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 時系列で、参考になるかは分かりませんが、僕の体験を、勉強を中心に紹介したいと思います。

1、入学前

 中学時代に読んだ三冊の本が僕の高校での勉強に対する姿勢をある程度方向づけたと思います。その三冊とは森嶋通夫の『学校・学歴・人生』(岩波ジュニア新書)、真下信一の『君たちは人間だ』(新日本出版社)、田代三良の『高校生になったら』(岩波ジュニア新書)です。高校生のみなさんは忙しいと思いますが、ぜひ一度読んでみてください。勉強を、単なる点数を取るためのものとしてではなく、もっと大きな視野でとらえることができるようになると思います。

2、1年生

 担任の先生が数学の先生だったことや、クラスに数学が得意な人が何人もいたのに、僕はあまり数学が得意でないので、家では数学を中心に勉強していました。あるいは、数学だけで家での勉強時間が埋まってしまっていたとも言えます。当時の家での勉強時間は2時間ほどでした。

 1年生の英語は文法を理解することが中心だと思います。参考書を一周することはできませんでしたが、助動詞や時制のイメージを掴めたことが良かったと思います。

3、2年生

 2年生の英語は語彙を増やすことが中心だと思います。僕は担任の先生の助言で参考書に取り組むようになり、行き帰りの電車やバスでやっていました。やっているうちに覚えていくし、意外と何周もできるものだと実感しました。秋からは長文の問題集に取り組みました。やり方は問題を解いて、知らない単語や表現を調べてノートに書くという方法です。

 2年生で文理に分かれますが、僕は世界史を取りました。世界史は、興味をもって一見余計に思えることまで勉強することが大切だと思います。僕は、定期テストのたびに、教科書、資料集、用語集、図書室の新書を読んで、ノートにまとめて自分なりに歴史を構成するということをやっていました。この作業は毎回2週間ほどかかるので、テストの勉強、特に数学は早めに理解するように心がけていました。

4、3年生

 僕が志望校を決めたのは8月で、あまり早くはありませんでした。過去問の演習に取り組むのは秋からだと思うので、夏までに自分の志望校はじっくり考えればいいと思います。

 僕は部活を引退した6月から、本格的に受験勉強を始めました。夏休みの前半は、それまであまり勉強する時間がなかった国語に時間を割いたため、数学がおろそかになり、8月のオープン模試で数学が壊滅してしまいました。この模試では国語はとてもいい結果だったので、勉強したことはできる、勉強していないことはできない、という当たり前のことを再認識できました。

 夏休み以降の勉強については、目指す進路によって異なると思うので紹介しませんが、結局は基本的なことができていないと試験はどうにもならないので、秋までに語彙であったり、数学の基本的な考え方であったりを大方理解しておく必要はあると思います。

 以上、僕の高校での勉強を大まかに紹介しました。特に3年生のみなさんは、受験のことを考えると不安なことが多いと思います。大学へ進学することは高校の勉強の一つの大きな目的であることに間違いありません。それでも、大学進学は本来的には手段であって、真の目的はそこでどういう勉強をしたいかということだと思います。みなさんは、大学の名前に囚われすぎずに、どんな勉強をしたいか、誰に学びたいかということを考えて、自分の進路を決め、その実現のために頑張ってください。