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TAFS (Training in Agriculture for Future Specialists)

 TAFSは現在文部科学省が進めているアクティブラーニングの手法をいち早く取り入れた課題研究授業であり、現在4つの研究群が展開されています。 TAFSプログラムの成果が認められ、平成25年度文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けました。



<第2研究群>

●生物資源の利用研究室

 植物バイオテクノロジーの技術を使用して、野生種から園芸種までさまざまな植物体を利用し、優良品種の選抜から栽培方法の勝率をめざします。さらには大量増殖を行い、栽培・販売をとおして、地域発展に寄与します。

●種の保存、新品種研究室

 植物バイオテクノロジーの技術を使用して、原種の保存方法や、それらを用いた新品種の育成を行います。また、茎頂培養などを駆使して、ウイルス等に汚染された貴重な植物体の系統維持を行います。

<成果>
 2021年
  第3回関西SDG'Sユースアイディアコンテスト準グランプリ
 2022年
  第6回 高校生科学教育大賞 最優秀賞
  第70回 近畿学校農業クラブ連盟大会 意見発表分野Ⅱ類 優秀賞
  第4回 全国高校生農業アクション大賞 奨励賞
  第20回 農業高等学校生徒意見文全国コンクール 優秀賞
  日本植物学会第86回大会高校生研究ポスター発表 優秀賞
  令和4年度 みやこサイエンスフェスタ 奨励賞
 2023年
  第71回 近畿学校農業クラブ連盟大会 プロジェクト発表分野Ⅱ類 優秀賞
  第71回 近畿学校農業クラブ連盟大会 プロジェクト発表分野Ⅲ類 優秀賞
  令和5年度 みやこサイエンスフェスタ 奨励賞
  第7回 高校生科学教育大賞 審査員特別賞
  第7回 京都府の食のみらい宣言・実践活動コンクール 佳作
  #SASS2023「大学生による中高生のためのSDGs/サスティナビリティアワード」
   特別賞「富士見工業賞」
 2024年
  第8回高校生科学教育大賞 最優秀賞
  令和6年度 みやこサイエンスフェスタ 奨励賞

サイエンスフェスタでの研究発表
バイオサミット山形でのポスター発表
 

TAFS第2研究群樹木班の研究活動の一環として、ブドウの組織培養にも挑戦しています。現在、ブドウの組織培養の技術を磨き、京都府立大学の地域貢献型特別研究に応募したところ採択していただきました。

7月10日(水)京都府立大学精華キャンパスに伺い、ブドウ品種'聚楽'の枝を頂きました。

'聚楽'は1970年代に消滅したとされていた幻のブドウです。京都市東山区の民家の庭先で発見されたものが絶滅した聚楽、またはその子孫であることがわかり、京都府立大学で保存・栽培されています。

資源植物学研究室の先生から、栽培している圃場や施設を見学させて頂き、本校での研究活動の御助言をしていただきました。御指導いただいた内容をもとに、目標である'聚楽'の無菌苗の作出に活用していきたいと考えています。

 

TAFS第2研究群菊研究班が、理化学研究所仁科加速器科学センターにご協力いただき育種した新品種を、広島大学大学院統合生命科学研究科附属植物遺伝子保管実験施設教授の草場信先生に御活用いただき、その学術論文がThe Journal of Horticultural Science and Biotechnologyに掲載されました。

今後も丁寧な実験や研究活動を重ね、色々な形で生徒活動の輪を広げ、社会に貢献していきます。

https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/14620316.2024.2371596

 

フジバカマの情報交換

月6日(木)に、京都市上京区に活動拠点がある「源氏藤袴会」の方が来校され、貴重な京都固有種のフジバカマをお譲りしていただきました。

 TAFS第2研究群菊研究班の生徒が、昨年10月に開催された藤袴祭に参加させていただき、京都の藤袴の現状を知りました。藤袴祭以降、桂高校でも継続してフジバカマの保全活動を行ってきており、情報交換と、挿し芽の方法や栽培におけるコツなどを教えていただきました。

