SAGANO BLOG

 7月29日(火)生徒23名が京都大学吉田キャンパスを訪問し、化学を軸としたフィールドワークを行いました。

 松原誠二郎先生(京都大学 国際高等教育院吉田カレッジ 特定教授)の御講義では、自分のベースとなる学問領域を極めることの大切さや、AIが発達しても人間にしか出来ないことがあり、そこを切り開いていくことが重要であることを御講義いただきました。

 竹邊日和先生(京都大学 学術情報メディアセンター 助教)からは、失敗した実験データをAIに記憶させ、それを活用して研究をアシストするシステムの構築について御講義いただきました。論文で発表されるのは主に成功した実験ですが、うまくいかなかった例も重要であるというお話は、なるほどと納得させられました。

 藤田健一先生(京都大学大学院 人間・環境学研究科 教授)の研究室では、環境調和型物質変換反応の開発に取り組んでおられ、研究室の見学をさせていただきました。「科学のこれからを担うのは君たちだ」と励ましのお言葉もいただきました。

 充実した半日を過ごさせていただき、生徒もさらにがんばってくれるでしょう。ありがとうございました。

 

国語のサマーセミナー

平安時代体験~源氏香・薫物づくり~を実施しました!

香道教林坊流 葭風会の早川光菜先生をお迎えし、源氏香と薫物(たきもの)づくりを体験しました。

まず、源氏香です。

源氏香とは、日本の伝統的な香道の遊びの一つで、貴族や武士の間で楽しまれてきました。

5種類の香木を順番に聞き、それぞれの香りが同じか異なるかを判別し、その組み合わせの図案を表す香遊びです。その図は『源氏物語』の全54帖のうち、遊びに使う組み合わせに対応する「源氏香図」として命名されています。

5つの香を生徒が選びました。それを順番に焚き、香を一つずつ聞いていきます。

各香が、前に聞いた香と同じか異なるか記録します。

同じ香りを線で結んだ「香図」を描きます。香図は全部で52通りあり、それぞれが『源氏物語』の帖の名前と対応しています。

香りの記憶力と感覚が問われる遊びで、みんな静寂の中で集中して香りを聞いていました。

答えが発表されましたが、参加者43名中2名が正解していました。風雅な遊びでした。


次に、薫物づくりです。

薫物は、香木や香料などを調合して香りを作る、日本の香文化の一つです。特に、平安時代以降の貴族社会では重要視され、その香りは人柄や美意識を表すものとされていました。

粉末状になっている材料を配合します。

つなぎとなるものを入れ、練り合わせます。乾燥させてから、焚いて楽しむものです。

香りは目に見えないものです。その見えないものの美しさを感じ取ることができました。そして、「嗅ぐ」のではなく「聞く」という表現を用いていますが、香りに心を研ぎ澄まして、内面と対話することが重要だということがわかりました。

『源氏物語』や『枕草子』の世界に生きた人々が愛した香り。それは、千年の時を経て、今に伝わっています。香道を学び、古典の世界とつながることができました。

 

 7月31日(木)に、大阪大学の吹田キャンパスを訪問し、午前中は理学研究科の先生から御講義、午後は工学研究科の2つの研究室を訪問・見学しました。

 午前の講義会場は「大阪大学感染症総合教育研究拠点」(CiDER)の、出来たばかりの新棟「大阪大学・日本財団 感染症センター」の講義室を借りていただきました。世界的な建築家 安藤忠雄氏の監修によるものだそうです。

 この講義室で、大阪大学大学院 理学研究科 物理学専攻の川畑貴裕教授から「原子核と元素合成の秘密~フェムトワールドの探検」というタイトルで御講義いただきました。金やプラチナなどのような、金やプラチナなどのような、鉄よりも重い元素が如何にして生まれたのか?この謎を、宇宙の始まりや星の一生と結びつけて解明を試みるお話は、難しい内容にも関わらず、「2時間も経ったように感じなかった(生徒談)」ほど惹きつけられるものでした。質疑応答終了後にも、個別に質問をする生徒もいました。また、御講義後は建物内も見学させていただきました。

