網野学舎

「困難」だったからこそ「感謝」しかない。


 12月2日(水)から5日(土)の3泊4日の行程で、2年生は全員元気に関西を巡る修学旅行に行きました。早速、修学旅行実行委員の正副委員長の2人にインタビューをしました。

修学旅行実行委員 委員長 井上晶葉さん(2年1組・網野中)
 私は以前から修学旅行実行委員をやってみたいと思っていました。やるからには先頭に立ってみんなを引っ張っていきたいと思い、最終的に実行委員長にも立候補しました。
 このコロナ禍で、直前になって行き先が幾度となく変更になり、修学旅行自体、本当に実施できるのか最後まで不安でした。ですが、最終的に実施されると決まり、行き先はどこであれ、みんなと修学旅行に行けるということだけで私はとても嬉しかったです。
 今回の旅行は、すべての行程がどれも印象深く心に刻まれました。私は特に、宿泊したホテルがどこも素晴らしくてとても感動しました。3日目に泊まったホテルでは、フランス料理のフルコースを食べながらテーブルマナーを教わるという、なかなか味わうことのできない体験や社会勉強をすることができました。
 私は今回、委員長であると同時に、班長も兼務していたので、常に周りに気を配りながら行動することを心掛けました。皆が5分前、10分前行動を意識することが、スムーズな団体行動につながるということを再確認することができました。また、普段あまり話すことがなかった人とも今回たくさん話すことができました。この旅行を通して、クラスや学年の雰囲気もこれまで以上に良くなったと感じました。
 『ウィズ・コロナ』の生活様式の中で、こうして無事に修学旅行を大成功で終わらせることができたのは、マナーやルールを守り、感染対策の徹底に協力してくれた学年の皆さんのおかげです。そして、私達のために最後までご尽力してくださった学年団の先生方や旅行会社の方々に本当に感謝しています。ありがとうございました。

修学旅行実行委員 副委員長 瀬﨑萌さん(2年3組・網野中)
 私は高校入学以来、大きな役や仕事に携わることがありませんでした。そこで、きっと自分の自信につながるし、その経験が将来の自分の糧にもなるのではと思い、修学旅行実行委員、そして副委員長にと手を挙げました。
 私も井上さんと同様、全国的に感染がなかなか収まらない状況の中、修学旅行がなくなることも覚悟していました。ですから、行き先が変更になりましたが、旅行に行けることを知ってとても嬉しかったです。
 私が今回一番の思い出に残ったのは、よしもと祇園花月での漫才ワークショップでした。漫才の先生が書いた脚本をもとに、先生の指導の下、クラスの仲間同士でペアになって、アレンジを加えながら実際の漫才を体験しました。私達ペアは披露する機会はありませんでしたが、自分や他のクラスの人達の漫才を見て、意外だったり、新しい一面を知ることができ、とても楽しかったです。その後、プロの漫才や新喜劇を生で鑑賞させていただいて、私達は最後まで興奮しっぱなしでした。
 この旅行で学んだことは、公共でのマナーはもちろん、人とのつながりの大切さ、そして『感謝の思い』を決して忘れてはいけない、ということでした。友達と一緒に過ごしたこの4日間は、私にとって忘れられない思い出になりました。そして、コロナ禍の困難の中、ギリギリまで素晴らしい旅行を計画してくださった先生方には感謝の思いしかありません。皆さん、本当にありがとうございました。

...困難な状況の中、皆の知恵と協力と熱い思いで、2年生は「新しい形の修学旅行」を大成功で終えることができました!

(文 安達卓能)

 

"丹後緑風高校網野学舎1年次生"が頑張っています!


 今回は、1年次生3名に、自身が丹後緑風高校網野学舎を選んだ理由や頑張っていること、そして丹後緑風高校網野学舎の受検を考えている中学生に向けてのメッセージを伺いました。

1組 井上日都南さん(書道部・網野中)
 私が丹後緑風高校網野学舎を選んだきっかけは、姉達から学校祭などの学校行事がとても楽しいと聞いていましたし、またボランティア活動も伝統的に盛んで、地域とのつながりも大切にしていると知って魅力を感じたからでした。
 私は現在勉強と部活動の両方に力を入れています。勉強については、毎日の授業内容の復習や課題にしっかり取り組むことはもちろん、毎回の小テストで満点を取るようにコツコツと勉強を頑張っています。例えば英語では、中学時代に比べて学習量が増え、進むスピードも速くなったので、分からない箇所は復習して、その日のうちにクリアにしてから翌日の授業に臨んでいます。また、部活動は書道部に所属しています。高校で初めて書道を本格的に始めたのですが、みんな仲も良く顧問の先生も面白いので、毎日楽しく活動をしています。今は、出品締切間近の作品の完成に向けて取り組んでいます。網野学舎生の良いところは、勉強だけでなく部活動も頑張っている生徒が多く、それぞれが刺激を受けながら互いに高め合って頑張っているところだと思います。
 中学生の皆さん、高校では中学時代よりも勉強内容も難しく、様々なことに主体的に挑戦をしていかなければならず大変だと思うこともあるかもしれませんが、それ以上にたくさんの『楽しいこと』が待っています。どんな『楽しいこと』なのかを、丹後緑風高校網野学舎に入って、ぜひ私達と一緒に見つけていきましょう!

2組 藤山祐輝さん(陸上競技部・峰山中)
 高校受検の時に、丹後緑風高校網野学舎が部活動に力を入れていることを知り、私もその中で自分をもっと磨いていきたいと思い進路を決めました。
 私も『文武両道』に努めています。現在、陸上競技部の中距離選手として毎日走り込んで自分を鍛えています。トラックシーズンが終わりこれから冬場に入りますが、春から始まる大会を目指して、今から高い目標を持って日々の練習に励んでいます。また勉強面では、わからないところを友達や先生に聞いて理解し、『自分のモノ』にするために何度も自分でやり直しをしています。毎日大変ですが、とても『充実』しています。
 入学して感じたことは、思っていた通り、網野学舎はどの部活動も自分達の目標に向かって一生懸命に頑張っていました。自分の選んだ部で、活動にしっかりと取り組むことができる環境が、ここにはしっかりと備わっていると思います。
 丹後緑風高校網野学舎は、生徒と先生の『心の距離』がとても近いです。困ったことやわからないこと、悩んだことがあっても、先生方は本当に親身になって相談に乗ってくれますし、先輩方も本当に優しく接してくださいます。中学生の皆さん、きっと充実した高校生活を送ることのできる網野学舎にぜひ来てください。待っています!

