第3回サタデープロジェクト(12月22日)②

 

アートホテル探訪

 朝10時にJR梅小路西駅に女子15人、男子1人が集合。そこに自転車で颯爽と「河岸ホテル」代表の扇沢氏が登場。(まだ30歳になったばかりの起業家さんです。)まずは彼の案内で、その日開催されていた「京都市中央市場市民感謝デー 食彩市」を見学。新鮮な野菜や魚介類などを所狭しと並べた市場にびっくり。その後、KAGANHOTEL内覧に。入口から現代アートの作家さんたちの作品が展示された洒落た空間に歓声の声がしきり。まずは扇沢氏による職住一体型のアートホテル建設までの道のりの話を聞き、地下ギャラリー、宿泊ルーム、制作スペースと観て回り、参加者大半が「ぜひ泊まりたい」と大感激。建築とアートを堪能する半日となりました。

京都ヒストリーツアー"魔界編"

京都ヒストリーツアー"魔界編"と題して、東山周辺の"魔界"にまつわるスポットを巡りました。

 最初に訪れたのは、平清盛像、空也像で知られる「六波羅密寺」。平安京に浄土宗の教えを説いた空也が疫病祈願を目的に建立した寺院です。しっかり、洛北高校生みんなの健康を願ってきました!

 次は、「六道珍皇寺」。今回は特別に住職さんによる熱い講義受けさせてもらいました。京都の町ができた経緯から、なぜこの場所が地獄とつながっているのか、そして閻魔大王の側近として活躍した小野篁の話まで。最後に地獄とつながる井戸、地獄から帰ってくる井戸まで見ることができました。

 次に訪れたのは、縁結び・縁切りで有名で「安井金比羅宮」です。平安時代末期の平治の乱で四国に流され、自らの血で写経をし、怨霊となってしまったといわれる崇徳上皇をしのぶ神社です。ここでは悪縁を絶ちきり、良縁を得るために、しっかりお参りしました。みんな、絵馬とおみくじに夢中でしたね。

 最後に「建仁寺」。"魔界編"からは少しそれますが、京都最古の禅寺として、臨済宗開祖の栄西によって建てられた、独特の静けさを感じることができました。俵屋栄達の風神雷神図屛風、海北友松の雲龍図、石庭の○△□乃庭など映えるスポット満載でしたね。

 第1回目のツアーは京阪祇園四条駅の出雲阿国像にて終了しました。今回、30名を越える応募があり、締切が早くなってしまいました。また、次のツアーも計画中です。ぜひ、楽しみにしてください。

洛北古典漫遊

 本年度の洛北古典漫遊は「麒麟が往く」と銘打ち、NHK大河ドラマの進行を先取りして「山崎の戦い」の古戦場を訪ね歩きました。明智光秀の本陣跡と伝わる二つの古墳や、光秀が合戦時に拠点とした勝龍寺城、大山崎歴史資料館を巡るなかで、実際に現地を訪ねてみる楽しさを感じられたここと思います。

 

第3回サタデープロジェクト(12月22日)①

 

キッチンサイエンス ~ミルクプリンの科学~ 

 「科学の知識を使って、料理をもっと上手に美味しくつくろう!」を目的に毎年行っている企画ですが、今回は香港でも定番の、ゼラチンも卵を使わないで固める不思議なスイーツ「薑汁撞奶(ミルクプリン)」を作りました。少ない材料と、温めて混ぜる!という単純なレシピなのに、とても失敗が多い(固まらない)ことでも有名なスイーツです。
 ヒミツは「生姜の酵素」と牛乳の「タンパク質」、これらの働きや性質を学び、うまく固まる条件について仮説をたて、実験で確かめました。最後は、実験の結果をもとに、自分達で考えながらミルクプリンを実際に作成しました。固まらない人もいたようですが、「酵素がたりなかったのかも?」「温度を上げすぎたかも・・・」など失敗した理由について、考察ができていました。ぜひ、失敗した人は家で再チャレンジしてみてください! 

モノづくり基礎講座

 思いついたものを、何でも自由に作ってみる。そんな経験を提供したくて今年も開催したこの企画。モノづくりに興味はあるけど、道具もないし何をどう作っていいか分からない。そんな人、多いのではないでしょうか。

 今回は、木材とアルミ板を自由に加工してのモノづくりを行いました。特に電動ドリルや金属加工は初体験という人がほとんどで、悪戦苦闘しながらも、うまくいかない部分も含めて楽しんでもらえたようです。「難しいけど楽しい」「一日中やっていたい」「今度はこんなものを作りたい」と反応も上々で、みんな自分で作った文房具やスマホスタンド、卓球のラケットなどを喜んで持って帰っていきました。次は、何作ろうかな?

