第4回サタデープロジェクト 1月27日 ②

 

東山でフィールドワーク

蹴上駅→南禅寺→哲学の道→銀閣寺

このルートは京都東山観光の黄金ルートといって良いでしょう。桜や紅葉のシーズンには多くの観光客でにぎわいます。


しかし京都で生まれたからには美しい景色に見とれているだけではもったいない。そのような思いからNHKのブラタモリを参考に計画したフィールドワークです。


「地理」「日本史」「地学」を学んだ2年生には教科横断的学習となったはずです。

詳細を詳しく書きたいところですが、書き尽くせません。この記事をご覧になられた多くの人にも地図を片手に考えながら歩いて欲しいので、ここには生徒に投げかけたことを書くことにします。


・蹴上駅の上に線路跡がある。これは何だ?


・南禅寺の水路閣。ここを流れる琵琶湖疎水はなぜ必要だったのか?


・銀閣寺の手前で琵琶湖疎水と白川が立体交差している。しかしただの立体交差ではない、どういう構造で流れているのか?


・白川の「白」とは何を表している。

・枯山水の砂はなぜ白い?

・銀閣寺の庭園内に見られる石段は枯山水の砂と違って、黒っぽい色をしている。この岩石は何?

・銀閣寺の展望台から京の街並みを見ると正面に小高い丘のようなものが見える。これは何?その丘はどうやってできたのか?

・前述の丘の存在で京の街並みはきれいには見えない。その丘がなければ、銀閣寺の正面には何が見えるはずなのか?

・銀閣寺は誰によって建立されたお寺?

・銀閣寺を建立した人物はどのような人物だったのか?

・なぜ銀閣寺はそこに建てられたか想像してみよう


古代メソポタミア銘菓

 粘土板に残されたレシピをもとにメソポタミア文明時代のお菓子作りにチャレンジ。仲村先生(地歴公民科)によるメソポタミア文明の概説の後、1年生グループは「クルップ」とよばれるクッキー、2年生グループは「ギルラム」とよばれるフルーツケーキ作りに取り組みました。材料は古代小麦・大麦・蜂蜜・ごま油・バター・ドライフルーツなど。材料を混ぜ、型を作り、オーブンで15分、香ばしい匂いとともにお菓子が焼き上がり、冷ます間に話し合いを交えて現在のお菓子の材料・用具・製法とを比較、そこからの古代の文明・文化が感じ取ることができました。最後はもちろんお菓子を試食、"美味しい!"の声が方々から聞こえました。

【参考文献】 『古代メソポタミア飯 ギルガメシュ叙事詩と最古のレシピ』 遠藤雅司 著 / 大和書房 / 2020年

(参加生徒の感想より)

・前々からメソポタミアに興味があり、参考にされたレシピ本も読んだことがあるが、材料に馴染みが無さすぎて、自分では作ろうと思えなかったので、今日本物の材料で作ることが出来て、とても嬉しかった。

・今のクッキーとは材料も味も全然違って面白かった。甘さは控えめだったが美味しかった。古代と今のお菓子の違いが実感できた。

キッチンサイエンス

4回目のキッチンサイエンスでは、「ふわふわになるメレンゲの作り方」「シフォンケーキのしっとり感について」「砂糖の種類に着目してシフォンケーキを作ろう」の各グループによる研究発表を滋賀大の加納研究室の皆さんの前で行いました。砂糖を変えるとシフォンケーキの色も変化する等実験の中で思わぬ発見があったり、なぜ卵白の量を変化させると膨らみ具合が変わるのか成分に注目したり、失敗の原因をしっかり考察したり、サイエンスの視点でしっかりと実験結果と向き合ったとても良い発表にすることができました。

 

第4回サタデープロジェクト 1月27日 ①

 

「光」について実験を通して学ぼう講座

 京都大学宇治キャンパス工学研究科を訪問しました。齋藤教授による放射線の仕組みや研究されている内容についての講義の後、学部生・院生による光についての様々な実験(分光実験、混合実験、レーザー光の波長測定等)を行いました。最後に実際に研究で使用されているイオンビーム加速器施設を見学しました。普段では経験することのできない貴重な体験ができました。



医療画像で学ぶ体と検出器の世界

  医療は常に発展を続けています。移植などの分野だけでなく、人体を非侵襲的に画像化する技術は診断や治療などに常に役立っています。本講義では、単純X線からはじまり、X線CT[X-ray Computed Tomography]、MRI[(Nuclear Magnetic Resonance Imaging)]、PET[Positron Emmission Tomography]の原理をこれまで学んだ化学、生物、の知識と結びつけて学習しました。みなさん、これまでなんとなく見てきた医療画像が身近な物に感じられたのではないでしょうか?



