網野学舎

 この度、本校ボランティア部が「京丹後市にどんな障害がある人も暮らすことができるグループホームを作る会」より、日頃の活動に対して感謝状をいただきました。この7月をもって部活動を引退する3年生の代表3名に、これまで印象に残った活動やボランティアを通して学んだこと、将来の夢などについて聞きました。

【部長】 田村希妃さん(3年2組・網野中)
 私は「人のために行動をする」ことが、人生にとって大きな経験になると思い、ボランティア部に入部しました。
 これまで様々なボランティアを通して多くの方々と交流をさせていただき、海洋ゴミの漂着物調査では、回収した大量のマイクロプラスチックを目の当たりにし、私自身環境問題への関心を強く持つようになりました。
 またボランティアで出会った方々からこれまで多くの感謝の言葉を頂きました。これらはいつも「次の活動も頑張ろう」という励みになりましたし、私自身どんな方に対してもどんなときであっても、気持ちよい挨拶やコミュニケーションを取ろうと心掛けるようになりました。これが私が一番成長したと感じるところです。
 私は将来、食事や栄養の面から高齢者の方などの福祉に携わる仕事に就きたいと考えています。活動で学んだことから、私は将来自分だけの利益や見返りを期待して働くのではなく、笑顔やありがとうの言葉をいただくために人に尽くせる大人になっていきたいです。

【副部長】 松浦侑愛さん(3年2組・網野中)
 私は人のためにもなり、自分の経験にもなると思い、ボランティア部への入部を決めました。
 私が特に印象に残った活動は、昨年度の「はだしのコンサート」でした。私達は、参加者の方から「入場券」となる海ゴミを回収し、そのゴミをボードに貼っていき、どれだけの海ゴミが集まったかをステージで発表しました。多くのゴミがあることを知ったと同時に、多くの人が回収に協力してくれたことを実感しました。
 私はこれまで様々なボランティアに参加をしてきました。地域の方々が最後まで全力で活動をされている姿や、活動をやり終えた後に掛けていただいた感謝や労いの言葉に、私は人に貢献することの素晴らしさや喜びを実感し、いつも心が温かくなりました。
 私は大学で心理学を学び、将来は様々な人を精神面で支えて多くの人を笑顔にできる仕事に就きたいと考えています。ここで学んだボランティア精神を、社会人になっても大切にしていきたいです。

【副部長】 田茂井伶奈さん(3年1組・網野中)
 私がボランティア部に入った理由は、入学後の体験入部で部の活動の内容を先輩から聞き、興味が湧いたことがきっかけでした。
 特に印象に残ったボランティアは、障害者の方とのふれあいでした。地元施設のイベントで、私はボランティアスタッフとして、利用者の方とペアになって屋台やステージを一緒に回らせていただきました。相手の方の状況に応じて自分が今何をサポートすればいいのかを考えながら楽しく交流することができ、私にとって良い経験となりました。
 これまで参加してきたすべてのボランティアで、多くの方から「ありがとう」と感謝の言葉を掛けていただき、私はその度に嬉しさややりがいを感じることができました。
 私は歯科衛生士の専門学校に進む予定です。進学しても積極的にボランティアに参加をし、社会貢献をする中で将来に必要なコミュニケーション力をさらに身につけていきたいです。

...「ありがとう」は目に見えないし手で触れることもできませんが、この世で一番温かくて一番強くて一番美しい言葉だと私は思います。人のため、社会のために無償で貢献するボランティアは、まさに「ありがとう」がたくさん詰まった宝石箱なのかもしれません。
              (取材・文 安達卓能)

 
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