第1回 サタデープロジェクト

 

トポロジー~柔らかい幾何学~

 合同、相似など、中学校で習った図形の分類から発展して、同相や微分同相の考え方を学びました。合同は反転、回転、平行移動して重なるものは同じ図形と判断していましたが、同相は簡単に言うと、図形の辺や角を引っ張って伸ばしたり、縮めたり、「柔らかく」変形して重なるものを同じ図形と考えます。この同相の考え方でアルファベットやひらがなを図形とみなして分類したり、自分がかいた絵や文字で仲間探しをしたりしました。最後は「トポロメモリー」というボードゲームで同相な図形を取るゲームをして、理解を深めました。

医療画像で学ぶ身体と検出器の世界

 X線撮影、X線CT、MRI、PETなどの画像と仕組み、適応などについての講義がありました。医療と技術が関係していることは皆さん知っていると思いますが、その技術の中身を把握すると、どうしてそのような検査をこのタイミングでするのか、なぜ、この人にこのような対応をしないといけないのか、といったことが理解できるようになります。そして美しいまでの科学の論理が生きている人間の体の内部を見せてくれます。人体も含め世界って本当に美しいですね。

お茶のひみつ

 毎年実施しているキッチンサイエンスの講座ですが、今回は特別企画として、滋賀大学の加納圭教授と研究室の学生さんによる、「お茶のワークショップ」を行いました。緑茶は何℃でいれると美味しいのか?実際に温度を変えていれたお茶を試飲して、うま味や苦み、色の違いなどを比較したり、日本茶と紅茶の違いをクイズ形式で学んだり、世界でのお茶の呼び名を「チャ」と「テ」に分類しながらお茶の歴史的な広まり方について学んだり、楽しみながら様々な視点でお茶について考える時間になりました。

野菜の品種改良

 普段食べている野菜にも多くの知恵が詰まっています。おいしくて、育てやすい野菜を作るにはどうするのか?桃太郎トマトの開発の裏話や一般的な品種改良の話、DNAを用いた選抜など、野菜の品種改良に関する講義を行いました。「普段なんとなくみていた野菜がこんなにたくさんの努力によってできていることに驚きました。」「これからスーパーや家で野菜を見るときは今日の講義を思い出してみると面白そう。」「座学だったけど意見交換が多く楽しかった。」 「今後も生物関係の企画には積極的に参加したい。」等前向きな意見が数多くありました。みな一様に普段の生活に密着している生物学を楽しいでいる様子でした。

ファンタジーの世界へようこそ

 現代のマンガやアニメ、文学や映画などに咲き誇っている「ファンタジー」。でも、「ファンタジー」っていったい何だろう? ということで、言葉の定義、文学ジャンルについての解説や、実際の作品の分析などを行いました。

 自分が読んだことのある作品について交流したり、文学ジャンルの分類にチャレンジしてみたり、みなさんそれぞれに興味を持って活動に参加してくれたようです。「今まで考えたことがなかったので面白かった」「作品分析から現代社会を考えるのが興味深かった」という感想を多くいただきました。文系の学問、文学研究や作品研究について、少しでも触れる機会になったならよかったと思います。

ナイトミュージアム

 京都国立博物館大阪・関西万博開催記念「日本、美のるつぼ」を鑑賞する夜のツアーに出かけました。生徒の感想からは「この企画に参加してみて日本や海外の芸術品について、その美しさと技術の高さに圧倒されました。」と、日本を代表する300点以上もの歴史的な美術品の数々に感動したようです。また、「日本の名品が世界からの評価を受けることでその価値が高まった」ことを知ったり、「葛飾北斎は対比を評価されており"赤富士の下には青"というような独特の綺麗さがある」と美の見方を知ったりするなど、新たな見解を発見することができたようです。ナイトミュージアムならではの、京都国立博物館の夜の美しさも堪能でき、素晴らしい体験となりました。

 
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