ミニブッシープレコ 繁殖 マリンバイオ 2024.02.01 マリンバイオ部では、ミニブッシープレコの繁殖を行っています。 ミニブッシープレコナマズ目 ロリカリア科南米の広範囲に分布しています。全長は最大で12㎝~15㎝と、プレコの仲間の中では小型で、寿命は3~5年です。本種は種類が多く、亜種も多いため、詳しく分類されていません。このため、ペットショップではひとくくりにミニブッシーとして扱われていることが多いです。繁殖が容易なため、養殖や品種改良も進んでいます。性質は温厚で混泳に向き、水槽のコケ取り屋として活躍してくれます。 成熟したオスには口ひげがあり、ここでメスと区別します。 ひげが無く、腹部がやや幅広なものがメスです。卵を持つと腹部が丸みを帯びるため、見慣れてくると「お!産卵が近いな」と分かるようになります。 40㎝繁殖水槽に1ペアを収容し、水温は28℃に設定。ライトは8時~17時の間、タイマーを使って点灯させました。親魚の育成に使用したエサは、一般的に使用されている「ひかりクレスト・プレコ」と「ひかりクレスト・キャット」です。補助食として流木を入れています。 魚巣には、プレコ繁殖用の巣筒を使用しています。 ペアの姿が見られなくなったら、巣筒の中で産卵をしている可能性があります。産卵後はオスが受精卵を守るため、メスは外へ追い出されます。メスの姿は見られるのに、オスの姿があまり見られないようなら、巣筒の中で卵を守っている可能性があります。卵は5日~1週間程で孵化します。1度うまくいくと、連続して繁殖を行います。このペアからは半年間で、200匹以上の稚魚が産まれました。 数匹の稚魚が巣筒から出ているのを確認したため、巣筒に残っている稚魚も回収しました。孵化後、すぐに稚魚を回収しなくても、しばらくはオスが守っています。ある程度成長したら、自分たちから巣筒の外へ出るようになります。それから稚魚を回収しても大丈夫です。 稚魚がある程度大きくなってから回収したときの写真です。産まれた稚魚を回収しなくても、親魚が稚魚を食べることはなく、しばらくすると産卵を行います。先に生まれた個体が後で生まれる個体を食べている様子はありませんが、稚魚の回収率は下がります。個体数を確保したい場合は親魚の行動をよく観察して、孵化しているであろう日数を計算し、静かに巣筒を覗いてみましょう。稚魚が見られたら回収を行うとよいです。巣筒の外に一部の稚魚が出てくるまで待っても大丈夫です。 エサは親魚と同じプレコ用とキャット用の人工飼料を、すり潰して与えています。すり潰したあとに水を加え、スポイトで水槽底面に撒きます。5分ほどで食べきるぐらいのエサを与え、さらに食べそうなら追加します。こまめに給餌する方が、水槽は汚れにくいです。また、流木を入れておくと、非常食や補助食として機能します。マリンバイオ部では流木と水草を入れています。混泳が可能なサイズになると、コケ取り掃除部隊として各水槽へ派遣します。 ミニブッシープレコを派遣した水槽 グッピー水槽 水草ストック水槽 口ひげが見えます。次世代が育ちつつあります。 Post Views: 2,328