網野学舎
未来へ伝えよう 丹後の魅力を
11月9日に開催した第17回丹後活性化プレゼンテーション大会において、丹後活性化案を発表した企画経営科3年生の代表2名にインタビューをしました。
「未来へ伝える丹後の魅力」
森真帆呂さん(3年3組・網野中)
私達は京丹後市の魅力を同世代の若者にたくさん知ってもらい、それを伝え、将来的には観光客誘致と少子高齢化の抑制につなげるという活動をテーマに研究をしました。
夏には実際に京都市内の大学生に対してガイドツアーを行いました。初めての経験で不安や緊張もありましたが、何度も練習をしてガイドに臨みました。その結果、大学生の方々からは「また来てみたい」、「丹後に将来住んでみたい」と嬉しい評価をいただき、私達も最後まで楽しくガイドをすることができました。
今年度のプレゼン大会は完全な形での開催としては4年ぶりでした。また、活性化案発表のトップバッターでもあったので、前例を知らない私達は不安と緊張の中、準備した研究成果を発表しました。途中、ミスも少し出てしまいましたが、終始落ち着いて話すことができましたし、何より自分達らしい雰囲気で「聴衆を巻き込んだプレゼンテーション」をすることができ、終わった後は達成感でいっぱいでした。様々な方にたくさん支えられてこのような貴重な経験をさせていただき、本当に感謝しています。
私は4月から大学へ進学し語学を学び、将来は観光業界で活躍したいと考えています。これまで企画経営科で身につけたコミュニケーション能力や課題解決力を武器に、さらには大学で語学力も身につけて、ますますキャリアアップを図っていきたいです。
「PPで地域活性化」
嶋津渚さん(3年3組・峰山中)
私達のグループは、昨年度の先輩方が研究されたプレシャス・プラスチック(PP)という海洋プラスチックゴミの再利用をテーマに引き続き研究しました。
私達は地元企業様の協力の下、キーホルダーを商品開発しました。作ったのは京丹後市公認のゆるキャラ「コッペちゃん」と、浦島伝説から発想を得たカメの絵が入ったキーホルダーでした。自分でカスタマイズできるという工夫も取り入れました。
商品は実際に10月末の丹後万博で販売をしました。年齢問わず多くのお客様に手に取っていただきました。これらがペットボトルのキャップを粉砕してできたものだと説明すると、みんな関心を持って聞いてくださり、反応も売れ行きもとても好調でした。
プレゼン大会ではこれらの経験を発表しました。緊張しましたが、後半につれてそれもなくなり、最後はみんな堂々と発表することができたと思います。終わった後は自分達が一年間研究してきた成果を思う存分発表できて大きな達成感がありましたし、協力しながら一緒にやってきたグループのメンバーに対して感謝の思いがこみ上げてきました。
私は卒業後短大に進学し、経済を中心に学びます。これまで学んできた商業科目の内容を深めていくことはもちろん、培ってきたプレゼンテーション能力やコミュニケーション能力を短大でさらに磨き、将来は金融関係の仕事に就きたいです。
...本大会は企画経営科3年生にとって「高校三年間の集大成」を披露する最高の舞台であり、「人材」はここから羽ばたきます。企画経営科の皆さん、これからも丹後の魅力を未来へ伝え続けていってください。
(取材・文 安達卓能)
「幸せ」を願うなら「困難」に立ち向かおう
10月10日から3週間、母校での教育実習を終えた堀江健太さんに、教員を目指そうと思ったきっかけや実習で感じたこと、生徒の皆さんへのメッセージを聞きました。
堀江健太さん(関西大学政策創造学部出身)
私は9年前に網野高校を卒業し、大学を出た後は社会人として民間企業に勤務しました。しかし、「自分にとって『本当の幸せ』とは何か。」と考えるようになり、「多くの人によい影響をもたらす人間になること」が自分にとって幸せなことだと気づき、仕事をしながら教師になるための勉強を開始しました。
初日のホームルームは緊張しました。しかし、自分の夢見ていた光景がすぐ目の前にあり、また、勉強した成果がようやく出せると思い、緊張よりも「教壇に立てる喜び」の方が勝っていました。同時に、生徒が進路を考える上でも、私のような異色の経歴であっても、いま教員に挑戦している姿を見て何かを感じてもらえたら嬉しいと思いました。
実習では指導教官の先生を始め、国語科の先生方から教科指導のあり方や指導の方法などを一から学ばせていただきました。また、学級運営や部活動指導などについても多くの先生方からたくさんのことを教えていただきました。今回の教育実習で学んだすべてのことを自分の財産にして、少し遠回りをしたからこそ、「楽しくて、自由で、人間的な魅力を兼ね備えた唯一無二の教師」になっていきたいですし、そうなることがお世話になった先生方への「恩返し」だと思っています。
生徒の皆さん。今より「もっと高校生活を楽しくしたい」、「もっと幸せになりたい」と願うのであれば、勉強でも部活動でも、いま自分にとってしんどいことや面倒なことに果敢に挑戦してみてください。乗り越えた先には、願っていた楽しい未来や幸せな人生がきっと待っているはずです。私も頑張りますので、皆さんも頑張ってください。
3週間、本当にありがとうございました。
...座右の銘は「二兎追う者だけが二兎を得る」。無限の可能性を秘めているからこそ、勉強も部活動も趣味も恋愛も「全力でやってやろう」と貪欲であってほしいと、最後に生徒の皆さんにメッセージをもらいました。堀江さん、これからも頑張ってください!
