SAGANO BLOG

 9月13日(水)、今年度3度目となる韓国のコクソン高校とのオンライン交流があり、国際交流委員7名が参加しました。前回に引き続き、環境問題をテーマに話し合いやプレゼンテーションを行いました。参加生徒がその様子をまとめてくれました。次回の交流は11月1日です。


『まず初めに夏休みの思い出や前回の交流で考えた、「地球温暖化を止めるために私たちにできること」に取り組めたかどうかなどを交流しました。その後、地球環境に配慮した商品を製造している会社についてコクソン高校生のプレゼンテーションを聞き、韓国の会社がどんな取り組みをして環境に配慮しているのかを知ることができました。交流の中では、日本にはない、海外のエコな取り組みについても知ることができ、日本でもできる環境を良くするための取組をもっと増やしたいと思いました。

 次回は私たちが「グリーンウォッシュ」と呼ばれる、環境に配慮しているように見せかけて本当は配慮していない会社や、本当に環境に配慮している会社について調べ、コクソン高校の皆さんに向けてプレゼンテーションをする予定です。日本の会社はどのようにして環境に配慮しているのか、本当に環境に配慮できているとはどういうことかを考える良い機会にしたいです。』


『印象に残っているのは、韓国のYASEというシューズブランドのゼロチェルシーブーツという商品が、いらなくなったタイヤからできているということです。タイヤがブーツの材料になるとは思っていなかったので驚きました。』


『企業の中には、環境に配慮した取り組みを行っているように見えても、実際には他の部分でそれを超えるほどの環境に悪影響を及ぼす物質を排出してしまっていたりすることがあり、実際に貢献している企業を私たちが支援していくことが環境保全にもつながっていくのだと思った。』


『驚いたのは、紙ストローが環境に良いわけではないということです。環境にいいイメージがあっても、メリットやデメリットを考慮したうえで行動しないといけないと感じました。次はわたしたちが日本や世界の環境保護について伝えたいと思います。』


 

A sunny Saturday morning set the scene for the 22nd annual Cosmos Cup for Junior High students. Held at Sagano High School early on September 9th, this contest saw eight finalists representing various different Kyoto Junior High Schools come to show their English skills.

9月9日(土)、第22回こすもす杯中学生英語朗読コンテストを開催しました。予選を勝ち抜いた中学生8名が参加し、日頃の英語学習の成果を披露してくれました。


Cosmos Cup is an English story-telling contest. Students are given a story they have never seen before, and, with only twenty minutes of preparation, are asked to read it out loud in four minutes or less. The students' accuracy and pronunciation are not the only things taken into account! As well as English mechanics, the judges also look for the rhythm of the speech and the passion and emotion put into the words. Not only does English fluency matter, the ability to appropriately perform in English is equally important.

こすもす杯は英語朗読コンテストです。参加者は当日渡された課題文を見て、20分間の練習の後、4分間で朗読します。発音や正確性だけでなく、本文の内容を理解したうえでの抑揚や感情表現なども重要な審査項目です。流暢さに加えて、場面・文脈に応じたパフォーマンスが求められます。


Members of the Sagano High School English Speaking Society also assisted. Four students volunteered their time to share their love of learning English with the Junior High students and help the judges and teachers in running the contest. Duties of these students included reading each contestant's introduction, helping guide contestants between their different rooms, and chatting with the contestants to calm their nerves. With the assistance of these Sagano students, the contest ran smoothly.

また、本校ESS部の生徒達が運営に協力してくれました。4人の部員が、司会進行・参加者誘導だけでなく、参加者の気持ちをほぐす役割も担うなど、様々な場面で活躍し、交流を通じて英語学習の楽しさも伝えてくれました。部員たちのサポートのおかげでスムーズな大会運営ができました。


Judges were members of the Sagano English staff, as well as Vice Principal Shibata Mika. Every student did a fantastic job, and the judges were all very impressed at the English abilities of the students. When it was all over, however, there were only four contestants who left with a prize.