3組 堀慎恭さん(ソフトテニス部・網野中)
 私が丹後緑風高校網野学舎企画経営科で学びたいと思った理由は、今よりももっと自分を磨いて、将来起業して社会の役に立ちたいと考えたからです。
 入学して7ヶ月が経った今、高校生として自分自身が学業に励むことはもちろん、ソフトテニス部での活動や様々な学校行事、ボランティア活動など、個人を越えて仲間とともに活動することに力を入れて取り組んでいます。例えば、企画経営科には、各種検定や資格取得のための試験が多くあります。学校での授業内容がそのまま資格や検定の勉強につながっているので、常にモチベーションを保って試験に向かうことができます。
 また、私が一番印象に残った行事は体育祭でした。中学校の頃とはまた違った雰囲気で、クラスのみんなで協力し合って取り組み、心から楽しむことができました。
 中学生の皆さん、自分が『何のため』に高校に行きたいのかを、もう一度じっくりと考えてみてください。そして、今は目先の受検のことで頭がいっぱいかもしれませんが、それと同じように『今しかできない大切なこと』もたくさんあるはずです。勉強とのバランスをしっかりと取りながら、残り少ない中学校生活を悔いなく楽しく過ごしてください!

...中学生の皆さん!"最高に充実した高校生活"を、丹後緑風高校網野学舎で私達と共に送ってみませんか?
(文 安達卓能)

 

今「走れる」という喜び


 10月24日(土)、府立海洋高等学校にて「令和2年度両丹高等学校駅伝競走大会」が行われ、陸上競技部が男子・女子ともに3位に入りました。健闘の走りを見せた二人に話を聞きました。

岡田大典さん(3年2組・網野中)
 「私は小学4年生の頃に地元の陸上クラブに入り、それ以来ずっと陸上競技を続けています。陸上競技部に入ったきっかけは、毎年のように近畿駅伝大会に出場している強いチームで自分の力をさらに伸ばしたいと思ったからです。
 両丹、京都、そして近畿と大会が続く駅伝シーズンを前に、私達3年生はミーティングをしました。さらにレベルを上げていこうと皆が一致団結し、まずは両丹駅伝優勝を目標に、より強度の強い練習メニューを加えていきました。新型コロナの影響で、私達3年生にとっての最後のインターハイはなくなってしまいましたが、その悔しさを『今こうして走れるんだ』という喜びに変えて練習を重ね、大会当日を迎えました。
 大会は中盤まで、想定よりも苦しいレース運びになってしまいました。それでも、後半の6区の私と7区のアンカーとで前との距離を絶対に縮めようと話していたので、私は必死で前を追いかけました。結果、私は区間賞で一つ順位を上げることができました。しかし、目標タイムより10秒も遅かったので、そこが悔やまれるところでした。最終順位は3位で、チームの目標であった優勝には残念ながら届きませんでした。
 次の京都駅伝が2週間後に迫ってきました。改めてミーティングをし、メンバーそれぞれが決意を新たにしました。京都6位以内を達成し、さらに次の近畿駅伝出場を目指してチーム一丸で頑張っていきます。
 私は大学に進学しても陸上長距離を続けていきます。将来はもっと強くなって、たくさんの人から応援をしてもらい、たくさんの人に知ってもらえる、そんな選手になっていきたいです。」

奥田陽菜さん(2年2組・弥栄中)
「陸上競技を始めたのは中学校からでした。元々特に強い意志があった訳ではありませんが、気がつけば高校でも長距離を走っていました。
 新型コロナによる休業期間中は、顧問の先生と定期的に連絡を取り合い、ときには部の仲間と一緒に走ったりしました。今年は両丹総体もインターハイもなくなり悔しい思いをしましたが、いつ休業が明けてもすぐに走れるようにと準備をしていました。
 学校が再開した現在、私は多いときは朝だけで7.5km、一日15kmを走っています。ただ走るのではなく、ペース走やポイント練習、フリージョグなど様々なメニューを取り入れて、両丹3位以内を目標に厳しい練習を重ねてきました。
 両丹駅伝では私は2区を走りました。3位でタスキを受け取り、順位を落とさずに次の走者に引き継ぐという最低限の仕事はできたものの、目標タイムに及ばず、私にとっては納得いかない走りとなってしまいました。それでも目標の3位でフィニッシュできたことはチームとして良かったと思います。
 次の京都駅伝は、網高としてではなく、他の高校との混成チームで臨むことになります。両丹駅伝に出場したメンバーが全員で走ることができる訳ではないので、まずは私自身が選抜されるように頑張っていきたいです。そしてもし走ることが決まったら、両丹駅伝での悔しさを絶対に晴らしたいです。
 私は理学療法士の資格を取って、将来スポーツトレーナーのような仕事に就きたいと考えています。私自身も経験しましたが、ケガや故障で苦しんでいるその人が早く復帰し、競技に専念できるよう、医学的な立場からサポートをしていきたいです。」

...味わった「悔しさ」を、走る喜びや勝利への原動力に変えて、男女陸上競技部はリベンジを賭けて「京都駅伝」を全力で走りきります!

(文 安達卓能)

 

「さぁ、今年もやってまいりましたビブリオバトル!」


 10月19日(月)、『2年生ビブリオバトル2020決勝大会』が行われ、各クラス代表の3名がそれぞれのおすすめ本を個性豊かに紹介しました。今回は優勝者の奥野さんに話を聞きました。