(取材・文 安達卓能)
「再挑戦」で掴んだ「初の日本一」
10月14日・15日に、静岡県にて開催された「全日本女子オープン」U17の部において、全国の舞台で自身初の優勝を手にしたレスリング部の竹元さんにインタビューをしました。
フォーデイズ杯 令和5年度第16回全日本女子オープン U17の部 61kg級
【優勝】 竹元紫凛さん(2年1組・広島市立翠町中)
私はもともとラグビーや陸上など運動がとても好きです。レスリングは小学2年生から始め、中学3年の全国中学選抜大会と今年のインターハイで準優勝をしたのがこれまでの最高成績でした。
これまでレスリングの合宿で網野に何度も来ていた私は、「自分が強くなるにはここしかない」と思い、丹後緑風高校に入学しました。
この夏のインターハイは準優勝でした。強いと有名な選手を相手に決勝で互角に戦うことができて自信が付いた反面、僅か1点差で負けてしまいとても悔しかったです。
だからこそ今大会は、決勝で同じ相手に絶対再挑戦したいと心を燃やして臨み、どこまでも「挑戦者」だという気持ちを忘れずに戦いきりました。激闘の末、同点でしたがラストポイントを奪った私が、今度は僅かの差で優勝を勝ち取ることができました。私にとっては生まれて初めての「日本一」だったのでとても嬉しかったです。
大学生とも当たる来年4月のクイーンズカップ、そして最高学年で迎える8月のインターハイを見据えて、この冬は今以上に力も技術もスピードも鍛えていきたいです。
...インターハイでの借りを、今大会で見事に返してみせた竹元さん。初の日本一という栄光にも驕ることなく、どこまでも「挑戦者」としての気概でさらなる前進を!
(取材・文 安達卓能)
「書」や「絵」や「所作」で「心」を表現
9月30日・10月1日に網野体育センターで開催された丹後文化祭典に出品をした文化系部活動の代表の3名に話を聞きました。
書道部 中江恋歌さん(1年2組・丹後中)
私は中国の書家・張瑞図の書を2×8のサイズに臨書しました。はじめての古典の草書作品だったので、書の特徴をしっかり真似て書くことを意識しました。特に、字の大小や墨の濃淡、流れや勢いをつけるところに苦労をしましたが、練習を重ねていくうちに表現の幅を広げることができました。当日はたくさんの方々に私達の作品を見ていただきました。批評会では先生方から良かったところや今後改善を加えた方がいい点、例えば一番目立つ中央の箇所は鋭く書くなど「見せ場」をつくるとさらに良いと助言をいただきました。次に控える京都総合文化祭典ではさらに改善を加えてもう一度同じ書で出品を目指します。
茶道部 松田百花さん(2年1組・峰山中)
茶道部は呈茶でおもてなしをしました。今回私は水屋と半東というお点前をサポートする役割に回りました。水屋としてはお茶を点てるときに立つ泡をいかに美味しく見せるかに心を砕き、半東としては台詞を予め覚えてお客様にお茶やお菓子、生け花などの説明をしました。私以外の立礼(りゅうれい)の点前に当たった部員は作法を何度も練習して覚えてこの日を迎えました。当日は本当に多くの方にお茶とお菓子を召し上がっていただきました。来てくれた友達が「美味しかったよ」と声を掛けてくれて本当に嬉しかったです。これからも、来ていただいた方にくつろぎと憩いの時間を過ごしていただける呈茶を目指します。
美術部 中山優輝さん(3年2組・峰山中)
美術部は油絵とアクリル画映像作品を出展しました。今回の私の油絵作品のコンセプトは「中途半端」でした。気持ちを受験に切り替えていかなければならない憂鬱感や、部活動引退を前にした悲しみで何もかもなかなか手に付かない心の「負」の部分を表現しました。他校の生徒の作品などと比べて、私はもう少し細かいところも丁寧に描かなければいけなかったなと最後に反省しました。しかし、先生方の講評を真剣にメモを取って聞いている後輩達の頼もしい姿を見て、私は彼女たちに安心して部を任せられると心から感じました。
...「書」や「絵」や「所作」を通して自分の「心」を表現するのが芸術です。文化系部活動の皆さん、技術と心をますます磨いて、これからも素晴らしい作品を生み出していってください。
(取材・文 安達卓能)
「挑戦」に「得手不得手」は関係ない
9月30日(土)に龍谷大学深草キャンパスにて開催された「2023年度全国高等学校ビブリオバトル京都府大会」に出場した2年生の二人に話を聞きました。
【準優勝】
大垣柚斗さん(2年3組・弥栄中)
~背筋 著 「近畿地方のある場所について」
紹介したのは、「友人が行方不明になったので、情報をお持ちの方は連絡ください。」という出だしで始まるホラーミステリーでした。ホラー好きな私でさえもこの作品は最高に怖かったですし、怖いもの見たさで皆さんにも興味を持ってもらえると思い選びました。
校内でのビブリオバトルは昨年に続き二年連続で優勝をすることができました。もっと自分の力を試したいと思い、私は京都府大会にエントリーをしました。
大会ではグループ予選を勝ち抜いたものの、決勝戦は想像以上にレベルが高く、まるで演劇を観ているのかと思うほど圧倒されました。最後の番だった私は少し焦りが出てしまい、結果は準優勝でした。嬉しかったですし自信が付いたと思う反面、優勝を逃してやはり悔しかったです。この経験を、今後の企画経営科の様々なプレゼンテーションに生かしていきたいです。
田茂井伶奈さん(2年1組・網野中)
~佐野徹夜 著 「君は月夜に光り輝く」
紹介したのは切ない恋愛小説でした。素敵な表紙と内容の良さに惹かれ、みんなにもぜひ読んでもらいたいと思って選びました。
私は人前で話すことは得意な方ではありません。ですからクラス予選や学年の決勝戦に向けては、予め書いた原稿を何度も練習をして発表に臨みました。決勝の後、先生から発表を褒めていただき、京都府大会への挑戦を勧められました。一度はためらいましたが、「こんなチャンスはなかなかないしチャレンジしてみては。」、と母に背中を押され、私は勇気を出して出場を決めました。
残念ながら大会では緊張のあまり力を十分に出せず悔しさが残りました。それでも、多くの大人の方の前で自分なりに一生懸命発表をしたという経験は初めてでしたし、挑戦をしたことに悔いはありません。またこういう機会があれば、今度は自信を持って発表できるように頑張りたいです。
...「得手不得手」や「出来不出来」は関係ありません。自己を磨こうと果敢に「挑戦」しようとする人こそが、すでに人生における「勝者」なのではないでしょうか。
(取材・文 安達卓能)
体育祭は「最強で最高の思い出」
9月27日に開催された体育祭を大成功に導いた体育委員長の亀井さんに、無事に終えた感想を話してもらいました。
亀井萌さん(3年3組・大宮中)
