網野学舎

「世界3位」も、私にとっては「スタートライン」

 7月のインターハイで優勝、8月に開催されたU20世界選手権で堂々の世界3位に輝いたレスリング部の坂根さんに、喜びの声と今後の決意を聞きました。

 令和5年度全国高等学校総合体育大会レスリング競技(7月27~30日・北海道札幌市)
  個人対抗戦 女子レスリング50kg級 【優勝】

 2023U-20世界レスリング選手権大会(8月14~20日・ヨルダン)
  女子フリースタイル50kg級 【第3位】

坂根海琉子さん(3年1組・島根大学教育学部附属義務教育学校)
 3歳でレスリングを始めた私は小学生の頃に全国大会で優勝を経験したものの、中学では成績を残せず、さらにはコロナ禍で試合も中止になりもやもやしていました。一から鍛え直してもっと強くなりたいと思い、合宿で縁のあった丹後緑風高校に入学しました。
 今年4月に行われたU20のJOC杯では対戦相手の多くが大学生の中、厳しい戦いが続きましたが、優勝して世界選手権の出場権を得ることができました。
 この夏の戦いはインターハイから始まりました。昨年度は3位でしたが、今年は最高学年であることやJOC杯を制していたことから最低でも優勝という強い覚悟で臨みました。久しぶりの有観客試合で両親の前で優勝する姿を見せることができて嬉しかったです。
 世界選手権はその2週間後に中東のヨルダンで開催されました。絶対メダルを獲るとの思いで初の世界戦に臨みました。はじめは順調に勝ち上がりましたが、3回戦では私の仕掛けた攻撃を切られ、相手に後ろに回られポイントを奪われて逆転負けしました。それでも気持ちを切り替えて敗者復活戦と3位決定戦に回り、どうにか銅メダルを手にすることができました。表彰台の一番高いところに立った隣の選手に授与されたチャンピオンベルトの輝きは、悔しい気持ちとともに一生忘れることができません。
 私は卒業までに行われる試合を戦い切って大学に進学するつもりです。そして来年も世界選手権の舞台に戻って、今度はあのチャンピオンベルトを自分のものにしたいです。

...「世界3位」という輝かしい栄光さえも、彼女のレスリング人生にとってはまだ序章に過ぎないのかもしれません。ますます強くなって、黄金の自分史をこれからも刻みゆけ!
           

   (取材・文 安達卓能)

 
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