奥野颯さん(2年2組・網野中) 優勝
 「読書については毎日コツコツ読み進めるのではなく、ふと思い立ったときに一気に読み切るタイプです。演劇部にも所属していて、ビブリオバトル、すなわちプレゼンテーションについてはまさに演劇部の腕の見せ所。いかに私の推す本をみんなに興味を持ってもらえるかと、時間を計って何度も練習を重ねて本番に臨む気合いの入れ様でした。
 1年生のときのビブリオバトルは、新型コロナの影響で学校が途中で休業になってしまい、1回戦で勝ったものの、その後のバトルは中止。先が見えない中、このまま次の年もなくなってしまうのではと、少し落胆してしまいました。ところが、2年生になって学校が本格的に再開し、改めてビブリオバトルも行われると知ってホッとしました。私は満場一致でクラスの代表に選出され、念願であった決勝の舞台に立つことになりました。
 今回私が紹介したおすすめ本は、ウェルザードの『ねがい』でした。正真正銘の『ホラー小説』です。学校が舞台である怪談話で、『変わり果てた姿』となった友人を助けるために主人公が立ち上がるというストーリーです。ただ怖いだけではなく、人間の内面にズームしたり、また恋愛の要素も入っているとても面白い本です。
 決勝は、通販番組のデモンストレーター、あるいはラジオDJや講談師のような語り口調で本の紹介をしました。制限時間5分の中で、聴衆の『怖いもの見たさ』の心をいかに引き出すか、時には笑いを誘いながら、私自身楽しく一気にプレゼンをしました。
 他のクラスの代表の発表も拝見しました。私とはまったく違う切り口や手法で紹介をしていたので、私にとってはとてもいい勉強になりました。これからも、まだ読まずに取っておいている本が何冊か自宅に眠っているので、時間ができたらまた一気に読んでいこうと思います。」

...将来の夢は「世界中の人に笑顔になってもらうこと」だと話してくれた奥野さん。取材をして、私も読んでみたくなりました。んー、でも少し勇気が要るかも...。

(文 安達卓能)

 

強い意志と主体性でさらなる「高み」へ!


 10月9日(金)から11日(日)、新潟市において2020 風間杯第63回全国高等学校選抜レスリング大会が開催されました。レスリング部の三浦哲史さんが125kg級で優勝、小石原央義さんが60kg級で第3位にそれぞれ輝きました。

三浦哲史さん(3年1組・網野中) 個人対抗戦125kg級 優勝
 「私がレスリングを始めたのは4歳のとき。恥ずかしながら、きっかけは『ダイエット』のためでした。そこから小・中・高と続け、気がつけばレスリング歴は14年になります。
 今年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、普段のような実戦形式の練習やウエイトトレーニングができず、休業中はひたすら走り込んだり、鉄棒を使って懸垂をするしかありませんでした。しかし、そのようないつもと違う練習の中にも、自分なりの『楽しみ』を見つけながら、今夏に予定されていたインターハイ中止の悔しさをバネにして、来たるべき全国大会に向けて腐ることなく基礎練習に打ち込みました。
 そして今回、待ちに待った1年ぶりの全国大会が行われました。勝ち進んだ2日目の対戦相手は国体で成績上位の強豪揃いでしたが、最後まで自分の『形』で試合を進めることができ、優勝を手にすることができました。
 表彰式では、一番最後に名前を呼ばれ、一番高い位置に登るという久々の感覚を味わいました。誰よりも高いところから望む景色は、まさに『最高』そのものでした。
 本来は優勝者だけが進むことができる次の大会も、この状況では実施されるか、あるいは出場できるかどうか現時点ではわかりませんが、あると信じてそこに照準を合わせてさらに練習を頑張っていきます。
 私はレスリングのおかげで、いま自分は何を求められているのか、いま自分は何をしなければならないのかを考えながら行動できる人間に成長することができました。これはきっと社会に出ても必要な資質だと思います。これからも周りに流されず、強い意志を持って『オリンピック出場』という大きな目標に一歩でも近づいていきたいです。」

小石原央義さん(3年4組・網野中) 個人対抗戦60kg級 第3位
 「私は網高レスリング部出身の両親の影響で小学1年生からレスリングを始めました。4年生の頃には楽しくて、土日も積極的に練習に参加するようになりました。網高には中学と高校の6年間もの間お世話になっています。
 昨年まではほぼ1ヶ月に1回試合に出場していました。私は軽量級であるため、減量を中心とした体重管理が特に重要なのですが、目標とするはずの試合が開催される目途がなかなか立たないため、体重の維持管理にとても苦労しました。しかし、これからも続くレスリング人生を見据え、焦らずに気持ちを切らさないよう体重調整を続けました。
 今回の大会は、3月に中止となった選抜大会の代替試合として無観客で開催されました。インターハイもなくなった私達選手にとっては約1年ぶりとなる全国大会だったので、私は大きな緊張の中で試合に臨みました。2回戦以降は実力者ばかりが相手で、私は試合感を取り戻そうと焦り、少し気負ってしまいました。結局自分の戦い方に持ち込めず、ミスが出てしまった準決勝で敗れてしまいました。
 振り返ると、ポイントを取った後の心の油断だとか、技を決めきることができなかった詰めの甘さが優勝に至らなかった敗因だったと感じました。私にとってはとても悔しい表彰式でした。両親はオンライン中継で試合を見てくれていたのですが、優勝した姿を見せることができずとても残念でした。
 私の高校生としての試合はこの大会ですべて終わりましたが、大学に進学してもレスリングを続けていきます。今後はこれまでのように顧問の先生や周りに頼るのではなく、『主体性』をしっかりと持って自分自身をさらに強くしていきます。そして大学でも、全国大会優勝を再び目指して頑張っていきます。」

...二人は競い合うようにさらなる「高み」を目指して、それぞれ次のステージへと雄々しく駆け登っていきました。

(文 安達卓能)

 

その場所になくてはならない「必要とされる人材」に


 9月30日(水)に体育祭が実施されました。様々な困難を乗り越えて、体育祭を成功に導いた体育委員長の小森咲希さん(3年3組・網野中)に話しを聞きました。

「私は昔から体を動かすことが好きな方でした。そこで、きっと自分が心から楽しんでできると感じた体育委員長に挑戦しようと思いました。
 しかし、新型コロナウィルスの影響で、6月の球技大会が学年別という形で実施されることになり、体育委員長としての仕事が1つ減ってしまいました。それでも、大会自体は実施できたので『思い出』がなくならずにホッとしました。ですから、文化祭や体育祭が新しい生活様式の下で実施されると決定したときには、私は飛び上がりそうなほど嬉しかったです。体育祭を行うにあたって、委員会を数回にわたって開きました。出来上がった体育祭プログラムを手にしたときは『いよいよ始まるんだ!』と心がウキウキするのを感じました。
 体育祭では、委員長としてAMIKO体操を全校生徒に向かって壇上で左右逆の振り付けで行う『鏡バージョン』に挑戦しました。これが意外と難しく、練習でも苦労しましたし、本番の緊張はなかったものの狭い壇上で行うので失敗しないかと少し不安でした。それでも体操部で鍛えたバランス感覚で本番はしっかりと踊りきることができました。競技については、例年とは違う種目やプログラムで行われ、また時折雨も降ってきましたが、例年以上に生徒や保護者の熱が入った応援が見られました。きっと、みんな体育祭が無事に実施できて、心の底から嬉しかったんだと思います。
 私は卒業後、ホテル業務全般を学ぶ専門学校に進学する予定です。現在は、新型コロナウィルスの影響やAI技術の進歩で業界全体が厳しい状況にあるかもしれません。しかし、高校時代に得た経験を生かして、コミュニケーション能力やとっさの対応力、そして語学力をさらに磨いて、その場所になくてはならない『必要とされる人材』となって、ホテル業界で活躍していきたいです。」

...「船」は「強風」であればあるほど、大きく帆を張ることで力強く進みます。試練や困難だって、立ち向かうことでその人のエネルギーや経験値に生まれ変わります。3年生の皆さん、いよいよ進路実現に向かって前進、前進!