審査員は、本校英語科教員及び柴田副校長が務めました。どの参加者の発表も素晴らしく、審査員一同みなさんの実力に感銘を受けました。審査結果は以下の通りです。


Best Performance Prize:              Miss Sakurai, Saikyo High School Affiliated Junior High

Outstanding Performance Prize: Miss Takahashi, Shijo Junior High

Good Performance Prize:            Miss Takeuchi, Shijo Junior High

Honorable Mention:                    Miss Misaki, Seika Nishi Junior High



最優秀賞:櫻井さん【京都市立西京高等学校附属中学校】

(京都府教育委員会教育長賞)

優秀賞: 高橋さん【京都市立四条中学校】

(学校長賞)

奨励賞: 竹内さん【京都市立四条中学校】

努力賞: 三崎さん【精華町立精華西中学校】




Congratulations to our winners, and congratulations to all our contestants!

受賞者の皆さんおめでとうございます!

あらためて決勝参加者8名全員の健闘に敬意を表したいと思います。

みなさん、ありがとうございました!


 

9月16日(土)~18日(月)、熊本県玉名郡にて、ジャパンフィールドリサーチ(JFR)in 熊本を実施しました。

この取組は、各種学術学会での発表を目標にした、参加生徒の発案による森林環境調査です。

本校教諭の親族にご協力いただき、玉名郡和水町にある「ゆるっと!ひふみ亭」を拠点として、サイエンス部と校有林調査ラボの2年生12名が研究活動に参加しました。

また、熊本県立第二高校と熊本県立鹿本高校の生徒・教職員の皆さんと合同実施となりました。

初日は開会式の後にまず、前和水町教育長 岡本貞三 先生から、和水町の自然と歴史についての御講義をいただきました。





そして、熊本県の高校生と共に、ひふみ亭近隣の山林にて調査・研究活動を実施しました。

森林調査の際には、九州大学大学院農学研究院教授 平舘俊太郎 先生と、東海大学農学部教授 井上弦 先生からも指導・助言をいただきながらの活動となりました。


地面に穴を掘って土壌の観察をしたり、土の硬さ等を調べたりしました。

また竹林では、竹の太さや高さ、本数などを調べました。

調査地の測量をして、地形の調査も行いました。



当初は悪天候も想定されており、どのような活動ができるか不安もありましたが、幸いにも、ときどき小雨が降った程度で3日間の活動を無事に終えることができました!

本校の生徒たちも、現地で採取した竹や土のサンプルを持ち帰って、さらに探究活動を進め、11月に実施予定のみやびサイエンスガーデンにおいて「熊本県和水町の放置竹林における土壌断面と土壌物理性」「熊本県における放置竹林問題~竹材利用に向けた全バイオマス量の測定~」「陶土の種類によるオカリナの音色比較」という研究主題で中間発表を行う予定にしています。

   


最後になりましたが、この活動の拠点としてお世話になったひふみ亭の方々には、参加生徒の調査研究活動に際して安心・安全の確保の観点からも全面的にご協力いただき、本当にお世話になりました。

特に、用意していただいたお昼ご飯は絶品でした!


お世話になった皆様、本当にありがとうございました。

 

7月中旬、1年生GIの授業でオーストラリアの Sydney Girls' School の6年生(現地の高校3年生)とオンラインで交流をしました。GIの授業で作成した嵯峨野高校紹介スライドを用いて頑張って英語で説明したり、日本語で質問を受けたりと楽しい時となりました。もっと英語を話せるように頑張ろう、と思った生徒も多いようでした。

 参加生徒の感想です。「今回、自分たち嵯峨野高校生は英語で、シドニーの生徒は日本語でそれぞれ交流を行っていたので、主言語とは違う言語でコミュニケーションをとることの楽しさを味わうことができました。」

 

 嵯峨野高校には相互交流で親交を深めている高校が国外にいくつかあります。シンガポールにも何校かあります。コロナ禍が落ち着きはじめ、久しぶりにシンガポールからの訪問客を受け入れることができようになりました。そして、爽やかな初夏にシンガポールにあるChung Cheng High School の副校長先生が嵯峨野高校を訪問してくださいました!それぞれの学校の取組やグローバル社会での共通課題などについて本校教員と交流した後、本校の授業見学もされました。グローバルインタラクションの授業では、シンガポールの教育について英語で講義をしてくださいました。スーパーサイエンスラボにおける生徒の取組にも大きな関心を寄せてくださり、将来的に協働でサイエンスプロジェクトを計画するお話もすることができました。楽しみです!

