本校講堂で、令和5年度「離着任式」及び「始業式」を2学年(新2・3年生)で実施しました。

 離着任式では、離任された方のお名前を校長先生から紹介していただき、また、今年度着任された先生方が壇上に並ばれ、生徒たちにご挨拶いただきました。

 始業式では校長先生の式辞に続き、2・3年生の担任紹介、分掌部長の紹介があり、続いて教務部長、生徒指導部長、進路指導部長が「学期はじめの心構え」について講話をしました。

 今日から始まる新しいスタートに、生徒たちは話しに聞きいって、決意を新たにしているようでした。

 
 
 

20230301 koutyou.jpg 3月1日(水)、第75回卒業証書授与式を講堂にて挙行しました。九条家ゆかりの御門を開放し、御来賓や保護者の皆様に御臨席いただく中、3年間の学びを通してたくましく成長した卒業生が、晴れやかな面持ちで思い出の学び舎を巣立ちました。

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「校長式辞」を掲載いたします。

 柔らかな日差しが春の訪れを感じさせる今日の佳き日に、京都府立鴨沂高等学校 第七十五回卒業証書授与式を挙行するにあたり、本校PTA会長 加納 万友美 様をはじめ御来賓の方々並びに、保護者の皆様の御臨席を賜り、高壇からではございますが、卒業生、教職員一同とともに厚く御礼申し上げます。日頃より本校の教育に深い御理解と御支援を賜り、誠にありがとうございます。保護者の皆様におかれましては、大切に育ててこられたお子様の成長された姿に、感慨も一入のことと存じます。御卒業をお慶び申し上げます。

 ただいま卒業証書を授与しました皆さん、卒業おめでとうございます。今日この日を迎え、卒業生の皆さんは今、どのような思いが胸に去来していますか。おそらく、在学中の印象深い場面が一人一人の脳裏に甦ってきているでしょう。楽しかったこと、うれしかったこと、あるいは辛く苦しんだこともあったかもしれません。しかし、そこには必ず苦楽をともにした仲間の存在があったのではないでしょうか。学校は、人が集まり、人との「絆」をつくる場所です。鴨沂の学びの場で育んだ「絆」をこれからも大切にしてもらいたいと思います。

 皆さんは、世界がコロナウイルス感染症と戦った日々と高校生活3年間が重なる学年となりました。入学当初に約2カ月の臨時休業となり、本来ならば新クラスや部活動で、新しい人間関係を築くための大切な時期に登校できない日々が続きました。ようやく6月に登校できたものの、まだまだ教育活動の制限が続きました。それでも、最初の年には、まさかこのような状況がここまで長引くとはあまり予想できず、私自身も1年程度で元に戻るのではと楽観視していた者のひとりです。しかし、その後も繰り返す感染拡大の波に飲み込まれ、何度も何度も教育活動が制限されてきました。常時マスクを着用し、昼食時も黙食を推奨され、顔の表情がわかりづらい状態で、密を避ける、不要不急は控えるなどの感染防止対策を常に求められてきた3年間でした。

 そのような中で、鴨沂高校では大切なことを見失わないように努めてきました。学校では教科等の学びが重要であることは言うまでもありませんが、学校行事などの特別活動も人間関係形成、社会参画、自己実現を図る上で、非常に重要です。不要不急と言って取りやめるのではなく、皆さんと教職員が一緒になって「今、何ができるか」を常に考え、時期を変え、形を変えながらも、ほぼすべての行事を実施してきたことは、何よりも鴨沂生として誇りに思えることではないでしょうか。遠足は今年度のみでしたが、文化祭、体育祭はこの3年間毎年実施、そして一番の思い出となったであろう北海道への研修旅行も実施できました。このような取り組みを通じて、物理的な密を避けながらも、人間関係は密にできたからこそ、本年度「笑顔満祭」の文化祭、体育祭が成功したのだと確信しています。また、厳しかった制限も徐々に緩和され、本年度は部活動の公式戦やコンクールも開催できるようになりました。高校生活最後の大会は、声援はなくとも、友からの心のこもったメッセージが書かれた旗を掲げて臨み、持てる力を発揮して大きな成果を残してくれました。校長として大変誇らしく思っています。