(文 安達卓能)

 

「無限の可能性」を引き出す「信頼と魅力」ある教師を目指して


 9月14日(月)から10月2日(金)まで、教育実習で帰ってきた卒業生の二人に、実習での様子や生徒へのメッセージを聞きました。

道仲祐夏さん (平成28年度卒業生・大谷大学・国語科・2年2組担当)
 「高2のときに古典の授業で和歌に触れる機会があったのですが、そのとき私は、他の生徒はどういう気持ちでこの和歌を捉えたのだろう、ととても知りたくなりました。そして、生徒から感想や意見を様々な形で聞くことができる『先生』はなんてやりがいのある仕事なのか、と思ったことが教師になりたいと思ったきっかけでした。
 教育実習の初日、初めて会う生徒に対し、どんな風に飛び込んでいけばいいのか不安な気持ちで迎えました。ところが、網高の生徒は、こちらが気持ちよくなるほど積極的に挨拶をしてくれて本当に嬉しかったし救われました。同時に、私達の高校時代から受け継がれてきた網高の伝統である『元気な挨拶』が、こういう形で自分に返ってきたことに大きな感動を覚えました。実習中、私はどうしたら生徒が興味を持って自分の話を聞いてくれるのだろうかと常に考えて授業づくりに臨みました。まだまだ模索中ですが、教壇に立つことの楽しさが少しわかったような気がします。
 私はこの実習を通して、どんな答えでも生徒の答えを尊重し、うまく拾って返してあげられるような教師になりたいと思いました。その答えがこちらの想定外であっても、その奥には生徒の本当の考えや無限の可能性があることを感じることができたからです。
 皆さん、古典の面白さを、1つでもいいので見つけてみてください。きっと楽しいと思える瞬間が出てくるはずです。短い間でしたが本当にありがとうございました。」

小坂綾彌さん (平成28年度卒業生・関西大学・地歴公民科・2年1組担当)
 「私は高校時代、生徒のために必死になって指導をしてくれた先生の姿に触れ、教師に憧れを持つようになりました。大学では地域社会学を学んでいますが、将来は地元丹後に帰り、教育という立場で地域活性化に貢献したいと思って教職課程を取りました。
 高校生の頃は当たり前のように授業を受けていましたが、いざその授業をするとなると、先生方はたった1回のためにどれだけの時間と情熱で教材研究や資料準備に当たっていたのかを、この実習で思い知ることができました。当然、決められた時間で決められた範囲を終わらせなければならず、その中で発問の工夫や効果的なアクティブ・ラーニングを考えることは大変苦労しました。
 研究授業では課題も見つかりました。生徒を飽きさせない魅力ある授業ができるように、そして生徒から信頼される教師になれるように、これからも指導力と人間性をますます磨いていきます。
 私は実習中に迎えた誕生日に、担当している2年1組の皆さんから思いがけない『サプライズ』をいただきました。嬉しくて涙が出そうになりましたし、数々のいい思い出を作ることができました。生徒の皆さん、そして私達を温かく迎え、御指導くださいました先生方、本当にありがとうございました。」

...二人とも、夢に向かって頑張ってください!

(文 安達卓能)

 

最高の演技、最高の時間、最高の仲間


 9月13日(日)、本校小体育館において「男子新体操オンライン選手権2020」があり、東京の本部と中継をつないで実施されました。体操部男子3年生にとっては最後の大会で、堂々の全国14位の成績を収めました。出場した3年生の3名にインタビューをしました。

今井慶士郎さん(3年2組・弥栄中)
 「今回の演技構成を考え始めたのは2月からで、順調なら6月に完成する予定でした。ところが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月から臨時休業期間となり、学校で集まることができなくなりました。それでも、各自家庭で練習をしてようやく完成させました。困難の中作り上げた演技構成だっただけに、私自身思い入れが深かったです。
 キャプテンとしてはインターハイ出場が目標でした。このような代替大会を設けていただいたことと、このチームで戦うのが最後だったため、私は感謝の思いを胸に、勝利を目指して全力で演技に臨みました。最終順位は14位でしたが、あとから動画で確認すると、予選よりもいい出来映えだったので悔いはありません。
 私は高校入学時、体操初心者でした。上手な先輩方に憧れを抱いた一方、初めは側転さえ危うく、とにかく必死でついていくだけでした。それでも先輩方は初心者の私達にも体操を一から教えてくれました。自分も後輩ができたら同じ様に優しく接していこうと、先輩方の後ろ姿を見て学びました。仲間や後輩に恵まれ、私にとってこの3年間の部活動は最高に楽しい時間でした。高校で培った体操の技術や精神を、将来大学でさらに磨いていきたいです。」

田辺潤平さん(3年4組・弥栄中)
 「私は今夏に予定されていたインターハイが中止になったことを、臨時休業期間に家で報道を見て知りました。3年間ここを目指して頑張ってきたのに、突然目標を失ってしまいとてもショックでした。しかし、オンライン選手権が実施されると聞き、早速仲間とSNSを使って練習や連携を取り合いました。
 8月に提出した動画予選は無事に13位で通過し、オンライン選手権決勝への出場が決まりました。観客はおらず、撮影隊のみの本番という異例の状況での演技でしたが、3年間慣れ親しんだマットの臭いと感触が、私の心を落ち着かせてくれました。高校生活最後の3分間の演技は、個人としてもチームとしても、これまでで最高の出来映えだったと思います。
 私も高校から体操を始めたのですが、お手本となる先輩がたくさんいましたし、辛いときも苦しいときも支えてくれる仲間がいつも傍にいたので、この3年間は最高に幸せな体操人生でした。現在大学に進学するために勉強を頑張っています。将来どんな形でも新体操に携わっていけたらいいなと思っています。」