私は高校最後の体育祭を体育委員長として全校を盛り上げて、「最強で最高の思い出を作りたい」という気持ちで臨みました。昨年度は競技以外はマスクを着用しなければなりませんでしたが、今年度はみんなの楽しんでいる表情や笑顔を見ることができて嬉しかったです。 私は生徒会執行部、体育委員、そして学校祭実行委員として事前準備から当日の運営まで携わりました。特に、開会式での体育委員長としての元気な挨拶や、壇上でのAMIKO体操のデモンストレーションでは、校長先生から「かっこよかったよ」と褒めていただきました。先生方のサポートや、この体育祭を成功させたいと同じ思いで臨んでくれたみんなの協力のおかげで大成功で終えることができました。この体育祭では主体的に行動することや臨機応変に対応することができたと思います。これからも自分の行動を通して人に信頼感や安心感を抱いてもらえる立派な社会人になっていきたいです。
...「成功させたい」という生徒達の熱い思いが天に届き、途中降り出しかけた雨もいつの間にやら止んで、最後は爽やかな秋晴れに変わっていました。文化祭からはじまり1ヶ月にわたった学校祭は、こうして生徒達に「最強で最高の思い出」を残して閉幕しました。
(取材・文 安達卓能)
緊張感、一体感、そして大きな達成感。
9月7日の文化祭2日目でダンスパフォーマンスを披露した3年生各クラスのダンスリーダーの代表に、最後の文化祭で踊り切った後の感想などを聞きました。
瀬戸美月さん(3年3組・峰山中)
このクラスの長所である個人個人の明るさや積極性を、ダンスという形で引き出したいと思って私はダンスリーダーに立候補しました。
しかし、個性を表すダンスや盛り上がりのポイントをどう表現すればいいのかとても悩み、創作は苦労しました。また、ダンスが苦手なメンバーに対しては、他のリーダーとも協力して付きっきりで教えたこともありました。取組終盤にかけてみんなのダンスが揃うようになり、特にみんなで声を上げて踊る場面ではクラスが一体になるのを感じました。
発表は私達がトップバッターでした。ものすごい緊張感の中、それでもメンバーはみんな笑顔で踊り切ることができました。会場の盛り上がりも含めて最高に楽しい、100点満点のステージになりました。優勝は叶いませんでしたが、終わった後のみんなの達成感あふれる表情を見て、ダンスリーダーとして役割を全うできたと感じました。
私は今回の取組を通して、人をまとめることの難しさを学びました。高校最後の体育祭ではもう一度みんなで一つになって全力を尽くしていきたいです。
伊東愛奏さん(3年2組・網野中)
私は、コロナ禍で昨年度できなかった演劇を今年のダンスに取り入れたいと考えました。しかし、6分間という時間に思いをすべて盛り込むことは難しく、また、みんな真剣だったからこそぶつかりあうこともありました。それでも、最高のダンスに仕上げたい、文化祭を成功させたいという思いから、最後はみんなの心が一つになっていきました。
ダンスのストーリーは男女の出会いと別れ、偶然の再会、そして告白という展開でした。観客の皆さんが拍手や掛け声でダンスを盛り上げてくださり、私達は最後まで笑顔で踊りきることができました。思いをすべて詰め込んだ6分間はあっという間の時間でした。
今回最優秀賞を獲ることができたのはみんなのおかげです。クラス全員で一つのことを成し遂げることができたことは良かったと思う反面、もうこれから卒業までにこんな思いになる大きな行事がなくなっていくと思うと少し寂しい気持ちです。
クラスみんなで頑張ることができるこの3年2組の雰囲気や良さを、これからはじまる受験にみんなでつなげていきたいです。
池田さやかさん(3年1組・網野中)
私はダンスリーダーとして、みんなのやる気を起こしたい、そのために今私は何をすべきかをいつも考え、時には一対一でお互い納得するまで話し合って、みんながすっきりした気持ちでダンスに臨めるようにと心を砕きました。
発表は最後の番でした。他のクラスのダンスや会場の盛り上がりがすごかったので、私達は大きなプレッシャーの中でステージに立ちました。ですが、いざ始まると、みんな自然と笑顔になって楽しく踊りきることができました。すべてが終わった後はみんなやり切ったいい表情でしたし、中には感極まって泣きそうになっていた子もいました。昨年まではコロナ禍で、ここまで密になって一つのモノをみんなで作り上げた経験がなかったので、この最後の文化祭は私達に大きな思い出を与えてくれました。
クラスメイトはこれから幅広い進路にそれぞれ進みます。中には早く決まってしまう人もいれば、卒業間際まで勉強し受験に臨む人もいます。最後まで戦う人を、みんなで一緒になって最後まで応援してあげられる、これからもそんな温かいクラスでありたいです。
...緊張の中、高校生活最高の大舞台で、仲間と一体となって堂々と踊りきった3年生の笑顔は、まさに達成感で溢れていました。本当にかっこよかったです。
(取材・文 安達卓能)
いま声を大にして歌える歓び
9月7日の文化祭2日目で合唱を行った1年生各クラスの学校祭実行委員に、取組を通して学んだことを中心に話をしてもらいました。
嶋田真稀斗さん(1年1組・網野中)
本番はみんな声が出ていたし、何より私達が大切にしていた「楽しむこと」がみんなできていていい発表でした。最優秀賞が取れて嬉しかったです。担任からは「満足して終わりじゃない。それを今後どう生かすかが大切だ。」と教えていただきました。今回、人をまとめること、伝えたいことを正確に伝えること、計画を立てて指示を出すことが本当に難しいと知りました。この経験を今後様々な場面で生かしていきたいです。
中川心暖さん(1年1組・網野中)
本番は万全の練習と準備で臨んだ結果、みんな最高の出来でした。私はこの文化祭で、リーダーは口だけでなく、自分自身が行動で示すことが大切だということと、限られた日数の中でスケジュールを決めてそれに従って動くことが大切であると学びました。時間通りに行動することは将来社会に出ても必要になることなので、これからどんな場面でも大切にしていきたいです。
田中菜々美さん(1年2組・網野中)
本番は今までの中で一番声も通っていたし、みんなが楽しそうに歌っていたので良かったです。賞は逃しましたが、何より1年2組のこのメンバーで一緒に歌えたことがとても嬉しかったです。実行委員は私達2人ですが、クラスのみんなの協力がなければこの文化祭は成功しなかったと思います。次に行われる体育祭は私自身大好きな行事なので、みんなにも体育祭を通してさらに笑顔が広がるものにしていきたいです。
三宅日菜子さん(1年2組・丹後中)
発表は緊張よりも楽しさが勝って、今までで一番楽しい合唱となりました。終わった後、取組開始の時と比べてクラスが見違えるほど成長していたのを感じ、感動しました。優勝には届かず悔しい気持ちでしたが、担任が私達以上に負けたことを悔しがってくれたことが本当に嬉しかったです。この経験を通して、これからどんな困難があっても「やればできる」という強い心でぶつかっていくことが大切だと学びました。
小森佳蓮さん(1年3組・峰山中)