無セキツイ動物(ホヤ)の受精と発生を観察しよう

  海産無脊椎動物であるホヤを用いて動物の形態や発生をテーマに実施しました。ホヤの成体(大人)は岩などにくっついて移動しないため、貝の仲間だと誤解されがちですが、幼生(子ども)のときはオタマジャクシのような形で泳ぎ回り、脊椎動物に近い特徴を備えています。当日は成体のからだのつくりを詳しく観察したり、受精卵の卵割(細胞分裂)を顕微鏡でじっくり観察したりしました。細胞膜がくびれて、細胞が2つに分裂する瞬間に立ち会うことができ、感動している生徒もいました。さらにオタマジャクシの形をした幼生(前日に受精させたもの)も観察し、ホヤが脊椎動物に近縁であることを実感してもらいました。

今回観察したカタユウレイボヤは東京大学三崎臨海実験所より提供していただきました。


サタデープロジェクト 放射線を「みて」みよう!~霧箱の観察~

 放射線には様々な種類がありますが、そのいずれも肉眼で見ることはできません。しかし「霧箱」を用いることで放射線を「観察」することができます。放射線はエネルギーが大きいため、通過したときに痕跡を残します。その痕跡を目に見えるようにするためには、装置の中で温度勾配をつくりエタノールの過飽和層を作ることが必要です。今回は「ペルチェ素子とカイロ」、「ドライアイスと室温」の温度勾配をつくり、2種類の霧箱を作成しました。霧箱の中で放射線が飛跡となって見えるようになると、「見えた!」「すごい!」と感動の声が聞かれました。ドライアイスを用いた霧箱は、科学館などで展示されている大きさのもので、自然放射線もよく観察できました。次から次へと現れる飛跡に、自然放射線の多さを感じることができました。



サタデープロジェクト「アートホテル探訪」20名参加

 講師 扇沢友樹さん(1988年京都市生まれ。不動産脚本家。2011年、大学卒業と同時に不動産企画会社(株)めいを創業。2019年に、職住一体型アーティストレジデンス・河岸ホテルを開業。梅小路京都西駅エリア「クリエイティブタウン化」のアートの中核を担う。)


若手アーティストやクリエーターの拠点として京都で最も開かれた滞在型共同ファクトリーの「KAGAN HOTEL」を訪問しました。最初に地下にあるギャラリーを見学した後、1Fのブースで扇沢さんの現代アートや建築、不動産事業についての熱い思いのこもったお話を聞きました。ホテル内にはアート作品がぎっしり。残念ながら客室やアーティストのスペースを見ることはできませんでしたが、参加者は期待通りの内容に大満足でした。アートに興味ある人はぜひ次回に参加してください。HPは「https://kaganhotel.com/」です。


 

グローバル文化カフェ(第3回サタデープロジェクト/11月4日(土)実施分)

 

 今年も11月4日(土)に、京都工芸繊維大学、同志社大学で学ぶ留学生の方々約25名をお招きして、Global 文化カフェを開催しました。

 留学生の方々と本校生の参加者にお茶の点て方、お菓子・お茶のいただき方をお伝えした後、お茶席を体験していただくとともに、各自でお茶を点て、お召し上がりいただきました。

 日本に来られてまだ1ヶ月も経たない方々や、日本語母語話者も顔負けの日本語を操られる方々と、共通言語としての英語や日本語でお話しし、茶道をはじめ日本文化に興味を持っていただきながら、一服のお茶を懸け橋に和やかな時間を過ごせた、大変貴重な時間でした。

お越しくださった皆さんに感謝します。

 

第3回サタデープロジェクト(10月14日)②

 

