【卒業生追跡調査の概要】
※ 詳細は上記PDFファイルを参照してください。
SSH3期2年目の取組として、これまで卒業した桃山高校SSHの対象生徒全員に、卒業生追跡調査を実施した。設問の内容はJSTが実施している卒業生追跡調査を参考にした。今回の調査結果から、桃山高校のSSHが「国際的に活躍し得る科学技術系人材の育成」という点で有効であることを確認した。
1.対象: SSH1期、SSH2期のSSH対象卒業生全員(計1,840名)
※ 比較対象としてSSH以前の自然科学科生徒(計320名)も調査対象とした。
2.調査方法:
依頼文: 封書郵送
回答方法: WEBアンケート
※ 依頼文にMicrosoft Formsで作成したWEBアンケートのQRコードを記載。
※ 依頼文に該当学年の担任団の写真を掲載し、先生方へのメッセージを募ることで回収率の向上を図った。
3.実施日: 依頼文の郵送: 令和3年8月7日
回答期間: 令和3年8月7日~9月30日
※ 卒業生の住所は桃山高校同窓会の協力を得た。
※ 依頼文はお盆帰省の時期に合わせて卒業生の実家に郵送した。
4.回答数: 有効回答数 n = 380(回答率 17.6%)
5.検証: 対象卒業生を下記①~⑤の「指定期・学科別」に分類し、比較検証を行った。
① SSH以前 自然科学科(平成20年度~平成23年度卒業)4年間計320名
② SSH1期 自然科学科(平成24年度~平成28年度卒業)5年間計400名
③ SSH2期 自然科学科(平成29年度~令和2年度卒業) 4年間計320名
④ SSH2期 普通科理系(平成29年度~令和2年度卒業) 4年間計680名
⑤ SSH2期 普通科文系(平成29年度~令和2年度卒業) 4年間計440名
また、本校SSHが力を入れているグローバルサイエンス部(科学部)の効果を把握するために「科学部への所属別」に
ついて比較検証を行った。さらに、理系分野における女性の活躍について傾向を把握するために「理系卒業の男女別」に
ついても比較検証を行った。
6.結果:
【成果】
以下の結果から、本校SSHの有効性を確認した。
・SSH実施前と比較して、SSH実施後に「大学院への進学率」「推薦入試の合格者数」
「企業の研究者・技術者への就職」が向上している。
・SSH校での経験は、卒業後の進路選択に大きな影響を与えている。
・SSH校での在学中、科学に対する興味関心が大きく向上している。
・SSH校での在学中、科学技術に関する資質能力が大きく向上している。
・科学部所属者のSSHに対する評価が高く、科学部は効果的である。
・理系卒業男女別のSSHに対する評価に差は無く、男女同様に効果的である。
【課題】
・SSH対象者の規模拡大に伴い、SSH事業の質の低下が一部で見られた。
・国際性の評価が他項目と比較して低い。