 この3年間、社会は様々に大きく変革していきました。その一つとして、昨年4月1日より成年年齢が18歳に引き下げられたことが挙げられます。4月の始業式で、皆さんに話したことを覚えていてくれていますか。「成人になるとは、自分の船に乗り込み、自分の力で漕ぎ出すようなイメージで、自分でオールを動かさなければ前に進みません。ただ、まだそこは学校という大きな港の中、皆さんが進むべき航路へと、水先案内人として先生方が導きます。」と伝えました。今、ここにいる皆さんは3月末までに全員18歳成人となります。今日、鴨沂高校という港を離れ、いよいよ大海原に漕ぎ出す日を迎えました。前途洋々、自分のコンパスを信じ、前へ進んできましょう。大きな帆を上げれば、皆さんを支援してくれる風が吹くでしょう。時には、逆風が吹いたり嵐に巻き込まれたりすることもあるかもしれません。しかし、鴨沂高校で培った「今、何ができるか」を考えて、困難に立ち向う精神を発揮し、仲間とともに乗り越えてください。また、大海原ではたくさんの新たな出会いがあるでしょう。思わぬところで、鴨沂高校の大先輩である同窓生の方々に出会えるかもしれません。そんな時、自分たちは150周年記念式典に出席した学年だと高校時代を話してみてください。同窓生として同じ学年の横の繋がりだけでなく、150年を超える歴史を持ち、多くの優れた人材を輩出してきた鴨沂高校だからこそ、大先輩との縦の繋がりは、みなさんの人生に深みを与えることになるのではないかと思います。大先輩だけでなく、いろんな人と出会い、互いを理解し、そして互いを尊重することで創る「絆」は、人生の宝物となるでしょう。希望と勇気をもって、「絆」という宝探しの航海に出かけてください。

 多くの多様な人と互いに理解し尊重して「絆」を深めることは、教育目標に掲げる「世界平和を希求し、すべての人々が幸福となる社会を目指す」ための礎となります。未だ世界には紛争が絶えず、悲しい出来事も溢れていて、大人たちが全力で取り組んでいても解決に至っていません。そんな甘いことでは到底無理だと思うかもしれませんが、「平和」と「幸福」の追及を諦めてはいけません。一番若い大人であるみなさんを含め、すべての大人たちが手をたずさえて、「絆」のネットワークをどんどんと広げることで、「平和」で「幸福」な社会の礎を築いていきたいと願っています。

 最後に、みなさんが母港(校)に立ち寄りたいと思ったときは、いつでも歓迎いたします。先日の150周年記念式典には府立第一高等女学校卒業の同窓生の方もお越しいただいていました。いつの日か、みなさんが中心となって200周年記念事業を行っていただく日がくるかもしれません。卒業生一人一人の御活躍と御健康を、そして何よりもみなさんの「幸福」を心より祈念し、式辞といたします。

 

                                令和五年三月一日

                                京都府立鴨沂高等学校

                                校長 松井 佳代美

 
 
 

 令和4年10月25日(火)~28日(金)の日程で第2学年の研修旅行に行ってきました。気温は京都に比べると、朝晩は氷点下になることもありましたが、天候にも恵まれ、北海道の大地で得がたい経験をし、多くの方と出会い本当にあたたかい研修旅行となりました。お世話になった方々、本当にありがとうございました。

【研修旅行1日目】

 伊丹空港・神戸空港から飛行機で北海道、新千歳空港に到着しました。京都とは違う景色、気温にドキドキわくわくしながら大自然を感じました。札幌では羊ヶ丘展望台で昼食・見学。その後、札幌市内にて班ごとの自主研修を行いました。

 夕方、富良野に向けて出発し、宿泊する富良野ホテルベルヒルズに到着致しました。

【研修旅行2日目】

 午前中はアウトドア体験を行いました。10月下旬で山頂には雪が積もっている景色を見ながら、晴天に恵まれ、ラフティング・カヌー・フィッシング・トレッキング・乗馬にチャレンジしました。笑顔と笑い声に溢れた体験になりました。

 午後は行動展示で有名な旭山動物園でした。 みんな熱心に楽しんで動物の様子を観察し、夕方、宿泊している富良野ホテルベルヒルズに戻って一日の疲れを癒やしました。

【研修旅行3日目】

 本日はファームビジットに行かせていただきました。班ごとにファームの方々にお世話になりファーム体験をおこない、北海道の人々のあたたかさが身にしみました。さまざまな体験をさせてもらいました。

 ファームビジットが終了後は、地区ごとにサービスエリア等でで合流し、お土産物を選んだりと北海道の3日目を楽しみました。 北海道の大地での様々な体験は普段は決して経験することのできないかけがえのない学びなったと思います。