 学生食堂で昼食後、生徒は20名ずつの2班に分かれて工学研究科の研究室を訪問・見学しました。

 1つの班は工学研究科応用化学専攻を訪問しました。有機金属化学領域の星本陽一先生は一酸化炭素や二酸化炭素など不純物を多く含む「粗水素」から、エネルギー消費の大きい不純物除去プロセスを経ることなく直接水素を分離・貯蔵可能な触媒を開発されています。この技術を用いれば、天然ガスやバイオマスからの水素製造が格段に効率化されると期待されています。まさに「化学が世界を変えていく」ということが実感できるお話でした。また、有機工業化学領域の仲本正彦先生は「高分子化学で生命をコントロールする!」というタイトルでお話をいただきました。仲本先生は、生体から着想を得た高分子機能の開拓に取り組んでおられ、生物・化学そして医療への応用まで、領域にとらわれない研究について話していただきました。

 御講義後、いくつかの小グループに分かれて有機金属化学領域と有機工業化学領域の実験室を見学させていただき、グローブボックスでの作業体験や液体窒素を用いたデモンストレーションなどを交えて、研究室の雰囲気を感じ取ることが出来ました。嵯峨野の卒業生も修士課程の学生として在籍しており、研究の世界をより身近に感じることが出来ました。

 もう1つの班は、工学研究科 物理学系専攻 応用物理学コースの坂本研究室を訪問しました。坂本研究室では固体表面上に形成した低次元構造体(数原子程度の厚さや太さのナノ物質)の電子構造について研究しています。また、本校卒業生の寺川成海先生が助教として研究に取り組んでおられます。坂本一之教授の御講義の後、寺川先生について研究室を見学させていただきました。また、学生の皆さんに教えていただき、シリコンウェハーを割る体験もさせていただきました。

 この日も非常に暑い一日でしたが、大阪大学の皆様のおかげで、大変充実した有意義な1日を過ごすことが出来ました。 

 

 7月29日(火)の午後、京都大学桂キャンパスを訪問し、電子工学・電気工学に関する講義の聴講と研究室見学をしました。

 まず、集積機能工学研究室(米澤研究室)を訪問しました。米澤研究室では超伝導・真空電子デバイスに関する研究に取り組まれています。米澤進吾先生からは、物質の磁性・相転移・磁区に関する講義をしていただきました。時折演示なども交えた、高校1・2年生にもわかりやすい御講義でした。超伝導については、液体窒素を用いて超伝導材料を冷却し、超伝導状態になったときに生じるマイスナー効果による磁気浮上など、好奇心をかき立てられる演示でした。

 さらに、修士課程1年の学生さんと博士課程3年の学生さんが、なぜ米澤研究室に入ったか、研究室での生活はどのようなもので、研究が如何に面白いかをお話しくださいました。研究を楽しんで取り組んでいることが伝わってくるお話でした。

 最後に研究室を見学させていただきました。米澤研究室の他、電気工学専攻の薄研究室と、電子工学専攻の木本研究室も見学させていただきました。薄研究室は先端数理情報学とそのエネルギー・モビリティ・ロボットへの応用、木本研究室は半導体パワーデバイスの性能向上についてそれぞれ研究されており、基礎知識や概念について説明いただきました。生徒達は、所狭しとならぶ高度で高価な装置群と、学生の方々の活気から大いに刺激を受けました。

 

 7月29日にサマーセミナーとして京都工芸繊維大学ショウジョウバエ遺伝資源センターを訪問しました。

 ショウジョウバエ遺伝資源センターは常時3万系統のショウジョウバエの変異体を維持・継代している施設であり、世界の研究者へ向けて研究に使うショウジョウバエを送っています。日本では国立遺伝学研究所と並び有数のショウジョウバエ資源センターとなっています。

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 生徒達は研究室を見学し、実際に野生型、White(白眼の変異体)、Curly(翅が曲がる変異体)、Antennapedia(触覚が脚に変わる変異体)など教科書に載っている有名な変異体を直に観察し、熱心に説明を聞いていました。

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 その後、センター長の高野先生からショウジョウバエが希少疾患の治療の研究に使われているという講義をしていただきました。遺伝学研究では必須のモデル生物であるショウジョウバエですが、生徒達はハエをより身近に感じて研究の面白さを体感できました。

 京都工芸繊維大学ショウジョウバエ遺伝資源センターの皆さんありがとうございました。

 

 7月30日にサマーセミナーとして武田薬品京都薬用植物園を訪問しました。

 京都薬用植物園は、武田薬品工業株式会社が絶滅危惧種を含む重要な薬用・有用植物資源の収集・保全を行い、環境教育の支援活動のために開放されている施設です。園内では、3班に分かれて見学を行いました。