ゲームを通して社会を学ぶ

「世界における先物取引所の先駆けが、大阪堂島米市場です。」という紹介から始まりました。JPX(株式会社大阪取引所)から来ていただいた講師の先生のわかりやすく、興味深い説明を聞きながら、金融の仕組みについての基礎知識を学びました。そして、いよいよボードゲーム「ブルサ」開始。「ブルサ(bursa)」とは、1602年に世界で初めてオランダのアムステルダムに設けられた株式市場の名前だそうです。所持金ひとり200万円からスタートし、合計8回の経済ニュースを聞いて株式を売買します。さらに、途中2回の人生カードをひいて、現金のやりとりをします。売買する株式は3種類。自動車生産・販売する「エース自動車」、全国展開のスーパーマーケット「トウショウスーパー」、衣料生産・販売を手がける「ブティック・シェア」の各社。経済ニュース(円高・円安、季節変化、流行など)をどのように評価し、どの会社の株価がどう動くかを考え、株式の売買を行っていきました。参加した生徒たちは情報をもとに様々な予測を立てながら、喜んだり、頭を抱えたり、表情豊かに取り組んでいました。



English Morning

 前半ではレディーガガのBorn This Wayを聞き、歌詞を見ながらジェンダーやdiversityについて考えました。後半では、参加者それぞれがお気に入りの曲を紹介する短いプレゼンテーションを行いました。洋楽や英語に興味がある人が多く、他の人のオススメもメモを取りながら熱心に聞いていました。



ヒストリーツアー 秋の京都編

 今年度2回目、通算4回目を迎えたヒストリーツアー。毎回、歴史の舞台を探訪する今回の舞台は、平家・中世のロマンをめぐる京都東山の旅です。
平清盛と後白河法皇の栄華が垣間見れる蓮華王院(三十三間堂)から始まった旅は、いきなり豪華絢爛な千手観音に圧倒されました。その後も、平家の栄華に憧れた秀吉の方広寺・豊国神社、平家の拠点、六波羅の六波羅蜜寺、悲劇の崇徳上皇をまつる安井金毘羅宮、そして源頼家、栄西の禅寺・建仁寺と次々に京都東山の魅力にせまりました。参加者からは「観音様や水墨画、枯山水を見て、これらを素敵だと思える感性を持てて良かったと感じました」「京都に住んでいるのに、全く行ったことのない観光地を巡れて、新しい京都を知れてよかったです」など京都の魅力を再発見する旅となりました。

ヒストリーツアー資料(PDF)


対等な関係をつくろう~デートDVを防止するために

 『こうべウィメンズネットワーク』からお二人の講師の先生をお招きして、恋人や夫婦など「親しい関係のカップル」の間で起きる「相手を暴力で支配する=思うようにする」 DVについて、具体的な事例を交えてやさしく解説をしていただきました。参加者は話を聞くだけではなく、ちょっとしたシナリオでDVにあたる恋人同士の会話や、DVの相談を受けた友人との会話などのロールプレイもあり、楽しく真面目に勉強することができました。じぶんが当事者になったら、あるいは周りでそういうことがあったらどうするのか。ふだん何気ない会話に潜んでいるDVの恐さも学ぶことができました。興味のある人は、2015年にイギリスの警察が作ったYouTubeの動画「性行為の同意を紅茶に置き換えて下さい!」を検索してご覧ください。



 

第3回サタデープロジェクト(10月14日)①

 

野菜をもっと知ろう

 普段、何も意識しないで食べている野菜。多くの人にとって一番身近な植物ですが、意外と知らないことが多い。そんな野菜を深く知るために、スーパーに行き、産地を確認しました。その後、野菜の原産地を調べ、生育環境について考えていきました。生育環境だけでなく、歴史、食文化などを掘り下げて学習しました。「身近な野菜がこんなに奥の深いものだと知らなかった」「野菜の歴史的背景を知れて、興味を持てた。」「友達と話し合う場面が多く作られていたので、自分の意見を深めることができた。」等多くの前向きな感想がありました。今回は時間の関係でトマトとキャベツ、白菜のみの話でしたが、今度は別の野菜を深く掘り下げていきたいと思います。



謎のシステム「ブルーボトル」

 振ると無色から青色に変化し、しばらく静置すると再び無色にもどる不思議なシステム「ブルーボトル」を題材に、探究実験活動を行いました。実験結果から仮説をたて、その仮説を検証する実験を自分たちで考えて実施しながら、ブルーボトルのシステムの仕組みを解明していきました。酸化還元反応を学習していない人もいましたが、それぞれで頭をフル回転させながら、仮説を検証できていました。たくさんの試薬とガラス器具を使った実験は、普段の実験よりもとても忙しく、新鮮で、楽しい時間となったようです。