 本日の宿はホテルガトーキングダムサッポロ。とても豪華なホテルに生徒たちも大喜びで、お土産を買ったり写真を見せ合ったりと北海道の最後の夜を満喫していました。

【研修旅行4日目】

 最終日は小樽班別研修を行いました。札幌からバスで小樽に到着し、運河沿いの風景から研修がスタートしました。

 天気予報では雨の心配もしていたのですが、小樽に着くと晴れてきて、研修旅行もいよいよ最終日となり、家族や部活動の後輩にお土産を選んだり、スイーツやお目当てを見つけて微笑んだりと、思い思いに小樽浪漫の漂う道を散策していました。

 たくさんの思い出と、笑顔をお土産に、新千歳空港から伊丹に到着し、3泊4日の研修旅行が終了しました。笑顔いっぱいの4日間でした。お世話になった方々、本当にありがとうございました。

 
 体育祭を実施しました! 【 2022/09/30 】
 
 

20220930 0.jpg 9月30日(金)に「体育祭」を西京極補助競技場で実施しました。

 各学年ごとに青色・緑色・黄色・ピンク色・赤色・白色の6団で、それぞれの色のハチマキを締めた生徒たちが、西京極の芝生の上で今年の体育祭を楽しみました。

 天気にも恵まれ、筋肉祭りの大きな拍手から競技がスタートしました。ミニ台風の目(1年)、バランスリレー(2年)、惑星リレー(3年)といった学年種目や、障害物競走、宅配便リレー、借り人競走など様々な競技に汗を流し、爽やかな風の中、笑顔いっぱいの体育祭となりました。

 学年を超えた応援にも力が入り、最終種目「色別対抗リレー」のアンカーが歓声の中ゴールテープを駆け抜け、今年の体育祭は幕を閉じました。

 今年も、委員会や部活動の生徒などが準備、競技運営、片付けと奔走してくれました。また、お昼休みにはPTAの方が水分補給のためお茶を配っていただくなど本当にお世話になりました。

 今年は、3年生の保護者にも観戦いただき、大きな歓声と笑顔が随所であがりました。秋晴れのもと、とても、あたたかい雰囲気に包まれた体育祭となりました。

 
 文化祭2日目 【 2022/09/08 】
 
 

 文化祭2日目。1年生のパフォーマンスを前庭で、2年生の映像コンクール上映、3年生の演劇が講堂で舞台を彩りました。

 また、コモンホールでは、PTAのバザーとマルシェが開催され、たくさんの保護者・生徒の来場がありました。

 皆さんから提供された品や、マルシェでは府立高校や特別支援学校の生徒さんの作品などが並び、大変好評でした。

 OHKIコンテストで舞台が終演し、整然と片付けられたHRで表彰式。生徒会長から結果発表の瞬間、一瞬の静寂後、クラスから歓声が沸き上がりました。校長先生の講評の後、閉会の辞が終わると、拍手もあり、やりきった2日間の文化祭を、思い思いに振り返っていました。

 実施前は、台風の接近も心配されましたが、開催中は、なんとか天気も頑張ってくれて、みんなの笑顔いっぱいの中で終幕しました。

 
 文化祭1日目 【 2022/09/08 】
 
 

20220907 1nitime 0.jpg文化祭1日目。

 開会式を、講堂から全クラスへのライブ配信で実施しました。校長先生のお話し、生徒会長の開会宣言の後、書道部のパフォーマンスが全クラスに配信され文化祭がスタートしました。今年のテーマは「笑顔満祭~150年の想いを繋いで~」。

 今年のテーマ「笑顔満祭」には、みんなの笑顔でいっぱいの文化祭になるようにという想いが込められています。また、鴨沂高校は今年で創立150周年を迎えます。古くからの伝統を受け継ぎ、私たちらしい新たな伝統を築き、次の世代に繋いでいきたいという想いを込め、サブタイトルを「150年の想いを繋いで」としましたと、生徒会長がテーマに込めた想いを語ってくれました。

 1年生は前庭での「パフォーマンス」。2年生は講堂とHRでの「映像コンクール」上映。3年生は講堂での「演劇」。練習の成果を堂々と発表しました。

 演劇部、ダンス部、吹奏楽部、合唱部、軽音楽部の発表も華やかで、本当に頑張って取り組んでいました。

 
 
 

 4月8日(金)、第75回入学式を講堂にて挙行しました。九条家ゆかりの御門を開放し、御来賓や保護者の皆様に御臨席いただく中、これからの3年間、本校で色々な経験をして成長してくれる入学生が、今日のやわらなか春の日差しの中、笑顔で本校に入学してくれました。