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園内には身近なハーブや野菜として普通に食べているゴボウやシソも栽培されており、薬用植物であると知って驚きでした。

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また、生薬や漢方薬として栽培されている植物種の中には、味や匂いを体験できるものもあります。案内してくださった社員の皆様のアドバイスを聞きながら、実際にその植物の味見にチャレンジしました。

最初はおそるおそるだった生徒達も、五感で感じられる植物の魅力に惹かれ、次第に積極的に触れようとしていました。また、質疑応答の時間には歴史と植物のかかわりなどの幅広い質問が出ました。

武田薬品工業株式会社の皆様、ありがとうございました。

 

7月28日(月)、1・2年生を対象に卒業生講話を実施しました。
本校を卒業した16名の大学生・大学院生が、大学での学びや自身の高校生活3年間について話してくれました。

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特に1年生の文理選択・科目選択で悩んでいる生徒にとって、今回の講話が自分の進路を考えるための参考になったことと思います。

生徒からは次のような声が聞かれました。

「文理選択で迷っていたので、お話が聞けて良かったです。」

「大学生活の具体的なイメージができました。」

「オープンキャンパスにも積極的に行って、もっとよく知りたいと思いました。」

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後輩のために熱く語ってくださった卒業生の皆さん、ありがとうございました。

 

 7月19日(土)・20日(日)におこなった中学3年生対象学校説明会では、生徒の広報委員が大活躍しました。


 受付では揃いの半被(はっぴ)を着て、にこやかにお出迎えしました。 



 全体会の司会も広報委員の生徒が担当します。



 物理・化学・生物・地学の4つの実験室、図書館、陶芸・染色の実習室では、広報委員が出迎えて説明します。



  校舎内の誘導や、説明で立っている広報委員に中学3年生が話しかけていました。



 広報委員による相談コーナーは大盛況で、大勢の中学3年生とその保護者の方が来場されました。学校生活のこと、受験勉強のこと、部活動のことなど、いろいろ質問されましたが、笑顔で答え、安心して帰っていただくことができました。

 



 

 

 7月19日(土)・20日(日)に、中学3年生対象学校説明会を開催しました。第1回から第4回までほぼ満席で大盛況でした。


 吉村 要校長の挨拶では、まず最初に、「高校3年間は心身ともに大きく成長する時期。どのような環境(高校)を選ぶのかが大切なので、自分が成長できる環境(高校)選びをしてほしい。」ということを伝えました。本校の環境について説明のあと、「嵯峨野高校なら成長できそうだと思われる方はぜひチャレンジしてください。」と締めくくりました。


 教育推進部からは、本校の教育活動について説明しました。授業や進学補習はもとより、学校行事やラボ活動(探究活動)、国際交流が充実していること、特にラボ活動においては、スーパーサイエンスラボ(専修コース)は自然科学分野に特化しており、充実した設備のもと本格的な探究活動を、アカデミックラボ(普通科・共修コース)は、自然科学分野だけでなく平安文化論や、法学、スポーツなど多彩な分野に分かれて探究活動に取り組むことができることが説明されました。国際交流では短期、中期の留学制度だけでなく、海外校生徒との交流が盛んであることが伝えられました。


 また、在校生が、学校生活や、嵯峨野高校の魅力、そしてラボ活動について説明しました。自分が中学3年生だったとき嵯峨野高校を志望した理由などについて話してくれました。

 


 さらに、卒業生が自分自身の高校生生活を振り返り、嵯峨野高校の特色や魅力、そして現在の研究について語ってくれました。嵯峨野高校の魅力としては、「多くの仲間に巡り会えた環境」、「自主性や探究心を尊重したラボ活動」、「充実したサポート体制」、「英語運用能力が向上する指導」、「恵まれた学習環境」、などをあげてくれました。

 奈良県立医大で脳神経内科の研究・臨床をしている先輩、京都大学で固体型電池を研究している先輩、国際政治学を研究している先輩、昆虫の変態の進化を研究している先輩に発表していただきました。ありがとうございました、そして、嵯峨野高校サポートチームとして引き続きよろしくお願いします。


 

