【キク新品種の誕生】

理化学研究所仁科加速器科学研究センターと京都府立大学にご協力いただいている、キクの新品種作出の研究において、現在キクの開花が最盛期を迎えております。

7月に重イオンビームを照射した個体から突然変異が起こり、花色が変化した新品種を得ることに成功しています。

生産農家の方と新品種に関する情報交換を行い、懸崖仕立てに向く品種かどうか、来年度共同で試験栽培を行います。また、実際に栽培されている懸崖菊をご持参いただき、仕立てのすばらしさに圧倒されました。

 

懸崖菊の生産は、京都は一大産地でした。しかし、高齢化や需要の減少などで、生産農家は現在1軒だけになっています。伝統的な栽培技術や品種を保存し、新品種の作出で新たな需要を開拓するため、現在奮闘中です。

 

TAFS第2研究群サクラ班の生徒が、仁和寺様の境内に咲く貴重な桜の品種を守るべく、組織培養による品種の保存の研究を開始しました。

仁和寺は、仁和4年(888年)に創建された寺院であり、現在は世界遺産として登録され、高校生までの拝観料は無料とするなど、伝統と文化を広めるための教育活動にも力を入れておられます。

今回は私たちの研究活動にご共感いただき、貴重な枝を採取させていただける運びとなりました。

11月12日(土)に伺い、特に重要な3品種(「泣き桜(陽道桜)」「御室有明」「御衣黄」)の貴重な枝を採取させていただきました。

樹木の組織培養はなかなか難しいですが、生徒たちは1年間かけて校内のソメイヨシノで技術を磨き、その培養方法を確立しております。

早速いただいた枝から生長点を切り出し、培養液に植え付け生育を見守っています。

増殖に成功すれば、仁和寺様にお返しし、植樹などを行う予定です。

 

仁和寺

https://ninnaji.jp/

 

9月23日(金・祝)に、イオンモール京都桂川において、無印良品様主催のつながる市に、TAFS第2群の生徒が出店しました。

イオンモール様では9月21日から27日まで「SDGsWEEK」として様々なイベントを行っておられます。

本校でもSDGsの観点にたった学習を行っており、今回も、丸和商業様からご提供いただいた風呂敷の端切れを利用した、繰り返し使える蜜蝋ラップ作りのワークショップを行いました。

また、無印良品様が販売されているリサイクルプラスティックを使用した、ナーセリーポットを用いて、花の寄せ植えワークショップも行いました。

秋の鉢花販売も好調で、皆さんに喜んでいただけたと思います。

10月1日には、梅小路公園にて「グリーンフェア2022秋」で販売実習を行います。こちらでも鉢花を多く出しますので、ご興味のある方はご来場ください。

無印良品様(イオンモール京都桂川店)

https://www.muji.com/jp/ja/shop/detail/046624

丸和商業株式会社様

https://www.furoshiki-kyoto.com/

 

 第6回高校生科学教育大賞(バイテク情報普及会主催)において、TAFS第2研究群、種の保存・新品種研究室キク研究班が最優秀賞を受賞し、8月1日(月)本校にて授賞式を行いました。

 植物クリエイト科では、植物バイオテクノロジーを中心とした学習を行い、その技術を利用し、課題研究として古くからある伝統的なキク品種の保存と、新品種育成のための実験を継続的に行っています。

 今年度は新しい試みとして、理化学研究所仁科加速器科学研究センターと京都府立大学にご協力いただき、高校では行うことができない重イオンビーム照射を利用した新品種の育成をめざしています。


 受賞に関する内容はこちらをご覧ください。
   →「高校生科学教育大賞」バイテク情報普及会 https://cbijapan.com/education/

 
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