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「校長式辞」を掲載いたします。

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式辞 

やわらかな春の光につつまれ心地よい風がそよぐ今日の良き日に、令和四年度京都府立鴨沂高等学校の入学式を挙行するにあたり

 本校PTA会長 井上 武 様をはじめ多数の御来賓の皆様並びに、保護者の皆様の御臨席を賜り、高壇からではございますが、厚く御礼申し上げます。

 新入生のみなさん、入学おめでとうございます。みなさんの入学を教職員並びに在校生とともに、心から歓迎いたします。みなさんの心は今、高校生活への期待に満ちあふれていることでしょう。一日も早く本校での生活に馴染んでくれることを願っています。

 本校は、明治五年創立の我が国最初の公立女学校である「新英学校及び女工場にょこうば」に始まり、今年度で創立百五十周年を迎えました。本日の入学式と卒業式のみ開門する九条家ゆかりの御門をはじめ、まだ新しい校舎の随所に歴史を残す佇まいが数多く残されています。永い歴史の変遷を経て、京都府立鴨沂高等学校となって以来、本校は教育方針として「世界平和を希求し、すべての人々が幸福になりうる社会を目指して、事実に基づいて真理を追究し、それに従って実践しようと努力する人間をつくる」ことを掲げてきました。2年前から世界は大きな困難に見舞われ、さらに、最近になって世界秩序を根底から覆す出来事も起こっています。今、時を経ても変わらぬ鴨沂の精神、世界の平和と幸福に貢献する人間を育てることは、尊く輝いています。

 崇高な目標がゆえ、3年間で達成できるだろうかとの思いもよぎりますが、ひるまず、諦めず、あのイチロー選手の言葉「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」であることを胸に、鴨沂での学びを通して一歩一歩歩み、心にこの目標の礎を築くことを目指していきましょう。そのために、入学生のみなさんに2つ心がけてほしいことを伝えます。

 1つ目は「夢を育てる」ことです。

 人は、知っていることの中からしかやりたいことは生まれてきません。高校で、これまで知らなかった色んなことに興味・関心を持って主体的に学び、見通しを持って、様々なことにチャレンジしてください。成功しても失敗しても、振り返ることが深い学びにつながります。多くの学びから広い視野を持ち、そこから一生を託せる夢を見つけてください。そして、その夢を実現しようとするとき、現実の世界との接点あるいはギャップが生まれます。そこには、事実に基づき真理を追究する姿勢が求められます。「夢を育てる」とは、夢の実現に向けて実践していこうと努力することです。

 2つ目は「向上心」を持つことです。

 鴨沂高校では、この2年間の困難の中、「今、できることは何か」を考え実践してきました。今日から、みなさんも鴨沂高校生として、先輩や先生方とともに「今、できることは何か」を考え、学習、部活動、学校行事、そして学校を離れても、今より少しずつ「より良く」していこうと思う心「向上心」を持ってください。自他をリスペクトし、みんなとともに「より良く」していくことが、「より良く」生きること、【well-being】すなわち「幸福」に生きることにつながります。みなさんとその周りの人々が「幸福」になることを目指し、今より少しずつ「より良く」していきましょう。

 この2つを心がけ、一日一日を大切にしてください。充実した日々を過ごし、「鴨沂で良かった」と思える素晴らしい高校生活にしていきましょう。みなさんが鴨沂高校の新たな歴史を築いてくれることを期待しています。

 後になりますが、保護者の皆様におかれましては、今日の喜びの日を迎え、新しい制服を身にまとったお子様の姿を見て、感慨もひとしおのことと拝察申し上げます。お子様の、本校ご入学を心からお祝い申し上げます。教職員一同、お子様が安心してのびやかに、しなやかに、たくましく成長できる教育環境を整え、皆様の期待に応えるべく、最大限の努力をしてまいりますので、御理解と御協力を賜りたいと存じます。

 結びにあたり、本日御臨席を賜りました御来賓の皆様、並びに保護者の皆様には重ねて御礼申し上げます。予測困難な現代において、一人一人が未来の創り手となる子供たちのため、学校は、これまで以上に社会と連携・協働する必要があります。本日、御列席の皆様に、本校教育の充実・発展のため、今後とも変わらぬお力添えを賜りますようお願いを申し上げ、式辞といたします。

おっきー短足(HP用).jpg                         令和4年4月8日

                          京都府立鴨沂高等学校

                          校長 松井 佳代美 式辞

 