終業式に続き、1学期に顕著な成績を上げた部活動の紹介と、伝達表彰式を行いました。伝達表彰式で校長先生より賞状や優勝カップを手渡されるときには、緊張の中にも誇らしい表情が見られました。


左:ワンダーフォーゲル部男子(京都府高等学校総合体育大会 登山の部男子 第1位)

右:ワンダーフォーゲル部女子(京都府高等学校総合体育大会 登山の部女子 第2位)


左:放送部(京都府高等学校放送コンテスト アナウンス部門 第5位)

右:放送部(京都府高等学校放送コンテスト 創作ラジオドラマ部門 第1位)


左:放送部(京都府高等学校放送コンテスト ラジオドキュメント部門 第2位)

右:放送部(京都府高等学校放送コンテスト 創作テレビドラマ部門 第1位)


左:将棋部(全国高校将棋京都府選手権大会 男子個人 第2位) 同(全国高校将棋京都府選手権大会 男子団体 第2位)

右:スーパーサイエンスラボ「辺連結度を中心とした交通ネットワークの評価指標」(システム制御情報学会高校生ポスター発表セッションの部 優秀発表賞)


左:スーパーサイエンスラボ「ルービックキューブを用いた耐量子計算機暗号のアルゴリズムの開発」(システム制御情報学会高校生ポスター発表セッションの部 優秀発表賞)

右:スーパーサイエンスラボ「正確で簡易な陶土の可塑性評価方法の検討」(日本地球惑星科学連合 高校生ポスター発表の部 奨励賞)


最後に、全国大会に出場する部活動の壮行会を行い、生徒会長から激励の言葉がありました。

 

 7月18日(金)1学期の終業式を行いました。

 猛暑の折、スタジオから各ホームルーム教室に映像をLIVE配信しました。

 校長式辞では夏休みを迎えるにあたり、次の3点についてお話しました。

 1つ目は、NHKのシリーズ「人体Ⅲ」から「生命の神秘や奇跡」を強く感じたことを受け、「世界中で人の命を奪い合うような行為が絶えないが、どんな生き物の命も想像を絶する奇跡の積み重ねによって生まれてきたものであり、自分の命だけでなくあらゆる命を大切にすること、そして自分がこの世に生まれてきたことの奇跡を感じながら日々を大切に丁寧に生きてほしい」というメッセージを送りました。

 2つ目は、3年生に向けて、進路実現へのエールを送るとともに、選挙権を持つ人は、参議院選挙で人生初となる投票にぜひ行ってほしいと呼びかけ、1・2年生に向けて、日頃できない経験をするなど「ほんまもんの学び」と出会う夏休みにしてほしいとありました。

 最後に、「生徒のみなさん、健康に十分注意しながら、日頃できない経験などを通じて充実感のある夏休みにしてください。そして、「生命の神秘や奇跡」という壮大なテーマについてもぜひ考えてみてください。自分という存在の「奇跡」を感じることで、きっと前向きな気持ちが生まれてくるに違いありません」と伝えました。

続いて、進路指導部長の円山教諭からは、「自分に向いている進路を選ぼう」とよく言われるが、「自分にはこれしかない」と考えるよりも、たとえ理想通りではなくても、自分の方から合わせるという気持ちを持つことでうまくいくこともある。自分が期待されていることを懸命に頑張ることが大切なのではないか。と話しました。

 

6月13日から15日にかけて、校内初となるCTF大会「SaganoCTF」を開催しました。
CTF(Capture The Flag)とは、サイバーセキュリティに関する知識やスキルを競う大会です。

今回は暗号解読やフォレンジックのジャンルに加え、「情報I」に関する問題も出題しました。

問題は部員全員で作成し、大会のシステム構築や運営は3年生が担当しました。3年生にとっては引退前の最後の節目となる活動となりました。

全学年から多数の生徒が参加し、楽しみながらセキュリティリテラシーを高める良い機会になったのではないかと思います。

最後になりましたが、開催にあたりご協力いただいた先生方、放送部の皆さんに感謝申し上げます。


 

今日の午前中に発表を行った3年生と、同じラボに所属し、今年の4月から探究活動を本格化させた2年生が座談会形式で意見交換を行いました。

同じラボに所属する先輩と後輩なので、和気藹々とした雰囲気で、笑い声が絶えませんでしたが、実験や調査の方法について3年生がアドバイスする場面では、2年生は真剣に聞き入っていました。

 