放射線を観てみよう!~霧箱を用いた放射線の観察~

 放射線は目で見ることはできませんが、霧箱を用いると、放射線の飛跡を見ることができます。今回は13名の参加者があり、鉱物からの放射線や自然放射線を観察しました。ペルチェ素子を用いた霧箱や、ドライアイスを用いた大型霧箱(科学館に展示されているサイズ)、京大からお借りした超大型霧箱(80 cm×50 cm×高さ30 cm!!)も登場しました。

 放射線に関する基礎知識や霧箱の原理を学ぶと同時に、いままさに我々の周りに飛び交う放射線を視覚で感じてもらいました。観察するまでに時間がかかりましたが、その分、観察できた時の喜びはひとしおだったようです。幻想的な飛跡を観察しているとつい時間を忘れて、「帰るに帰れない」という声が聞かれました。

スポーツ心理学

 京都工芸繊維大学の来田 宣幸氏をお招きし、前半はスポーツ心理学について、後半は運動の解析について講演をいただきました。ICTを使ったコミュニケーションから始まり、ワークやクイズを織り交ぜながらの講演で最後まで楽しく学ぶことができました。

 最高のパフォーマンスを発揮するためには適度なプレッシャーが必要なことや、メンタルコントロールはスキルであってトレーニングで伸ばせること、運動の分析とそこから生かすために必要なこと等、多くを学ぶことができました。最後には分析に使えるアプリの紹介もしていただきました。

 

第2回サタデープロジェクト(10月10日)①

 

高校物理・化学・生物・地学を紐解く微分方程式の世界

 微分方程式は高校の授業ではあまり扱われませんが、サタデープロジェクトだからこそ、普段は学ばない高度な内容を勉強しました。Zoomでの参加者もあり、学校と自宅をつないでの実施となりました。 まず初めに、物理で登場する運動方程式は微分方程式であることから始め、様々な物理現象が数式で記述できることを学びました。さらに、放射性同位体が崩壊する過程を微分方程式で記述し、化石の年代をどのように測定するのか学びました。また、生物の増減についても、微分方程式を立て、個体数の増減に制約をかけない場合とかけた場合(ロジスティック式)について議論しました。得られた式は、アメリカの人口増加をうまく説明することも学びました。 参加者からは「人間活動や環境という不確定要素が多いものについても、微分方程式を立てて、その解を求めると、数式で表すことができると知り、とても驚きました。」という感想がありました。

「遺伝子鑑定」入門 ~「PCR」ってどんな技術?~

 生物学実験室では、新型コロナウィルスの検査で注目されている「PCR」について学ぶ実験講座が行われました。 ここでは、PCRを用いた犯罪捜査を行うという設定で、犯行現場から採取したDNAと4名の容疑者のDNAとをPCRで増幅・比較して、容疑者を絞り込むことを目指しました。

 参加した生徒たちは、慣れない器具の扱いに苦戦しながらも、バイオテクノロジーの発展に大きく寄与している技術を体験し、この分野への関心をさらに深めてくれました。

ガラス細工体験+ファラデーのろうそくの科学

 ガラス細工体験では、ガラス管を「切る」、「曲げる」、「封じる」体験をしました。ガラス細工はもちろん、ガスバーナーの炎を強熱仕様にするのも初めての経験でしたから、新鮮な驚きと戸惑いがありました。ガラスが柔らかくなるまで加熱する作業は根気との勝負になり、体力をかなり使った実験になりました。最後にはオリジナルのマドラーを作成し、お土産に持ち帰りました。苦労して作ったこともあって、好評でした。

 後半は巨大ろうそくを使って、実験を通してろうそくの燃焼の仕組みに迫りました。ガスバーナーの炎は明るくないのに、どうしてろうそくの炎は明るいのか。ろうそくの炎の中では何が起こっているのか。実験結果からじっくりと考え、理解することができました。

 

第2回サタデープロジェクト(10月10日)②

 

アラビア語講座

講師 山口敬(本校英語科教諭)

 アラビア語は、国連の公用語に指定されているにもかかわらず、日本では肩身の狭い思いをしているマイナー言語です。世界情勢が切迫してくるとテレビによく出てくるので、悪い印象が持たれやすい言語で、世界の主流言語の中でも習得が難しいとされる言語でもあります。そんなマイナーで難解な言語に挑戦しようとたくさんの好奇心旺盛な生徒が集まってくれました。 実際、20世紀の西洋絵画の巨匠パブロ・ピカソが、アラビア書道のその芸術性を高く評価したように、アラビア語は深い芸術性を持つ、極めて美しく洗練された、本当にすばらしい言語です。