 

 2年半前、コロナ禍で対面での国際交流が難しい時に、オンラインでの国際交流を嵯峨野高校に申し込んでくださったのが韓国の全羅南道にあるコクソン高校です。それ以来オンラインでの交流で親交を深めてきました。そのコクソン高校が、初めて嵯峨野高校を訪問してくださいました。少し前の話になりますが報告します。

 訪問されたのは6月下旬でした。約80人の生徒が関西に修学旅行に訪れた際に、嵯峨野高校の訪問をプログラムに入れてくださったのでした。歓迎のセレモニーでコクソン高校の校長先生からご挨拶をいただいた後、若者の文化や伝統的な遊びといった話題を中心に、本校1年生の生徒とコクソン高校の生徒達は小グループに分かれて文化交流会を持ちました。参加した生徒は「伝えようと意識すると伝わるし、気持ちも通じ合えることがわかった。」「英語の文法などを気にして、話すのをためらうくらいなら、とりあえず話してみることが大切だと感じた。」という感想を寄せてくれました。韓国の同世代の生徒と交流できたことが嬉しかったようです。

 

9月13日に仁和寺で開催された建築学生ワークショップ2023大学生✕高校生交流会に本校の文化・デザインラボで建築をテーマに探究する2グループが参加しました。

この取組は、全国の建築やデザイン、芸術を学ぶ大学生・大学院生を対象に公募し多数の応募者から選出された学生たちが、地域滞在型のワークショップで作品を制作するもので、毎年全国の世界遺産や寺社仏閣で開催されています。

今年度は京都仁和寺で開催され、参加されている大学生の皆さんは9月17日の公開プレゼンテーションを目指し、作品を制作されていました。

真夏日が続く中、参加大学生が屋外で仲間と1つの作品を作り上げるためにお互いに意見を交わし合い、イキイキと活動する姿や、自分たちの作品を自信をもってプレゼンする様子を見させていただきました。

また、交流会ということで、高校生にも積極的な意見の発言を求められ、本校生徒も慣れないながらも感想や意見、質問をしていました。

建築やデザインについての考え方が広がり、自分たちの探究活動に良い刺激になった日となりました。

 

9月8日、2年生のアカデミックラボの時間に、文化・デザインラボで建築やデザインをテーマに探究する生徒を対象に、3Dプリンター講習会を実施しました。

今回、公教育の探究活動を支援するソーシャル企業として活動する、本校卒業生で一般社団法人e-donuts代表理事の方にコーディネートしていただき、株式会社Monozukuri Venturesから講師の方をお招きし、デザインについてや、プロダクトや建築といった立体構造の捉え方(プロダクトデザインスケッチ)、CADソフトウェアの使い方をレクチャーしていただきました。

生徒達は慣れないソフトの使用に最初こそ苦戦していましたが、20分ほどするとすぐに使いこなし、与えられた課題をアレンジして制作するなど夢中で取り組んでいました。

完成したデータは、本校が所有する3Dプリンターで実際に出力してみました。

この講習会で「なんとなく難しそう」と感じていた3Dプリンターが自分たちでも使用できるということを知り、今後デザインしたものを試作するにあたり3Dプリンターで試作を重ねることができる選択肢が広がったように思います。

 

アカデミックラボ「京・平安文化論」ラボです。

「京・平安文化論」ラボでは、『源氏物語』などの平安文学の研究はもとより、古典離れを課題として探究活動を行っています。

この取組が認められ、第3回「古典の日文化基金未来賞」をいただくことになりました。

この賞は、古典の研究・普及・啓発に取り組む個人や団体に授けられます。

令和5年9月3日京都コンサートホールで行われた授賞式に行ってきました。

名誉総裁の彬子女王殿下をはじめ、都倉俊一文化庁長官、京都府知事、京都市長など、多くの来賓の方々がいらっしゃる盛大な授賞式でした。他の受賞者の皆さんも、古典に真剣に向き合って、伝統や文化を守っていこうとする素晴らしい取組をされていました。

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ラボ生の声を紹介します。


Q1 今の気持ちを教えてください。

たいへん光栄なことと感じています。私たち「京・平安文化論」ラボは、毎年、嵯峨野高校の2年生の16名が探究活動を行っています。先輩からのバトンを引き継ぎ、毎年アップグレードさせてきた様々な企画をこのような形で評価していただき、とても嬉しく思います。

14の企業様、市内の11ヶ所の神社やお寺、京都先端科学大学教授の山本淳子先生、イラストレーターのながたみどり先生、そして、古典の日推進委員会の皆様のご支援がなければ、今日を迎えることはできなかったと思っております。私たちの「挑戦したい」という気持ちを支えてくださることに、感謝申し上げます。

Q2 苦労したことはありますか?

