平成29年10月2日(月)5,6限、サイエンスリサーチ科の1年生を対象にサイエンスプログラムを行いました。
演題 「グループ研究の手法を学ぶ」
講師 京都大学 国際高等教育院附属データ科学イノベーション教育研究センター
木村 里子 氏
サイエンスリサーチ科1年生は夏季実習を終え、いよいよ二年次のサイエンスⅡでの探究活動に向け、取り組みを始めます。サイエンスⅡでは、3~5人のグループにおいて独自に研究テーマを設定し、1年間、活動を行います。これに先立ち、木村先生には、「研究とはどのようなものなのか」、「どのようなことに留意して進めていけばよいのか」など、ご自身の経験を踏まえ、丁寧にご説明いただきました。
「わかっていること」が書いてある教科書での勉強と異なり、「わかっていないこと」を調べ、明らかにすることは大変だけれども、とても楽しい。ぜひ、研究の楽しさを味わってほしい、とのエールをいただきました。
平成29年9月19日にサイエンスリサーチ科の1年生が夏季実習プログラムの内容について、ポスター発表を行いました。演題は以下の通りです。
① 超伝導体の磁化率測定
② ヤブミョウガからみえてくること
③ 底質と底生生物の関係
④ シロイヌナズナの花の突然変異体の観察と遺伝子の同定
⑤ JICAとごみ問題
⑥ 将来を見据えた理想的なマイホームの設計
⑦ 三浦梅園の命題を解釈 「人道を以て人と為る。天道に順って人と成る。」
生徒からは、「聞き手の立場に立ち、説明を行うことの難しさを感じた」、「プレゼンテーション能力や質疑応答の力をもっと伸ばしたい」との感想が数多く述べられました。今後、第2回京都サイエンスフェスタなどでの発表も予定されており、今回の経験を生かしていきたいと思います。
夏季実習プログラム「超伝導実習」として、サイエンスリサーチ科1年の10名が、前回に引き続き、京都大学で実験・発表を行いました。
7月28日に、2班に分かれ、超伝導体の抵抗測定と磁化率測定を行いました。実験に用いる試料の準備やコイルの作製等、大学院生にご指導いただきながら、自分達で実験を行いました。実験が始まってからは、超伝導体が冷えていくのをみんなで見守りながら、超伝導になる瞬間を観察しました。
また、8月8日には、実験結果をまとめ、考察を行った内容を発表しました。初めての発表に、緊張しながらも、10分間の発表および質疑応答を終えることができました。研究室の先生方からは、考察に関する新たな視点や発表に対するコメントをいただき、今後の課題が見つかりました。
3日間、熱心にご指導いただいた、京都大学理学研究科固体量子物性研究室の先生方、大学院生のみなさんには、この場を借りて熱く御礼申し上げます。ありがとうございました。
サイエンスリサーチ科1年生8名の生徒たちが8月1~3日に京都府農林水産技術センター(生物資源研究センター)と京都府立植物園に出掛けてきました。今回、実習を担当してくださったのは京都府立大学大学院生命環境科学研究科(細胞工学研究室)の武田征士先生です。7月8日(土曜日)の事前学習では、武田先生に本校にお越しいただき、講義を通して花器官のABCモデルを学習しました。また、実際にバラの花をバラバラに分解し、バラエティーに富んだ花の形作りの仕組みを学習しました。
実習の内容はモデル植物シロイヌナズナを用いて遺伝子解析技術を学びました。実習に参加した1年生たちは、高校では体験できないバイオ系の基礎的な実験(DNA抽出、PCR法、制限酵素処理、電気泳動法、走査型電子顕微鏡の操作など)に取り組みました。実験の待ち時間には、圃場見学を行いました。眺望のよい研究室からは奈良の若草山や高円山が見られました。
ユーモアセンスに長けた武田先生の講義と解説には絶えず笑いを誘うものがあり、研究を楽しむ姿勢だけでなく、研究者としての強い情熱や使命感が伝わってきました。引率した本校の教職員もそのお人柄に魅力を感じて学校に戻りましたが、最先端の研究内容だけでなく、科学者としての在り方や生き方に触れることができることもサイエンスプログラムのおもしろさだと感じています。
また最終日は、京都府立植物園で多種多様な植物を観察してきました。観覧温室では、「食虫植物展」が開かれていました。いろいろな植物の花器官のホメオティック突然変異体を観察することができました。
現在は実験データをまとめる作業に入り、9月にポスター発表ができるように準備を進めていきたいと思います。
平成29年7月31日~8月2日、サイエンスリサーチ科の1年生18人が京都大学フィールド科学教育センター舞鶴水産実験所を訪れ、2泊3日の臨海実習を行いました。
まず初日には、舞鶴水産実験所の船「緑洋丸」に乗り、若狭湾の海洋データ(海水の水温、塩分濃度、濁度、クロロフィル蛍光度)を収集すると共に、地引き網で海底に生息する生物の採集を行いました。
2日目は採集した生物のソーティング、種の同定、数の計測を行った後、生物を解剖し、胃中を調べることにより、餌生物の同定を行いました。また、京都大学の先生のご指導のもと、生息環境と生物種や個体数との関係について考察を行いました。
最終日の3日目には実習の結果をまとめ、その内容を班ごとに発表しました。
実習中には水産実験所で行われている研究内容について紹介していただくとともに、施設見学もさせていただき、日頃の授業では体験できない貴重な時間を過ごすことができました。お世話になりました京都大学の先生方ならびに事務や宿泊施設の職員の方々に改めて御礼申し上げます。
