2月18日に1年生9組、22日に1年生8組を対象に、「科学的に考えるとは?」と題してSSH実験実習講座が行われました。講師は京都教育大学教授の谷口和成先生です。GS探究Ⅰの授業では「科学的に探究するための基礎的なスキル」を学んできました。今回の講座では科学的に「観察する」とはどういうことか、「考察する」ことと何がどう違うのか、考察から生まれた「仮説」を検証するにはどうすればよいのかについて、2つの興味深い痕跡と現象をとり上げて学習が行われました。生徒達は班に1台のダブレットを使用して、その成果を教室前の大画面に投影しながら、班毎の考えを比較検討しディスカッションを通して考察を深めるアクティブラーニングに取り組みました。生徒は、「純粋に観察することの難しさがわかりました」「結局正解が何だったのか知りたかったが、未知のものにたいする探究の過程を体験できておもしろかった」などの感想を抱いていました。
1月23日(土)に自然科学科2年生がGS課題研究の授業で取り組んだ成果を発表する「令和2年度自然科学科SSH課題研究発表会」を京都府総合教育センター講堂棟で実施しました。
今年度は新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を鑑み、会場への入場は自然科学科生徒および本校教職員のみで実施しました。
GS課題研究は桃山高校のスーパーサイエンスハイスクール事業において中核となる探究型授業です。生徒は自分達で研究テーマを設定し、先生方と共に1年かけて探究活動を行いました。
昨年度はこのSSH課題研究発表会で奨励賞を受賞した研究が、SSHの全国大会であるSSH生徒研究発表会で素晴らしい発表を行いました。今年度も本発表会から大きく飛躍する研究が現れることを期待しています。
今回の発表会では、生徒は19班に分かれてパワーポイントによる口頭発表を行いました。いずれの発表も生徒達の一生懸命さが伝わる素晴らしい発表でした。発表会には自然科学科の1年生も参加し、活発な質疑応答を行いました。先輩達の発表を目の当たりにすることで、来年度のGS課題研究に向けた気持ちが大いに高まったと思います。今後、生徒達は課題研究の内容を全員が研究論文にまとめます。高校生時代に熱心に取り組んだ研究論文は一生の宝物になるでしょう。
今年度の発表タイトルと奨励賞は下記の通りです。
1 3次虹をつくる
2 根粒菌による窒素固定の働きを可視化する実験の改良
3 安全なシャボン玉【奨励賞】
4 虚数解の視覚化
5 Let's 発電 ~2050脱炭素社会に向けて~
6 フィボナッチ数列の余りの周期性における考察【奨励賞】
7 透明標本を作る
8 オジギソウで観天望気
9 ペットボトルの固有振動数を求める式を作る【奨励賞】
10 筋肉と力
11 炎の安定性
12 表面加工による臭い吸着
13 麺の伸びやすさの条件~でんぷんとタンパク質が及ぼす体積変化と水の増加量~"【奨励賞】
14 生花の利用
15 繊維の編み方と強度の関係【奨励賞】
16 よく飛ぶ紙飛行機の共通点【奨励賞】
17 宇治茶の日焼け止めとしての転用【奨励賞】
18 形状から見るドローンの安定性
19 コオロギの音の識別
● 文部科学省スーパーサイエンスハイスクールのホームページ
https://www.mext.go.jp/a_menu/jinzai/gakkou/1309941.htm
● 京都府立桃山高等学校の実践事例
https://www.mext.go.jp/content/20201228-mxt_kyoiku02-100000331_2.pdf
〇 実践事例の掲載内容
本校は平成22年度から文部科学省より「スーパーサイエンスハイスクール」の指定を受け、研究開発事業に取り組んでおります。
本校普通科2年生が取り組んできた課題研究の成果を発表する「令和2年度 普通科SSH課題研究発表会」は新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を鑑み、誠に勝手ながら開催を中止させていただくことになりました。
ご参加をご検討いただいていた皆様にはご迷惑をおかけすることとなり大変申し訳ございません。何とぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
本校は平成22年度から文部科学省より「スーパーサイエンスハイスクール」の指定を受け、研究開発事業に取り組んでおります。つきましては、本校自然科学科2年生が取り組んできた課題研究の成果を発表する「令和2年度 自然科学科SSH課題研究発表会」を下記のとおり開催いたします。今年度は新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を鑑み、誠に勝手ながら会場への入場は自然科学科生徒、審査員および本校教職員のみとさせていただきます。何とぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます
1 目的
桃山高校SSH3期目標「次世代社会を創造し牽引するグローバルサイエンス人材の育成」に向けて、下記を目的として
実施する。
(1) GS課題研究で行った探究活動の内容を発表することで成果を共有し、プレゼンテーション能力を育成する。
(2) 優れた課題研究の発表を聞くことで、科学的に探究する能力と態度を育て、創造的な思考力を養う。
2 内容
自然科学科第2学年全員がグローバルサイエンス課題研究の授業で行った探究活動の内容について日本語で口頭発表を行う。
また、自然科学科1年生全員が発表を見学し、次年度の参考にする。
3 日時
令和3年1月23日(土) 8:50~12:50
4 会場
京都府総合教育センター 講堂棟(桃山高校西隣)
5 スケジュール(予定)
