9月14日(火)、校有林調査ラボとサイエンス部の生徒が日本土壌肥料学会にて、日頃の成果を発表しました。本年度は、オンラインで開催されました。
発表タイトルは、「大気中のラドン濃度と地震の関連性 ~嵯峨野高校校有林でのラドン濃度測定~」「緑のダムの貯水能 ~土壌断面調査と土壌透水性~」
質疑応答がチャット形式でありましたが、すぐに慣れ、しっかりと質疑応答が出来ていました。
8月4日(水)、表題の研究発表会が神戸国際展示場で開催され、全国のSSH校を中心とした多数の高校から代表生徒が参集し、研究発表を行いました。本校からも代表生徒の3年生1名が「簡易煙風洞におけるカルマン渦の可視化と渦制御板によるその抑制」というタイトルでポスター発表を行いました。昨年度はコロナ禍により参集開催は見送られましたが、今年度は発表会場を拡張し、日程を分野により2日に分けて参加者数を抑え、さらに発表者と聴講者の距離をとる工夫をするなど、様々な感染対策のもとに実施されました。8月4日は【物理・工学】【情報・数学】および【地学】分野に関する92件のポスター発表が行われました。本校発表は、残念ながら分野別代表校には選ばれなかったものの、装置改修の工夫による非常にクリアなカルマン渦の可視化画像など、審査員の方々に好評価をいただきました。
7月30日(金)にSSH事業のひとつとして表題のサマーセミナーを開催しました。今年は新たに「地理地学丹後巡検」のコースを設定し、1年生17名、2年生11名の希望者が参加しました。
当日は天候に恵まれJR亀岡駅を出発し、天橋立―伊根―屏風岩―琴引浜―郷村断層をめぐりました。
巡検の楽しみのひとつは車窓からの見学です。新たな取組として、生徒を乗せた2台のバスをリモートワークツールで繋ぎ、引率教員が車窓からの眺めを解説しました。2年生はスマートフォン、1年生の多くはBYODで導入したiPadを使っていました。
生徒は、現地を見学し、本物を見ることにより、これまで教科書等で学んだ地理学や地学の知識を確認するとともに、積極的に質問することができました。
7月30日(金)に、SSH事業の一環として表題のサマーセミナーを実施しました。昨年度はコロナ禍の影響により開催が見送られましたが、今年度は、1年生の参加希望者の他、昨年参加できなかった2年生の希望者併せて44名が参加しました。
午前中は、大阪大学大学院理学研究科の川畑教授にご来校いただき、「原子核の世界~フェムトワールド」についてご講義をいただきました。同じ元素でも質量の異なる原子核(同位体)が存在し、核分裂や核融合で原子核の質量が変化することでエネルギーが放出されること、この宇宙に存在する原子核の存在比が宇宙の始まり「ビッグバン」と大きな関わりがあることなどかなり詳細で高度な内容を非常にわかりやすくご講義いただく一方、放射線をただ怖がるのではなく、科学をしっかり理解して「賢い消費者」になることが重要であり、しっかり勉強して欲しいとのメッセージもいただきました。
午後はバスに分乗して、阪大の核物理研究センターに訪問させていただきました。
まず、保坂教授からは、大阪大学の歴史と深く関わっている湯川秀樹博士をはじめとした偉大な物理学者のお話に始まり、「小さなものを見るためには大きなエネルギーが必要」であること、科学の面白さについてご講義をいただきました。続いて福田教授から、なぜ「小さなものを見るためには大きなエネルギーが必要」なのかについてより詳細な説明があり、さらに加速器で作られた原子核が、阪大病院での新しいガンの治療法に使われていることなど、医学的にも重要な研究成果についてご講義をいただきました。
最後に3班に分かれて、それぞれの班の先生方からご説明をいただきながら加速器の見学を行いました。2000トンを超える巨大なリングサイクロトロンを始めとした、巨大かつ複雑な装置群からなる実験施設は、スケールのみならず随所に高度な知恵と技術が集積されていることをご説明いただき、ただただ圧倒されました。参加生徒は、科学の面白さ、科学の可能性と役割について考える良い経験を得ることができました。
7月18日(日)、SSH重点枠事業「令和3年度アジアサイエンスリサーチプロジェクト(ASRP)事前調査」が実施されました。舞台は昨年同様「京都府立海と星の見える丘公園」です。
本校生徒(スチューデントアシスタント, SA)と卒業生(ティーチングアシスタント, TA)は、前日7月19日(土)から現地入りし、準備にあたりました。参加生徒はスーパーサイエンスネットワーク京都関係校のうち6校より、42名です。コースは、研究コース・巡検コースおよびSAコースとTAコースです。研究コースの生徒は、研究課題の設定から取りまとめ・発表を行います。巡検コースの生徒は、森林調査を体験します。SAコースは、自らも研究に取組むとともに、各校生徒の研究補助を行います。
