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TAFS (Training in Agriculture for Future Specialists)

 TAFSは現在文部科学省が進めているアクティブラーニングの手法をいち早く取り入れた課題研究授業であり、現在4つの研究群が展開されています。 TAFSプログラムの成果が認められ、平成25年度文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けました。



<第2研究群>

●生物資源の利用研究室

 植物バイオテクノロジーの技術を使用して、新しい種をたくさん作りだし、その中から優良品種の選抜、植物組織培養の技術を用いて、大量増殖の方法や保存の方法を解明します。

●種の保存、新品種研究室

 植物バイオテクノロジーの技術を使用して、植物体を保存する技術、またそれらを効率よく大量増殖する方法や栽培方法を研究します。

<成果>
 2020年 第1回関西SDG'Sユースアイディアコンテスト優秀賞受賞
 2019年度 第3回高校生科学教育大賞優秀賞受賞

サイエンスフェスタでの研究発表
バイオサミット山形でのポスター発表
 

京都府では、府民の皆様の食に関する目標と取り組みを共有し、食育の輪が広がることを目的として、「自分自身の食に関する目標(食のみらい宣言)」と「その目標達成に向けた実践活動」に関する作品を募集されています。


 この度、応募総数185点の中から、本校専門学科の生徒が表彰されました。

 引き続き、食に関する活動を継続し発信していきます。



最優秀賞 京都府立桂高等学校 2年 京野菜班B

優秀賞  京都府立桂高等学校 2年 京野菜班

佳作   京都府立桂高等学校 2・3年TAFS第2研究群エビイモ班


公式サイト→「第7回京都府食のみらい宣言・実践活動コンクール」の入賞作品決定!(京都府)

 

 本校TAFS第2研究群海老芋研究班が調査・栽培している、海老芋の収穫と販売が最盛期を迎えました。

 地域生産者から譲り受けた固定種を栽培し守り続けるとともに、植物バイオテクノロジーの技術を用い、茎の先端を切り取った苗は、昨年度に比べ収量も多くなっています。

 また、円山公園内にある老舗料理店「京名物いもぼう平野屋本店」様に出荷し、本校の海老芋の評価をしていただくとともに、他産地からの海老芋の様子や料理での利用方法なども詳しく教えていただきました。

 また、11月28日のNHKでも本校の活動の様子が紹介されました。

 振り売りなどで海老芋をお見かけした際には、お買い上げお願いいたします。

 

 理化学研究所仁科加速器科学センターにご協力いただき、品種改良された新品種の懸崖菊を、本校玄関前に装飾しています。11月中飾っていますので、ご来校の際はぜひご覧ください。

 11月上旬に生産農家さん圃場を訪れ、栽培していただいている新品種の様子を伺いました。多くの花色変異株がありましたが、仕立てやすいものや、栽培しやすいもものをいくつか選抜をしていただきましたので、今後その品種を継続して栽培を続け、品種登録まで行う予定です。

 これら花色変異株の一部が、京都競馬場のゴール前や場内装飾に使用されています。多様な方々に、懸崖菊のすばらしさを知っていただけたら幸いです。

 

 10月15日(日)TAFS第2群芝研究班の生徒が南丹市美山町の芝生産農家圃場で、芝の植え付けとNO調査を行いました。

 今回は本校で生産した3,000ポットの京都ノシバ苗を、600mの圃場へ植え付けました。また、継続して調査を行っているNOの計測も同時に行いました。

 共同研究により水ing株式会社様からご提供いただいている、MAPの肥料効果の検証も今後行っていく予定です。

 

藤袴祭への参加

 10月14日(土)源氏藤袴会が主催する藤袴祭に参加をしてきました。

 源氏藤袴会様は京都固有の自生種であるフジバカマを、地域一体となり保全・育成しておられ、革堂行願寺を中心に栽培したフジバカマを展示しておられます。

 源氏藤袴会様でも、地域の方々と栽培をされていますが、街中での栽培場所確保が難しく、ウイルス病なども一部蔓延しており、自生種の保全が急がれます。今後連携して自生種を守るプロジェクト活動を進めます。

https://kyotofujibakama.com/about-us/

 

稲刈りと脱穀

 TAFS第2研究群では、2019年から京都府向日市が発祥の水稲品種'旭'を、地元農家から譲り受け、バイオテクノロジーへの利用や、栽培試験などを継続して続けています。'旭'は現在の良食味品種の基となっていますが、近年の消費志向や栽培様式に合わなくなってきたことから、栽培面積が減少しています。

 昨年度までは竹パウダー等を利用した、無肥料無農薬栽培を行ってきましたが、本年度は、未利用資源であるMAPを利用した栽培試験を行っています。校内での栽培面積は小さいですが、地元農家に協力を仰ぎ、約3,000mの水田で実証実験も行っています。今後、全国農業高校お米甲子園に出品し、成果発表なども行う予定です。

 