プラズマ発生実験

 宇宙の99%以上を占める「物質の第4状態」プラズマ。宇宙物理学のスケール感や日常とかけ離れた世界観に触れたかと思えば,実験材料はアルミホイル。そう,壮大なサイエンスの世界は,あくまでも私たちが生活するこの世界での出来事なのです。少しの知識と工夫で,1000度を超すプラズマを創り出すことに成功すると歓喜の声が。次第に激しい音や閃光に慣れてくると,今度はより高温のプラズマが作りたくなる。そう,その貪欲さが大切なのです。もっと知りたい,さらに高温に・・・試行錯誤を繰り返しますが,プラズマによる人工ルビーの合成は容易ではなく,なんとか最後に2人,小さなルビーにたどり着きました。楽しんでもらえたようで一安心。右の写真は,解散後に先生が合成したルビーです(先端のピンクの部分)。長く楽しんできたルビー合成も,今回で原料が底をつきました。次はサファイアの合成をしようかな?



FP(ファイナンシャルプランナー)ってどんな仕事?

 金融関係の資格であるファイナンシャルプランナーについて、どのような資格なのか、どうすれば資格を取れるのか説明したあと、投資についての講義を行い、ボードゲームを通して講義の内容を体験し、住居取得費や老後の生活資金を得るために、適切な資産形成の方法を考える時間になりました。
 株式投資やNISA、iDeCoの仕組み、税金について楽しみながら学ぶ時間になりました。働き始めた時に役に立つ知識でしたが、働き始めると勉強する時間はあまり取れないので、学生の間に知識をつけておいて欲しいです。



キッチンサイエンス

 3回目のキッチンサイエンスでは、「ふわふわになるメレンゲの作り方」「シフォンケーキのしっとり感について」「砂糖の種類に着目してシフォンケーキを作ろう」など、各グループで設定したテーマを解明するための実験を、滋賀大の加納研究室の皆さんからアドバイスをいただきながら行うことができました。 どのグループも条件を比較しながらシフォンケーキを完成させ、各グループで作成したシフォンケーキを、ふくらみ具合や、生地の固さ、香りなど様々な要素に注目しながら評価することができました。次回はそれぞれの実験結果と考察をまとめて発表する予定です。



 

第2回サタデープロジェクト(9月9日)

 

洛北古典漫遊

 今回の「洛北古典漫遊」は、来年の大河ドラマ「光る君へ」を先取りし、『源氏物語』「光る君を追う旅」と題しました。ちょうど重陽の節句の日(9月9日)でもあり、市比賣神社の菊の被せ綿を見学し、平安時代の雰囲気を残す庭園・枳殻邸や『源氏物語』の世界をミニチュア再現した風俗博物館、様々な歴史の舞台となった西本願寺を訪れました。移動の途中にも、随所に歴史の痕跡があり、教科書や授業で学んだことを、肌身で感じることができました。事前配布のレジュメを読んでから行くことで、聖地巡礼のような楽しみ方をした生徒もいたようです。



フランスの授業(教室)を疑似体験してみよう

 フランスのドキュメンタリー映画『ぼくの好きな先生』を鑑賞しました。映画の中で使われている基本表現や、数の数え方(1~20)を学び、文法については、名詞の性(女性・男性)を中心に学習しました。
「文法や発音が予想以上にむつかしかった!」と異口同音に感想が寄せられましたが、同時に、フランス語を含む外国語や文化に対する関心がさらに高まったようで、担当者としても嬉しく思いました。



国土交通省の仕事~トンネル見学~

 国道9号で工事中の京都西共同溝を京都国道事務所の方に案内してもらい、見学を行いました。共同溝とは、ライフラインである水道・電気・通信などを収容する地下トンネルです。安全のためにヘルメットを着用し、トンネルを造る際に作られる縦穴の発進立坑から、階段(少し揺れてスリル満点)で地下36mの深さまで降りると、とても涼しく、直径4.7mの暗く長い空間が広がっていました。実際にトンネルの中を歩き、共同溝をつくることで、都市景観を良くするだけでなく、地震や台風などによる電線の断線及び電柱等の倒壊による道路の寸断を未然に防止できること、揺れに強いトンネルに水道や電気や通信などを入れることで生活に重要なインフラを災害時も守ることができること、京都の地下には大阪湾と海でつながっていた古い時代の地層があり、その後、陸になり堆積しない時代のあと、浅いところに山から水流で玉石が流れ込んだ比較的新しい時代の層があること、地下水位より深く高水圧の場所で立坑と接続する際には、凍結させ強度を上げ安全確実に工事していることなどを、詳しくお伺いすることができました。



