10月11日(土)に第3回サタデープロジェクトを実施しました。今回もたくさんの企画を実施することができました。各プロジェクトの様子をご紹介します。
バイオテクノロジー実験講座「光る酵母菌をつくろう!」
生物実験室では、バイオテクノロジー実験講座として「遺伝子組換え実験」を行いました。遺伝子組み換え技術に関する簡単な講義の後、山口大学大学院医学系研究科の赤田研究室で配布されている実験キットを用いて、緑色蛍光タンパク質(GFP)の遺伝子をパン酵母に導入し、「緑に光る酵母菌」を作製する実験を行いました。この手の実験は大腸菌を用いることが多いのですが、今回はパン酵母。ほんのりパンの香りがする中での実験です。
実際に行う操作は驚くほど単純で、ちょっと拍子抜けしてしまったかもしれませんが、それでもよくわからなかった「遺伝子組換え」について、その技術の一端に触れ、安全性などについて考えることができました。
草木染めを体験しよう!
ログウッドから抽出できる染料を使って草木染を行いました。はじめに、媒染液に含まれる金属イオンや液性を変えたり、絹やウール、綿など染める布の種類を変えたりすることで、発色が変わることを確かめました。その後、綿のハンカチやウールのコースターを染める活動を行いました。「空色」「灰色」「ピンク」など目標とする好きな色を班で話し合い、媒染液や染料の濃度を工夫して染色に挑戦しました。思い通りの色に染まらない班もありましたが、「自分達で方法を考え、染めるのは理解も深まり楽しかった」という前向きな感想が聞けました。草木染を通して、科学的に考え試行錯誤する楽しさを体験できたようです。
外来生物を知ろう
情報,経済,物流などにおけるグローバル化が叫ばれるようになって久しくなります。実はこれらの波は動物や植物の世界にも押し寄せています。毎日,普通に外国人の姿を見かけるように,気づけば私たちに周りは外来種でいっぱいです。今回は,植物を中心に,そんな外来種の定義や色々な分け方,種類などを教室で学習した後,フィールドへ出て実際の外来植物を採集し同定の後,原産地などを調べました。校内をぐるっと回り,校外は北泉通りまでの間で,あっという間に30種類以上の外来植物が集まりました。
実験結果から考察しよう
医師であり、京都大学理学研究科博士課程2年生でもある河村恒次氏を講師に迎え、「大学への生物 〜どう考え、どう覚えるか〜」をテーマに、実験考察講座を実施しました。
前半では、実験データをもとに複数の仮説を立て、それに基づいて次の実験を計画するトレーニングを体験しました。生徒たちは積極的に意見を交わし、仮説の立て方や検証方法について活発な議論が展開されました。
後半では、理科の知識を「つなげて覚える」ことの重要性と、その具体的な実践方法について学びました。AI時代においても、深く考えるためには関連づけた記憶が不可欠であることを再認識する内容でした。
生徒たちにとって、大学レベルの思考に触れる貴重な機会となり、学びへの意欲が一層高まった様子がうかがえました。
だれかのためのデザイン
連続講座の2回目である今回は、前回設定した「困りゴト」解決のためのデザインを開始しました。3D CADソフトの「Fusion」を使い、思い思いのデザインを行いました。一部のデザインは、その場で3Dプリントして、実際の形も確かめました。これからは、3D CAD→プリント・試行→アイデアだしの繰り返しでより良いデザインを行っていきます。最終的にどんな作品に仕上がるのか、楽しみです。
キッチンサイエンス
毎年「料理は原理を知るともっと楽しく上手に」をテーマに条件を変えながら、科学的に美味しく料理をつくる通年の企画です。パン教室を開いている小久保先生をお招きして、美味しい白パン&チーズパンを作りました。また、発酵、混ぜる順番、こね方、温度、材料などレシピにはそれぞれ科学的な意味があることも学んでもらいました。そこから、よりよいパンになるよう、材料や手順について科学的に考えながら、新しいアイデアをグループで考えてもらいました。次回は、立てた計画をもとにオリジナルのパンを作成してもらいます。
ZUMBAを踊ろう
京都大学大学院を修了後、企業で約10年間にわたり植物研究に携わり、その後ズンバインストラクターへと転身されたという異色の経歴を持つ松井氏を講師に迎え、ZUMBAを体験しました。
前半では、参加者同士の自己紹介や松井氏の経歴紹介を通して、会場の雰囲気が和やかに打ち解けました。
後半では、コロンビア発祥のフィットネスダンス「ZUMBA」を実際に体験。多くの方にとって初めての挑戦でしたが、
「ダンスが苦手で少し不安だったが、間違えても良いという言葉に安心して楽しめた」
「身体を動かすと開放感があり、とても気持ちよかった」
「ぜひ来年も参加したい」
など、前向きな感想が多数寄せられました。
地理オリンピックの過去問にチャレンジ
国際地理オリンピックの日本代表を選出する日本選手権の1次試験の過去問に挑戦しました。1次試験はMMT(マルチメディアテスト)と呼ばれ、タブレットやパソコンを用いて4択の問題に解答します。それぞれの問題には図表や写真、グラフ、ときには動画が用意されており、それらをよく見ながら1分で各問題に解答する必要があります。もう少しで答えが出る問題がタイムオーバーで終わってしまったときの「あ~~」という叫びが印象的でした。大会参加費は無料で自宅でも受験できるので参加者を募集しています。
古着をまったく違う製品に?ー古着活用アイデアワークショップー
京都でアパレルショップを運営する株式会社ヒューマンフォーラムさんにより、たくさんの古着を持ってきていただき、捨てられるはずのモノにあらたな命を吹き込むアイデアを皆で出し、カタチにしていくワークショップを実施しました。
グループで出てきたたくさんのアイデアから、古着の色や部品を活かしたオリジナルの品を考え、帽子やキーケース、シュシュ、などとても素敵なものを皆作っていました。0から新しいモノを作ることは難しいけれど、皆で捨てられてしまうモノを素敵なモノに生まれ変わらせることができてとても楽しく、ワクワクした!もっとやりたい!という感想が多かったです。
マッスル英会話
マッスル英会話では、オール・イングリッシュの環境でウエイトトレーニングを行いました。はじめの方は、「トレーニングルームに入った瞬間、いきなり英語が使われていて緊張した」という声もありましたが、身体を動かし、試行錯誤しながらも積極的にコミュニケーションをとる様子が見られました。
「普段から英語を使わない自分にとって、とても新鮮な感じでした。」
「普通にしんどかったけど、筋トレに関する英語や教え方などを楽しく学んだ。」
「これからも(日本語でも)友達をはげますような言葉をかけていきたい。」
等の感想を寄せてくれました。頭も身体もヘトヘトの様子でしたが、最後までやり遂げた達成感に満ちた表情が印象的でした!