発表は一番目で、緊張からか練習よりは少し声が小さくなってしまいましたが、それでも1年3組の良さである明るさを前面に出して、振り付けや手拍子で観客を楽しませることができたと思います。終わった後はみんな緊張が解けてほっとしていた様子でした。今回、クラスのみんなで協力する大切さや楽しさを学ぶことが出来ました。体育祭はもちろん、クラス目標である全員検定合格を目指して、支え合えるよりよいクラスにしていきたいです。
吉田来海さん(1年3組・丹後中)
本番は緊張の中、ミスもほとんどなく、練習の成果を十分に出すことができたと思います。負けて悔しかったですが、みんな楽しく歌い切ることができて良かったですし、次の体育祭でまた頑張ろうと思いました。実行委員はとても大変でしたが、一番やりがいがある役職だと思いますし、企画経営科は今後も人前で話す機会が多くなると思うので、このような様々な学校行事の場で人前に出て、自分をもっと鍛えていきたいと思いました。
...コロナ禍を経て、こちらも4年ぶりの演目となった「合唱」。1年生は、仲間と一緒にいま「歌える歓び」を元気な歌声に乗せ、会場に響かせていました。
(取材・文 安達卓能)
演劇とは「主体的で対話的な深い学び」
9月6日の文化祭1日目で演劇を行った2年生各クラスの代表にインタビューをしました。
和田祐夏さん(2年1組・網野中)
私は実行委員として、どうすればみんながやる気を保って取組に臨めるかがポイントだと考えていました。時にはグループに分かれて練習し、休憩を取る間も次の打ち合わせをするなど、すべての取組の時間をしっかり工夫して過ごすことを意識しました。
順番は私達が学年発表のトップバッターだったのでみんな本当に緊張していましたが、開演前に円陣を組んで頑張ろうと掛け声をあげて心を一つにして臨みました。途中で台詞が少し飛んでしまっても、みんなでカバーし合って乗り切ることが出来ました。最後まで緊張に負けずにみんな落ち着いて演じることができたと思います。
終了後はクラスのみんながやり切ったという笑顔になっていました。私を含めみんな大きな達成感を得ることができたので、実行委員として本当に嬉しかったです。惜しくも最優秀賞を逃しましたが、クラスから最優秀主演賞が出たのでみんなで喜び合いました。
この文化祭では短期間でも演劇を仕上げるんだという「諦めない心」と、そのためにみんなで励まし合い協力し合う「助け合うことの大切さ」の2つを学びました。今後このクラスが変わることはないので、卒業までの行事や取組、来年にある進路決定まで今回で学んだことをみんなで生かして進んでいきたいです。
山内朱音さん(2年2組・網野中)
私は今回の演劇で音響と黒子を担当しましたが、同時にそれぞれの役割に対して助言や援助をするサポーターという役目を頂き、裏方で劇を支えることに努めました。
原作は世界的に有名なCGアニメですが、短い取組期間の中、そのCGの世界観を少しでもリアルに再現したいと様々な工夫や演出を試みました。しかし、日が近くなっても演技の質は完成には程遠く、また欲しいものと作っているものが違っていたりと、全体的にちぐはぐな状態に陥っていました。そこでみんな集まってもう一度しっかりと話し合い、向かうべき方向をみんなで確認し合いました。
それでも前日リハーサルになってもまだ完成しておらず、また突然の台詞の変更などもあって、まさに劇は本番一発勝負という不安いっぱいの状態でした。ところが予想を超えてみんな最高のパフォーマンスをしてくれて、最後の本番が今までで一番いい舞台になりました。もちろん私も本番は音響と黒子と忙しく立ち回りました。
結果は最優秀賞と最優秀舞台装置賞を頂きました。本当に嬉しかったですし、クラスのみんなには感謝しかありません。
演劇は演者、衣装、照明、音響など複数の要素が合わさって一つの作品になります。サポーターの仕事を通して、すべての人とコミュニケーションを取ることが大切だと気付きました。これを機に普段から積極的にコミュニケーションを心掛けていこうと思います。
上羽柚夕さん(2年3組・丹後中)
私達は今回国民的アニメを題材に演劇をし、性格が似ているところもあってか、私は天真爛漫な主人公の役に挑戦しました。
取組では少ない人数の中みんなで役割を分担してそれぞれで仕事を進めました。私は演者だけでなく動画の撮影にも回りました。私達のクラスは昨年の文化祭以降距離がぐっと近くなり、みんな協力的で、いざとなったら積極的に手伝ってくれましたし、みんなそれぞれ使命感を持って自分の仕事に当たってくれました。
私達の演劇はお笑いの要素をふんだんに入れたものでした。途中で演者の何人かがアドリブを入れてくるし、私は最初から最後までハラハラドキドキしながら演じました。観客もとても楽しんでくれましたし、クラスのみんなも楽しく笑顔で演じきることができ、終わってみれば内容も出来も最高の舞台だったと達成感でいっぱいでした。残念ながら賞は取れませんでしたが、次の体育祭を、そして来年のダンスをすでに見据えています。
私はこの文化祭を通してメリハリを持つことの大切さを学びました。クラスの仲が良い反面、誰かに甘えたり誰かの言動に流されてしまうことがありました。やるときはやる、休むときはしっかり休むとスイッチを切り替えて、これからも企画経営科の取組や検定試験・資格取得の勉強に臨んでいきたいです。
...経験も手本もほとんどない中、2年生は主体的に考え、仲間と対話を重ねて4年ぶりの演劇を見事に復活させました。手にしたのは達成感だけでなく「人間的成長」もあったのではないでしょうか。
(取材・文 安達卓能)
「三択」は「三刀流」に変えられる
野球部キャプテンでありながら、この夏、国家試験である「ITパスポート」に見事合格を果たした企画経営科3年生の井藤さんにインタビューをしました。
井藤己純さん(3年3組・大宮中)
中学までは人前で話すことが苦手でいつも後ろの方に隠れてしまう性格でした。そんな私にも起業家になりたいという将来の夢がぼんやりとありました。もちろんこれから人と関わることは避けて通れないため「自分を変えたい」、商業のことを少しでも早くから学べば「きっと将来の役に立つかもしれない」、と考えて企画経営科に進学しました。
高校では学校の授業だけでなく様々な検定試験や資格取得にも挑戦する一方、野球部ではキャプテンとして毎日汗を流し、さらに企画経営科で行う行事やイベントにも積極的に参加をしました。どんなに忙しい状況でも、すべてを「楽しもう」という意識で臨み、それらを自分のモチベーションに変えていきました。このITパスポートもお化け屋敷のイベントと平行して隙間時間を見つけてこつこつ勉強し、合格することができました。
私は「勉強しないからやりたいことが見つからない。勉強するからやりたいことが見つかる。」という言葉にとても共感しています。卒業後は大学に進学して会計学や経営学を真剣に学んで公認会計士の資格を取得し、将来は小さい頃からの夢であった「地域に愛される店舗」を構えて、地域に「笑顔」を届けていきたいです。
...勉強、部活動、そして企画経営科の取組。どれかでなく、すべてを笑顔で楽しめば、「三者択一」は「三刀流」に変えられることを教えてくれました。おめでとう井藤さん!
