サタデープロジェクト第1回

 

エッシャーの絵を描こう!

 いわゆる「テセレーション」と呼ばれるジャンルの作品を制作しました。これは数学的には正則分割と呼ばれる平面充填を用いたもので、同じ図形をコピーして並べることで作れます。作品の制作の他にも、数学的な裏付けや発展的な作品を作る方法(の数学的な理論)についても話しました。 作業→講義→作業→講義→・・・の順に進行したことで、自分がやっている作業の理論的な裏付けがだんだん理解できてくるのが好評でした。また講義の内容に難しさを感じた人も作業には取り組むことができたので、最終的にはたくさんの人が自分の作品を作ることができました。

 

偏光板で見る物性とテクノロジ-

 偏光板1枚を使って様々な実験を行いました。目の中にはブルーライトを吸収する黄斑色素が規則正しく配列しています。これが80代くらいになると、加齢黄斑変性の原因になるとも言われているのですが、この色素を使うと、鳥と同じように人間もハイディンガーのブラシと呼ばれる偏光を見ることができます。次に、液晶ディスプレイに偏光板が用いられていることを利用して、セロハンテープやプラスチック容器などの偏光特性を見ました。ナノレベルで不規則に並んでいるガラスと異なり、プラスチックの場合には結晶に規則性があるため、偏光特性が現れます。日頃使っている「スマホ・タブレット」と偏光板を結晶分析装置として氷などの結晶の偏光特性を観察しました。

 

マジックケミストリー~タイムマジック~

 反応液を混合させたあと、時間差で溶液が呈色する反応を時計反応といいます。この時計反応を用いて、濃度と反応速度の関係を調べたあと、30秒ぴったりで呈色する条件を考えました。はじめて聞く化合物や用語に戸惑いながらも、すべての班が30秒~1分の間で呈色する条件を見つけることができました。講義の最後には振動反応の観察をしました。色がでたり消えたりする様子は不思議で、好奇心をくすぐられました。「自分達で反応をデザインすることが楽しかった。もっと上手くできる条件を見つけたい」「反応の仕組みを理解することは難しかったけど、色がくるくる変わって面白かった」という感想が見られました。

 

キッチンサイエンス~シフォンケーキのひみつ

「科学の知識や考え方を使って、料理をもっと楽しく上手に作れるようになりたい!」をテーマに、1年間を通して探究活動を行う講座です。今年のテーマはシフォンケーキ!1回目となる今回は、プロのパティシエをお招きして、シフォンケーキの材料やレシピ、上手につくるコツをお伺いしました。そのあと、実際にシフォンケーキを食べながら、「ふわふわ」「しっとり」「すっきりした甘さ」などケーキの美味しさのどこに注目するかを考え、2回目のサタデープロジェクトにむけて研究のテーマ設定およびチーム作成をしました。 「油と水を上手に乳化させるには?」「しっかりしたメレンゲを作る条件は?」「砂糖の種類を変えるとどんな変化がおこる?」の3つのテーマで今後研究を行っていく予定です。

 
 
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