SAGANO BLOG

12月18日(日)、今年で12回目となった「嵯峨野高校狂言の会」を開催しました。会場は、毎年お世話になっている冬青庵(とうせいあん)能舞台(京都市中京区)です。

 
今回も新型コロナウイルス感染対策として定員を50名とし事前予約制をとったところ、早々に満席の申込みを頂戴しました。お子様が卒業されてからも毎年来てくださる保護者の方がいらっしゃることは、とても嬉しいことです。また、狂言部の卒業生が何人も来てくれて、受付の仕事などを手伝ってくれました。

 
当日は、消毒、検温など感染対策に留意して実施することになりました。とはいえ、役者がマスクをしていては表情が見えませんので、お客様にフェイスシールドを準備する対策をとりました。

 
現在、1・2年生の部員が3人しかいないのが悩みの種ですが、その分、張り切って、3人が2つの曲目を演じることになりました。1曲目を終えたら、すぐに2曲目に出演です。着付けをしてくださる茂山狂言会の先生方は、お手の物という感じで手際よく、装束を替えてくださいました。

(1)「蝸牛(かぎゅう)」
カタツムリがどんなものか知らずに探しに来た太郎冠者。薮で昼寝をしていた山伏をカタツムリと思い込んでしまい......。

(2)「舎弟(しゃてい)」
兄が自分を「舎弟」と呼ぶことに納得のいかない弟。物知りから「『舎弟』とは盗人のこと」と嘘を教えられてしまいます......。


大勢のお客様が温かい雰囲気を作ってくださり、部員たちはいつも以上にしっかり声を出して、気持ちのこもった演技ができたと思います。ポイントポイントで客席から賑やかな笑いをいただきましたので、皆さんに狂言の楽しさ、面白さを伝えることができたのではないでしょうか。
 

今年も茂山千五郎先生はじめ茂山狂言会の先生方から懇切丁寧に御指導をいただいた成果です。あらためて心から感謝を申し上げます。
 

休憩をはさんで、茂山千五郎先生と茂山茂先生に「因幡堂(いなばどう)」を演じていただきました。狂言によく登場する恐妻家の男と「わわしい(強情で口やかましい)」女とのやりとりのおもしろさに笑いが絶えず、伝統の芸の素晴らしさを堪能させていただきました。

 
 
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