また、フジバカマのウイルスフリー化の活動の説明を行い、本校での活動を知っていただくことができました。

 現在栽培しているフジバカマは京都大原野の原種であり、京都府では現在絶滅寸前種に指定されています。源氏藤袴会様が中心となり保存を行っておられます。バイオテクノロジーの技術でウイルスのいない個体の作出ができるよう研究活動に励んでいます。

 

https://kyotofujibakama.com/

 

7月3日(水)TAFS第2研究群樹木研究班の生徒が、京都府立大学遺伝子工学研究室、地域団体「都の福菊」の先生方と、キクタニギクに関する研究活動や農業生産物としての利用に関する会議を行いました。

キクタニギク(菊渓菊)とは、京都東山の菊渓地区(菊渓川)に自生していたことから命名されたキク科の植物ですが、その自生地では絶滅しており、京都府内でも絶滅危惧種に指定されています。

本校では現在、「都の福菊」様が大切に保存されているキクタニギクの苗を譲り受け、開花調整の実験を開始しています。

会議では、栽培環境や研究内容等を紹介し、数々のアドバイスを頂けたので今後の栽培に活用して行こうと考えています。

 

 5月3日(金・祝)に、梅小路公園で開催された「グリーンフェア2024 春」で、バイオテクノロジー部の生徒が販売実習を行いました。

 バイオテクノロジー部の生徒や、生物資源工学専攻生徒が栽培管理しているペチュニアやジニア等、春夏用のたくさんの種類の草花を、多くの方々に届けることができました。また、第2研究群の研究ポスターも掲示し、興味を示していただいた方に説明をするなど、有意義な活動ができました。

 

#SASS2023「大学生による中高生のためのSDGs/サスティナビリティアワード」は、大学生が運営するSDGsをテーマとする動画コンテストです。これからの未来を担う中高生のメッセージを、映像を通して世の中に伝え、中高生、大学生、企業が双方向につながり、「社会を変える広がり」を創出することが目的です。

本年度は「SDGsを考え行動して発信する」をテーマに募集され、251作品の応募の中から、1次審査を通過した37作品に選出され、ファイナリスト選考へ進むことができました。

3月22日に最終審査が発表され、惜しくも最優秀賞は逃しましたが、企業・団体に関連するSDGsテーマの動画作品として、特別賞(テーマ:農業)「富士見工業賞」を以下の班が受賞しました。

 

TAFS第2研究群芝班

「循環資源の新たな可能性を探求~汚泥回収リン"MAP"の利用促進を目指して~」

 

 327日(水)に、ファイナリスト交流会が武庫川女子大学中央キャンパス公江記念館で開催され、高校生、大学生と意見交換をおこなうとともにキャリアワークショップに参加し、探求活動の深化を図ることできました。

 

今後の活動に期待です。

 

京都府では、府民の皆様の食に関する目標と取り組みを共有し、食育の輪が広がることを目的として、「自分自身の食に関する目標(食のみらい宣言)」と「その目標達成に向けた実践活動」に関する作品を募集されています。


 この度、応募総数185点の中から、本校専門学科の生徒が表彰されました。

 引き続き、食に関する活動を継続し発信していきます。



最優秀賞 京都府立桂高等学校 2年 京野菜班B

優秀賞  京都府立桂高等学校 2年 京野菜班

佳作   京都府立桂高等学校 2・3年TAFS第2研究群エビイモ班


公式サイト→「第7回京都府食のみらい宣言・実践活動コンクール」の入賞作品決定!(京都府)

 

 本校TAFS第2研究群海老芋研究班が調査・栽培している、海老芋の収穫と販売が最盛期を迎えました。

 地域生産者から譲り受けた固定種を栽培し守り続けるとともに、植物バイオテクノロジーの技術を用い、茎の先端を切り取った苗は、昨年度に比べ収量も多くなっています。

 また、円山公園内にある老舗料理店「京名物いもぼう平野屋本店」様に出荷し、本校の海老芋の評価をしていただくとともに、他産地からの海老芋の様子や料理での利用方法なども詳しく教えていただきました。

 また、11月28日のNHKでも本校の活動の様子が紹介されました。

 振り売りなどで海老芋をお見かけした際には、お買い上げお願いいたします。

 