前日準備は、安全確認と昨年度の研究サイトを整えることを中心に進みました。現地を含め、森林環境調査経験の豊富なTAも手伝ってくれました。
現地では、新型コロナ対策はもちろん、熱中症対策も必要な環境です。とはいえ、森林調査です。長袖長ズボン、そしてヘルメットとスパッツは必須です。
天候は良く暑い中、しっかりと準備および各校の補助の活動ができていました。
本プロジェクトでは、9月25日(土) - 26日(日)に本調査を実施します。参加生徒は、各校での成果報告や、学会での発表を目指して、主体的に研究を進めていきます。
7月11日(日)に、SSH重点枠事業の一環として、令和3年度「京都マス・スプラウト(数学の探究テーマ交流会)」を開催しました。
昨年度から新たに始めた事業で、スーパーサイエンスネットワーク京都関係校の生徒69名が、数学の探究テーマについての情報交換・交流を行うものです。
当初は実際に集まって交流という形式を考えていましたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、昨年度に引き続き Zoom での交流会となりました。
Zoom のブレイクアウトセッションを利用し、7つのグループに分かれて、京都大学の大学生にも助言者としてグループに入っていただき、これから取り組む探究テーマについてお互い意見交換を行いました。
関係各校の生徒や助言者がオンライン上で繋がり、資料も共有しながら情報交換を行い、たいへん有意義な時間を過ごすことができました。
秋には「京都マス・ガーデン」として中間発表会を予定しています。
掲載した写真は、嵯峨野高校内で、橋長校長先生の開会挨拶(上)、PCやタブレット越しに意見交換をしている様子(中段)、園山副校長先生の閉会挨拶(下右)です。
6月11日(金)6~7限に、表題の研究発表会(略称SSGF)が開催されました。SSGFは、スーパーサイエンスラボ(SSL)とアカデミックラボ(AL)の合同課題研究発表会です。従来別々に実施していたALとSSLの発表会を、今年度は初の試みとして同時に実施いたしました。当日は、自然科学系テーマ46件、人文社会系テーマ42件に関する研究成果を3年生全員が全30会場に分かれて発表し、2年生全員が聴講・質疑応答に参加しました。合計88件中、57件は発表および質疑応答が英語で行われました。生徒達は緊張しながらも、真剣に活動に取り組みました。
また、この発表会に先立ち、アカデミックラボに関しては、オンライン版発表会も開催しました。これは、プレゼンテーション動画と発表スライドをGoogle Classroomを利用して2年生の生徒に共有し、コメント・質問等でやりとりをするというものです。ここには、アメリカフロリダ州のジュピター高校や様々な国出身の京都大学大学院留学生も招待し、コメント欄を利用して活発にやりとりを行いました。コロナ禍でもオンラインを利用することで、英語でのやりとりを経験する機会を作り出すことができ、その難しさとやりがいを味わいました。
※)本取組は、SSH関連事業の1つとして実施しました。
6月13日(日)、京都府教育委員会・京都府立嵯峨野高等学校主催の「令和3年度みやこサイエンスフェスタ」が行われました。本事業は、自然科学分野に関する探究活動をおこなう高校生が、その研究結果を発表しあうというものです。
京都大学を会場として予定していましたが、今年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、SSN京都関係校9校をオンラインでつないでの開催となりました。
開会式では、京都府教育委員会 「橋本 幸三」 教育長、国立研究開発法人科学技術振興機構理数学習推進部長「大槻 肇」様より挨拶と激励をいただきました。
嵯峨野高校では、視聴覚教室とコモンホールの2か所に会場を設けました。
嵯峨野高校の5つのグループが、
「温度によるモジホコリ(Physarum polycephalum)の消化能力の違い」
「実験室条件におけるシリカゲルの吸湿率向上 ~生成時のpHに着目して~」
「簡易煙風洞におけるカルマン渦の可視化と渦制御板によるその抑制」
「発光バクテリア(Vibrio fischeri)の培養に最適な培養条件を探る」
「有機物添加における残留塩素濃度の変化について」
というテーマで発表しました。その様子とパワーポイントで作成した発表スライドを他校にLIVE配信し、他校からの配信はスクリーンに映写して視聴しました。午後の部では株式会社島津製作所の支援を受けた府立亀岡高校生による「ツバメの巣の接着強度について」の研究発表も行われました。
