学校生活School Life
こんにちは!!
前回の記事に引き続き、今回は2年生の探究の取組紹介を
させてください♪
2年生は、探究活動が最も活発になる学年。
自分達の関心の有るテーマを定め、それに関わる仮説を立てて、
検証するための実践を繰り返す。
調べて終わり、ではなく、自分達なりの実感を伴った「答え」を
導きだしてほしい。
そんな想いのもと、なるべく彼・彼女達の思考の幅、選択肢の数を
広げてるべく、学校を飛び出し「地域」へと学びの場を拡大していくのが
地域コーディネーターの仕事の1つ。
去年も沢山の高校生達が地域に出て活躍してくれたけれど、
今年はどんなプロジェクトが登場するかな?
それが、毎年の密かなる楽しみでもあるのです♪
今年度も出てくるテーマのどれをとっても興味深い。
やっぱり高校生たちの着眼点は面白いなぁ、と刺激をもらっています。
ではここからは、簡単にいくつかの探究活動を紹介します。
◎ロスになっている農産物を使って、アイスを作りたい!
このチームの高校生たちは、ロスになってしまっている農産物の
問題に目を付けました。
今やフードロスは、先進国を始めとする様々な国で
大きな問題となっています。
京丹後市は食がとても豊かな一方で、多くの農産物がロスに
なってしまっているという問題があります。
何とかそれを解決する糸口を見つけられないか、
と彼女達から出たアイディアが、農産物を加工してアイスクリームにすること。
そうと決まったら、まずは丹後の農家さんの事情や、生産者の方が抱えている問題、
今後繋がっていけそうな農家さんの情報などを知るべく、
京丹後市の農業振興課から田崎正浩さんにお越しいただきました!
実際にお話を聞くと、やはり様々な農家さんが廃棄になってしまう
食材の使い道に上手く方法を見いだせず、困っているという
現状が見えてきました。
「君たちの取組には、とても価値がある!
ぜひそのまま活動を進めて行って欲しい」
という力強いお言葉をいただき、彼女たちの目も輝きます。
その後、宮津にあるお米を中心に様々な食品を原料とした
ジェラートの製造販売をしているコメトテさんを訪問。
探究目的を説明し、自分たちの想いを伝えて、
コメトテさん(事業者)とコラボ出来ないか、交渉に臨みます。
果たしてその結果は......? ドキドキ。。
何とコメトテさん、彼女達の想いに共感してくださり、
快く協力を引き受けてくださいました!!
やったね\(^o^)/
実際にコメトテさんが製造されている無農薬のお米を
原料にしたジェラートを試食させていただきます。
こ、これは、とっても美味しい!!
これはお米だけれど、さつまいもと梨を使ったジェラート&アイスクリームを
作ること。完成形がどんな風になるのか、少しイメージもついたよう。
あとは、材料をどうやって調達するのか。
夏休みの間に農家さんと繋がっていく予定です。
地域と繋がりながら、このアイスに彼女達なりの「物語」という
付加価値をつけていってもらいたいな、と思います。
彼女達がどんなゴールに行き着くのか、とっても楽しみです♪
◎どんなデザインのパッケージが手に取られるのかが、知りたい!
「パッケージデザインについて考えたいんですが......。」
とrootsに相談に来てくれたこのチーム。
良くお話しを聞いていくと、どうやらデザインそのものよりも、
マーケティングの仕組みについてや、人の購買心理に関心が有ることが
分かってきました。
そこで、まずは世の中のマーケティングの手法を知ろう、ということで
マーケティングについての研究や、様々な企業の実践事例などが
掲載されている広告/マーケティングに関する雑誌「ブレーン」や「宣伝会議」を
教材に調査を行うことに。
そこで気になった手法や、ロゴデザインについて
今後の自分達の活動に対して、参考になりそうな記事をピックアップ。
その後、自分達で調査した情報を元にいくつかのプロトタイプ
(商品パッケージのデザイン案)を考えて、どのデザインであれば
最も購入したくなるのかを検証するためのアンケート調査を
実施してみよう!!という流れに。
どうせやるなら、地域に既存の商品のパッケージデザインを
考えたい、そうすることで地域の方とのコラボが生まれたり、
デザインで話題性を作ることができれば、今後その商品の売れ行きにも
貢献できるかもしれない。
そんな想いを言葉にして、発信したところ、何とすぐに
網野町にあるお肉屋さんからリアクションが!?
「ぜひうちで毎月出しているコロッケのパッケージデザインを
考えてください~!」
おおお、早速コラボが生まれそうです★
今後、「肉屋さん 優」さんへヒアリングのために訪問する予定です。
こちらも、今後が楽しみなプロジェクトの1つ!
◎一人一人が認められる、多様性に寛容な社会へ
こちらの問題もまた今社会で大きく取り上げられている話題ですね。
セクシュアルに関して、障害、少数民族や、宗教、言語などなど
「社会的少数者」と呼ばれる人々が存在していて、そういった人たちを
取り残さない、一人ひとりがいち個人として認められる世の中を築いていこう、
という風潮があらゆるところで出てきている一方で、まだまだ
色々なところに問題がはびこっているのも事実。
でもまずこの問題に向き合うに当たって、一番大事なことは
自分達が関心を持ち続ける事、そして当事者の人たちが、どんな
ことに困っていて、私達がどんな風に手を取り合って生きていくのか、
ということを知ったり、考え続けること。
そんな想いで、動き出してくれた4人の高校生たちがいます。
彼、彼女達は「マイノリティ」の中でも、
セクシュアリティ(LGBTQ)の問題に関心を持っていて、
それに関することをテーマに学びを深めていく予定です。
先日、実際に当事者の人の声を聞いてみよう、ということで
トランスジェンダーの方にヒアリングをさせて頂きました。
自分たちでも仮説を立てて、どんな事で当事者の方が困っているのかを
考えていたのですが、やはり実際にお話を聞くことで、
ぐ~んと視野が広がり、新しい気づきを得られます。
これまでは、ぼやっとしたことしかイメージ出来ず、
テーマもざっくりしていたので、今後どのような方針で進めていけば
良いのか、迷っていたとこころもあったのですが、
ヒアリングをしたことで、これから自分達が何を目的に、どう動くべきなのか、
が見えてきたようで、やりとりが終わる頃には、とてもすっきりした
表情を見せてくれました!!
これからは、先進的な取組をしている団体や企業、行政の取組などの
事例を調べつつ、多様性が認められる社会に近づくように
自分達には何ができるのかを考えていく流れになりそうです。
どんな風なアウトプットに行き着くのか、こちらも非常に楽しみ♪
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まだまだ紹介したいプロジェクトは山ほどあるのですが、
また長くなりそうなので、今回はこのあたりでとどめようと思います。
また順次、紹介記事を書いていくのでお楽しみにお待ちください。
次回の記事は、3年生の探究の様子を!
そちらもぜひお読み頂ければ幸いです。
面白がりながら、そして時に失敗しながら、でもそれを糧に成長する。
そんな探究活動を多くの高校生達に経験してほしいな、と願いながら
私も地域コーディネーターの仕事を精一杯頑張ります!