アメフラシの仲間 6種を紹介(マリンバイオ部)

アメフラシの仲間を紹介します。
紹介するのは7月から9月にかけ、本校桟橋付近において確認、又は採集した種です。


宮津湾、栗田湾は、福井県や石川県、秋田県、北海道西部や津軽海峡よりも対馬暖流の影響が小さい地域です。
※気象庁発 日別海面水温等から。また、対馬暖流は京都府のはるか沖を通過しています。
このため、これらの地域よりも海面水温が低く、南方種が漂着しにくい地域です。
その中で、今年は多くの南方系アメフラシが漂着しました。珍しいことだと言えます。
アメフラシ
海藻を主食にしている巻貝の仲間で、刺激を与えると、紫汁(しじゅう)を出します。
一般的によく知られた種で、本校桟橋でもよく見られます。
雌雄同体で、頭の方に雄の生殖器官、背中に雌の生殖器官を持ちます。
ショウワアメフラシ
数年前までは非常に珍しいアメフラシでしたが、近年は各地で確認されています。

今年、本校桟橋で初採集しました。
泳ぐアメフラシとして、水族館等で展示されていることがあります。
HP:泳ぐアメフラシ!ショウワアメフラシ(2025年8月)

クサモチアメフラシ
今年、本校桟橋で初採集しました。
よく泳ぎます。
暖かい海域でよく観察されています。
分布域は日本全国ですが、京都府栗田湾で観察されるのは珍しいでしょう。
体全体に白い線と点の模様がありその模様は個体差があります。
ジャノメアメフラシ
8月23日(土)、本校桟橋で採集しました。
2022年11月以来の観察、採集です。
体に蛇の目模様があるのが特徴です。
全世界中の暖かい海に生息しています。
トゲアメフラシ
青色の美しい斑紋が特徴で、やや南方の種です。

この模様には個体差があり、斑紋が大きく、多数持つ美しい個体もいます。
以前はフレリトゲアメフラシと呼ばれていました。
これまで本校桟橋で観察することがなかった種ですが、近年は時々観察するようになりました。
初めて発見したのは2012年11月です。
初めて発見採集した個体 2012年12月撮影
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タツナミガイ
写真は昨年のものです。
ここ数年、本校桟橋で毎年見られるようになりました。
HP:タツナミガイを採集(2024年4月)