第4回サタデープロジェクト(1月28日)①

 

プラズマ発生実験

 地球に暮らす我々にとって,物質の状態といえば気体・液体・固体の三態が思い浮かびます。しかし,宇宙に目を向けるとこの三態の状態を取る物質はほぼありません。宇宙の物質は99%以上が「プラズマという状態」です。本実験では,そのプラズマを作り出し,利用することにチャレンジしました。試行錯誤の末に,2000℃を超す高温の人工プラズマが発生した瞬間には,その鮮烈な音と光に参加者の視線が釘付けに。うまくいかないと落胆し,低温のプラズマでは満足できなくなり,そして最終的には人工ルビーの合成を達成すべく時間を忘れて実験に没頭しました。ルビー合成の成功者はわずか数人!楽しかったかな?また,やりましょうね。



放射線を「みて」みよう ~霧箱の観察~

 ペルチェ素子を用いた霧箱でα線とβ線の透過性の違いを確認したあと、より観察できる層(過飽和層といいます)が厚い、エタノールをたっぷり使った霧箱で自然放射線の観察をしました。線源がなくても多くの飛跡が観察でき、自然放射線の存在を目で確かめることができました。はじめはなかなか観察できず、苦戦しましたが、その分観察できたときの喜びはひとしおでしたね。講義後のアンケートでは、「普段なかなか観察できないものが見られて良かった」「放射線の性質について学べて良かった」などの感想が見られました。



センサープロジェクト

 光依存性抵抗(フォトレジスタ)という、光の当たり具合によって抵抗値が変化する素子を利用して、明るくなる(または暗くなる)ことで動作するセンサー回路の作成を行いました。ブレットボードという簡単に回路を作ることができるツールの使い方や電圧と抵抗値の関係の確認からスタートして、最終的にはセンサー回路の作成までたどり着きました。発展的な方法としてトランジスタという素子を利用した方法についても体験してもらいました。電気回路は普段なかなか触れませんので、今回の体験はとても楽しかったと感想をいただきました。



図書館課外講座 ラテン語で読む『ハリー・ポッターと賢者の石』

 昨年度の「ようこそ、ラテン語の世界へ」に続く、地歴公民科・仲村志穂教諭によるラテン語シリーズ第二弾です。
 講座では最初に、ラテン語は古代ローマ帝国の公用語であり、現在口語としてラテン語を用いている国・地域は存在しないが、欧州連合(EU)の標語が、「In varietate concordia」(多様性における統一)とラテン語で表される通り、ラテン語が今なおヨーロッパの人々の共通言語として機能していることを説明されました。また、現在の日本においても、「AQUARIUS(アクエリアス)」などラテン語に由来するネーミングの商品が数多くあることを紹介され、生徒たちは「あまり関係のない言語かなと思っていたが、日常の近くで関りがあり驚いた」(感想より)ようです。
 続いて、『ハリー・ポッター』シリーズに登場するラテン語由来の呪文や、ラテン語版『ハリー・ポッターと賢者の石』の抜粋を、仲村教諭のレクチャーにより実際に読み解いてみました。その中で、ラテン語は一つの単語についても、性(男性・女性・中性)、単数複数、人称、格によって何通りも変化する言語であるいうこと学びました。また、ラテン語版と英語版との比較対照の中で、ラテン語は英語に比べて時制などに厳格で、非常に厳密な言語であることが感じられました。現在も学術用語など公式用語としてラテン語が用いられる理由が理解できます。その一方、ラテン語には語順がないことなど、フレキシブルな一面がある言語であることもわかりました。
 参加生徒の感想には、「単語や文法が何もかも違って面白かった」「ラテン語の特徴を知ることが出来て面白いと思った。他の言語についても学びたい」とあり、今回の講座を通してそれぞれの言語や文化の違いを興味深く実感することができたことがうかがえます。今後の学習や進路選択を考えるきっかけとなれば嬉しい限りです。何より生徒たちが熱心に楽しそうにラテン語版『ハリー・ポッターと賢者の石』の訳に取り組んでいた姿が印象的でした。



アートホテル探訪

場所 京都市下京区朱雀宝蔵町99(JR梅小路京都西駅からスグ)
   KAGANHOTEL 河岸ホテル (https://kaganhotel.com/)
案内兼講師 扇沢友樹 さん(株式会社めい co-founder/株式会社ゆい 不動産ファンドマネージャー)
1988年京都市生まれ。大学卒業と同時に起業、町家のリノベーションから始めて、2019年に若手アーティストが住みながら作品制作をするスタジオ付きレジデンスが併設されている日本でも例がないアートホテルKAGANを誕生させ、現在はさらなる発展を目指して活動中。

 大雪のあとの極寒でしたが21名もの参加者で熱気あふれる企画となりました。まずは、1Fのイベントスペースとカフェバーでビデオ鑑賞、地下1Fで現代アートのギャラリー見学、さらに4Fのホステルなどを見学。「オシャレ」「泊まってみたい」などの声が出るくらいと参加者は体験型のアートホテルを満喫。
 続いて、扇沢さんが生活の中にあるアートの種を、いかに世界に発信していくのか、共有していくのかを建築という手法とつないでいくことの面白さをフリートークも交えて講演。最後までわくわくする話で時間を忘れる企画となりました。参加できなかった人もぜひホテルのHPを見てください。



 
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