網野学舎

3年間の思いを詰めた「笑顔の5分間」

 文化祭でダンスパフォーマンスを披露した3年生各クラスの文化祭実行委員に話を聞きました。

奥村心南さん(3年1組・網野中)
 1組は一言で言えば「個性の塊」です。ダンスの統一感を保ちながらも、随所にあるポージングやTシャツのデザインなどはあえて統一感をなくして、バラバラの個性を表現し、観る人に楽しんでもらうことを意識しました。
 取組中は心配していたクラスの「課題」が次々と出てしまいました。なぜみんな私達の思いをわかってくれないのかと悩むこともありました。それでも、後半に進むにつれて「自分達の手で文化祭を作るんだ」と、みんなの気持ちがまとまっていくのを感じました。
 本番は私達が最後の演技でした。他のクラスのパフォーマンスを目にして少し自信を失ってしまいました。でも演技が始まるとみんな笑顔がはじけて、最後の本番がこれまでで一番輝いていました。ミスも含めて1組らしい最高の演技だったと思います。
 文化祭が出来たこと、そしてずっとやりたいと願っていたダンスパフォーマンスができたのは私達の思いと、叶えてくれた先生方のおかげです。本当に感謝しています。

小塚凌雅さん(3年2組・網野中)
 私の苦手な部分である「人前に出て話したり引っ張っていくこと」がもっと出来るようになりたいという思いから、1年生に続き今年も実行委員に挑戦しようと思いました。
 文化祭ではダンスを通して、私達2組が過ごしてきた3年間を「航海日誌を刻む海賊」というテーマで表現しました。皆で揃えるところとか、逆に対立するところとかをメリハリを付けて表現するところにこだわりました。
 本番は失敗した場面もありましたが、思っていた以上に楽しくダンスをすることが出来ました。最優秀賞を逃して悔しがっていたみんなの姿を見て、私は逆にクラスの「絆」の強さを感じることができました。
 この文化祭で協力して一つのことを作り上げる中で、私自身が当初掲げていた苦手な部分を克服でき、またクラスのメンバーもそれぞれに成長できたように思います。それぞれ次の進路に進んでも、みんなさらに成長していってほしいと願っています。

麻田和花さん(3年3組・網野中)
 3組は男子が圧倒的に多く面白いメンバーが多いことから、ダンスの方向性は始めからお笑い路線でいくことに決まりました。衣装にもこだわり、男子もスカートをはくことに快く賛同してくれました。しかしいざ取組が始まると、取組に対するクラスのメンバーの温度差が大きく、本当に一つにまとまるのかと不安だらけでした。それでも最後はみんなの心が一つになっていくのを感じました。
 本番は音響機器のトラブルで曲が途中で止まってしまうハプニングがありましたが、もう一度チャンスを頂いた二度目の演技も、力強く楽しく最後まで踊りきることが出来ました。なかなかできない経験でしたが、終わった後の疲れはとても心地よかったです。最優秀賞は最高に嬉しかったし最高の思い出になりました。
 企画経営科は卒業まで様々な取組がまだたくさんありますが、これからもみんなで協力し合って頑張っていきたいです。

...様々な制限の中で高校生活を過ごさざるをえなかった3年生でしたが、5分間で見せた渾身のパフォーマンスは、コロナをも吹き飛ばす、充実感と笑顔が溢れるものでした。
                                                 (取材・文 安達卓能)

 
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