(取材・文 安達卓能)
「世界3位」も、私にとっては「スタートライン」
7月のインターハイで優勝、8月に開催されたU20世界選手権で堂々の世界3位に輝いたレスリング部の坂根さんに、喜びの声と今後の決意を聞きました。
令和5年度全国高等学校総合体育大会レスリング競技(7月27~30日・北海道札幌市)
個人対抗戦 女子レスリング50kg級 【優勝】
2023U-20世界レスリング選手権大会(8月14~20日・ヨルダン)
女子フリースタイル50kg級 【第3位】
坂根海琉子さん(3年1組・島根大学教育学部附属義務教育学校)
3歳でレスリングを始めた私は小学生の頃に全国大会で優勝を経験したものの、中学では成績を残せず、さらにはコロナ禍で試合も中止になりもやもやしていました。一から鍛え直してもっと強くなりたいと思い、合宿で縁のあった丹後緑風高校に入学しました。
今年4月に行われたU20のJOC杯では対戦相手の多くが大学生の中、厳しい戦いが続きましたが、優勝して世界選手権の出場権を得ることができました。
この夏の戦いはインターハイから始まりました。昨年度は3位でしたが、今年は最高学年であることやJOC杯を制していたことから最低でも優勝という強い覚悟で臨みました。久しぶりの有観客試合で両親の前で優勝する姿を見せることができて嬉しかったです。
世界選手権はその2週間後に中東のヨルダンで開催されました。絶対メダルを獲るとの思いで初の世界戦に臨みました。はじめは順調に勝ち上がりましたが、3回戦では私の仕掛けた攻撃を切られ、相手に後ろに回られポイントを奪われて逆転負けしました。それでも気持ちを切り替えて敗者復活戦と3位決定戦に回り、どうにか銅メダルを手にすることができました。表彰台の一番高いところに立った隣の選手に授与されたチャンピオンベルトの輝きは、悔しい気持ちとともに一生忘れることができません。
私は卒業までに行われる試合を戦い切って大学に進学するつもりです。そして来年も世界選手権の舞台に戻って、今度はあのチャンピオンベルトを自分のものにしたいです。
...「世界3位」という輝かしい栄光さえも、彼女のレスリング人生にとってはまだ序章に過ぎないのかもしれません。ますます強くなって、黄金の自分史をこれからも刻みゆけ!
(取材・文 安達卓能)
「努力に勝る天才はなし」
7月3日から3週間、教育実習で母校に帰ってきた高橋さんに、実習を終えた感想や生徒の皆さんへのメッセージなどを伺いました。
高橋夢大さん(日本体育大学体育学部体育学科4年生)
私は小さい頃からレスリングで全国大会など大きな舞台を何度も経験し、試合直前の緊張感は数え切れないほど味わってきたつもりでした。しかし、教育実習に来て初めてのホームルームは、それとは全く違う初めて味わう緊張感でほとんど話せませんでした。それでもショートやロングホームルームで生徒の皆さんの元気な挨拶や笑顔に触れる度に、教室に行くことが毎日の楽しみになっていきました。ですから、実習を終えた今、もっと皆さんと一緒にいて話したかったと、少し寂しい気持ちになっています。
私は元来寡黙な性格で、言葉よりも態度や行動、そして結果で示すタイプでした。ですから、生徒や先生とコミュニケーションを密に取って、授業や学級経営を円滑に進めていくことは私にとって簡単ではありませんでした。特に保健の授業は体育の授業以上に、自分自身の言葉で明確に伝え、生徒に理解してもらわなければならず苦労しました。それでも授業後に生徒から「ありがとう」とか「楽しかった」と感想をもらうようになると嬉しかったですし、明日への励みにもなりました。授業に臨むために何度も書き直したたくさんの指導案は、苦労した分だけ私の思い出であり宝となっています。
私は今後もレスリングの道をさらに突き進んでいきます。小さい頃からの夢であるオリンピック出場とメダル獲得を賭けて、これからも戦い続けていきます。
生徒の皆さん。毎日の勉強や部活、3年生は進路実現と、忙しく大変だと思いますが、皆さんの勝利と活躍を心から祈っています。3週間本当にありがとうございました。
...「努力に勝る天才はなし」。最後のホームルームでクラスにメッセージを送った高橋さんは、これからも夢に向かって努力を重ねていくことでしょう。頑張れ、高橋さん!