キッチンサイエンス~シフォンケーキのひみつ~

 4回連続実施実施のキッチンサイエンスですが、今回のテーマは「お茶」と「シフォンケーキ」です。まずは、滋賀大学加納研究室の学生4名が、「お茶ワークショップ」を実施。お茶を煎れる温度によって、色や味、香りが変化することを体感し、違いが起こる理由等について考えました。お茶は、60~70℃位のお湯で煎れるのが一番美味しいと分かり、家でやってみたいという声が多く聞かれました。「シフォンケーキ」については、次回の実験実習に向けて、研究テーマに沿ってグループ毎に計画を立てました。



知ってるつもりの「発芽」を考える

「発芽」について、土の中から地上に出てくる過程をFormsでのアンケートの回答を共有しながら考えていく講座でしたいきました。芽生えは、土の中から出るための工夫としてフックを作っています。このフックを実際に「もやし」を用いて観察して、形態の異なるものがつくられることから、植物の成長に影響を与える植物ホルモンの存在を学びました。小学校のころに学んだ「発芽」を、植物が生活していく立場で考えることで、気づかなかったしくみに気づき、植物のしくみに興味を持ってくれた生徒が多くいました。



センサープロジェクト~明るさセンサーをつくろう!~

 暗くなるとLEDが点灯するセンサー回路を作成しました。電気回路・オームの法則ってちょっと苦手(?)な雰囲気を感じつつのスタートでしたが、みんな電圧がどう分かれるか、抵抗値がどうであったら良いのか、考えて予測をして、試して、修正して・・・と探究活動のサイクルをしっかりと回せていました。最後には自分たちオリジナルのセンサー回路作りを行いました。頭脳をフル回転させながらの試行錯誤はとてもエネルギーを消費したようです。お疲れさまでした。



水の中でおこる不思議な化学の世界を見てみよう~

 「ケミカルガーデンを育てよう」「カラフルカプセルをつくろう」「試験管内で雪を降らそう」の3つの実験・観察を通して水の中でおこる不思議な化学の世界を体感しました。さまざまな形のカラフルカプセルができたり、雪の形に似た結晶の析出を観察することができ、「ふだんの授業ではできないような面白い実験ができた」、「試験管内で雪が降り積もるような現象はとてもきれいだった」など、実験結果を写真や動画を撮るなどして楽しめていました。

 

ウクライナの文化を体験しよう(第1回サタデープロジェクト/7月15日実施)

 

 京都市で避難生活を送っているウクライナ出身のアーティスト、ユリヤ・ボンダレンコさんを講師にお招きして、サタデープロジェクトを実施しました。
 前半は、戦争で破壊されてしまったユリヤさんの故郷の写真(すべてユリヤさんのお父さまが撮影されたものだそうです)をもとに、ユリヤさんが避難されるなかで実際に体験されたさまざまな苦労や、ロシアによる侵攻に対するウクライナの人々の思いを聞かせていただきました。
 後半は、ウクライナの伝統的な音楽や料理を紹介していただきました。さらに、ウクライナの伝統的な飾り文字に挑戦しました。悪戦苦闘しながらも、ユリヤさんの指導を受けてきれいな飾り文字が書けました。
 参加者からは「毎日のようにニュースで流れている遠く離れた国のことを当事者の目線で知ることができるとは思ってもいなかったので感動しました。」「ウクライナについて、ネットやテレビ等でよく知ってはいたが、実際の話を聞くと重みが違いました。」「今まで知ることが怖くてニュース以外ではあまり情報を得ようとしていませんでしたが、今回、知ることが一番大切だと感じました。」「日本では文字を飾るという文化がないので、飾ること自体異文化だなと思いました。」といった感想が寄せられました。

 

第1回サタデープロジェクト(6月3日)

 

構造主義的に読んでみる ―「あとかくしの雪」と「赤い繭」―

 構造主義の果たした役割の一つに、「関係は実体(主体)に先立つ」という論点を示してくれたことがあります。この考え方に基づいて、伝承民話「あとかくしの雪」と安部公房の「赤い繭」をテキストとして、集った皆が小グループに分かれて構造分析し、解釈の交流を行いました。
「日が暮れかかる。人はねぐらに急ぐときだが、おれには帰る家がない。」で始まる「赤い繭」の主人公「おれ」は、道をさまよった末、自らを赤い繭へと変えてしまい、最終的には「彼」によって彼の息子のおもちゃ箱に放り込まれてしまいます。なかなかつかみどころがない小説です。
では、「時」と「場」をつかみどころにしてしまえと、「夕方(日暮れ)」と「道」の共通性を手がかりにしながら、人物との関係を整理し行動を意味づけていきました。構造に着目しての読みは、参加者には新鮮だったようで、皆が興味を持って行動していました。「グループワークをすることでさらに意見が広がっていき、とても楽しかったです。」との感想もあり、いい時間が共有できたと思っています。