真杉拓人さん(3年1組・網野中)
 「決勝は網野高校小体育館と東京を中継でつないで行われました。予選では何度も撮影をし直し、一番いい映像を提出すれば良かったのですが、決勝は一発勝負でしたし、カメラの向こうでたくさんの人が観ていると思うと、いくらホームグランドでできたとはいえ、いつもの競技会では味わったことのない緊張感が体を走りました。その緊張感からか、小さなミスをしてしまいました。それでも、3年生は最後の集大成として最高の演技を見せることができたと思います。終わった瞬間は『新体操をやってて良かった!』と心から思いました。
 私は二人と同じく、高校から体操を始めた初心者でした。1年生の頃はメンタル面が弱く、技を失敗するとすぐに練習をやめたくなるほど落ち込むこともありました。しかし、仲間と励まし合い、切磋琢磨するなかで必死に練習を重ね、A団体の椅子を勝ち取ることができました。同期のメンバーは1年生からずっと一緒なので、友達というよりもファミリーだと思っています。時にはケンカや言い合いになったこともありましたが、次の日には仲直り。またすぐにみんなで1つの同じ目標に向かって練習し合った最高の仲間でした。
 私は高校卒業後、作業療法士になりたいと考えています。医療や介護の現場は想像以上に大変だと聞いていますが、持ち前の負けん気と培った精神力で困難を乗り越え、たくさんの人に感謝されるような人へと成長していきたいです。」


...新体操を通じて、彼らは本当にたくさんの「最高」に出会うことができました。

 

「涙」と「笑顔」の最後の文化祭


 ダンスパフォーマンスでは3年生が華麗な舞いを披露し、文化祭を最高潮へと導きました。今回は1位の2組と2位の3組のクラスリーダーに話しを伺いました。

小林渡夢さん(2組・弥栄中)
 「元々ダンスの振り付けに興味を持っていて、クラスメイトからの推薦もあってリーダーを引き受けました。振り付けは、みんなの力を借りながら考えました。時にはせっかくみんなに踊りを覚えてもらったのに、自分が作った振りに納得がいかず、途中で変更をお願いしたこともありました。本番前日に変更をお願いしたときには、本当に申し訳なかったです。それでも練習中は嫌な顔一つせず、みんなやる気に満ちて取り組んでくれました。
 当日は3番目の出演でした。他のクラスの演技を初めて目にして、統一感や躍動感に圧倒されました。そして私達の番。前日の変更点を確認できないまま、ぶっつけ本番で臨みました。案の定、ミスは出てしまいましたが、それでも元気よくみんな踊りきりました。本番直後には担任の先生から『みんないい表情だったよ』と労いの言葉をかけていただきました。すべてをやり切り、みんな最高の気分でした。
 審査発表は、1位だという自信半分、一番ミスをしていたのではという不安半分で迎えました。1位だと知った瞬間は泣きそうなくらい嬉しかったです。最後に担任の先生に促されてクラスメイトの前で感謝の挨拶をしたときには、ほっとした安堵感と、共に戦ったみんなの笑顔が見え、私はこらえきれずに涙がぽろぽろ溢れてしまいました。
 2組のダンスのテーマは『Be as CRAZY』(ひとつになって最高のパフォーマンスをしよう)というものでした。今回私達は『1つ』になることができました。これからそれぞれ希望進路に向かって挑戦していきますが、最後までみんな1つになって、最高の形で全員で進路実現を果たしていきたいです。ありがとうございました。」

岩佐颯さん(3組・弥栄中)
「振り付けなどの技術面は体操部などのメンバーと協力して、私はみんなをまとめるクラスリーダーを担いました。夏休みに振り付けを考え、2学期が始まってから本格的に練習が始動しました。一部の振り付けにも携わったのですが、一つのものを作り上げることがこんなに難しいのかと教えられました。決めた振り付けに対し、納得できていないメンバーもいたかもしれませんが、大きく意見が割れることもなく全体的に円滑に進めることができました。終盤は完成度も上がり、クラスの雰囲気も良くなっていきました。
 当日の出番は4番目でした。直前の2組の出来が本当に素晴らしかったので、プレッシャーが掛かりました。しかし、演技が始まると一気に集中することができました。後半で曲調が替わり、笑顔で踊る場面を特に意識して踊りました。みんなもその場面が一番楽しそうな表情でした。ミスもありましたが、何より楽しく踊ることができて、終わった後の達成感はとても大きかったです。
 結果は残念ながら2位でしたが、私達は納得の思いで、優勝した隣りの2組に惜しみない拍手を送りました。最後に、私を含めた代表3名がクラスメイトに挨拶をしました。私は『結果は2位でも、ここまでみんなと楽しくやり切ることができたことを誇りに思っているので悔いはありません。ここからは最後の山である受験に向けてクラス一丸となって頑張りましょう。』と笑顔で挨拶をしました。
 今回の経験を通して、私は残りの高校生活でクラスの仲間を大切にして、お互い高め合っていける関係を築いていけるよう、クラスの一員として精一杯できることをこれからも頑張っていきます。」


...涙と笑顔、そして思い出いっぱいの3年生の文化祭は今ここに終わりました。いよいよ高校生活最後の総仕上げ「希望進路の実現」という目標に向かって、3年生は力強く最終コーナーを駆け抜けていきました。

 
1年1組
1年2組
1年3組

次なるステップへの「スイッチ」

 文化祭よさこい部門では、1年3組が1位に輝きました。1年生にとっては初めての文化祭でしたが、どのクラスも最高のパフォーマンスを見せてくれました。そこで、今回は各クラスの学校祭実行委員の代表に、感想や今後の決意などを伺いました。