8:50~ 9:00 開会行事
9:00~10:10 口頭発表(7班)
10:10~10:25 休憩
10:25~11:25 口頭発表(6班)
11:25~11:40 休憩
11:40~12:40 口頭発表(6班)
12:40~12:50 閉会行事
6 その他
今年度は新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を鑑み、誠に勝手ながら会場への入場は自然科学科生徒、審査員
および本校教職員のみとさせていただきます。
自然科学科1年生の宿泊研修として、12月14~15日にサイエンスイングリッシュキャンプをホテルルビノ京都堀川で実施しました。今年度はコロナ禍での実施であり、感染対策に十分留意して実施しました。
本取組は探究活動の基礎を学ぶ授業「GS探究Ⅰ」の成果発表会です。生徒たちはGS探究Ⅰの授業の中で理科・数学・情報・英語を融合的に学び、探究活動に必要な基礎を身に付けました。10月から生徒は班ごとに下記の実験テーマから1つ選び、短期間のミニ課題研究を行いました。その後、研究結果について内容をまとめ、パワーポイントを用いたスライドをすべて英語で作成しました。迎えたサイエンスイングリッシュキャンプでは英会話学校のネイティブの先生方から発音やプレゼンテーション方法を指導していただきました。発表会は自然科学科全員が英語で発表し、ネイティブの先生からの鋭い質問にも英語で立派に応答しました。
英語漬けの宿泊研修で生徒は大変だったと思いますが、英語で話すことに対して大きな自信を得ることができました。GS探究Ⅰで学んだ内容を活かして、2年生のGS探究Ⅱで行う課題研究が素晴らしい内容になることを期待しています。
1 Physics: Paper Drop (ペーパードロップ)
2mの高さから紙を落とし、落下現象で相反する条件である「ゆっくり」と「正確」を両立する紙の形状を調べた。
2 Chemistry: Supercooling (過冷却)
液体が凝固点(液体が固体に変わる温度)以下になっても液体のまま冷やされる状態の過冷却がどのような条件で起きるか調べた。
3 Biology: Death Ring (死環・酵素反応)
樹木の葉に線香の火を押し当てるとできる茶色く変色した環状の模様(死環)の生成に個体差や植物による違いがあるのか調べた。
4 Earth Science: Rocks (岩石)
岩石は多くの鉱物やガラス等の準鉱物からできており、その生成過程よって様々な特徴を持つ。岩石の主な特徴を様々な方法で調べた。
普通科1年生の宿泊研修として、イングリッシュキャンプをホテル平安の森京都で実施しました。今年度はコロナ禍での実施であり、感染対策に十分留意して、12月14~15日に3,4,6,7組、17~18日に1,2,5組と2団に分かれて実施しました。
本取組は探究活動の基礎を学ぶ授業「GS探究Ⅰ」の成果発表会です。生徒たちはGS探究Ⅰの授業の中で科学的な考え方・情報・英語を融合的に学び、探究活動に必要な基礎を身に付けました。10月から生徒は班ごとに身近な課題を設定し、アンケートで検証するミニ課題研究を行いました。検証方法はアンケートに限定しましたが、結果が数値化されるので分析することが可能になります。生徒は自分達の立てた仮説を検証する過程を通して、科学的な考え方を学びました。その後、取り組んだ内容をまとめ、パワーポイントを用いたスライドをすべて英語で作成しました。迎えたイングリッシュキャンプでは、英会話学校のネイティブの先生方から発音やプレゼンテーション方法を指導していただきました。発表会は普通科全員が英語で発表し、ネイティブの先生からの質問にも英語で応答しました。
英語漬けの宿泊研修で生徒は大変だったと思いますが、英語で話すことに対して大きな自信を得ることができました。GS探究Ⅰで学んだ内容を活かして、2年生のGS探究Ⅱで行う課題研究が素晴らしい内容になることを期待しています。
3年生普通科・自然科学科 物理選択者の5講座を対象に 11月中旬から下旬にかけて、京都教育大学名誉教授の沖花先生にIH調理器のしくみを調べるための実験実習を実施していただきました。プレート上にアルミホイルをドーナツ状にくり抜いたものを置き、スイッチを入れると、アルミホイルが浮きます。なぜ浮いたのかを考えることで、IH調理器の仕組みを予想します。鉄釘を磁化させ、IH調理器のプレート上の各部分の磁場を調べたり、ストローにリード線を巻いた豆電球を使って明るくなる場所や向きを探索することによって磁場が変化していることを理解し、IH調理器の構造を考えます。生徒達はとても楽しそうに実験に取り組んでいました。
11月14日(土)に令和2年度みやびサイエンスフェスタが京都リサーチパークで開催されました。本フェスタはスーパーサイエンスネットワーク京都校に指定された京都府立高校の生徒が集結して行われる大規模な取組です。例年は、生徒が取り組んできた課題研究の成果をポスターセッション形式で発表していましたが、今年度はコロナ禍の状況を踏まえ、ポスター見学という形で実施しました。
桃山高校は自然科学科2年生の全生徒とグローバルサイエンス部の代表による合計21班のポスターを展示しました。今年度は会場の密を避けるために、学校別に見学時間が指定されており、桃山高校は午後から約2時間見学しました。他校の発表者から直接話を聞くことはできませんでしたが、ポスターをじっくり読むことができ、課題研究を進める上で大いに参考になったと思います。また、見学したポスターに対してコメントを書くシートが用意されており、ポスター発表者とコミュニケーションが取れる工夫もされていました。
令和3年1月23日(土)には桃山高校 自然科学科SSH課題研究発表会が開催されます。本番に向けてたくさんの知見を得ることができ、充実したフェスタになりました。