 理化学研究所仁科加速器科学センターにご協力いただき、品種改良された新品種の懸崖菊を、本校玄関前に装飾しています。11月中飾っていますので、ご来校の際はぜひご覧ください。

 11月上旬に生産農家さん圃場を訪れ、栽培していただいている新品種の様子を伺いました。多くの花色変異株がありましたが、仕立てやすいものや、栽培しやすいもものをいくつか選抜をしていただきましたので、今後その品種を継続して栽培を続け、品種登録まで行う予定です。

 これら花色変異株の一部が、京都競馬場のゴール前や場内装飾に使用されています。多様な方々に、懸崖菊のすばらしさを知っていただけたら幸いです。

 

 10月15日(日)TAFS第2群芝研究班の生徒が南丹市美山町の芝生産農家圃場で、芝の植え付けとNO調査を行いました。

 今回は本校で生産した3,000ポットの京都ノシバ苗を、600mの圃場へ植え付けました。また、継続して調査を行っているNOの計測も同時に行いました。

 共同研究により水ing株式会社様からご提供いただいている、MAPの肥料効果の検証も今後行っていく予定です。

 

藤袴祭への参加

 10月14日(土)源氏藤袴会が主催する藤袴祭に参加をしてきました。

 源氏藤袴会様は京都固有の自生種であるフジバカマを、地域一体となり保全・育成しておられ、革堂行願寺を中心に栽培したフジバカマを展示しておられます。

 源氏藤袴会様でも、地域の方々と栽培をされていますが、街中での栽培場所確保が難しく、ウイルス病なども一部蔓延しており、自生種の保全が急がれます。今後連携して自生種を守るプロジェクト活動を進めます。

https://kyotofujibakama.com/about-us/

 

稲刈りと脱穀

 TAFS第2研究群では、2019年から京都府向日市が発祥の水稲品種'旭'を、地元農家から譲り受け、バイオテクノロジーへの利用や、栽培試験などを継続して続けています。'旭'は現在の良食味品種の基となっていますが、近年の消費志向や栽培様式に合わなくなってきたことから、栽培面積が減少しています。

 昨年度までは竹パウダー等を利用した、無肥料無農薬栽培を行ってきましたが、本年度は、未利用資源であるMAPを利用した栽培試験を行っています。校内での栽培面積は小さいですが、地元農家に協力を仰ぎ、約3,000mの水田で実証実験も行っています。今後、全国農業高校お米甲子園に出品し、成果発表なども行う予定です。

 

10月7日(土)8日(日)の2日間、TAFS第2研究群芝研究班の生徒が、東北大学と芝生産圃場視察、研究発表会に参加しました。

本校は東北復興プロジェクトの一環として、芝による防波堤緑化の研究を2012年に開始しました。これを契機として様々な方とつながり、現在はMAP利用によるNO削減に関する研究で、東北大学様と水ing株式会社様と共同研究契約を締結しております。

初日は、宮城県仙台市にある東北大学を訪問し、東北大学の佐藤修正先生と、芝生産サンケイ農産の方々に、私たちの研究活動報告を行い、また、MAPの利用による芝等の生育状況の観察を行いました。2日目は東京秋葉原で開催された、日本科学振興協会(JAAS)主催の「会いに行ける科学者フェス」の一プログラム「市民×科学が切り開く「地球冷却微生物を探せ」から考える市民科学の未来」に、プロジェクトメンバーの一員として、発表に参加させていただきました。

大学の研究者や企業の方々と席を並べ、本校での取り組みと研究発表、また現在の研究進度のディスカッション等を行うことで、さらなる研究活動の理解と、周知ができた有意義な二日間でした。

 

 9月30日(土)に、梅小路公園で開催された「グリーンフェア2023秋」で、バイオテクノロジー部の生徒が販売実習を行いました。

 バイオテクノロジー部の生徒や、生物資源工学専攻生徒が栽培管理しているビオラやシクラメン、観賞用トウガラシ等、秋冬用のたくさんの種類の草花を、多くの方々に届けることができました。また、第2研究群の研究ポスターも掲示し、興味を示していただいた方に説明をするなど、有意義な活動ができています。