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午後の部で3年生は、Research Reflectionを行いました。


①午前中の研究発表はどうだったか

②探究活動を通じてどのような力が身についたか

③その力は将来の自分たちにどう役立つのか


この3点について英語で意見交換しました。

TA達からも具体的なアドバイスをもらいながら、長期間取り組んだ探究活動について振り返ることができました。

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6月13日 2年生 講演会

本校と高大連携協定を結んでいる京都府立大学の学長である塚本先生にご講演いただきました。

塚本先生はダチョウの研究の第一人者であり、ダチョウの生態やダチョウの卵を使った抗体の研究など、これまでの研究についてお話していただきました。大変興味深い話が多く生徒たちも興味津々でした。

<生徒の感想紹介>

・身近な動物などもしっかり調べてみると無限の可能性を秘めていたりするから探究はおもしろいと感じた。

・先生は様々な研究を成功させて実用化されていましたが、人が一生にこれほどの成果をあげられるものかと驚きました。最初に先生がおっしゃっていたように、研究は成功もあれば失敗も多いからです。私たちも探究において失敗を恐れず興味関心に従って積極的に行動を起こしていきたいと思いました。

・ダチョウがさまざまな分野で役に立っていて興味深かった。自分も先生のように夢中になれることを見つけてらぼなどで研究していきたい。

・何か夢中になることの大切さ。その夢中になることが、一生関わり続けるものになるというのはとても良いことで自分の幅を広げていくものだということがわかった。

・僕も獣医学にすごく興味があったけれど、こんなにも世界に貢献していてすごいと感じて、自分も将来同じような研究をしてみたいと思った。

 

一般社団法人e-donutsさんをお招きして、1年生を対象に「廃材から価値を生み出すワークショップ」を行いました。

「画材」「タオル」「古着」の廃材の中から一つを選び、「新たな価値」を持った品の製作に挑戦しました。

一見すると価値を感じにくいものから、いかに人に魅力を感じさせられるものを作るか。

生徒は、ブレインストーミングにより多面的にアイデアを出し合い、新たな価値の創出について粘り強く考えました。

画材をスリッパに、タオルをトートバックに、ニットをネクタイに。

高校生ならではの発想を形にし、その価値を説得的に発表しました。

今後の探究・研究で求められる「ゼロからイチ」を生み出すプロセスを身をもって感じることができたと思います。


 

6月13日 AM「課題研究発表会」

 全校生徒が一日探究に触れるSagano Global Forum for Student Research (SGF) を行いました。

 生徒は、課題研究発表会の他、午後には講演会やワークショップなどに参加し、濃密な「探究Day」を過ごしました。

 午前中は、3年生の課題研究発表会です。体育館での開会式の後、3年生1~6組の生徒はアカデミックラボの研究成果を英語で、3年生7・8組の生徒は、スーパーサイエンスラボⅠ~Ⅲの研究成果をそれぞれプレゼンテーションしました。

 アカデミックラボ57件、スーパーサイエンスラボ27件、さらに海外からJunipero Sera High School 4件の合計88件の研究発表が行われる一大イベントとなりました。

 

 6月8日(日)に表題の研究発表会が、京都大学百周年時計台記念館において開催されました。みやこサイエンスフェスタ(京都府教育委員会主催)は、スーパーサイエンスネットワーク京都を構成する府立高校(洛北・桂・桃山・南陽・亀岡・福知山・西舞鶴・宮津天橋・嵯峨野)各校から代表として選ばれた研究チームが口頭発表を行う催事で、毎年開催されています。今年度は、各校から2件ずつの口頭発表(合計18件)の他、島津製作所の研究支援を受けた本校生徒の研究発表を行いました。発表生徒59名の他、各校から参加した見学生徒約500名が百周年記念ホールを埋め尽くし、熱気を帯びた研究発表会となりました。

 本校からは、以下の3件の発表を行いました。

 「森林内における音環境〜森林の吸音効果の測定〜

 「新たな陶土の可塑性評価法の開発〜嵯峨野焼実現に向けて〜」

 「"嵯峨野焼"の可能性を探る〜熱分析と圧縮強度試験を用いた陶土の特性評価とその活用〜」

 また、京都大学大学院農学研究科の博士後期課程に在籍している本校の卒業生が、以下の研究タイトルで発表をしてくれました。

 「肉牛糞の連続-バッチハイブリッドメタン発酵槽の開発」

 大学の先生方5名の他、本校の卒業生5名も講評者として参加してくれていました。ちなみに、「"嵯峨野焼"の可能性を探る~」は、嵯峨野高校校有林の土を利用した"嵯峨野焼"を、校有林の敷石として利用するための研究ですが、実は敷石を利用した土壌の浸食防止の研究に最初に取り組んだのは、今回講評に参加してくれた卒業生の1人でした。研究は受け継がれて深化していくものであることを実感させられました。

