない科目の勉強もしました。当日の競技では各分野で手応えがあり、高得点を期待できる内容となりました。

 実技競技①「Challenge-18」では、競技会場に用意された2台のパソコンを用い、情報に関する問題18問を100分間で解答します。2月に事前公開資料が与えられ、プログラミング言語「Python」の習熟が求められました。当日は前半にトップに躍り出るほどの順調な滑り出しで、最終的にほとんど全ての問題に解答することができ、高得点を獲得しました。

 実技競技②「Xの正体を暴け!〜アスコルビン酸と有機酸Xの滴定〜」では、高校化学で学ぶ「酸化還元滴定」、「中和滴定」を用いた実験が題材でした。アスコルビン酸に混ぜられた未知の粉末Xの同定に挑戦しました。化学の知識はもちろん、全9回にもおよぶ滴定実験を素早く、適切に行うという力も試されました。当日は、有機酸Xの分子量にズレがあったものの、Xの正体「リンゴ酸」にたどり着くことができました。

 実技競技③「シャトルウインドカー〜全集中!科学の呼吸〜逆風を追い風に」では、事前公開資料をもとに「シャトルウインドカー」の作製に取り組みました。この競技は製作したウインドカーで規定のコースのスタート・ゴールエリアからリターンエリアの間を、荷物なしと荷物ありでそれぞれ往復し、スタートからゴールまでの2往復にかかった時間およびゴール時の荷物の重量を競うものです。ウインドカーは自作したファンをモーターに取り付けた機構(送風機構)から送り出される風のみを推進力とし、車体の向きを変えずに進行方向を反転させる機構(反転機構)を備えます。2月に事前公開資料や製作部品等が届いてから、毎日のように実験室での製作に励みました。最終的な形に辿り着いたのは大会直前でしたが、満点を狙うことができる形を見つけました。当日は、製作時間60分間で一からウインドカーを作り、事前の練習どおり満点をたたき出しました!これにより実技競技第1位優秀賞※が授与されました。

※予定では、レースは2回行われ得点の高い方が採用されることになっていましたが、地震の発生によりレースは中断し、2回目のレースは行われませんでした。1回目のレースで満点を獲得していた7校には、「アジレント・テクノロジー賞」「ナリカ賞」「優秀賞」が抽選により授与されました。

 このように、どの競技でも高得点を獲得できたことから、総合成績で優勝できたと思います。表彰式ではチーム全員が登壇し金メダル、優勝旗、トロフィー等を授与していただきました。以下、表彰式での関子龍くんのインタビューを紹介します。

 「このメンバーの中で優勝できたことは本当に嬉しいことで感動しています。

 自分たちは、このコロナ禍の中であまり集まることも良しとはされていない環境の中で、筆記の勉強だけでなく実技競技の練習をどううまくやっていくかということに一番苦しみました。

 今のこの苦しい状況の中で、そもそも開催してもらえたことが本当にいろいろな人たちの力があってのことなんだなと感謝していますし、ここまで支えてくださった教職員の皆様にも両親にも感謝したいし、こうやってみんなで集まれたことが本当に嬉しいです。みなさん、本当にありがとうございました。」

●第10回科学の甲子園全国大会結果速報
https://koushien.jst.go.jp/koushien/selection_result/result.php

●大会当日、YouTubeで配信された配信プログラム一覧https://koushien.jst.go.jp/koushien/tournament/index.html#viewing

●科学技術振興機構報
https://koushien.jst.go.jp/koushien/selection_result/loadFile.php?name=pdf

会場に到着!
表彰式での優勝校スピーチ
記者会見後の記念撮影
 

日本生物学オリンピック2020 【金賞】受賞!!

 

3年生の川本青汰君が「日本生物学オリンピック2020代替大会」において、見事、【金賞】を受賞しました。金賞は、二次試験に参加した120名の中で二次試験の成績が上位から15名の者に授与されます。なお、昨年度は同大会で銅賞&「国際生物学オリンピック」日本代表に選出、その「国際生物学オリンピック」では銀賞受賞という偉業を成し遂げています。おめでとう!!


●国際生物学オリンピック日本委員会(JBO)公式HP 
  「日本生物学オリンピック2020代替大会 二次試験 成績優秀者一覧」
//www.jbo-info.jp/jbo/jbo2020/jbo2020alt-02-result.html

 
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