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2022/04/20
 
 

4月11日(月)本校体育館で令和4年度入学式が実施されました。新入生362名が入場、入学が許可され、厳粛に式が挙行されました。

式辞

 まさに桜花爛漫、新しいシーズンの到来を、すべての人々が祝福する華やかな季節となりました。本日この佳き日に、京都府立桃山高等学校、令和4 年度入学式を挙行できますことは、誠に光栄に存じます。また、御来賓の皆様には、年度初めの御多用の中、新入生への激励と祝福のために、御臨席を賜りましたことに、高段からではございますが、厚くお礼申し上げます。

 さて、ただ今、入学を許可しました新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。心より皆さんの入学を歓迎いたします。そして、今日まで、お子様の成長を見守ってこられました、保護者の皆様にも、心からのお祝いを申し上げます。

 本校は、大正七年創立の、京都府立桃山高等女学校、大正十年創立の、京都府立桃山中学校を前史とし、昭和二十三年十月に、学制改革により、京都府立桃山高等学校となり、今年で百四年という長い歴史を有する伝統校です。本校の校訓は、「自主自立」「文武両道」です。自ら考え、判断し、行動できる生徒、そして、学業と、部活動や様々な学校行事への取組みを、高い次元で、両立できる生徒に育ってほしいと思っています。これから、桃山高校で学ぶ新入生の皆さんにも、良き伝統を大切にしながら、新たな歴史創造の担い手として、自覚と誇りをもって、努力してくれることを期待します。
 令和四年度は、新しい学習指導要領が高等学校に適用される最初の年です。みなさんは記念すべきその初年度の入学生となります。新しい学習指導要領には、「学びに向かう力」「生きて働く知識・技能」「未知の状況に対応できる思考力・判断力・表現力」など、基本的な方向性を示すキーワードがたくさんありますが、そのコンセプトを簡単に表現すると、「主体的学習者の育成」だと言うことができます。長期化するコロナ、不穏な世界情勢に加えて、情報が氾濫する予測不能な昨今の世の中を、たくましく生き抜くために、最後は「自分の判断で自分の生き方を決められる人に育ってほしい」というのが、新しい学習指導要領の基本的な考え方であり、私たちの願いでもあります。具体的な高校生活の変化の一つとして、昨年までの一年生に実施していた土曜授業が皆さんにはありません。授業によって拘束される時間が少なくなった分は、主体的学習者に育つための時間として皆さん自身が有効に使ってほしいと思います。また、一人一台のタブレット端末を用意してもらうのも、皆さん自身が自らの学びをマネジメントする力を養ってほしいとの思いからです。

 学びの方法には大きく分けて二つのやり方があって、ひとつは反復練習スタイル、もうひとつは興味を広げるスタイルです。運動競技にたとえて言うなら基礎体力トレーニングと試合形式トレーニングのようなものです。どちらも力をつけるためには必要ですが、一方は苦しかったり、一方は楽しすぎたりします。皆さんが真の「主体的学習者」として育つためには、日ごろから自分自身とよく向き合い、この二つの学びの方法を相互に取り入れることが大切です。そしてそれをコントロールしていくのは皆さん自身であるということをよく覚えておいてほしいと思います。そうすれば、この桃山高校の三年間は、皆さんが、「主体的学習者」として成長する最高の舞台となるはずだと確信しています。頑張ってください。

 皆さんに一つお知らせしておかなければならないことがあります。それは校舎の改修工事についてです。本校の校舎は歴史も古く、老朽化が進んでいたところですが、ようやく念願が叶い、改修工事に着手していただけることになりました。建物の基礎は変えずに、主に床や壁面などの内装を新しくしてもらうという工事内容で、本来なら昨年度からスタートするはずでしたが、事情により今年度の夏休みごろからまずは仮設校舎の建設工事が始まります。工事期間中はできる限り教育活動に大きな支障をきたすことがないよう、様々に配慮しながら進める予定ではありますが、生徒のみなさんにはいろいろな点で不便や迷惑をかけることにもなりますが、どうか御理解・御協力をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

 最後になりましたが、保護者の皆様、本日から皆様方の大切なお子様方をお預かりするわけですが、教職員一同、地域に信頼され、生徒諸君が自信と誇りを持って学べる学校作りに邁進いたします。新入生の皆さんは、この青年期の多感な時期に、本校で自立の道を歩むわけですが、教育は学校だけでできるものではありません。御家庭がなすべきことは、それぞれの御家庭でしっかりその方針を貫いていただくとともに、本校の教育方針を御理解くださいまして子どもたちの将来を豊かにするために、緊密な連携と御協力をお願い申し上げます。

 改めまして本日御列席の皆様には、本校教育の発展のため、今後とも変わらぬお力添えを賜りますようお願い申し上げ、式辞といたします。


 令和四年四月十一日
         京都府立桃山高等学校
         校 長 増 田  恒

 
 
 

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