学校生活School Life
峰高生ら(当時1年生)の発案により生まれた「丹後万博」が
昨年開催の実現を果たし、大いに盛り上がりを見せたが、
それに引き続いて、今年も10月末に第2回目となる
この大イベントが実施されました。
今年のテーマは
「~守ろうで、丹後のええもん~ ー自然・人・伝統・食・産業ー」
というもので、丹後内の3つの高校の
実行委員会メンバーを中心に
プログラムを練り上げてきました。
今年もイベント当日を迎えるまでの間に
本当に沢山のドラマがありました。
当日の様子と合わせて、コーディネーターの視点から捉えた
嬉しかったこと、感動したことを中心に紹介しましょう。
***
昨年、丹後万博開催に当たって、
全体を統率してくれていた先輩(現3年生)が
大切にしてきた想いも受け継ぎながらも、
今年現役世代として先頭を走らなければいけない
高校生たち(現2年生)が大切にしたいこと、
そしてやってみたい、チャレンジしてみたいと
思うことを実現させていくことにもまた意味がある。
一度、先輩とそのバトンを受け継ぐ後輩とで
ミーティングが行われたのだが、
その白熱した空気感は未だに
忘れることができません。
受け継ぐ者も受け取る側もそこにかける
大きな想いを持っていたからこそ、
あの緊張感が生まれたのだ。
その時はまだ今年の万博がどんな風なものになるのか、
アイディアを出す段階であったため、
まだまだコンテンツを
固めていく必要もあり、
先輩と後輩がそれぞれの想いをぶつけ、
伝え合うのにとてもよい機会となったのではないでしょうか。
ミーティングを終え、より気合いの入った高校生たちは、
それぞれの役割を果たすべく、動き始めました。
(※当日までの間にどんな物語があったのかについては、
既に上がっている記事や、これからもまた更新していく予定なので
詳しくはぜひそちらも合わせてお読みください)
これまでの記事↓
ではここからは万博の当日の記録を。
写真でこの空気感がどこまで伝わるか分かりませんが、
とにかく今年も熱かった!!
人の購買意欲の心理について探究するため、
異なるパッケージをデザインし、事業者さんと協働で
考案したコロッケを販売するチーム。
購入してくださった方々になぜ購入を決めたのか、
その理由についてアンケートも取りました。
こちらは「地産地消を推進していくためには?」という
テーマで探究活動をしているチーム。
地元の農家さんでロスになってしまうさつまいもを加工し、
無農薬の拘りを持つ峰山にある米農家さんの米粉を使った
ドーナツを販売。
丹後の特産物を使用して
焼き菓子を中心に作られている地域の方のご協力を得て、
一緒に考えたレシピをもとに作ったドーナツは
大人気! 「素材の味をしっかり味わえて、
ボリュームもあって美味しい」との声を
たくさんいただきました♪
こちらは国際交流関係のブース。
去年に引き続きワールドカフェの開催に加えて、
海外のゲームを楽しめるコーナーや、
JICAの活動について紹介をする
ブースも登場。人の流れも多く、
とっても盛り上がっていました\(^o^)/
eスポーツの会場も楽しそう♪
機材の不調からか、急遽配信を取りやめたり、
途中で電源が落ちてしまったりと、
小さなトラブルが起こりつつも
その都度、今何をすべきか、どこを優先して、
何をしないか、などその場の状況に合わせた判断を瞬時にし、
進行している姿がとても印象的でした。
臨機応変な対応を求められた難しい企画をやり遂げた高校生らは
この1日できっと驚くほど成長を遂げたでしょう。
小さな子どもさんの参加も多く、年齢層の違う人たちと
一緒に楽しみたい、という夢が叶って良かったね。
アイスチームもとっても頑張った!!
この日、最初から最後まで声を出していたのは
間違いなく彼女達でしょう。
肌寒く、アイスを売るには難しい状況の中、
このブースの前で足を止める人が多かったのは、
彼女達が楽しそうにしている姿が
目を引いたからだと思います。
地元の農家さんのお手伝いに行って、
自分たちで収穫してきた
さつまいもと梨のアイスは、
「最高に美味しい!!」
と多くの人の感動を集めていました。
各ブースの魅力紹介や来場者の方にインタビューする
取材班も高校生が担当★
リポーターやラジオパーソナリティを夢みる高校生たちが
インタビューに挑戦!!
ちょっと変わり種のブースも登場。
物価の上昇や環境負荷が叫ばれる昨今、
新たな選択として
注目を浴び始めている昆虫食。
昆虫食の可能性について伝えたい、と
昆虫好きの高校生たちが
コオロギパウダーを使用したマドレーヌを用意。
「え、美味しいの??!」
「それが案外いけるんです!」
昆虫食の今後が楽しみです。
国際バンドも♪
人種も文化も異なるもの同士で組んで、スペシャルバンドを。
会場は最高潮の盛り上がりを見せました。
限られた時間の中、それぞれが不安感を持って
取り組んでいたと思います。
それでもあの日、あの場所に関わっていた全ての高校生、
地域の人々、来場してくださった人々が
本当に"いい顔"をしていて。
一人一人が今自分にできること、すべきこと、その役割を
瞬時に判断し、行動に移した結果が、
あの盛り上がりと感動を生んだのです。
終了後、みんなが口を揃えて
「楽しかった!」「やりきった!」と達成感に
満ちあふれた表情を見せてくれました。
こんな風にできたのは、関わったみんなが本気だったから。
本気の「やってみたい」は人を熱くする。
「こんなことできたらいいな」「挑戦してみたいな」と
最初に種を蒔いてくれたのは高校生たち。
そしてそこに共感し、面白みを見いだして一緒に育ててくれた
地域の人々。ちゃんとそこに「誰かの想い」がのっていたから、
それがいつの間にか「みんなの想い」に変わっていったんだ。
本気でぶつかれば、関わる相手も本気で返してくれる。
その姿に影響されて、もっと頑張ろうと立ち上がる。
互いが刺激しあって、良いものを創りだそうと必死になる。
そこに年齢の差や立場の違いは関係ない。
ただ一丸となって、真っ直ぐ突き進む。
高校生と地域の人との間にそういう関係性が生まれていたこと、
ドラマが起こっていた事に私は胸を熱くした。
開催するまでは、大変なことも沢山あったけど
やっぱりこういうことを経験できるって、最高だな、と。
みんな、本当にお疲れ様でした。
素敵な時間をありがとう。
あの日関わっていた全ての人に感謝と拍手を。
ここで得た経験や繋がり、学びを糧にこれからも
しなやかに生きていってくださいね。