令和6年度サタデープロジェクト第4回

 

 サタデープロジェクトは土曜日を活用した希望者参加型の企画です。今年度第3回の10/19に開催された企画の中から理数系の取組(サイエンスチャレンジ)の様子をご紹介します。

「光」について実験を通して学ぼう

 京都大学宇治キャンパス工学研究科を訪問しました。齋藤教授による放射線の仕組みや研究されている内容についての講義の後、学部生・院生による光についての様々な実験(分光実験、混合実験、レーザー光の波長測定等)を行いました。最後に実際に研究で使用されているイオンビーム加速器施設を見学しました。普段では経験することのできない貴重な体験ができました。



心臓のつくりを観察しよう!

 情熱はハートに宿っているそうですが、実際の心臓はどのような形をしていて、どのように血液を循環させているのでしょうか?この講座では、食用として入手できるブタの心臓(ハツ)を観察して、その謎に迫りました。ブタの心臓はヒトのそれとほぼ同じ大きさとされていますが、思ったよりも小さいと感じた生徒が多かったようです。ふつうはあまり触ったりすることのない実物に戸惑いながらも、心臓の動きを解説した動画などを参考に、どこから血液が入って、どのように送り出されているのかなどを、グループで話し合いながら観察しました。



草木染めを体験しよう!

 ログウッドという染料を用いて草木染を行いました。ログウッドは、別名アカミノキとも呼ばれる染料で、媒染液に含まれる金属イオンにより発色が異なることが特徴です。今回は6班に分かれて、pHや金属イオンの種類による絹の染まり方の違いを確かめたあと、綿のハンカチやポーチを、媒染液の種類や濃度、手順を工夫して、好きな色に染める活動を行いました。絞り染めの方法を調べて実践した班もあり、その創造性には驚かされました。「思った色に染まらなかった」という班もありましたが、それも草木染の魅力の1つです。探究心がくすぐられた人もいたようで、「別の染料でもやってみたい」「2時間では物足りない内容だった」という感想が見られました。



ペーパーカップクエスト

 紙コップにお湯を入れたときにあらわれる不思議をグループで探究してもらいました。なんてことはない現象ですが、実際に実験によって確かめようとすると、なかなか難しい。異なる材質のコップや容器、ラップやアルミ箔、ドライヤーに電子天秤まで、さまざまな材料や器具を駆使し、仮説を立てて検証するサイクルをまわして不思議の解明に挑み、参加した生徒の皆さんは自分なりの答えにたどり着くことができました。探究のおもしろさを体験してもらうことができました。



GeoGebraで遊ぼう

 関数のグラフや図形を自由に作って動かすことができるソフト『GeoGebra』を使って、実際に出題されている数学の問題などを、グラフや図形を動かして考えました。『GeoGebra』での関数の扱い方や図形の書き方を説明し、実際にある数学の問題を参考に、それぞれ工夫をして教材を作りました。数学の問題を「数式で解く」だけでなく、実際に図形などを動かして理解をすることで、数学に対する考え方が深まったように感じました。



キッチンサイエンス第4回~フォカッチャのひみつ~

 今年度最後のまとめとして、食品ロス削減が目標の「家でも作れるフォカッチャ」、糖尿病の人も食べられる「りんごフォカッチャ」、お年寄りや小さい子供も食べやすい「みんなで作れて食べられるフワフワパン」、小麦アレルギーの人も食べられる「グルテンフリーフォカッチャ」など、前回の実験結果をもとにグループごとにディスカッションを行い、滋賀大学 加納研究室の皆さんの前で研究の成果発表をしました。仮説通りにはいかなかったり、思いもよらない面白い結果となったり様々な実験の結果や考察をそれぞれの視点で分かりやすく発表資料を作成し、新たな課題や疑問も交えながら発表を行うことができました。キッチンサイエンス参加をきっかけに、家庭でも考えながら料理を始めてくれた生徒もいて、料理は科学であること、まだまだたくさんの謎があることを実感できたようでした。


 
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