10月7日(土)8日(日)の2日間、TAFS第2研究群芝研究班の生徒が、東北大学と芝生産圃場視察、研究発表会に参加しました。

本校は東北復興プロジェクトの一環として、芝による防波堤緑化の研究を2012年に開始しました。これを契機として様々な方とつながり、現在はMAP利用によるNO削減に関する研究で、東北大学様と水ing株式会社様と共同研究契約を締結しております。

初日は、宮城県仙台市にある東北大学を訪問し、東北大学の佐藤修正先生と、芝生産サンケイ農産の方々に、私たちの研究活動報告を行い、また、MAPの利用による芝等の生育状況の観察を行いました。2日目は東京秋葉原で開催された、日本科学振興協会(JAAS)主催の「会いに行ける科学者フェス」の一プログラム「市民×科学が切り開く「地球冷却微生物を探せ」から考える市民科学の未来」に、プロジェクトメンバーの一員として、発表に参加させていただきました。

大学の研究者や企業の方々と席を並べ、本校での取り組みと研究発表、また現在の研究進度のディスカッション等を行うことで、さらなる研究活動の理解と、周知ができた有意義な二日間でした。

 

 9月30日(土)に、梅小路公園で開催された「グリーンフェア2023秋」で、バイオテクノロジー部の生徒が販売実習を行いました。

 バイオテクノロジー部の生徒や、生物資源工学専攻生徒が栽培管理しているビオラやシクラメン、観賞用トウガラシ等、秋冬用のたくさんの種類の草花を、多くの方々に届けることができました。また、第2研究群の研究ポスターも掲示し、興味を示していただいた方に説明をするなど、有意義な活動ができています。

 梅小路公園では、9月23日から109日まで「藤袴と和の花展」を行っておられ、公園を管理されている都市緑化協会の事務局長様と、自生種を保存されている源氏藤袴会の方に、公園内と藤袴の案内をしていただきました。京都の自生種(Eupatorium japonicum)は絶滅の危機にさらされており、これら自生種を守るため、本校でも新たなプロジェクトを立ち上げる予定です。

 11月には、校内販売や阪急洛西口での販売実習、振り売り(不定期)など、これからも多くの場面でお花を届けていきます。お見かけされた際はぜひお買い求めください。

11月3日()

阪急嵐山駅レールウェイフェスティバル 西山幼稚園前

1123日(木・祝)

京都ポルタ

1031日(火)1114()21()28() 15:0016:00

阪急洛西口駅

 

6月18日(日)に京都大学百周年記念ホールにおいて、令和5年度みやこサイエンスフェスタが開催されました。

 

スーパーサイエンスネットワーク京都指定校である10校がプレゼンテーション発表を行いました。本校からは、「芝地におけるMAPの散布が土壌のN2O放出速度ならびに微生物叢に及ぼす影響」に関してTAFS第2研究群芝班の生徒が発表を行い、奨励賞を受賞しました。同じ高校生、大学生、大学教授など様々な立場の方々から、質問や助言をいただきました。生徒は、鋭い質問にも言葉を選びながら一つ一つ丁寧に回答し、またわからない事には助言を求めるなど、有意義な時間であったと思います。

 

懸崖菊生産農家訪問

 5月24日(水)に、TAFS第2研究群菊研究班の生徒が、懸崖菊生産農家の生産畑を訪れ、品種改良を行ったキクの苗をお渡ししました。

 重イオンビームにより花色変化したキクが、懸崖仕立てに適しているかどうかを検証するために、本校圃場と実際の生産現場で栽培を行っていきます。

 また、高齢により懸崖菊栽培をやめておられた元生産農家さんにも栽培試験を依頼したところ、快く引き受けていただきました。

 京都新聞からの取材も受け、懸崖菊栽培に注目度があがっています。

 

 53日(水・祝)に梅小路公園でグリーンフェアが開催され、バイオテクノロジー部が販売実習を行いました。
 グリーンフェアでは、バイオテクノロジー部を含む、桂高校で作った花の販売を行いました。
 開催前からもたくさんの人が来ていただき、桂高校のお花は大盛況でした。
 1年生は、初めての経験で、接客の難しさに翻弄されながらも一生懸命、頑張っていました。

 

文章作成:農業クラブ役員広報委員1年生

 

5月4日(木・祝)に、イオンモール京都桂川において、無印良品様主催のつながる市に、TAFS第2群の生徒が出店しました。

昨年度9月の出店に引き続き、ワークショップとして春の寄せ植え体験を行ったところ、予約段階ですべて予約枠が埋まるほどの大盛況でした。

また、今回は新たなワークショップとして、バイオ体験を企画しました。簡易的なクリーンベンチを用いて、本校で研究・栽培をしているサボテンの継代培養を行いました。小学生から大人まで、なかなか体験することのできないバイオの世界に興味をもっていただくことができました。

9月下旬にも出店予定です。お近くに来られた際はぜひお立ち寄りください。

無印良品様(イオンモール京都桂川店)

https://www.muji.com/jp/ja/shop/detail/046624

 

