網野学舎

強い意志と主体性でさらなる「高み」へ!


 10月9日(金)から11日(日)、新潟市において2020 風間杯第63回全国高等学校選抜レスリング大会が開催されました。レスリング部の三浦哲史さんが125kg級で優勝、小石原央義さんが60kg級で第3位にそれぞれ輝きました。

三浦哲史さん(3年1組・網野中) 個人対抗戦125kg級 優勝
 「私がレスリングを始めたのは4歳のとき。恥ずかしながら、きっかけは『ダイエット』のためでした。そこから小・中・高と続け、気がつけばレスリング歴は14年になります。
 今年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、普段のような実戦形式の練習やウエイトトレーニングができず、休業中はひたすら走り込んだり、鉄棒を使って懸垂をするしかありませんでした。しかし、そのようないつもと違う練習の中にも、自分なりの『楽しみ』を見つけながら、今夏に予定されていたインターハイ中止の悔しさをバネにして、来たるべき全国大会に向けて腐ることなく基礎練習に打ち込みました。
 そして今回、待ちに待った1年ぶりの全国大会が行われました。勝ち進んだ2日目の対戦相手は国体で成績上位の強豪揃いでしたが、最後まで自分の『形』で試合を進めることができ、優勝を手にすることができました。
 表彰式では、一番最後に名前を呼ばれ、一番高い位置に登るという久々の感覚を味わいました。誰よりも高いところから望む景色は、まさに『最高』そのものでした。
 本来は優勝者だけが進むことができる次の大会も、この状況では実施されるか、あるいは出場できるかどうか現時点ではわかりませんが、あると信じてそこに照準を合わせてさらに練習を頑張っていきます。
 私はレスリングのおかげで、いま自分は何を求められているのか、いま自分は何をしなければならないのかを考えながら行動できる人間に成長することができました。これはきっと社会に出ても必要な資質だと思います。これからも周りに流されず、強い意志を持って『オリンピック出場』という大きな目標に一歩でも近づいていきたいです。」

小石原央義さん(3年4組・網野中) 個人対抗戦60kg級 第3位
 「私は網高レスリング部出身の両親の影響で小学1年生からレスリングを始めました。4年生の頃には楽しくて、土日も積極的に練習に参加するようになりました。網高には中学と高校の6年間もの間お世話になっています。
 昨年まではほぼ1ヶ月に1回試合に出場していました。私は軽量級であるため、減量を中心とした体重管理が特に重要なのですが、目標とするはずの試合が開催される目途がなかなか立たないため、体重の維持管理にとても苦労しました。しかし、これからも続くレスリング人生を見据え、焦らずに気持ちを切らさないよう体重調整を続けました。
 今回の大会は、3月に中止となった選抜大会の代替試合として無観客で開催されました。インターハイもなくなった私達選手にとっては約1年ぶりとなる全国大会だったので、私は大きな緊張の中で試合に臨みました。2回戦以降は実力者ばかりが相手で、私は試合感を取り戻そうと焦り、少し気負ってしまいました。結局自分の戦い方に持ち込めず、ミスが出てしまった準決勝で敗れてしまいました。
 振り返ると、ポイントを取った後の心の油断だとか、技を決めきることができなかった詰めの甘さが優勝に至らなかった敗因だったと感じました。私にとってはとても悔しい表彰式でした。両親はオンライン中継で試合を見てくれていたのですが、優勝した姿を見せることができずとても残念でした。
 私の高校生としての試合はこの大会ですべて終わりましたが、大学に進学してもレスリングを続けていきます。今後はこれまでのように顧問の先生や周りに頼るのではなく、『主体性』をしっかりと持って自分自身をさらに強くしていきます。そして大学でも、全国大会優勝を再び目指して頑張っていきます。」

...二人は競い合うようにさらなる「高み」を目指して、それぞれ次のステージへと雄々しく駆け登っていきました。

(文 安達卓能)

 
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