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源氏香の体験コーナー

香道の世界で、源氏物語を主題として数種類の香木をかぎ、香りの異同を判じる「組香」と呼ばれる競技形式の鑑賞方法があります。「源氏香」は代表的な組香のひとつです。


『源氏物語』に出てくる香り

仏前で香をたいて清浄な空間にととのえたり、衣に香りをたきしめたりしました。
植物性の香料や、動物性の香料が展示されていました。


そして、特別講義です。
京都先端科学大学人文学部 山本淳子教授です。
平安文学の第一人者です。
「はじめての源氏物語」というテーマで、講義をしていただきました。

『源氏物語』はどのような世界から生まれたのか。
絵画作品から、平安時代の暮らしや生活について学びました。
そして、『源氏物語』までの作品は男性の作者であったが、『源氏物語』は女性である紫式部が自発的に、自分の苦悩(家族や親友、伴侶の死)と向き合うために創作されたものだと学びました。
主人公の光源氏をはじめ、登場人物すべてが苦悩を背負っています。
現代に生きる私たちも、たくさんの苦悩の中にいます。
だからこそ、時空や世界を超えて愛される作品になった、というお話をうかがいました。
これから『源氏物語』や古典文学を読む上で、生かしていくことができる貴重な講義でした。
『源氏物語』の最後の十帖の舞台となった宇治で、有意義な体験をすることができました。

 
 
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