網野学舎

友と見た785段目からの景色
 2年生が12月1日(水)~4日(土)まで瀬戸内方面へと修学旅行に行きました。実行委員を務めた原田さんと野村さんの二人に、委員になろうと思ったきっかけや、旅行で一番印象に残ったことなどを伺いました。
原田みちるさん(2年2組・丹後中)
 私は中学時代に修学旅行実行委員長を務めました。みんなの思い出づくりに大きく関わる重要な役割でしたが、やり終えた後の達成感が自分自身の成長につながったと感じたので、高校でも挑戦したいと思い立候補しました。
 委員の仕事が本格的になった時期がテスト期間と重なり、調整に苦労することもありましたが、みんなの協力のおかげで様々なことを楽しく決めていくことができました。
 修学旅行で特に思い出に残ったのが、1日目に行った淡路島(兵庫県)の「SDGs体験学習」でした。持続可能な社会を目指して、私達に今できることは何かを学び考えながら、肥料まき大会や火打ち石を使っての火おこしなどを体験することができました。手が痛くなるほど石を打って、火がおこせたときはみんな嬉しくて盛り上がりました。
 修学旅行は当初の台湾から瀬戸内へと行程が変更になりましたが、どんな困難や状況の変化があっても、知恵を絞って工夫をして前向きに捉えていけば、楽しく変えていけるということをこの旅行で体験し、学ぶことができました。この経験を生かして、これからもクラスや学年のみんなでそれぞれの希望進路に向かって頑張っていきます。
野村美月さん(2年2組・網野中)
 私はこれまで、何かの役割で胸を張れることがありませんでした。2年生になって、少しでも皆のために貢献したいと思い、また原田さんにも背中を押されて立候補を決めました。
 私は委員長と副委員長の仕事をサポートしたり、助言をしたりして裏方で支える役に回るとともに、修学旅行の無事と成功を祈って旅行の日を迎えました。
 旅行での一番の思い出は、2日目に行った香川県の「こんぴらさん」でした。本殿までの785段の石段を登るのですが、直前でおいしいうどんをお腹いっぱい食べ、出発前に麓の売店で皆でおみやげを買い込んでしまい、さらには支えの竹杖も使わずに、私達グループは登り始めてしまったのです。大丈夫だと高をくくっていた余裕も束の間、途中から苦しくて息が上がり、皆で後悔を口にしながら登りました。そしてようやく本殿まで登り切ることができました。本殿からの景色は大きな達成感を与えてくれたと同時に、友達との一生の思い出として深く心に刻まれました。
 新型コロナの影響で修学旅行自体の中止も覚悟していましたが、こうして素敵な思い出を作ることができました。携わっていただいた、すべての方に本当に感謝しています。
...たくさんの思い出話を楽しそうに話してくれた2人。変化の時代であっても、生徒達の笑顔は普遍であってほしいと感じました。
(取材・文 安達卓能)
 
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