まず苦労したのは、お寺や神社に協力を依頼することから始まった6年前の先輩方だと思います。また、コロナ禍による活動の制限もありました。しかし、英語版のサイトを完成させることができました。英語版のサイトを作る際には、日本固有の概念を英語で伝えるのが難しいと感じました。

Q3 今後の目標は?

嵯峨野高校の中だけではなく、より多くの皆様に古典に親しんでいただけるような取組を目指していきたいと思っています。今年は、洋菓子のジュヴァンセル様にお願いして、ケーキや焼き菓子、チョコレートで、『源氏物語』の登場人物を表現します。ジュヴァンセル様の店頭でも購入していただけます。販売時期が決まりましたらお知らせいたします。今回、賞をいただいたことによって、より多くの方に私たちの活動を知っていただき、そのことが、古典に興味を持っていただけるきっかけになればと思っています。京都の魅力や、平安文化の魅力を広めていけるよう、今後も頑張っていきます。この度は、本当にありがとうございました。

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嵯峨野高校のとこのは祭(文化の部)では、1年生は20分の演劇、2年生は40分の演劇、3年生は15分のパフォーマンスをクラスで発表します。

それぞれのクラスの個性が溢れ、工夫の凝らした発表でした。皆で協力し創り上げた演劇やパフォーマンスを通して、仲間との絆が一層深まったようです。

文化系クラブも、体育館やコモンホール、各フロアー特別教室などで日頃の練習の成果発表をしました。部員たちの日常生活では見せない一面が見られるので、どのクラブの発表も大盛況でした!

また、生徒会企画もお笑いトークショーやのど自慢、大喜利大会など大いに盛り上がりました。生徒はもちろん、教員も存分に楽しみ、充実した2日間でした。


 

9月5日6日の2日間、とこのは祭(文化の部)が始まっています。今年は制限のない開催ということで、クラスの発表のほか、各クラブ・委員会の展示や発表も盛り上がっています。校内にはクラスTシャツを着た生徒が自由に会場間を行き来し、文化祭の非日常感を楽しんでいるようです。

保護者の方にも、暑い中多数ご来場いただいています。

まずはクラブ・委員会の展示の様子を御覧ください。


 

9月5日6日に開催される「とこのは祭文化の部」に向け、今週火曜日から本格的にクラスの文化祭活動が始まっています。

今年度は4年ぶりにコロナ前の実施形態に戻した文化祭・体育祭を行います。昨年度まではなかった取組が増え、生徒達は思い切り活動しているようです。

3年生もこの期間、この時間だけは受験勉強を忘れ、活動を楽しんでいます。残暑厳しい日々ですが、熱中症対策をしっかりとりながら、各クラスの個性を舞台発表で存分に表現して欲しいと思います。

 

8月28日に始業式を行いました。酷暑のためYouTube配信で行いました。今回も放送部の皆さんが協力してくれました。いつもありがとうございます!

はじめに着任式を行い、ケネディ・サイモン先生、バータラグ・ジョシュア先生の2名のAETの先生の紹介がありました。

始業式での校長式辞では、厳しい猛暑の中はじまる2学期に向けて、生徒達に熱中症対策、体調管理を徹底して欲しい、長期休暇明けは不安やしんどさを感じやすい時期でもあるので、遠慮なく相談して欲しいとの言葉掛けがはじめにありました。

学校生活については、2学期は1年間の中間にあたる時期であるので、後半に向けてこの中間部分をどう過ごすかが大切。努力するプロセスに自信を持てる行動をして欲しいとエールを送られました。 最後に、来週から始まるとこのは祭に向けた活動において、主体性を持って行動し、精一杯やり切った発表を見せてほしいと期待を込めた言葉がありました。  