小塚凌雅さん(2組・網野中)
 「僕は、高校に入ったら何かやりがいのあることを、責任感を持ってやってみたいと思い、学校祭実行委員という初めての経験に挑戦しました。ところが演目がよさこいに変更になり、僕らは本当に踊りを覚えられるのかと、出だしから不安いっぱいのスタートでした。思った通り、男子はなかなか踊りが覚えられず、女子に迷惑をかけてしまっていました。でも、練習を重ねていくうちに、みんなの目の色が変わっていき、終盤はみんなで協力し合って練習に打ち込みました。変わっていくみんなの姿を目の前にして、僕は結果はどうであれ、クラスにとって最高の終わり方で文化祭を終わらせたいと思いました。
 本番は2組からのスタートで、みんなめちゃくちゃ緊張していました。でもここで陽気な男子の笑顔が、強ばっていたクラスの空気を変えてくれました。『一瞬も一生も美しく』のテーマの通り、僕らは美を意識して最後まで踊り切りました。
 結果は残念ながら1位ではありませんでした。僕自身も悔しかったし、クラスの中にはショックだった人もいると思います。それでもみんな優勝した3組を讃える温かい拍手を贈っていました。今回は負けましたが、体育祭では必ず勝つ、と決意を新たにしました。
 将来は、進学しても社会に出ても協調性が求められると思います。この文化祭でみんなで協力し合ってやり遂げたという経験を今後に生かしていきたいです。」

長濱初音さん(1組・網野中)
 「『学校祭実行委員』という言葉の響きに何だかワクワクして、友達と二人で立候補しました。ところが練習に入ると、本番まで1週間を切っても、皆なかなか踊りを覚えることができてなくて、リーダーとクラスのメンバーの間に温度差を感じてしまうこともありました。でも終盤になるにつれて、リーダー達の熱い姿にメンバーもつられていくように、最後はみんな本気になり、いい雰囲気に変わっていきました。
 本番は、最後の出番でした。前の2クラスの演技に圧倒され、これで負けても悔いなし、と私達は余計な緊張はせずに練習通りに演技をすることができました。1組のタイトルは『YOSAKOI~花びらのように舞う僕ら』でした。1年の中でも人数が一番多かったので『統一感』を意識して踊りました。また、『花』と書いたクラス全員の手形を入れた旗を振り、その元で私達は一人一人が花びらとなって1つの花となることを表現しました。曲が終わった瞬間は『やっと終わったんだ』とほっとした気持ちでした。
 優勝は私達ではありませんでした。ちょっぴり悔しかったけど、結果だけがすべてじゃないと、皆が納得した思いで優勝の3組を拍手で称えました。
 私は中学のときに体育祭で実行委員をしました。その時も大変でしたが、その経験があったからこそ、苦しい受検を乗り越えて今があるのだと思います。だからこの文化祭での経験も、次へのステップにつなげていきたいです。今回1組は1つになれたかどうかはわかりませんが、協力し合えたことは事実です。ここからもう一回、みんなでスイッチを入れて頑張っていけたらいいなと思います。ありがとうございました。」

平岡宏征さん(3組・大宮中)
 「学校祭実行委員をやろうと思ったのは、リーダーシップを磨きたいと思ったのと、クラスのために動きたいと思ったからでした。僕達のクラスも、本番一週間前までほとんど踊りを覚えていないという危機的な状況でした。これはまずいと焦り、終盤にグループ練習を増やしていくことで何とか踊れるようになっていきました。技術面に関しては、振り付けを早く覚えた女子に手伝ってもらい、僕はクラスのみんなに発破をかけながら、メンバーが楽しく取り組めるようにと、精神面で心を砕きました。踊りのテーマは『意気衝天』でした。3組は少数精鋭で躍動感や元気をアピールしました。途中ミスもちらほら出ていましたが、最後は楽しかったと心の底から感じることができました。
 審査発表では、まさか僕達が優勝するとは思ってもいませんでした。ですから発表を聞いた瞬間は、喜びと言うより驚きの方が大きかったです。これで3組は、入学してから球技大会、文化祭と立て続けに優勝を手にしたことになります。ここまで来たら次の体育祭でも優勝し、『三冠』を絶対に獲りに行きます。
 文化祭では、みんなで協力して教え合っていくことで技術を上達させることができたと実感しました。この経験を勉強にも活かしていき、これからやってくる検定試験や資格の取得につなげていきたいです。」

...「ゴール」とは、そこで一切が終わることではありません。次なる飛躍への「ステップ」だと捉えて、前を向いて歩みを踏み出す、そのこと自体が「本当の勝利」なんだと、私は感じました。1年生の皆さん、「スイッチ」を入れ直してさらに突き進もう!

(文 安達卓能)

 

「クラスが1つになっていく」という実感

 文化祭演劇部門では2年2組の「猫の恩返し」が見事1位に輝きました。そこで2組の学校祭実行委員のお二人に喜びの声を聞きました。

船戸七星さん(網野中)
 「私は元々人前で話すことは苦手な方なのですが、昨年の文化祭で心から楽しみながら率先して取り組む上級生の姿に憧れて、今回学校祭実行委員に立候補しました。ところが、いざなってみると、思うようになかなか取組が進まず、自分の力のなさに心が折れそうになったこともありました。それでも、クラスのみんなが支えてくれて、互いに助け合う雰囲気へとクラスが変わり、少しずつ前に進み始めました。
 私達の発表順はラストで、大きなプレッシャーの中で臨みました。しかも体育館での通しは本番が始めてだったので、不安と焦りで心は一杯一杯でした。しかし最後のシーンでは、緊張や重圧を忘れて心から楽しむことができました。私にとって達成感に満ちた幸せな時間でした。
 審査発表で1位が伝えられたとき、今まで自分達が頑張ってきて本当に良かったと思いました。つらいこともたくさんありましたが、最後にみんなで笑顔で終わることができたことが一番だと思いました。積極的にコミュニケーションをとっていくことなど、委員として今回学んだ経験を、将来の夢である看護師の仕事に活かしていきたいです。2組の皆さん、頼りない委員でしたが、最後までついてきてくれたことに感謝しています。本当にありがとうございました。」

山本彩稀さん(網野中)
 「私は人前で話す力を身に付けたいと思い、実行委員に手を挙げました。委員になってからはクラスのみんなも、そして私自身も学校祭を心から楽しめるようにと懸命に務めました。私は脚本と演出に携わったのですが、イメージを一つにするためにみんなで原作を鑑賞したこともありました。取組後半になると、各パートが自分達のやるべき事を自ら見つけて積極的に動いてくれました。終盤では全体的に完成度が高まっていきましたが、責任者の一人として最後まで無事に成功するように祈っていました。
 本番は舞台袖で演者やスタッフに指示を送りました。上演中はみんな最高の働きをしてくれました。私は心地よい緊張感の中、最後までみんなを頼もしく見守っていました。審査発表では、優勝できたという喜びよりも、皆で一つのことを成し遂げることができたという達成感の方が強く、拍手で称え合いました。私は将来、精神保健福祉士の道に進みたいと考えています。この文化祭を通して、相手に何を伝えたいのか、どうすれば思いが伝わるのか、疑問や悩みにどう答えるべきかなど、瞬時に、そして冷静に対処することが、以前よりもできるようになったと思います。ここで得ることができた力を今後に活かしていきたいです。本番が近づくにつれて、クラスが一つになっていくのを感じました。みんなに助けられたし、ここまで頑張ることができて本当に良かったです。ありがとうございました。」

...役者はもちろん、裏方含めて一人一人の力が結集して、はじめて「演劇」になります。2年生はこの演劇で、どのクラスも素晴らしい「ワンチーム」の姿を見せてくれました。

(文 安達卓能)

 

I hope it inspires you all to study and speak English too!

