網野学舎

「クラスが1つになっていく」という実感

 文化祭演劇部門では2年2組の「猫の恩返し」が見事1位に輝きました。そこで2組の学校祭実行委員のお二人に喜びの声を聞きました。

船戸七星さん(網野中)
 「私は元々人前で話すことは苦手な方なのですが、昨年の文化祭で心から楽しみながら率先して取り組む上級生の姿に憧れて、今回学校祭実行委員に立候補しました。ところが、いざなってみると、思うようになかなか取組が進まず、自分の力のなさに心が折れそうになったこともありました。それでも、クラスのみんなが支えてくれて、互いに助け合う雰囲気へとクラスが変わり、少しずつ前に進み始めました。
 私達の発表順はラストで、大きなプレッシャーの中で臨みました。しかも体育館での通しは本番が始めてだったので、不安と焦りで心は一杯一杯でした。しかし最後のシーンでは、緊張や重圧を忘れて心から楽しむことができました。私にとって達成感に満ちた幸せな時間でした。
 審査発表で1位が伝えられたとき、今まで自分達が頑張ってきて本当に良かったと思いました。つらいこともたくさんありましたが、最後にみんなで笑顔で終わることができたことが一番だと思いました。積極的にコミュニケーションをとっていくことなど、委員として今回学んだ経験を、将来の夢である看護師の仕事に活かしていきたいです。2組の皆さん、頼りない委員でしたが、最後までついてきてくれたことに感謝しています。本当にありがとうございました。」

山本彩稀さん(網野中)
 「私は人前で話す力を身に付けたいと思い、実行委員に手を挙げました。委員になってからはクラスのみんなも、そして私自身も学校祭を心から楽しめるようにと懸命に務めました。私は脚本と演出に携わったのですが、イメージを一つにするためにみんなで原作を鑑賞したこともありました。取組後半になると、各パートが自分達のやるべき事を自ら見つけて積極的に動いてくれました。終盤では全体的に完成度が高まっていきましたが、責任者の一人として最後まで無事に成功するように祈っていました。
 本番は舞台袖で演者やスタッフに指示を送りました。上演中はみんな最高の働きをしてくれました。私は心地よい緊張感の中、最後までみんなを頼もしく見守っていました。審査発表では、優勝できたという喜びよりも、皆で一つのことを成し遂げることができたという達成感の方が強く、拍手で称え合いました。私は将来、精神保健福祉士の道に進みたいと考えています。この文化祭を通して、相手に何を伝えたいのか、どうすれば思いが伝わるのか、疑問や悩みにどう答えるべきかなど、瞬時に、そして冷静に対処することが、以前よりもできるようになったと思います。ここで得ることができた力を今後に活かしていきたいです。本番が近づくにつれて、クラスが一つになっていくのを感じました。みんなに助けられたし、ここまで頑張ることができて本当に良かったです。ありがとうございました。」

...役者はもちろん、裏方含めて一人一人の力が結集して、はじめて「演劇」になります。2年生はこの演劇で、どのクラスも素晴らしい「ワンチーム」の姿を見せてくれました。

(文 安達卓能)

 
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