 講座では、アラビア文字と発音を学び、全員で協力しながらクルアーン(イスラームの聖典)をアラビア語で詠むことに挑戦した後、YouTubeで世界最高のクルアーン詠唱動画を観ました。講座の最後は、アラビア書道です。自分の名前をアラビア語で書き、それを芸術作品に仕上げました。非常にセンス溢れる作品が完成しました。

京都工芸繊維大コラボ「色とりどりの七宝焼きを作ってみよう」

 10月17日(土)に、京都工芸繊維大学の竹内信行氏をお招きし、「色とりどりの七宝焼きを作ってみよう」と題して、サタデープロジェクトとして実験講座を行いました。七宝焼きは金属板に釉薬を塗り、焼き固めたものです。釉薬にはシリカと金属の化合物が含まれており、金属の化合物によって特有の色があらわれます。講座では、ひとり1つ七宝焼きを作り、その色の変化を観察しました。目に見える色は光がどの様に合わさり、吸収されて見えているのかを学んだあと、焼く前と後では色が大きく変化しており、その原因について、竹内先生に解説していただきました。伝統工芸に潜む科学(化学)に触れるよい機会となりました。

マネーセミナー~人生100年時代を生き抜くための賢いお金とのつきあい方~

講師 廣瀬亮(ファイナンシャルプランナー&子育て診断士)

 日本の社会と経済の現状を分析すると、今後少子超高齢化が進み、今の高校生が労働の中心世代になるころには年金や税収など非常に厳しい状況になると予想されます。ではどうすればよいのか。大きな国政レベルのことはさて置いても、個人の消費生活や人生におけるお金の設計はどうすべきなのか。そのことを具体的に手段も含めて学んでいきました。

 一言でいうと、超低金利時代に資産を活用すること、増やすことに目を向けてみようということです。そうすると逆に世界の経済や社会の動きが見えてくるから不思議です。改めて普段の授業では知らないお金の秘密が少しわかるお話でした。

TAKARAZUKAの地理・歴史・社会学(図書館課外講座)

TAKARAZUKAの地理・歴史・社会学(図書館課外講座)
 

第1回サタデープロジェクト(9月12日)

 

プラズマ発生実験

 固体・液体・気体のいずれでもない物質の第4状態「プラズマ」。未知の存在プラズマについて、どういうものか知り、見て、そして自分で作り出しました。初めて見る超高温のプラズマは印象深く、成功した人の実験に目を奪われることもしばしば。自分の実験がうまくいったり、次の回には何も起きなかったりに一喜一憂。初対面の人にも積極的にコツを聞くなどしながら試行錯誤を繰り返し、最後は人工ルビーの合成にチャレンジしました。ルビーの完成者は少ないものの楽しんでもらえたようです。

数学の課題研究を体験しよう

 展開図をテーマにした探究活動を行いました。よく知られた展開図であっても、折り目を一度消して「自由に折り目を考えてよい」というルールのもとで立体を作ると元と全く異なる立体ができるという事実を体験しました。ここまでは中高一貫コースが授業で体験したことと同じですが、今回は実際にコンピュータと手作業を組み合わせて「新しい折り目」を探す活動をしました。次々と新しいアイデアが出てきて、数学における探究活動の一端を垣間見ることができました。

医療用画像解析の原理と実際(オンライン)

 主にX線画像診断、CT.MRI、PETについて説明しました。この分野はものすごい勢いで発展してきているので伝えたいことがつきませんでした。難しい内容があったと思いますが、受講者も興味を持ってくれたようでよかったなと思っています。未来の医療従事者や技術開発者になってくれる人がいたらいいなぁ、と思いますが、そこまではいいません。社会の様々な技術に興味を持つ機会になったら良いなと思っています。興味がある人はいつでも説明しますよ。

紙コップをつかった探究活動(オンラインも同時開催)

 サタデープロジェクト「紙コップをつかった探究活動」では、紙コップの不思議をグループで探究しました。今回は、実験室で参加する生徒とオンラインで参加する生徒でグループを作り、実験室とオンラインとで共同して実験に取り組み、協力して紙コップで起こる不思議を解明しました。オンラインで協力して1つのことに取り組むのは初めての経験だったと思いますが、互いに協力しあって、最終的に各自の答えを順番に発表するところまでたどり着きました。今回の題材で身近なところに不思議が隠れていることに気付いてもらえたと思います。また、新しい生活様式でのワークを体験する良い機会になったことと思います。
 
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