研究に対する想いが伝わってくる、熱い発表が続き、またオンラインではありましたが質問も沢山寄せられて、発表者と視聴者との一体感が感じられました。
サイエンスフェスタ全体の司会進行は、嵯峨野高校1年生7名が行いました。
司会ルームの様子です/司会をしてくれた1年生7人です
最後を務めたのは、アジアサイエンスリサーチプロジェクトに参加した生徒の発表でした。
「アジアサイエンスリサーチプロジェクト2020について」
「森林の水源涵養機能の評価に向けて~土壌透水性と土壌貫入強度~」
というテーマで発表を行いました。
アジアサイエンスリサーチプロジェクトの発表に続き、オンラインでの閉会式となりました。嵯峨野高校「橋長 正樹」校長が挨拶の中で、頑張って研究に取り組んだこと、そして立派な発表であったことを大変褒めておられました。
6月6日(日)、校有林調査ラボとサイエンス部の生徒がオンラインで開催された日本地球惑星科学連合の学会発表を行いました。
発表タイトルは、「嵯峨野高校校有林における大気中のラドン濃度測定 ~地震予知の可能性~」「緑のダムの貯水能 ~森林土壌の役割~」です。
最初は慣れないオンラインシステムに緊張した様子でしたが、説明を重ねるうちに慣れ、しっかりと質疑応答が出来ていました。
この後、それぞれ6月11日開催の"Sagano SSH Global Forum for Student Research"と6月13日開催の"令和3年度みやこサイエンスフェスタ"での発表を予定しています。
6月5日(土)、校有林にてアジアサイエンスリサーチプロジェクト(ASRP)のプレ研修を行いました。ASRPは、スーパーサイエンスネットワーク(SSN)京都関係校9校で実施するSSH重点枠事業の一つです。本来は、マレーシアおよびシンガポールでの環境調査を行う予定で計画していましたが、本年度は京都府北部の森林を題材に調査・研究を進めます。本校からは21名の生徒が参加します。
プレ研修は、京都府北部でのSSN京都関係校の生徒のためのボランティアを行うとともに自らも研究を計画しています。
この日は、地形測量、土壌断面調査および土壌物理性について学びました。全員が実物に触れることが初めてであり、興味津々で機器や器具を操作したり、穴を掘ったりしていました。
5月20日(木)7時間目 LHRの時間を利用して、2年生と3年生がラボ活動の進め方について座談会形式で意見交流しました。22のラボ群があり、普段は2年生と3年生はそれぞれ別々に研究を行っていますが、今日は同じラボ群に所属する先輩と後輩で数人の小グループを作って、自分の選んだ研究の魅力や、研究に対する思いを語りました。
お互いに、少し距離を取っての交流でしたが、同じ分野の研究を志す者同士ですから徐々に盛り上がり、2年生が3年生に対して質問をしたり、3年生が体験談やアドバイスを話したり、たいへん有意義な時間を過ごしました。
大学が実施する、高校生のための体験型学習講座の説明会を実施しました。
過去に講座に参加した生徒から、どのような学びがあったかということや、講座の選び方等プレゼンしてもらいました。
本日、2年生全クラスの生徒を対象に、課題研究に係る講演会を実施しました。
講師は、京都大学総合博物館准教授の塩瀬隆之先生にお願いし、探究活動をテーマに貴重なお話を聞かせていただきました。
新型コロナウイルス感染症への対策として、塩瀬先生は来校せず、研究室からZoomを用いて御講義をいただきました。
さらに、Slidoというチャット機能を活用し、生徒がそれぞれ自分の端末からコメントを書き込みながら聴講し、それを確認しながら御講義をいただくことで、文字による双方向のやり取りも交えた講演会となりました。
スーパーサイエンスラボ・アカデミックラボの探究活動に取り組むに当たり、非常に有意義な時間となりました。
4月20日(火)いよいよ今年度のスーパーサイエンスラボ(SSL)Ⅱが始まりました。SSLは、嵯峨野高校 京都こすもす科専修コースの生徒が取り組む探究活動です。物理・化学・生物・校有林調査・数学 の5つのラボ群に分かれて、各自がテーマを設定して興味をもった事象を研究します。
まず、ラボ活動を進めるにあたってのガイダンスが行われました。
橋長 正樹 校長先生より、探究活動に臨む姿勢や心構えのアドバイスをいただきました。
SSH担当PL(プロジェクトリーダー)の 谷口 悟 先生より、ラボ活動の進め方や日程の説明を受けました。
嵯峨野高校のSSLの活動は、調べ学習とは一線を画し、誰もやっていないことに挑戦し、真実を見つけようというものです。ガイダンスの後、ラボ群ごとに、それぞれの実験室やコンピュータ教室に分かれて・・・いざ探究活動開始です!