生徒指導部長講話では、2学期が始まるにあたり「安心・安全の両立」を目指した活動や生活を実現するため、嵯峨野生に心掛けてほしいことを5つ話されました。
1つ目は、登下校時の自転車運転でのイヤホンの使用、並走、ヘルメットの着用、歩きながらのスマホ操作について今一度見直してほしいということ。
2つ目は、闇バイトや違法薬物などがインターネットにより若年層に広まっていること受け、そういったことに絶対に関わらないこと。
3つ目は、どんなことでも1人で悩まないこと。家族や友人、先生に話して一人で抱え込まないこと。
4つ目は、学校のルールを守ること。特にスマホやタブレットの使用について考えてほしい。
5つ目は、挨拶・御礼を掛け合い、コミュニケーションをとっていこうということ。

これらをチーム嵯峨野として、1人1人が心掛けみんなが安全・安心と感じる学校にしていきましょう。

明日からは本格的に文化祭活動が始まります。 校長先生、生徒指導部長のお話を頭に入れて楽しみながら悔いのない活動にして欲しいと思います。

 

嵯峨野高校ワンダーフォーゲル部です。2023年夏の部活動の報告をします。

 春に行われたインターハイ府予選を男女とも1位で勝ち抜き、この夏は男女4人ずつ、計8名が北海道で行われたインターハイに出場しました(詳しくは、別ブログに記載予定)。そして、同時期にそれ以外のメンバーで北アルプスの3000m峰を目指す夏合宿を実施しました。 今年度は部員数が増え、インターハイ男女アベック出場も重なったため、テントやコンロなど備品等が足りないため、結果的に部員を2班に分け、時期をずらして2回(8/1発と8/7発)、同じ頂上を目指す夏合宿実施となりました。夏合宿では10数kgの荷物をテント場まで担ぎあげる体力が必要です。このため、事前に愛宕山で歩荷訓練を実施しました。また、3000m峰では足場の悪い登山道がほとんどです。ガレ場・ザレ場対応のため直前に比良山系の登山も実施し、合宿に臨みました。

 今回の合宿で目指したのは、2年生が昨夏雷雨で登れなかった穂高連峰の一つ、「北穂高岳」3106m(日本第9位)です(下の地理院地図参照、双耳峰で一般の山頂(北峰)は地理院地図上では3103.6mと出ます)。2年生にとってはリベンジ、1年生は初めてのテント泊の北アルプスです。

s-IMG_1165.jpg 涸沢より北穂高岳を望む

s-IMG_0917.jpg 地理院地図より

 合宿第1日目は、7時30分に学校集合し、貸切バスで上高地に入りました。13時30分頃には上高地に到着し、登山届を提出してこの日の幕営地、徳沢を目指しました。クマの出没地を通り抜け、サルが登山道を駆け回る中、徳沢に到着。さっそくテントを張り、夕食の準備にかかりました。日が沈む19時には就寝です。

s-IMG_1110.jpg 虹が出た徳沢キャンプ場

 合宿第2日目は、徳沢から標高2300mの涸沢までテントを担ぎ上げます。そんなに時間はかかりませんが、体力が要る登りです。朝3時起床。皆ヘッドランプで朝食、テント撤収を済ませ、朝5時に徳沢を出発し、5〜7人のチームに分かれ、2年生の指示で涸沢を目指しました。途中、北アルプスのシンボル「屏風岩」が聳え立っているのがよく見えました。午前中8〜10時の間に全員涸沢に到着。到着後は涸沢カールの底から穂高連峰の山々を眺めるという贅沢な時間を過ごしました。日本アルプスでは、午後から天気が崩れることが多く、日が昇ると同時に登山活動を開始し、午前中に活動を終えるのが鉄則です。