(取材・文 安達卓能)
力と粘りで掴め「世界一」
7月末からトルコ共和国のイスタンブールで開催される「2023U-17世界選手権大会」において、男子グレコローマンスタイル65kg級の日本代表として戦う江口さんに大会前の意気込みを聞きました。
江口 翼さん(1年3組・東京都大田区立蓮沼中学校)
レスリングをはじめたのは3歳でした。小学生まではなかなか結果が出ず、「このままではだめだ、やるからには真剣にやってやろう」と思い直し、中学生からは筋力トレーニングを増やしていき、3年生で全国大会2位とようやく結果を出すことができました。
当時から丹後緑風高校にはクラブチームの合宿で何度か来たことがありました。たとえ練習がきつくても、より厳しい環境に身を置きたいと思い入学を決めました。
高校から始まったグレコローマンスタイルは、私のレスリングスタイルに非常に合っていました。高校入学後すぐに開催された4月のJOC杯では、このグレコローマンスタイルで、私にとっては初めての全国大会優勝を果たし、同時に世界選手権出場の権利を手にすることが出来ました。
海外の選手とはまだ対戦の経験がありませんが、日本の選手と違い、パワーで押し切ってくる印象が強く、難敵ばかりだと感じています。私自身技術はまだまだ未熟ですが、これまでのトレーニングで鍛えた力なら負けないつもりです。「ポイントを取られたくない」と怖じ気づいて腰が引けるよりは、攻められても攻め返す中で相手より多くポイントを奪いにいく自分のスタイルを貫いて、どこまでも「世界一」を狙って戦っていきます。
...大切にしている言葉は「感謝」だと教えてくれた江口さん。恐れるモノは何もない。支えてくれたすべての人への感謝の思いを胸に、得意の「巻き技」と持ち前の「粘り腰」で世界にその名を響かせろ!
(取材・文 安達卓能)
先輩を手本に 後輩の手本に
7月7日に行われた京都府高等学校生徒商業研究発表大会(生徒商研)において、企画経営科のメンバーが調査研究の部と体験発表の部のそれぞれで最優秀賞に輝きました。各部門の代表者に喜びの声を聞きました。
調査研究発表の部 【最優秀賞】 企画経営科3年生(6名)
「京丹後市物語」~地域の魅力プラスワンの取組リピーター獲得へ~
中垣俊介さん(3年3組・網野中)
課題研究の授業で「地域とつながるコミュニティ通貨」について研究をしていたことからメンバーに選ばれました。内容はこのコミュニティ通貨の説明から、これを使ってどんな地域貢献ができるかをテーマに発表しました。検定や試験が重なる日程の中で原稿を覚えたり、新たな試みである寸劇の練習をしたりと大変でしたが、本番の発表では堂々とやり切ることができました。近畿大会では数値化したデータを増やしてより説得力のある資料に仕上げ、発表の完成度をさらに上げて、全国大会出場を目指して頑張っていきます。
小森知己さん(3年3組・網野中)
コミュニティ通貨を、夏休みに開催するお化け屋敷のイベントにどう活用するのかや、この活動をどうすれば広めていけるのかを発表しました。練習では原稿をただ覚えて喋るのではなく、審査員に語りかけるように発表しようと心掛けました。本番は台詞が飛ばないようにと慎重になり過ぎたところもありましたが、何とか無事に終えることができました。最優秀賞を励みにし、将来たくさんの人の前で堂々と自分の考えをプレゼンテーションできる社会人になれるよう、コミュニケーション能力をさらに磨いていきたいです。
体験発表の部 【最優秀賞】 企画経営科2年生(2名)
「おいしくて米(まい)っちゃうクレープ開発秘話」~米粉を使った商品開発~
大同翔太さん(2年3組・大宮中)
夢は経営者になることです。そのためにはプレゼンテーション能力が必要になると思って発表に挑戦しました。私達は先輩方の昨年度の地産地消の取組を引き継いで発表をしました。本番は独特の緊張感の中でトップバッターでしたが、練習通りみんな元気良く発表できました。勉強は得意ではありませんが、発表という分野でこのような最高の評価をしていただき本当に嬉しく、自信にもなりました。今年度の丹後万博は先輩方の姿を見習ってぜひ成功させたいですし、そんな私達の姿を見て後輩達も育ってくれたら嬉しいです。
荻野優陽さん(2年3組・弥栄中)
経営実習部の活動中に顧問の先生から今回の発表を勧められました。大きな場での発表は経験がなかったのでやってみようと思いました。原稿を覚えた後、発表に強弱を付けたり手振りを交えて話すこと、そして協力者の言葉ではその人になったつもりで感情移入して話すことなどプレゼンスキルを磨いていきました。本番は練習通りの力を発揮することが出来ました。最優秀賞を一番に喜んでくれたのは誘ってくれた顧問の先生でした。堂々と発表を行った先輩方のかっこいい姿を手本に、来年度はさらにいい発表をしたいです。
...先輩の勇姿を見て後輩は憧れ、やがて次の後輩の模範となっていく。企画経営科はこれまでも、そしてこれからも、この「美しき正の伝統」を継承していくことでしょう。
(取材・文 安達卓能)
安全と安心を地域に届ける存在に...
