1月26日(土)に自然科学科2年生のGS課題研究発表会を京都府総合教育センター講堂棟で実施しました。
GS課題研究は桃山高校のスーパーサイエンスハイスクール事業において中核となる探究型授業です。生徒は自分達で研究テーマを設定し、1年かけて探究活動を行いました。
今年度の発表会は例年よりも遅い1月に実施したことで、研究をまとめる時間が例年よりも確保でき、より質の高い発表が増えたと思います。当日はKBS京都の取材があり、発表会の様子をニュースで放映していただきました。
今回の発表会では、本校の19班と、招待発表の高知県立高知小津高校の計20班がパワーポイントによる口頭発表をおこないました。いずれの発表も生徒達の一生懸命さが伝わる素晴らしい発表でした。大学の先生方や聴衆の生徒からも多くの質問があり、活発な質疑応答も行われました。また、発表会には自然科学科の1年生も参加し、先輩達の発表を目の当たりにすることで来年度のGS課題研究に向けた気持ちを高めていました。
次回のGS課題研究の授業では奨励賞の表彰と発表のふりかえりを実施します。その後、生徒達は課題研究の内容を研究論文にまとめ、3年生では英語でポスター発表を実施する予定です。
今年度の発表タイトルは下記の通りです。
1 河川の汚染度 どうかせんと
2 硝酸の濃度と鉄板の反応
3 chompにおけるGrundy数に関する必勝法の研究
4 振動発電
5 アリジゴクの味覚について
6 方べきの定理の拡張に関する研究
7 "Catch the Radon~ 断層での放射線の原因を突き止めよ~"
8 ムンカー錯視
9 "熱音響を利用したゼロエミッションの演奏装置の開発"
10 運および幸福感の定量的な測定について
11 バイオ炭の作成とその浄化力を探る
12 "水和物と無水物における溶解熱の違いに関する研究"
13 ダンゴムシの交替性転向反応について
14 "根粒菌による窒素固定がクローバーへ与える影響"
15 イモリを用いた天気予報
16 線状降水帯
17 髪の毛とニキビ
18 雲の天気予報~暴れ巻雲とは?~
19 "光の屈折を探る~レーザーポインターを使って~"
20 甘味について【招待発表】
1年生普通科SSクラスは12月11日(火)に1,2組、13日(木)に3,4組の2回に分かれて大阪府立大学を訪問しました。SSクラスの生徒は1学期のSSキャンプで名古屋大学のキャンパス見学を行っています。今回の大学訪問では大学の講義を実際に体験し、大学での学びについて考えることが目的です。
大阪府立大学に到着後、大学の担当者に引率して頂いてキャンパス見学を行いました。大きな設備や広い敷地を見学して、生徒は高校との違いを実感していました。続いて入試課の方から大阪府立大学の概要について説明を受けたあと、工学系研究施設の先生方から体験授業や施設見学を行って頂きました。説明や講義は難しい内容もあり、1年生にとって理解することは大変だったと思いますが、大学で学ぶ意義や将来の進路について考えるきっかけになりました。
京都府立桃山高等学校「SSH課題研究発表会(2期目4年次)」について(御案内)
本校は平成22年度から文部科学省より「スーパーサイエンスハイスクール」の指定を受け、研究開発事業に取り組んでいます。
つきましては、これまでの研究の成果として「SSH課題研究発表会(2期目4年次)」を下記のとおり開催いたします。多数の皆様方に御参加いただき御指導、御助言を賜りたく、御案内申し上げます。
1 日 時 平成31年1月26日(土) 受付 8:30~ 開会 8:50~
2 会 場 京都府総合教育センター 講堂棟(桃山高校西隣)
〒612‐0064 京都市伏見区桃山毛利長門西町
近鉄・京阪「丹波橋駅」下車徒歩6分、またはJR「桃山駅」下車徒歩10分
3 対 象 自然科学科
4 プログラム
8:30 ~ 8:50 受付
8:50 ~ 9:05 開会行事(挨拶・来賓紹介)
9:05 ~ 10:15 課題研究口頭発表(7チーム)
10:15~ 10:25 休憩(10分)
10:25~ 11:35 課題研究口頭発表(7チーム)
11:35~ 11:45 休憩(10分)
11:45~ 12:35 課題研究口頭発表(5チーム)
12:35~ 12:45 招待発表 高知県立高知小津高等学校
12:45~ 12:55 講評・閉会挨拶
5 参加申込みについて
(1) 「FAX用 参加申込書.xls」に必要事項をご記入の上、平成31年1月16日(水)までに本校宛FAXまたはE-mailにて
お送りください。
(2) 参加料は無料です。
6 問合せ先
