網野学舎

 5月31日から6月2日にかけて、たけびしスタジアム京都で開催された第77回京都府高等学校陸上競技対抗選手権大会(京都インターハイ)において、自己ベストの記録を達成して引退をする陸上競技部・短距離パートの3年生3名に、大会での自身の走りや3年間の部活動生活、後輩へのメッセージを話してもらいました。

【副部長】
嶋田樹梨菜さん(3年2組・網野中)
 4×100mRでは攻めるバトンパスを試みるも失敗し、敗退してしまいました。リレーでの借りはリレーで返すしかないと心を決め、自分自身の200m走を棄権して、4人でもう一度今度は4×400mRでバトンをつなぎきろうと思いを一つにしました。その結果、予想もしていなかった準決勝進出を決めることができ、みんなで喜び合いました。
 その後気持ちを100m走に切り替え、リレーでの勢いそのままに走り抜き、陸上競技人生の目標であった12秒台を最後の最後で出し、大きな喜びの中で終えることができました。
 これまで、短距離パートの私達同期3人だけで練習したりと苦しい時期もありました。しかし、励まし合い、支え合い、互いに高め合った仲間は私の大きな財産です。
 後輩の皆さん。陸上部でしかできない経験や感動をたくさん味わって、大きく飛躍していってください。これからも皆さんの成長を陰で見守っています。

【短距離パート長】
和田祐夏さん(3年1組・網野中)
 この大会はリレーのみの出場だったので、特にバトンパスの練習に力を入れました。リレーは一人では走れません。自分一人の気持ちでなく、メンバーみんなの心を1つにするため、「この4人で最後を悔いなく頑張ろう」と互いに声を掛け合って臨みました。残念ながら4×100mRではミスが出てしまい悔しい結果となりました。このままじゃ終われないと、この悔しい思いを4×400mRにみんなでぶつけ、準決勝進出という思いもしなかった結果を出して、私は高校三年間の陸上競技人生を最高の形で終えることができました。
 どんな辛い時でも傍で寄り添い、支えてくださった顧問の先生方や後輩の皆さんには本当に感謝しています。後輩の皆さん、たとえ辛い練習であっったとしても、それを乗り越えた先の達成感を思い浮かべながら、チームのみんなと切磋琢磨して頑張ってください。努力は必ず報われます。

大下宗悟さん(3年1組・丹後中)
 大会には4×400mRと4×100mRにエントリーをしました。私は元々400mが専門だったので、特に4×400mRに全力を注ぎました。試合は序盤からいい走りができ、後半もスピードに乗ることができました。こうして私はベストのラップタイムを更新して高校最後の走りを終えました。走り終えた後は嬉しかったと同時に、この瞬間6年間の陸上競技人生が終わることにさみしい気持ちもありました。それでも、最後はやり切ったという清々しい達成感に溢れていました。
 三年間を振り返ると、中学時代と比べて記録が伸びず、悔しい思いも味わいました。しかし、最後にベストが出て、顧問の先生に褒めていただき、続けて本当に良かったです。
 後輩の皆さん。何事も恐れずに、自分がやりたい練習、今やるべき練習をとことん追究して、「0.1秒」や「1mm」を追い求めていってください。応援しています。

...派手でなくても、自分史上過去最高のタイムでそれぞれの集大成を見事に飾った短距離パートの3年生は、思いの詰まったバトンを後輩に託し、次の進路へと駆け出しました。
              (取材・文 安達卓能)

 
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