防犯寸劇やナレーションなどこれまでの活動が認められ、6月26日に丹後緑風高校演劇部が京丹後警察署より感謝状を頂きました。早速受賞された3名のメンバーにインタビューをしました。
部長 小倉萌香奈さん(3年1組・網野中)
代々演劇部は警察署から依頼を頂き、様々な犯罪に対する防犯寸劇やナレーションの収録などをしてきました。今回、こうしたこれまでの活動を評価していただき、さらに感謝状まで頂いて本当に嬉しかったです。今後は後輩達にも、私達が心掛けていた仲の良さを大切にしながら、これからも地域に貢献する活動を続けていってほしいです。
井上明日香さん(3年1組・網野中)
せっかく頂いたお話だったので挑戦しようと思いました。私は今回水難事故の防止を呼びかけるナレーションを担当しました。初めての本格的な収録は緊張しましたが、完成版を聴くといい出来に仕上がっていました。こうして警察の方から感謝状を頂くなんてめったにないことなので、恥ずかしかったですが嬉しかったですし、いい経験になりました。
畑中佑太さん(2年3組・網野中)
私は海辺で盗難に遭わないように海水浴客に注意を呼びかけるナレーションを担当しました。私にとっては昨年の、特殊詐欺の被害防止を呼びかけるCMに続く2回目となる収録でした。たいしたことをしたつもりはありませんが、これが人を助けることにつながるのなら嬉しいです。今後も機会があれば、今度は後輩と一緒に挑戦していきたいです。
...これからも丹後緑風高校演劇部は、地域に安全・安心を届ける「頼られる存在」であり続けてほしいと期待しています。
(取材・文 安達卓能)
「得意だ」と胸を張って言えるもの
6月17日(土)に開催された第39回全国高等学校簿記競技大会京都府大会に企画経営科6名が出場し、団体の部で優勝を、個人の部でも優勝を含め3名が表彰され、7月16日に行われる全国大会への出場権を手にしました。今回は企画経営科に入学した理由と学科で学ぶ簿記会計の魅力について語ってもらいました。
団体の部 【優 勝】 京都府立丹後緑風高等学校網野学舎
個人の部
【優 勝】 本井晴大さん(網野中)
在学中にたくさんの資格取得に挑戦できて、将来進学や就職に強いと考えたので私は企画経営科に進学しました。
簿記は得意なのですが、本番の問題は想定より難易度が高く出題傾向が変わっていた箇所もあり、終わった瞬間はまったく自信がありませんでした。結果発表で団体で優勝と知ったときには本当に驚きましたが、逆にその瞬間に個人の優勝を確信しました。
次は7月の全国大会です。各地の精鋭が集うので入賞すら厳しいかもしれませんが、しっかり対策をして全力でぶつかっていきます。
将来の夢は公認会計士になることです。得意の簿記に磨きを掛けて、夢に向かって突き進んでいきます。
【第3位】 廣瀬久瑠実さん(網野中)
卒業生である姉から企画経営科の様々な取組や良さを聞き、とても興味が湧いたことが入学のきっかけでした。
この競技会に向けて私はとにかく過去問を解きまくりました。しかし本番の試験問題を目にした瞬間、出題形式が傾向と違い焦ってしまいました。それでもとにかく答を埋めようと必死で解いていきました。結果発表で団体と個人で名前が呼ばれたときは状況を理解できず、一人だけ時が止まったようでした。表彰されたときは、これまで自分が努力してきたことが報われたと実感し、必死で涙をこらえていました。
これまで支えてくれた方々のおかげで掴んだ全国大会というチャンスを精一杯楽しんできます。
【優良賞】 安田和奏さん(丹後中)
挑戦すればたくさん資格が取れて将来の仕事の幅が広がるし、地域活性化に真剣に取り組んでいる企画経営科で学びたいと思い入学しました。
これまでも様々な競技会やコンクールに出場しましたが、簿記競技会は初めてでした。試験は着実に解いていくことを心掛けました。高校から始めた簿記で結果を残すことができて本当に嬉しいです。
全国大会までは期末試験や検定、イベント準備がたくさんあり、勉強時間を確保するのは難しいですが、隙間を見つけてコツコツと進めていきたいです。
私はこれからも資格にたくさん挑戦し、大学で学び、将来は大好きな丹後に戻って故郷の発展のために働きたいです。
...最後に3人に「あなたにとって"簿記"とは何か」と尋ねたところ、「『得意だ』と胸を張って言えるもの」だと気持ちよく答えてくれました。
(取材・文 安達卓能)
挫折は「栄光」の母である
6月6日から15日に中央アジア・キルギス共和国において開催された2023 U17アジアレスリング選手権大会に、フリースタイル男子80kg級の日本代表として出場し、堂々の5位に入賞をした水崎さんにインタビューをしました。
水崎竣介さん(2年1組・静岡市立城内中)
私は地元静岡で4歳からレスリングを始めました。小中学校時代においても全国大会で結果を残してきましたが、もっと強くなりたいという思いから丹後緑風高校への進学を決めました。
4月に行われたJOC杯で2位に入ったことから、今回のアジア選手権に出場することが決まりました。1位で世界選手権出場とはいかなかったので少し悔しかったですが、初めての海外遠征だったので嬉しかったです。選手権に向けては増量と筋トレを中心に体を鍛えました。対戦相手の情報もないので、相手に合わせずに自分のペースで攻めようと決め、メダル獲得を目標に開催地に乗り込みました。
大会では1回戦を勝ち、手応えを掴むことが出来ました。しかし2回戦では序盤はリードしたものの、私にとっては初めてとなる大技を食らってしまい、動揺して自分の闘いに持ち込めず逆転されて負けてしまいました。3位決定戦も、大きくリードを奪い、勝利まであと一歩のところで相手に乗られてしまい、そこからずるずるとポイントを奪われて、最後はほんの僅かの差で大逆転負けを喫してしまいました。この時ばかりは悔しくて悔しくて涙が止まりませんでした。
次の目標は8月に行われるインターハイです。個人戦では決勝進出を、団体ではベスト8を賭けて練習に励んでいきます。そして、今年2位だった来年のJOC杯では絶対に優勝し、今度は世界選手権の舞台で戦うことを目標にさらに強くなっていきたいです。
...敗北も挫折も流した涙も、すべては歓喜と栄光と大勝利の「母」であると私は思います。この悔しさをバネに、さらなる高みを目指して登りゆけ!