s-IMG_1116.jpg 北アルプスのシンボル、屏風岩

s-IMG_1119.jpg 涸沢カール

 合宿第3日目は、いよいよ北穂高岳山頂を目指します。朝3 時に起床し、日が昇り始めた5時に出発しました。朝の5時頃というのは、ほんの5分程度、山の色が赤く輝く「モルゲンロート」という現象が見られる時間帯です。薔薇色に染まった穂高連峰を見ながら、涸沢を後にしました。急な登りが続き、標高をどんどん稼いでいきます。私たちのテントが下の方に点のように見えます。コースの途中で鎖場とハシゴ場が出てきます。「3点支持」を確認し協力しながら、難所を突破し、北穂高南稜に付けられた登山ルートを辿っていきます。登山ルートはペンキで指示されていますが、ルートファインディングには、技術と慣れが必要です。日本アルプスでルートを見誤ると大変なことになります。南稜から最後のトラバースを終え、9時前にようやく山頂に到着しました。合宿前半チームは前方の槍ヶ岳の絶景を望むことができましたが、合宿後半チームは、山頂は霧の中でした。いずれにしても、3000mの世界の山頂を自らの足で登り切った喜びを皆で分かち合えたのは貴重な経験です。少し休憩し写真を撮ったりした後、山頂での時間を惜しみながら、下山することとしました。下りは登り以上に慎重にしなければなりません。それでも皆、自信に満ちた表情と確実な足取りで涸沢まで無事下山しました。

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北穂高岳山頂(左前半チーム、右後半チーム)


 合宿4日目も朝3時起床です。1年生もだいぶ慣れてきて、テントの撤収、朝食も順調にこなし、涸沢との別れを惜しみながら5時に出発し、ゴールの上高地を目指しました。11時前には皆、上高地に到着しました。すぐに貸切バスに乗車し、平湯温泉に向かいました。山に登った後の温泉は格別です。4日間の疲れをとり、19時頃、京都駅・嵯峨野高校でそれぞれ解散しました。合宿に参加した生徒たちは、「これで終わり」という少しの寂しさを感じながらも、心地よい疲労感の中、自信に満ちた精悍な顔つきで別れていきました。

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s-IMG_1152.jpg 涸沢を後にする

 嵯峨野高校ワンダーフォーゲル部夏合宿の4日間はまさに非日常の世界です。朝3時起床、夕方19時就寝なんて普段の生活では考えられません。スマホの通じない世界、高度2000数百mの世界で大きな石ころの上で、しかも満天の星空の下で何度も流れ星が流れる中、仲間と共に寝る、晴れた日の朝5時頃しかみられない山々が薔薇色に染まるモルゲンロート、苦しい登りの中で見る絶景。こういう本物に触れ、本物の感動を体験ができたのも、ご家庭の理解があってこそです。この場を借りて保護者等の皆様に感謝申し上げるとともに、慣れないテント泊と集団での行動でご迷惑をおかけしたにも関わらず、私たちの活動を暖かく見守ってくださった周囲の登山者の皆様にも感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

 7月27日(木)、サマーセミナーの一環として、法学フィールドワークを実施しました。京都地方裁判所・京都弁護士会のご協力により、1・2年生25名が裁判や法律について学びました。

 午前は、京都地方裁判所にて職員の方から裁判についての説明を受けた後、実際に刑事裁判を傍聴しました。法廷見学では、参加者は法服を着て、裁判官席に座るという貴重な体験をしました。

 午後は、京都弁護士会館にて、弁護士の先生方から、刑事裁判の原則について講義を受けた後、その指導の下、模擬裁判に取り組みました。模擬裁判では、班ごとに参加者が裁判官・検察官・弁護人・被告人・証人の役割を演じた後、裁判員の立場で証拠を吟味しながら被告人が有罪か無罪かの判決を出し、判決理由を発表しました。最後に班ごとに法律事務所を見学し、弁護士の仕事のやり甲斐やご苦労などについてお話を伺いました。

 参加者からは、「裁判について授業で学んではいたけれど、今日見た実際の裁判の緊張感は座学では味わえないと思う。いい経験になった。」「今の私たちが安心して生活できているのも罪を犯した人をしっかり裁いてくれる『法』というものがあるからだと考えた。」「直接裁判を見たり、お話を聞いたりすることができて貴重な経験ができたし、裁判の意義を知れて良かったと思う。将来、法学部や法曹を目指すことがなくても、人権について考えるきっかけになったし、人として必要な考え方の要素を学ぶことができた。」などの声がありました。法学の学びを深める有意義な機会になったと思います。

 
 
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