 7月からAETとして、2年振りにマーシャル・リア・ブリー先生が再び本校に着任されました。今回のリポートは、着任式でリア先生が流暢な日本語で挨拶された原稿をお借りし、そのまま紹介します!

 みなさん、おはようございます。私はマーシャル・リアと申します。新しいAETとしてお世話になります。
 3年生は覚えてくれているかもしれませんが、私は2年前にもこちらで働いていました。その後京都市に転勤し、2年間働いていました。この度、こちらに戻ってくる機会をいただき、とても嬉しく思っています。3年生の皆さんに、再び英語を教えられることがとてもありがたいです。1年生・2年生の皆さん、授業で会えるのを楽しみにしています。
 私は、日本に来てからずっと、日本語の勉強を頑張っています。まだ、間違いはしてしまうし、発音もわかりづらいかもしれません。しかし、この私の姿が、皆さんも英語の勉強や会話を頑張ろうという気持ちを起こさせるのではないかと期待しています!
 英語でも日本語でも、気軽に話しかけてください!これから1年間、皆さんと過ごす素晴らしい時間を楽しみにしています!よろしくお願いいたします!

...漢字がたくさんちりばめられた原稿を、それでもすらすらと読みながら自己紹介をするリア先生の姿に、これまでの努力や苦労を思い、私は大きな感動を覚えました。ウェルカム・バック・リア先生!これからもよろしくお願いします!

 

勝利と友情の「肘タッチ」!

 7月8日(水)、2年生が球技大会を行いました。男子は学年優勝のキャプテンに、女子はリーグ優勝を果たした2名のキャプテンにインタビューしました。

吉岡璃子さん(2年3組・丹後中) 女子バレーボールAリーグ優勝 3組Aチーム
 バレーボール部に所属していることもあり、キャプテンには自ら立候補しました。初心者にも楽しく参加してもらうにはどうすればよいだろうかなどを考えながら務めました。私達Aチームは「ボールから逃げずに積極的に触りにいく」ことを意識するようにしました。たとえ優勝できなくても、みんなが楽しんでいい思い出を作ってほしいという気持ちで大会に臨みました。
 3組はAとBのチームがそれぞれ別リーグで戦いましたが、試合の時には2つのチームが集まって、間隔を開けて円陣を組み、気合いを高め合ってから試合に臨みました。私のところにはそこまでボールは回ってきませんでしたが、来たときにはしっかりと決めることができました。
 私達は元々男女問わずとても仲が良いクラスでしたが、球技大会を終えて、さらに良くなったと感じています。大会を実施することができて本当に良かったです。
 私たち、企画経営科の生徒には今後様々な検定試験がやってきます。この球技大会のように、教え合ったり助け合ったりしながら、みんなで合格を勝ち取れるように頑張っていきたいです。

石田理咲子さん(2年3組・峰山中) 女子バレーボールBリーグ優勝 3組Bチーム
 学年別であっても、球技大会の実施が決まって私は本当に嬉しかったです。キャプテンに選ばれ、チームで優勝しようとみんなで気合いを入れました。私はバレー初心者で、他のメンバーも未経験者が多く、みんなが本当に楽しめるのかどうか初めは不安でした。しかし、経験者のメンバーが「私達が全力でフォローするから大丈夫だよ」と優しく声をかけてくれたことで勇気づけられました。
 試合では「果敢にボールを拾いにいこう」と積極的にいきました。ミスも出ましたが、それでもチームメイトや応援してくれたAチームのメンバーがたくさん声をかけてくれ、ポイントが入る度に仲間みんなで大喜びしました。ハイタッチの代わりに『肘タッチ』をしたりして、とにかくみんな心から楽しむことができました。
 すべての試合が終わった後、女子はグラウンドに駆けつけてまだ戦っている男子をみんなで応援しました。私は改めてみんなの仲の良さを感じましたし、この球技大会でさらに心の距離を縮めることができたと思いました。
 今回私は「助け合い」が本当に大事なことだと学びました。これから行われる予定の学校行事にもしっかりと取り組み、これまで経験したことがない新しいことにも果敢に挑戦をしていきたいです。

引野正太さん(2年1組・網野中) 男子ソフトボール優勝 1組
 去年の球技大会では完敗してしまい、とても悔しい思いをしました。今年は絶対に勝つという強い気持ちもあったので、キャプテンに立候補しました。作戦会議では、勝利にこだわって打順やポジションなどをみんなで詰めていきました。
 男子ソフトボールは全クラスの総当たり戦でした。メンバー全員が打席に立ち、守備は交代で着きました。所属する野球部では本来セカンドですが、今回私はショートを守りました。私自身の守備機会は少なかったのですが、経験者としてメンバーの守備位置の確認や指示にも回りました。試合中は野球未経験者もみんな笑顔でプレーをしていたので、キャプテンとして最後まで安心して見守ることができました。女子の心強い応援もあり、私達1組は1勝1分で優勝をすることができました。
 球技大会では普段より男子も女子もみんな盛り上がることができました。その後の授業では、グループワークでこれまで以上に活発なやりとりができていると感じます。また、球技大会を終えて、クラスの団結力が上がったように思います。
 期末テストも迫ってきました。今回の大会で培ったクラスの団結力を、スポーツだけでなく、教え合いなどの形で勉強面でも発揮し、それぞれの進路に向かってこれからも助け合っていきたいです。

...これで3週にわたって実施されてきた球技大会は全学年無事に終了しました。生徒にとって、仲間との絆をさらに深め、最高の思い出を刻むことができた時間でした。

(文 安達卓能)