(取材・文 安達卓能)
「バトン」は私達がしっかり引き継ぎます。
6月2日(金)に令和5年度京都府高等学体操競技・新体操春季選手権大会が開催されました。男子個人戦で優勝した本校3年生の谷口央弥さん(網野中)に続き堂々の4位入賞を果たした2年生の今森さんと、女子個人戦で健闘し、高校最後の試合を終えた3年生の滝上さんと池田さんに今回インタビューをしました。ちなみに男子は個人戦と団体戦で6月の近畿高校選手権、7月の近畿ブロック大会に出場することが決定しました。
【男子個人戦総合4位・男子団体戦総合優勝】
今森 駿さん(2年2組・丹後中)
入学すぐの部活動体験で男子の先輩方の演技を観て「かっこいい」と思い、未経験でしたが体操をやろうと決めて入部しました。技がはじめてできて仲間から「すごいね!」と声を掛けられた時が体操をやってて良かったと思う瞬間です。府大会は、個人戦では昨年以上の演技ができて、自分でも納得の得点でした。団体戦は、大会がはじめてとなる1年生も堂々としたいい演技ができたと思います。次は一箇月後の近畿ブロック大会に個人戦と団体戦の両方に出場します。チームはまだまだ伸びしろがあると思うので、一日一日の練習を大切にして、府大会のときよりも成長したいい演技ができるように頑張ります。
滝上 妃さん(3年2組・峰山中)
体操は小学1年生から続けていたので、自然と網野学舎の体操部に入部すると決めていました。高校の3年間はなかなか伸びずに苦しい時期があり、やりたくないこともありましたが、いつも一緒に練習してくれる仲間がいてくれたおかげでこうして最後まで続けることができました。引退試合となった府大会は「絶対にこれだけは決めたい」という技を2種目それぞれで成功させることができ、私にとっての有終の美を飾ることができたと思います。みんなで助け合い支え合って、時には上手に息抜きをして最後まで何とか来ることができました。キャプテンとして、メンバーみんなに感謝したいです。
池田さやかさん(3年1組・網野中)
小学生の時に観た網高体操部のお姉さん達の演技に憧れて私も入部しました。この3年間はメンバーと意見が衝突することもあったり、部活動に足が向かない日もありましたが、みんなで励まし合って最後まで続けることができました。高校最後の試合は私にとって初めての府大会でした。1種目目のボールでの失敗を切り替えて次のクラブは技を決めることができ、本当に楽しく最後の演技を終えることができました。メンバーはみんな仲が良く、辛い練習も楽しく乗り越えることができました。2年生の皆さん、新チームを引っ張ってこれからも仲の良い部を作っていってください。ありがとうございました。
...男子の戦いはまだまだ続きますが、この府大会は体操部にとって先輩からのバトンを後輩が引き継ぐ大会となりました。先輩の皆さん、今後も後輩の活躍を見守っていてください。
(取材・文 安達卓能)
「忘れもの」を取り戻した球技大会
6月7日(水)に開催された全校球技大会において、各種目で優勝したチームのキャプテンに話を聞きました。
ソフトボールの部 優勝 「マンチェ・ス・丹後シティ」(3年2組)
桑原京志朗さん(峰山中)
試合では互いに大きな声で励ましを送りながら、一つ一つのプレーに全力を尽くして戦いを進めていきました。優勝の瞬間は、応援にきてくれた仲間と一緒にハイタッチを交わしたり、思いっきり声を出して喜び合ったりと、コロナ禍では考えられなかった久しぶりの感触をみんなで味わいました。この球技大会を機に、もうすぐ本格的に始まる進路決定に向けて、クラスで一丸となって頑張っていきます。
バレーボールの部 優勝 「ラプラス」(2年2組)
田中朱莉さん(網野中)
私達は、試合中メンバーと声を掛けあってボールを落とさないようにと一人一人が必死でボールに食らいついていきました。ポイントを取る度にみんなで心の底から喜び合いました。きっと私達のチームがどのチームよりも盛り上がっていたのではないでしょうか。全校での球技大会はチームや学年を超えて互いに応援し合うことが出来ました。この球技大会で深めた仲の良さで、次の大きな行事である文化祭を大成功させたいです。
ドッジボールの部(男子) 優勝 「ルロイ」(3年1組)
畑中伯斗さん(丹後中)
同じクラスの別チームには惜しくも負けてしまいましたが、リーグ1位で優勝決定戦へ進むことが出来ました。ドッジボールの決勝はすべての競技が終わり、残っていた全校生徒が見守る中で行われました。たくさんの声援に押されて優勝が決まったときは、大きな歓喜の渦が起きました。全校一斉の球技大会は初めての経験だったので良い思い出になりました。この熱い思いを文化祭、体育祭とつなげ、進路決定につなげていきたいです。
ドッジボールの部(女子) 優勝 「Love & piece」(3年2組)
野村未果さん(網野中)
私達はポジションや作戦を練ったりと、勝利への執念を燃やして戦いを進めていきました。全競技の最後となった決勝も勝って、私達は完全優勝することが出来ました。コロナ禍では見られなかったみんなで喜び合う姿を見て、この3年生で球技大会が全校でようやく実施できて本当に良かったと思いました。より一層深まったクラスの絆や団結力を、最後の大きな行事である文化祭・体育祭に思う存分ぶつけていきたいです。
...声出し応援、ハイタッチ、そしてマスクなしのとびっきりの笑顔...。3年振りとなった全校球技大会は、生徒達にに「忘れたもの」をようやく取り戻させてくれたようです。
(取材・文 安達卓能)
「最大限を尽くして挑む姿」ほど美しいものはない
5月20日(土)に令和5年度両丹高等学校総体が各会場で開催されました。その中で大健闘の戦いをした2つのクラブの部長に話を聞きました。
ソフトテニス部女子 団体戦準優勝
女子キャプテン 田村 彩さん(3年1組・峰山中)
私にとってこの両丹総体は高校最後の大会でした。ペアを組んできた後輩は息もぴったりで、互いを尊重し合い、苦しいときも励ましあってこれまで一緒に戦ってきました。今回の大会も試合中に何度もコミュニケーションをとり、相手に負けない大きな声を出して全力プレーで戦い、勝ち上がっていきました。
私の高校最後の試合は強豪校との、しかも私にとっても「初の決勝戦」でした。結果は完敗でした。それでも二人で粘ってポイントをもぎ取った場面では、チームのみんなが一つになって喜んでくれました。私はその姿にチームの絆の強さを感じました。
この3年間は、思うように部がまとまらず苦しいと思ったときもありました。しかし、メンバーは部活動はもちろん、地域の社会人との練習会を含め、いつも私と一緒に汗を流してくれました。メンバーとともに過ごした時間は私の大切な思い出です。3年間本当にありがとうございました。
サッカー部 伊佐津川会場 準優勝
キャプテン 渡利素晴さん(3年3組・峰山中)
サッカー部は先輩後輩の垣根を越えて仲の良い雰囲気で練習をしています。時には熱くなって言い合いになることもありますが、そこはキャプテンとしてまとめ、みんなが気持ちよく練習に臨めるようにと普段から心掛けています。
両丹総体の初戦は試合を終始優位に進めることができ、さらに自分自身も得点に絡むことができて快勝しました。そして決勝戦は実力のある格上のチームとの対戦となりました。試合では攻撃面・守備面ともに練習でやってきたことがある程度でき、相手ゴールに迫るシーンもありましたがあと一歩届かず、実力の差、練習量の差が出て惜敗し、準優勝に終わりました。
今回の大会では反省点も見えました。これを高校最後の大会である秋の選手権大会予選に向けて修正し、部のみんなで掲げた目標の「府ベスト16」を賭けて最後まで頑張っていきます。
...今の自分が持てる最大限の力を出し切って戦おうと挑む姿や情熱ほど、貴く美しいものはない、と私は二人を取材して強く感じました。
(取材・文 安達卓能)