昨年に引き続き、サイエンスリサーチ科の生徒2名(2年生)が、アジアサイエンスワークショップinシンガポール(平成29年7月30日(日)~8月5日(土)6泊7日)に参加します。
この研修プログラムは、将来、研究者として国際的な共同研究等を実施するのに必要な資質能力(コミュニケーションへの積極性や英語運用能力、異文化コミュニケーション能力等)の基礎を養うと共に科学的教養を深めること、また、広範な学校からの参加者との科学的交流における国際的リーダーシップの育成を目的としています。
シンガポールでは、現地校の生徒と共に科学実験授業やワークショップに参加し、リサーチ成果のプレゼンテーション交換を行ったり、シンガポール国立大学や科学関連施設等を訪れて研修を行います。
現在AETのロリ先生の指導を受けて、現地校で発表する英語でのプレゼンテーションの練習に取り組んでいます。後日活動の様子が分かる写真や参加者のコメントをHPでお伝えする予定です。
平成29年7月15日(土)に、(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)を訪問し、fMRI(機能的核磁気共鳴画像法:functional magnetic resonance imaging)を利用した脳活動イメージングについての研究を紹介していただきました。
まず講義ではMRIおよびfMRIの原理について説明があり、これらの装置では超高磁場を与えた状態での体内における「水素原子核の状態変化」(ささやき声)を検出し、そのデータをもとに画像化が行われていることを分かりやすく説明していただきました。
また、講義後には実験をされている様子を見学し、実際に解析結果が得られる様子を間近で見ることができました。
参加したサイエンスリサーチ科の生徒からは、「右手を動かす際には左脳が活発に働いているなど、日々の生活の中で脳のどの部位が活動しているのかを知ることができ、脳についてさらに興味が増した」、「ドラマなどで登場してくるMRIの原理を知ることができて良かった」などの感想が述べられました。脳科学という最先端の研究に触れることができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。
サイエンスリサーチ科1年生は7月末から8月初旬にかけ、本校と連携している大学等で実施される夏季実習プログラムに参加します。それに先立ち、7月8日(土)に行われた事前学習会では、各分野の専門的な研究内容について講義・実習等を受けました。各プログラムと連携先は以下の通りです。
① 超電導実習・・・京都大学大学院理学研究科
② 植物園実習・・・京都大学大学院理学研究科
③ 舞鶴臨海実習・・・京都大学フィールド科学教育センター舞鶴実験所
④ 生命科学実習・・・京都府立大学大学院生命環境科学研究科
⑤ グローバルコミュニケーション実習・・・JICA
⑥ 社会実習・・・(株)ゼロホーム
⑦ 哲学実習・・・国際高等研究所
平成29年4月25日(火)7限、サイエンスリサーチ科の1年生を対象にサイエンスプログラムを行いました。
演題 「サイエンスリサーチ科に期待すること」
講師 京都大学 特任教授
けいはんな文化学術協会 理事長
高橋 克忠 氏
本校のサイエンス・アドバイザーでもある高橋先生からは、サイエンスリサーチ科の新入生に対し、科学(サイエンス)には自然科学、社会科学、人文科学の3種類があり、これらの分野はお互いに独立しているのではなく融合領域があるとの説明がありました。そして、この融合領域を学ぶことこそがこれからの世の中とても大切になるとのお話がありました。高橋先生からは、南陽高校にはそのような環境が育っており、高校3年間の中で多くを学び羽ばたいていってほしいと、エールが送られました。
平成29年4月22日(土) 関西文化学術研究都市にある「国立国会図書館関西館」において、本校サイエンスリサーチ科2年生が活用ガイダンス/資料探索実習に参加しました。
本校と国立国会図書館関西館との連携は3年前に始まり、関西館の文献提供課のみなさまのご協力を得て、図書部やサイエンスリサーチ科を中心としたガイダンスや実習が行われています。
今日は国立国会図書館関西館を活用するためのガイダンスに加え、「サイエンスⅡ」において探究活動を進めていくうえで重要となる「資料探索」について実習を行いました。
実習は、いくつかの例題について、実際に複数のデータベースを活用し必要な情報を集めるというものでした。
参加した生徒からは、複数人で使用できる研究室などもあることから、今後「サイエンスⅡ」のゼミ活動において、是非利用していきたいとの声が聞かれました。
平成29年4月18日(火) 7限、1年生サイエンスリサーチ科対象のオリエンテーションが実施されました。
「サイエンスⅠ」では、情報処理技術や各種実習などを通して、探究活動の基礎を学び、夏季には実習プログラムへ参加、ポスター作成・発表を実施していきます。
越野泰徳校長のプレゼンテーションでは、「普段の授業をピアノの練習曲であるとするならば、サイエンスでの取り組みは演奏曲である」として、ISEF の様子なども紹介しつつ、探究活動をのびのびと楽しく、取り組んでほしいとのメッセージが送られました。
奥西邦弘学科長からは、サイエンスリサーチ科の概要、サイエンスⅠ・Ⅱ・研究の流れやサイエンス講座、ポスターセッションの紹介等の説明がありました。
1年生は次週、本校サイエンスアドバイザーの先生の講演を聴く予定です。