 梅小路公園では、9月23日から109日まで「藤袴と和の花展」を行っておられ、公園を管理されている都市緑化協会の事務局長様と、自生種を保存されている源氏藤袴会の方に、公園内と藤袴の案内をしていただきました。京都の自生種(Eupatorium japonicum)は絶滅の危機にさらされており、これら自生種を守るため、本校でも新たなプロジェクトを立ち上げる予定です。

 11月には、校内販売や阪急洛西口での販売実習、振り売り(不定期)など、これからも多くの場面でお花を届けていきます。お見かけされた際はぜひお買い求めください。

11月3日()

阪急嵐山駅レールウェイフェスティバル 西山幼稚園前

1123日(木・祝)

京都ポルタ

1031日(火)1114()21()28() 15:0016:00

阪急洛西口駅

 

6月18日(日)に京都大学百周年記念ホールにおいて、令和5年度みやこサイエンスフェスタが開催されました。

 

スーパーサイエンスネットワーク京都指定校である10校がプレゼンテーション発表を行いました。本校からは、「芝地におけるMAPの散布が土壌のN2O放出速度ならびに微生物叢に及ぼす影響」に関してTAFS第2研究群芝班の生徒が発表を行い、奨励賞を受賞しました。同じ高校生、大学生、大学教授など様々な立場の方々から、質問や助言をいただきました。生徒は、鋭い質問にも言葉を選びながら一つ一つ丁寧に回答し、またわからない事には助言を求めるなど、有意義な時間であったと思います。

 

懸崖菊生産農家訪問

 5月24日(水)に、TAFS第2研究群菊研究班の生徒が、懸崖菊生産農家の生産畑を訪れ、品種改良を行ったキクの苗をお渡ししました。

 重イオンビームにより花色変化したキクが、懸崖仕立てに適しているかどうかを検証するために、本校圃場と実際の生産現場で栽培を行っていきます。

 また、高齢により懸崖菊栽培をやめておられた元生産農家さんにも栽培試験を依頼したところ、快く引き受けていただきました。

 京都新聞からの取材も受け、懸崖菊栽培に注目度があがっています。

 

 53日(水・祝)に梅小路公園でグリーンフェアが開催され、バイオテクノロジー部が販売実習を行いました。
 グリーンフェアでは、バイオテクノロジー部を含む、桂高校で作った花の販売を行いました。
 開催前からもたくさんの人が来ていただき、桂高校のお花は大盛況でした。
 1年生は、初めての経験で、接客の難しさに翻弄されながらも一生懸命、頑張っていました。

 

文章作成:農業クラブ役員広報委員1年生

 

5月4日(木・祝)に、イオンモール京都桂川において、無印良品様主催のつながる市に、TAFS第2群の生徒が出店しました。

昨年度9月の出店に引き続き、ワークショップとして春の寄せ植え体験を行ったところ、予約段階ですべて予約枠が埋まるほどの大盛況でした。

また、今回は新たなワークショップとして、バイオ体験を企画しました。簡易的なクリーンベンチを用いて、本校で研究・栽培をしているサボテンの継代培養を行いました。小学生から大人まで、なかなか体験することのできないバイオの世界に興味をもっていただくことができました。

9月下旬にも出店予定です。お近くに来られた際はぜひお立ち寄りください。

無印良品様(イオンモール京都桂川店)

https://www.muji.com/jp/ja/shop/detail/046624

 

TAFS第2研究群桜班の生徒が、1年間の活動報告のために、仁和寺様を訪問しました。

11月にいただいた貴重な枝から、茎頂培養によって無菌培養苗を得ることができたため、そのご報告や御室桜の調査と観賞を行いました。

仁和寺様は京都でも有数の桜の名所であり、訪問当日はほとんどの桜が満開の状態で、多くの観光客でにぎわっていました。

私たちが培養を行っている3品種のうち、「御室有明」は満開でとても美しく咲き誇っており、「御衣黄」「泣き桜(陽導桜)」は遅咲の為、蕾がほころんでいる状態だったため、まだまだ桜は楽しめそうです。

引き続き、いただいた品種のクローン苗を育成させ、仁和寺様にお返しできるよう研究活動を進めていきます。

 
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