 

ヒストリーツアー ~大阪夏の陣~

毎年、大好評で満員御礼のヒストリーツアー。本年度第1回目(通算3回目)の舞台は、「大阪」。シンボルである大阪城を訪れて,「なぜ秀吉は大阪に城を構えたのか?」を考察しました。現在では東京と並ぶ大都市して世界中に知られた都、大阪。古くは天智天皇が宮を構え、そこから長い間をかけ港町として発展していきましたが、やはり秀吉による大坂城築城以降,商都「大阪」は出来上がっていったと考えられます。そんな大阪をなぜ秀吉は選んだのか,そして大阪人はなぜ秀吉を愛するのか,いくつかの不思議について探究しました。生徒たちは「本物をみることの大切さを知る機会になりました。
「今、日本史で習っていることが次から次に出てきて、とてもおもしろかったです。」との感想を寄せてくれました。次回は秋に開催予定です。ぜひ参加してくださいね。

 

エッシャーの絵を描こう!

 いわゆる「テセレーション」と呼ばれるジャンルの作品を制作しました。これは数学的には正則分割と呼ばれる平面充填を用いたもので、同じ図形をコピーして並べることで作れます。作品の制作の他にも、数学的な裏付けや発展的な作品を作る方法(の数学的な理論)についても話しました。 作業→講義→作業→講義→・・・の順に進行したことで、自分がやっている作業の理論的な裏付けがだんだん理解できてくるのが好評でした。また講義の内容に難しさを感じた人も作業には取り組むことができたので、最終的にはたくさんの人が自分の作品を作ることができました。

 

偏光板で見る物性とテクノロジ-

 偏光板1枚を使って様々な実験を行いました。目の中にはブルーライトを吸収する黄斑色素が規則正しく配列しています。これが80代くらいになると、加齢黄斑変性の原因になるとも言われているのですが、この色素を使うと、鳥と同じように人間もハイディンガーのブラシと呼ばれる偏光を見ることができます。次に、液晶ディスプレイに偏光板が用いられていることを利用して、セロハンテープやプラスチック容器などの偏光特性を見ました。ナノレベルで不規則に並んでいるガラスと異なり、プラスチックの場合には結晶に規則性があるため、偏光特性が現れます。日頃使っている「スマホ・タブレット」と偏光板を結晶分析装置として氷などの結晶の偏光特性を観察しました。

 

マジックケミストリー~タイムマジック~

 反応液を混合させたあと、時間差で溶液が呈色する反応を時計反応といいます。この時計反応を用いて、濃度と反応速度の関係を調べたあと、30秒ぴったりで呈色する条件を考えました。はじめて聞く化合物や用語に戸惑いながらも、すべての班が30秒~1分の間で呈色する条件を見つけることができました。講義の最後には振動反応の観察をしました。色がでたり消えたりする様子は不思議で、好奇心をくすぐられました。「自分達で反応をデザインすることが楽しかった。もっと上手くできる条件を見つけたい」「反応の仕組みを理解することは難しかったけど、色がくるくる変わって面白かった」という感想が見られました。

 

キッチンサイエンス~シフォンケーキのひみつ

「科学の知識や考え方を使って、料理をもっと楽しく上手に作れるようになりたい!」をテーマに、1年間を通して探究活動を行う講座です。今年のテーマはシフォンケーキ!1回目となる今回は、プロのパティシエをお招きして、シフォンケーキの材料やレシピ、上手につくるコツをお伺いしました。そのあと、実際にシフォンケーキを食べながら、「ふわふわ」「しっとり」「すっきりした甘さ」などケーキの美味しさのどこに注目するかを考え、2回目のサタデープロジェクトにむけて研究のテーマ設定およびチーム作成をしました。 「油と水を上手に乳化させるには?」「しっかりしたメレンゲを作る条件は?」「砂糖の種類を変えるとどんな変化がおこる?」の3つのテーマで今後研究を行っていく予定です。

 
 
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