京都府立桃山高等学校 〒612-0063 京都市伏見区桃山毛利長門東町八番地
TEL 075-601-8387 FAX 075-601-8388
E-mail [email protected]
7 その他
会場には駐車場がありませんので、公共交通機関を御利用ください。
平成30年11月29日に、自然科学科1年生の「GSロジック」の授業でディベート大会を開催しました。論理的思考力と論理的表現力の育成を目指した「GSロジック」の中心となる行事です。
本年度の論題は以下の4つです。
論題A: 人工知能は人類の味方である。
論題B: グローバリゼーションの進展は世界中の人々に利益をもたらす。
論題C: A君は以前に比べ数学の実力が上がった。
論題D: 日本は教科書をデジタル化するべきである。
本年度はディベートについて基本的な知識を学んだ後、練習用の論題でディベートを一度体験してから本番のディベート大会を行いました。ディベート体験で論理的に「思考する」「表現する」の難しさを知った生徒は本番に向けて周到な準備を行い、本番のディベート大会では積極的な議論の応酬を展開しておおいに盛り上がりました。優秀チームを題材に、後日、振り返りを行います。「論理」の難しさと大切さを実感することができる取組となりました。
3年生普通科・自然科学科 物理選択者の5講座を対象に 11月9日(金)2,3限、6,7限、12日(月)5,6限、14日(水)2,3限、21日(水)2,3限、京都教育大学名誉教授の沖花先生にIH調理器のしくみを調べるための実験実習を実施していただきました。プレート上にアルミホイルをドーナツ状にくり抜いたものを置き、スイッチを入れると、アルミホイルが浮きます。なぜ浮いたのか疑問に思いつつ、IH調理器のプレート上の各部分の磁場を磁化した釘を使って調べたり、ストローに巻いた豆電球を使って明るくなる場所を探索することによって磁場が変化していることを理解し、IH調理器の構造を考えます。生徒達はとても興味持って実験に取り組んでいました。
11月3日(土)に平成30年度第2回京都サイエンスフェスタが開催されました。本フェスタはスーパーサイエンスネットワーク京都校の生徒約700名が京都工芸繊維大学に集結し、これまで取り組んできた研究の成果をポスターセッション形式で発表しました。
桃山高校は自然科学科2年生の全生徒が20班に分かれて課題研究の発表を行いました。ポスターセッションは発表者と聞き手の距離が近く、質疑応答が活発になり大変盛り上がりました。
また、ポスターセッション終了後は、スーパーサイエンスネットワーク京都校の代表生徒が参加したアジアサイエンスワークショップ in シンガポールの口頭発表もありました。
1月26日(土)には桃山高校GS課題研究発表会が開催されます。本番に向けてたくさんのアドバイスと知見を得ることができ、とても充実したフェスタになりました。
10月29日(月)の5,6限に3年生普通科理系(1,3組)の生物選択生徒を対象に京都産業大学総合生命科学部 生命システム学科 教授の横山 謙 先生に「ATPの回転」というテーマで講演をお願いしました。
ATPは正式名称をアデノシン三リン酸という物質で、別名「エネルギーの通貨」とも呼ばれています。この物質は全生物に共通で主として細胞での呼吸により生産され、筋収縮などの生命現象でエネルギーを使用するときに消費されます。
つまり、私たちが食料などを分解して得られるエネルギーはそのままでは利用できないのでATPという物質に取り込んで生物の利用出来やすい形にして利用するのです。
このATPをつくるときにATP合成酵素が働きますが、この酵素の一部がまさに回転します。この回転は丁度発電するときにタービンをまわすようなものです。
この回転を光学顕微鏡で見えるように工夫したのが日本人です。なんとガラスビーズを酵素の回転部分につけるという大胆な発想で見事に光学顕微鏡で見ることに成功しました。
横山先生には、5限に生物のエネルギー利用のストーリーとATPとの関係からはじめて、最後にこの回転の可視化の話をしていただきました。そして6限にその内容についてアクティブラーニングの一つである「ハテナソン」体験の実習をしていただきました。(ハテナソンとは疑問を示すハテナにマラソンをあわせた造語です。)
まずは個人単位で講演の内容についての質問をあげ、次に3人1班で相談して質問をまとめ、さらに6人で質問を分類してまとめあげ、先生にかえすというものです。これにより、他人の質問と自分の質問の違いを見比べることが出来、自分の発想を広げることができます。横山先生には、まとめた質問を紙に書いて提出し、後日コメントをいただきました。