今回のテーマは"桜"です。
・・・・・・「え?6月なのに桜?4月の記事を間違えて投稿したのかな?」というみなさんの声が聞こえてきます。確かに桜といえば、3~4月に見られる花満開の姿を想像する人がほとんどでしょう。しかし今日の主役は桜の花ではなく桜の葉です。
ここに3枚の桜の葉があります(画像①②)。これらの葉を見比べて、何か気付くことはありますか?〈左の葉〉は明らかに他と違うような気がしますね。では残りの〈真ん中の葉〉と〈右の葉〉はどうでしょうか。画像③④は〈真ん中の葉〉、画像⑤⑥は〈右の葉〉を拡大したものです。反り返り具合、表面の質感、細部の色......細かい違いがあるように見えませんか?
......しかし実は〈真ん中の葉〉と〈右の葉〉は同じ種、それも同じ一本の木から採取したものです。桃山高校の中庭には大きな桜の木があるのですが、日当たりの良い場所(画像⑦赤丸)で〈真ん中の葉〉、日当たりの悪い場所(画像⑦黄丸)で〈右の葉〉を採取しました。同じ木の中でも日当たりによって葉の特徴に違いがあるなんて不思議ですよね。何のためにこのような違いが生じるのでしょうか?
ところで〈左の葉〉は本当に桜の仲間なのでしょうか?〈真ん中の葉〉や〈右の葉〉と比較して共通点(桜の葉の特徴)を探してみましょう(画像①には桜の仲間の最大の特徴が写っています)。
花が散った途端急に注目されなくなる桜の木ですが、たまには2か月前を思い出して観察してみてください。意外と面白いことが見つかるかもしれません。