 生徒達にとって、大変有意義な取組となりました。この経験をきっと今後に生かしてくれると思います。

 

 6月7日(土)に恒例の常磐野小学校実験教室を開催しました。本行事は、本校のサイエンス部およびボランティアとして希望した生徒が先生となり、近隣の常磐野小学校の小学生に自然科学の楽しさを伝える取組です。今年度も小学校4~6年生合わせて48名が来校しました。4年生と5・6年生の2班に分け、それぞれ実験と、本校が設備として保有しているプラネタリウムの鑑賞をしました。

 4年生の実験は、恒例「ちりめんモンスターを探せ!」。ちりめんじゃこをよく観察すると、シラス以外に多数の"モンスター"、すなわち、様々な生物が混じっています。子ども達は注意深く観察しながら生き物を発見し、その特徴をよくみて分類する楽しさに熱中していました。

 5・6年生は「レインボー砂糖水」!水に砂糖を混ぜると、その濃度が高いほど密度が大きくなります。密度が大きい砂糖水の上から、密度の低い砂糖水を静かに注ぐと、混ざり合わずに層に分かれます。今回は、濃度が異なる6種の砂糖水と水に食紅で自由に色をつけ、さらに酸・塩基を砂糖水に少量混合し、BTB溶液を滴下して呈色させることでカラフルな砂糖水を調製して実験しました。みんな、同じ砂糖水なのに濃度が違うと簡単には混じり合わないことに驚くとともに、様々な色の砂糖水が層状に美しく重なる様子を楽しんでいました。

 プラネタリウムを鑑賞しながらの解説も本校生徒が行いました。今回のテーマは「****」。小学生の皆さんは、宇宙の壮大なスケールを感じながら、しばしの宇宙旅行を楽しみました。

 最後の集合時には「楽しかった!」と多くの小学生が感想を述べていました。

 来年もお待ちしています。そして、将来はぜひ嵯峨野高へ!

 

5月14日(水)、韓国のハンイル高校からおよそ120名の訪問があり、2年1~6組の生徒が英語の授業で交流しました。参加クラスの国際交流委員がその様子をまとめてくれました。

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『韓国の高校生と剣道やバトントワリング、テコンドーなどの文化交流を行いました。お互いの国のお菓子を交換したり、音楽やアニメの話題で盛り上がったりと、新鮮で楽しい時間を過ごせました。特に「ジブリ」や「新海誠の映画」が韓国でも人気だと知り、日本のアニメのすごさを改めて感じました。最初は緊張しましたが、話し続けることで会話が成り立つことに気づき、"keep talking" の大切さを実感しました。』

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『学校生活や将来の夢について英語で話し合いました。韓国の生徒たちが寮生活をしていると聞いて驚きましたし、将来の夢をしっかり持っている姿がとても印象的でした。自分の考えを英語で伝えることの難しさも感じましたが、知っている単語を使って説明しようと努力することで、なんとか気持ちを伝えることができました。言葉が完璧でなくても、相手と向き合おうとする姿勢が大事だと思いました。』

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『折り紙やけん玉、お手玉などの日本の遊びを一緒に楽しみました。けん玉やお手玉は初めてだと言っていたのに、すぐにコツをつかんで上手にできていて驚きました。こうした体験を通して、言葉が通じなくても気持ちが通じ合う瞬間があることを感じました。日本の文化を伝えられたことも嬉しかったですし、もっと英語で説明できるようになりたいと感じました。』

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『社会課題や自分の夢について韓国の生徒と真剣に話し合いました。国は違っても、似たような問題意識を持っていることがわかり、とても刺激を受けました。また、韓国の生徒から「ストレス解消のために辛いものを食べる」と聞いて驚きました。こうした文化の違いを知るのも楽しかったです。実際に顔を合わせて話すことで、相手の考えをより深く理解できるのだと感じました。』

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