祝 地理オリンピック 銅メダル
第15回科学地理オリンピック日本選手権において,昨年度本校3年生小野日菜子さんが、見事銅メダルに輝きました。昨年度の地理オリンピックは、コロナ禍のため,第一次選抜・第二次選抜ともにオンラインで行われました。メダルと賞状は、卒業式を終えてから届き、校長先生から本人に渡されました。次年度以後も多くの地理好きの高校生が地理オリンピックにチャレンジしてくれることを期待しています。
12月5日(土)常磐野小学校の4~5年生、計19名が来校され、実験教室を行いました。
新型コロナウイルス感染防止に配慮し、密を避け、十分に距離をとったことで難しい面もありましたが、本校のサイエンス部員5名とボランティア生徒6名が、精一杯工夫を凝らして小学生に楽しみながら学んでもらえるよう準備・実施しました。
4年生7名は、まず地学実験室の「プラネタリウム」を見学し、宇宙の神秘を学んでいきました。生徒のナレーションとともに見上げる美しい星々に釘付けです。
その後、ちりめんじゃこに混じっているいろいろな小魚を探す「ちりめんモンスターを探せ」を行いました。サイエンス部員がはじめにレクチャーした後、皆時間を忘れてちりめんモンスター探しに没頭していました。
イカやタコ・カニはもちろん、タツノオトシゴなど珍しい物も見つかり興奮しました。
5年生12名は、まず「クリップモーター」を全員で作成した後、2班に分かれて「分光器」の作成と、「プラネタリウム」の見学を行いました。高校生が説明したり、アドバイスしたりしながら作成し、モーターがきちんと回ったときには小学生も高校生も嬉しそうでした。
コロナ禍での実施でしたが、皆真剣に楽しみながら取り組んでいました。科学に興味を持ってくれる小学生が一人でも増えたら幸いです。
11月21日から22日、京都府立丹後海と星の見える丘公園を舞台に、SSH重点枠事業としてアジアサイエンスリサーチプロジェクト(ASRP)の本調査が行われました。参加生徒はスーパーサイエンスネットワーク(SSN)京都校から5校35名、嵯峨野高校からはサイエンス部と校有林調査ラボの生徒11名がスチューデントアシスタント(SA)として参加しました。また、校有林調査ラボの卒業生4名がティーチングアシスタント(TA)として、指導・助言にあたりました。
"自然を測ろう""研究の作法を学ぼう"をコンセプトに始まった本プロジェクト、参加者は10月の事前調査および南部巡検、11月の北部巡検の経験を活かして、自ら研究テーマを設定しました。
研究テーマは、「どろ団子の光る謎を解く」「土壌がもつ水源涵養機能の解明」「地形と土壌pH」「土壌物理性と土壌透水係数」「ササ (Sasa veitchii)の地下茎密度と土壌物理性」です。調査を実施するSSN京都5校の生徒を嵯峨野のSAとTAが完全バックアップします。
すべての研究チームに無線機が配備され、調査本部への「かくれんぼう(確認、連絡、報告)」がなされます。
嵯峨野のSAおよびTAともに、機材の準備、研究テーマから調査まで、他校の生徒の研究探究活動のアシスタントができていました。この経験を自らの課題探究活動に活かしていきます。
参加生徒は、今後研究データをまとめ、次年度の「みやこサイエンスフェスタ」での発表をはじめ、各種学術団体での発表に挑みます。
11月14日(土)の午後に,SSH重点枠事業「令和2年度京都マス・ガーデン」が京都リサーチパークで開催されました。本校から,アカデミックラボ,スーパーサイエンスラボⅡにおいて,数学の探究をしている生徒24名が参加しました。
今年度は9月に「令和2年度京都マス・スプラウト」を実施しました。ここでは生徒の探究活動について、Zoomを利用して教員や大学生・大学院生のアドバイスを受けながら、情報交換を行いました。
そして今回の「令和2年度京都マス・ガーデン」において、探究した内容についてポスター発表を行いました。京都府立のスーパーサイエンスネットワーク関係校9校からの25のポスター発表がありました。総勢52名の生徒の参加があり,互いに数学の探究を共有しました。