学校案内

 早稲田大学の黒澤教授の協力を得て、1年生の全クラスにCSR学習を実施することができました。12月13日(金)・17日(火)に普通科が「大阪いずみ市民生活協同組合」、16日(月)に自動車科が「太平工業(株)」、18日(水)に工業技術科が「花王(株)和歌山工場」に行ってまいりました。
 CSRとは、Corporate Social Responsibilityの頭文字をとった名称で、一般的には「企業の社会的責任」と訳されます。経済的利益を追求するだけでなく、従業員、消費者、取引先、投資家、地域住民や自治体など、企業の活動にかかわってくる多くの利害関係者(ステークホルダー)にも配慮する経営姿勢・経営手法を含む概念のことです。企業に対して、責任のある存在として社会の中でどのような役割を果たし、持続可能な社会の構築に貢献するのかを問うものであります。具体的な例を示しますと、リサイクルを推進してゴミを減らす取組やCO2削減の取組、障がい者雇用の促進などの環境への配慮や社会貢献といったことがあげられます。
 現在の高校生は、いずれは社会人となります。いろんな企業や組織の中でリーダーとして活躍できる資質を高めるためには、ぜひとも身に付けておかなくてはならない概念だと感じました。
 黒澤先生の講義の中で、信頼されているから責任が生じるということが取り上げられていました。「信頼」を裏切らないために「責任を果たす」ことや「責任」が果たせなかったので「責任をとる」ということにも触れていただきました。また、「信頼」と同時に、「期待」も大切です。企業や組織は、現在できていないことに挑戦して目標を達成してほしいという社会の期待に応えられるように活動しなければならないともおっしゃられていました。この考え方は、現在の高校生にとってもあてはまると思いました。生徒にとっては、保護者・教師・地域社会からの期待に応えることで、信頼される人間に成長するのだということ理解してくれたら、今回のCSR学習はより意義のあった取組だったと言えるでしょう。
 『学校』もひとつの組織です。保護者・生徒・地域社会からの期待に応え責任を果たすということはどういうことか考えさせられました。生徒の学力を伸ばし、希望進路を達成させる。そして、社会のリーダーを育成することが、『学校』という組織に求められるCSRではないかと考えさせられました。