TAFS第2研究群桜班の生徒が、1年間の活動報告のために、仁和寺様を訪問しました。

11月にいただいた貴重な枝から、茎頂培養によって無菌培養苗を得ることができたため、そのご報告や御室桜の調査と観賞を行いました。

仁和寺様は京都でも有数の桜の名所であり、訪問当日はほとんどの桜が満開の状態で、多くの観光客でにぎわっていました。

私たちが培養を行っている3品種のうち、「御室有明」は満開でとても美しく咲き誇っており、「御衣黄」「泣き桜(陽導桜)」は遅咲の為、蕾がほころんでいる状態だったため、まだまだ桜は楽しめそうです。

引き続き、いただいた品種のクローン苗を育成させ、仁和寺様にお返しできるよう研究活動を進めていきます。

 

TAFS第2研究群菊研究班が継続的に行っている懸崖菊の研究活動に関して、京都府立大学生命環境学部農学生命科学科植物育種学研究室を訪問しました。

研究室の研究補助員新保由紀子さん、学生の伊藤皓矢さん錦ひかるさん御指導のもと、PCRの原理から実験手法まで一連の方法をご教授いただきました。

実験に先立ち本校で抽出したRNAを利用した方法と、生体を用いた方法を教えていただき、また各種機器の操作方法やコツなども丁寧に教えていただきました。

ウイルスが検出された品種もあり、今後茎頂培養等を通して、従来からある伝統的な品種と新品種のウイルス除去を目標に実験を続けていきます。

 

【いもぼう様訪問】

TAFS第2研究群エビイモ研究班の生徒が、300年の歴史ある「京名物いもぼう平野屋本店」様にお伺いし、海老芋を利用した料理を指導していただきました。

本校では、課題研究の一環として海老芋の組織培養に取り組み、植物バイオテクノロジーの技術(茎頂培養)で得られた苗を利用した海老芋生産に取り組んでいます。またご縁があり、本年度収穫した海老芋を、いもぼう様でご使用していただきました。

海老芋は主に子芋を利用しますが、親芋は筋などが多くあまり利用されないため、本校でも廃棄処分をせざるをえません。これら廃棄対象となる親芋をどうにか利用できないかとご相談したところ、快くお引き受けいただき、今回の活動につながりました。

海老芋鴨饅頭の料理方法を教えていただき、裏ごしから芯に鴨のそぼろを包みこむ工程等ご指導いただきました。最後は試食をさせていただき、その味に生徒たちは舌鼓をうっておりました。また、御主人の北村様からも親芋でも十分通用するのではとご感想をいただき、今後の活動の励みになりました。

3月後半から次年度に向けた海老芋栽培が始まります。次年度もより良い海老芋が収穫できるよう、生徒の活躍に期待します。

//www.imobou.net/

 

 農業高校生意見文全国コンクールは、日本農業教育学会が主催するこれからの日本農業を持続、発展させる担い手となる高校生が農業および農業にかかわる諸問題や事象、さらにはいろいろな体験を通じて感じた思いを意見文にまとめる意義深いコンクールです。

 

 受賞生徒は、サクラの組織培養の研究活動を充実させ、その思いや活動を意見文として、見事優秀賞を受賞することができました。今後の活躍に期待します。

日本農業教育学会「意見文全国コンクール

 

 11月26日(土)桂坂公園で開催された桂坂プチマルシェに、TAFS第2群の生徒が参加してきました。資源工学部門や第2研究群で研究対象としている草花等を販売し、またポスターも持参し、日ごろの研究成果発表も行いました。

自分の研究活動や扱っている植物の育て方など、しっかりと説明しながら交流できた良い体験でした。

 

 アクション大賞は、農業高校などの生徒たちがグループで取り組む、農や食に関するプロジェクトや課題研究を支援する大会です。令和2年度に全国約70グループの応募の中から、認定校15校に選出され、3年間の活動審査により、最終審査(7校)へ進むことができました。

 11月7日にオンラインで最終発表会が開催され、TAFS第2研究群芝班の代表生徒3名が、発表や質疑応答を行いました。途中事務局のサーバーダウンにより、パワーポイントを用いた発表ができなくなるアクシデントはありましたが、事前に用意した発表内容や質疑応答にも丁寧に答えることができました。惜しくも大賞は逃しましたが、今後の活動に期待です。

全国高校生農業アクション大賞 公式サイト:2022年11月9日「第4回大賞審査・表彰式が開かれました」

 

【キク新品種の誕生】

理化学研究所仁科加速器科学研究センターと京都府立大学にご協力いただいている、キクの新品種作出の研究において、現在キクの開花が最盛期を迎えております。

7月に重イオンビームを照射した個体から突然変異が起こり、花色が変化した新品種を得ることに成功しています。

生産農家の方と新品種に関する情報交換を行い、懸崖仕立てに向く品種かどうか、来年度共同で試験栽培を行います。また、実際に栽培されている懸崖菊をご持参いただき、仕立てのすばらしさに圧倒されました。

 

懸崖菊の生産は、京都は一大産地でした。しかし、高齢化や需要の減少などで、生産農家は現在1軒だけになっています。伝統的な栽培技術や品種を保存し、新品種の作出で新たな需要を開拓するため、現在奮闘中です。

 
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