 

仲間をつないだ「1つのボール」

 7月1日(水)、1年生が球技大会でドッジボールを行いました。今回は、優勝を果たした1年3組の男女両チームのキャプテンに話しを伺いました。

栃谷陸翔さん(1年3組・丹後中) 男子ドッジボール優勝 チーム名「苺牛乳男(イチゴミルクボーイ)」 
 コロナの影響で開催自体も難しい中、先生方からこういう機会を設けていただいたことに感謝して、私はこの球技大会を全力で楽しもうと思いました。キャプテンについては、みんなが私を推薦してくれました。何故私を推すのかわかりませんでしたが、ここで反対しても話は前に進まないと思い、引き受けることにしました。
 試合当日は、チームのメンバーみんなが良い動きをしてくれました。例えば、相手の外野に簡単にパスが渡らない様にバックラインギリギリに守ったり、受けと攻撃を専門にするメンバーをコート真ん中に配置したりして、チーム全員の協力で勝ち進みました。
 決勝は、お互い連戦の疲れも残る中、最後は気力と体力の勝負でした。優勝が決まった瞬間は嬉しさよりも先に、『やっと終わった』というほっとした気持ちでいっぱいでした。結果、私達のチームは1セットも落とすことなく全試合ストレート勝ちの『完全優勝』で終えることができました。
 大会を終えて、チーム内はもちろん、クラスや学年全体で交流がさらに深まりました。『1つのボール』が、私達1年生の心をつないでくれたように思います。所属する野球部では、メンバーや先生方から信頼され、チームに大きく貢献できるような選手に早く成長していきたいです。そして良い成績を残して大学に進学し、将来会社を起業して自分の夢を叶えていきたいです。

坂本裕亜さん(1年3組・網野中) 女子ドッジボール優勝 チーム名「旧かさ子地蔵」
 もともと私は球技が得意ではありませんでしたが、先輩方とも交流ができる球技大会については、入学してからとても楽しみにしていました。しかし、こんな状況だから仕方ないとはいえ、学年別での実施に変更となり、本当は少し残念な気持ちでした。でも、やるからには絶対に優勝しようと、チームの全メンバーで誓い合いました。
 当日、チームは引き分けを含めて接戦を繰り広げました。私個人の出来はイマイチでしたが、それでもチームメイトの頼もしいプレーのおかげで決勝まで勝ち上がりました。
 決勝は、対戦相手に先に1セットを奪われて、後がない厳しい状況になってしまいました。すると、先に優勝を決めたクラスの男子が駆けつけてくれ、コートサイドから私達を応援し始めたのです。そこで私達は『勇気』をもらいました。結果、そこから2セット連取して、逆転勝ちで優勝をすることができました。男子の応援には感謝をしています。
 大会を通して、普段見られなかった互いの良さを見つけることができ、団結力が深まった様に感じました。クラスの女子だけでなく男子とも、今まで以上に仲が良くなったと思います。
 高校に入って3ヶ月経ちましたが、中学時代と比べて勉強の質も量も増え、新しいことも増えて、早く慣れたいと毎日頑張っています。これからも資格取得や検定試験にどんどん挑戦し、さらに、人前で積極的に話ができる様に、企画経営科で『人間力』を磨いていきたいです。


...人は「人」の中でしか磨かれません。1つの球技を通して、人と人とが磨かれ、キラキラと成長してゆく1年生の姿を見ました。

(文 安達卓能)

 

心の「つながり」はこれからも「密」に

 昨年度まで42回に渡って連載してきた「突撃リポート」。「新しい生活様式」を踏まえ、今年度からネーミングを新たに心機一転、私安達がこれまで以上に頑張っている生徒を紹介してまいります!
 さて、6月24日(水)に3年生球技大会が行われ、男子はグラウンドでソフトボール、女子は体育館でバレーボールを行いました。今回は、それぞれで優勝したチームのキャプテンに話を聞きました。

河田凌哉さん(3年1組・網野中) 男子ソフトボール優勝 チーム名「前傾姿勢」
 「コロナの影響で球技大会自体が開催されるかどうか、初めはわからなかったのですが、実施されると決まった瞬間、クラスの、特に男子からは『よっしゃー!』と大きな歓声が上がりました。私達にとってはラストとなる球技大会での優勝を目指して、その日から守備位置や打順など、みんなで真剣に作戦を立てていきました。チーム名も、『前のめりで戦おう』という気持ちからつけました。
 当日は『密』にならないように距離を取って円陣を組み、気合いを入れてから試合に臨みました。試合が始まると皆バッティングが光り、最後まで攻撃的に進めることができました。人数的にはギリギリの構成でしたが、試合を重ねるにつれ団結力が強くなっていくのを感じました。心はどのチームよりも『密』だったのではないでしょうか。
 私は将来、人を助ける、人の役に立つような仕事に就きたいと考えています。そのためにも、まずは次の期末試験で、前回よりも勉強を頑張って成績を上げていきたいです。」

間芝春奈さん(3年3組・弥栄中) 女子バレーボール優勝 チーム名「たむたむといっしょ」
 「球技大会の実施が決まり、しかもアンケートでバレーボールをすることになり、とても嬉しかったです。周りにはバレーが得意ではない子もいたかもしれませんが、それでも球技大会ができること自体が皆嬉しかったので、作戦会議やチーム名決めなど、みんなで盛り上がりながら楽しく考えていきました。
 試合ではみんなとても気合いが入っていたし、積極的にボールに触りにいっていました。ポイントが入る度に、チームみんなで喜び合いました。決勝戦ではかなり競り合いましたが、チームメイトの連続サービスエースが流れを引き寄せてくれました。優勝決定の瞬間は、仲間と飛び跳ねて大喜びしました。
 今回、学年の中でみんなと今まで以上にコミュニケーションを深めることができたので本当に良かったです。これまでは臨時休業期間も長く、進路に対する不安もありましたが、この球技大会のおかげで、みんな鬱々とした気持ちを吹き飛ばすことができたのではないでしょうか。
 私の夢は看護師になることです。そのために大学への進学を考えています。これからもこのつながりを大切にして、私個人だけでなく、クラス、そして学年のみんなで、それぞれの進路に向かって助け合いながら一緒に頑張っていきたいです。」

...球技大会を通して、仲間との心のつながりがますます強くなったようです。3年生の皆さん、ここから自身の進路に向かってさらに突き進もう!

 
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