GLI

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「グローバルインタラクションの授業デザイン」はスーパーグローバルハイスクールの指定を受け平成26年度から平成30年度までの5年間に京都府立嵯峨野高校で実施した学校設定科目「外国語・英語・グローバルインタラクション(2単位)」での教育実践に基づき、「グローバルインタラクション」のねらい、実践内容や教材等を共有し、来るグローバル社会で生き抜くために必要とされる力をオールイングリッシュで育む授業を提案するものです。

1 「グローバルインタラクション」のねらい

・表現活動を中心にして、「読む・書く・聞く・話す」の4技能を活用し、論理性を伴ったコミュニケーション能力の向上を図る。

・シンガポールをはじめとする各国との交流において、積極的にコミュニケーションを取るための技能を習得するだけでなく、国際社会で主体的に生きるものとして、異文化を理解し尊重する態度を育てるとともに、自国の文化への理解を深め、それをプレゼンテーションソフト等を用いて発信できることを目指す。

・生徒一人ひとりが「真の地球市民とは」という問いに向き合い、地域、国籍、文化、宗教等の違いを認識した上で、自分を認め、他人を尊重し、世界の平和へ貢献できる個となるべく成長し続けることの必要性を自覚する。

2 実践内容

1) 週2単位 1時間はSpeakingに焦点を当てた授業、もう1時間をListeningに焦点を当てた授業とする。 1クラスを2講座に分割し、1講座あたり20名。
2) 教材 Listening 教材 Impact Listening Speaking教材 パフォーマンス・タスク中心の活動を促すオリジナル教材。

3) 年間計画

4) Listening Class

iPadを使用したListening Comprehensionに取り組むステーション、Cromebookを使用した既習の英語表現の発音練習に取り組むステーション、英語教諭がImpact Listeningという教科書を使用して英語でインタラクションを行うステーションの3つを設置。20人の生徒を3グループに分け、生徒は15分ずつ全てのステーションで活動を行う。教員は教員ステーションを受け持ちながら、他の2つのステーションで問題が発生した際のサポートも行う。

5) Speaking Class

各Unitのトピックに即したPerformance Taskを設定し、導入、準備、発表、評価という流れで実践する。詳細は以下サイトへ

6) 評価の方法

上記パフォーマンス・タスク(Interview Test, Conversation Test, Presentation, Poster Session等)、プレゼンテーションやレポートなどの提出課題、主体的な授業への取組、課題spの提出状況、期末テスト(GIの授業での活動全般で学んだ内容を問うリスニングテストと、パフォーマンス・タスクの内容に関連したライティングテスト)を総合的に評価する。

a) Conversation Test  それぞれのトピックごとにConversation Testを実施。主に生徒同士がペアで与えられたテーマについて会話し、ETとALTが評価。ペアは直前にランダムに組み合わせる。1学期・2学期は、一人がまず45秒話し、次にもう一人が45秒話し、残りの1分30秒をteam talk timeとして会話する時間とする。3学期は、区切らずに3分間のオープンな時間を与え、2人での会話を採点する。  また、後述のTeaching Assistant(以下TA)とConversation Testの後に、テストの内容についてさらに会話する機会を設ける。これをTA Stationと呼ぶ。

7) Teaching Assistant

近隣の大学で学ぶ留学生にTAとして日常的に授業に参加してもらっている。前述のConversation Testの際の個別会話練習はもちろん、各パフォーマンス・タスクにおいては活動に参加し、有益な助言や質問をしてもらうなど、生徒の援助にあたってもらっている。

8) 合同授業・学校交流・シンガポール研修旅行

1月のシンガポール研修旅行での学校訪問と合同授業が大きな目標となる。1月のシンガポール研修旅行に向けて、全ての生徒がシンガポールについて一定の知識を持ち、課題を設定でき、かつ現地校との交流で日本や京都についての情報を発信し質疑応答に応じられるように活動を計画してある。  6月、11月にシンガポールの生徒と合同授業を行う。1月のシンガポール研修旅行の前に、全ての生徒が2回の合同授業を体験できるようになっている。合同授業を通して積極的にコミュニケーションを図る態度を育成し、ホストとして学校を紹介するプレゼンテーション行ったり、ゲスト校の学校紹介プレゼンテーション、パフォーマンスなどを見ることで、シンガポール研修旅行に向けて自ら行うべき準備への意識も高めることができる。  また、研修旅行終了後は、交流や研修旅行での経験を元に、グローバル化の進む国際社会で地球市民としてどう生きていくか主体的に探究できるよう活動を行う。

9) ICTスキル

この科目では、インターネットや、プレゼンテーションソフトの使用、電子メールでの課題提出を課すため、グローバル情報化社会で留意する点、インターネットや電子メール使用の際のルールなどについても指導する。Chromebookを使用し、クラウド・コンピューティングを授業内で活用している。具体的には、全ての生徒にGoogle ドライブのIDを与え、グループによる協働作業、担当教員、ALTとのやりとりはGoogle Classroomをプラットフォームとして使用している。  

10) ALL Englishでの授業

英語での指導を徹底し、生徒にも常に英語で話すことを求める。全ての授業はもちろん、課題の説明、期末テストなどの実施内容等の連絡も含めて全て英語で行った。

11) 課題設定・問いの工夫

パフォーマンス・タスクにおいては、活動に入る前にルーブリックを生徒に提示し、その活動を通しての明確な到達目標を設定し、生徒の個々の主体的な課題設定が可能となるようにしている。また、各活動の事後課題ReflectionやConversation Testのテーマ、期末テストのライティングテストでは、単に知識を問うものではなく、活動全体の振り返りと課題、今後の学習への目標についてなど、オープンエンドな問いを工夫し、課題設定と問題解決の方策の探究を促している。  また、各パフォーマンス・タスクにおいて、質疑応答を必ず設け、聞いたプレゼンテーションに対して質問をし、その質問に答えることを重要視し、そこも評価の対象としている。

12) 教科担当者ミーティング・教員研修

教科担当者(ALT2名、教諭6名 合計8名)ミーティングを年間を通して週に1度定例で持ち、授業についての打ち合わせや評価のカリブレーション、クラウド・コンピューティングについての勉強会を持っている。

 
 
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