梅棹忠夫生誕百周年記念 山極壽一前京都大学総長特別講義

 

「人間を外から眺める―ウメサオ学の発想をゴリラ学から語る」

 12月10日(木)5・6限に、山極壽一前京都大学総長特別講義を2年生サイエンス科の生徒が受講しました。これは京都大学教授や国立民族学博物館の初代館長を務めた京都第一中学校出身の梅棹忠夫生誕百周年記念事業として、日本の文化人類学をリードした梅棹氏の流れをくむ山極氏が、梅棹氏の母校の本校生に向け語るものとして企画されました。講義では梅棹氏の生き方や情報整理の技術に触れ、研究対象の捉え方を自在に変える「物事を捉える縮尺」や、他のものに例えて検討する「アナロジー(類推)」の力に、梅棹氏が優れていたと指摘し、新たな発想を持つことを生徒たちに促しました。また、ゴリラ研究の第一人者として、ゴリラと人間がもつ「共感力」に触れ、「社会」、「幸福」について、長年の研究成果をもとに熱心に語っていただきました。生徒は「ウメサオ学の根源は常に新しい事を探し出す姿勢にあることがわかった」、「人間・社会・幸福について改めて考えさせられた」など、多くの感銘を受けました。最後に、山極氏は「研究のエネルギーは『知らないこと』があること。良い問いを立て知らないことに興味を持ち、好奇心を広げることが大事」と話され、本校生に力強いエールを送っていただきました。


 
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