20220408 sigyousiki 1.jpg 本校講堂で、令和4年度「離着任式」及び「始業式」を2学年(新2・3年生)で実施しました。

 離着任式では、離任された方のお名前を校長先生から紹介していただき、それに続いて、御出席いただいた先生方お2人が、鴨沂生へ熱いメッセージを語ってくださいました。

 また、それに続いての着任式では、今年度着任された先生方が壇上に並ばれ、生徒たちにご挨拶いただきました。

 始業式では校長先生の式辞に続き、2・3年生の担任紹介、分掌部長の紹介。担任紹介では拍手がわき上がり、続いて教務部長、生徒指導部長、進路指導部長が「学期はじめの心構え」について講話をしました。

 今日から始まる新しいスタートに、生徒たちは話しに聞きいって、決意を新たにしているようでした。

 
 
 
 
 

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20220318 koutyou 2.jpg 本校講堂で、卒業式と同じ形で、令和3年度「修了式」を2学年(1・2年生)で実施しました。校長先生の式辞に続き、教務部長、生徒指導部長、進路指導部長が講話をしました。

 また、優秀な成績を収めた下記の表彰を行いました。

【表彰】

  令和3年度「自転車交通マナー」啓発ポスター「優秀賞」

  令和3年度「バイク4(よん)ない運動プラス1(わん)」啓発ポスター「優秀賞」

  令和3年度「自転車交通マナー」啓発標語「優秀賞」

  第3回私たちの未来のための提言コンテスト「入選」

  第19回全日本年賀状大賞コンクール 絵手紙部門「文部科学大臣賞」

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 校長先生の「式辞」を掲載します。

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 おはようございます。本日をもって、令和3年度が終了します。この1年間を振り返って、皆さんにとって、どのような年でしたでしょうか。

 3学期も、制限がある中、皆さんは、学習や部活動においても全力で取り組んでくれました。部活動では、1月中旬に、演劇部の発表会に行きました。熱演に感動すると共に、「よいなあ」と思ったことがありました。それは、劇中で、登場人物達が「おろかリスト」という名のもと、一人一人が失敗談を話すのですが、話すということで、精神的に解放されていくのがよく伝わりました。鴨沂高校では、自他をリスペクトするよき校風があります。互いに、よいところだけでなく、失敗したことも言い合えて、風通しよい、笑いもあり、互いに信頼できることを大切にしていますし、その校風がよく表現されている劇だと思いました。私自身、ユーモアこそ、人生を生きていく上で、大切なエッセンスだと思っています。

 3月1日には、卒業式を行ないました。3年生のみんなは、とてもよい表情で式に臨んでいました。送辞も答辞も心のこもった、あたたかいものでした。送辞で、生徒会長の椎葉さんが「3年生が、今できることに精一杯力を注ぎ、全力で楽しんでおられた姿は私たちに元気を与えてくださった」と言ってくれたのが、とても印象的でした。校長式辞では、3年生のことを「共に頑張った同士のように思えます」と話しましたが、それは、2年生、1年生も同じです。大変な状況が続いた1年でしたが、「今、できることは何か」を考え、生徒、保護者、教職員が「チーム鴨沂」としてさまざまなことを取り組み、思い出深い年度となりました。式では、吹奏楽部、合唱部のみんなに、事前に録画してもらった演奏も素晴らしく、そのことは、新聞やラジオのαステーションにも取り上げていただきました。式後、1・2年生が講堂の入口から列を作り、3年生を拍手で迎えてくれたのは、とても嬉しいことでした。各部の卒部式もとてもよかったと聞いています。

 式後、多くの3年生が「鴨沂、最高だった」、「とてもよい3年間だった」、「よい卒業式だった」と言ってくれました。その言葉に感動しました。そんな卒業式ができましたのも、皆さんの式場準備・後片付けや先輩へのリスペクトの気持ちのおかげだと思います。本当にありがとうございました.

 卒業式では「自分を社会でどう生かしていくかを考えるときに、今、改めて『自分の良さ』について考えてほしいと思います」と話しました。皆さんの中には、デイズニー映画「くるみ割り人形と秘密の王国」を見たことのある人もいると思います。物語の最初の方で、主人公クララへの母親からの手紙には「自分の強みに気づけば世界を変えられる」とあります。物語の後半で、その強みは全て鏡の中に映った自分に、セリフでは、"Everything you need is inside"、つまり、自分の中に全てあることに気がつきます。それが母親からのクリスマスプレゼントでした。そのあと、クララは、自分に自信を持ち、また、周りの人にもやさしくなりました。皆さんには、自分には気がつかないよさがたくさんあります。自分の良さを知るためには、自分が何をするのが好きかを問いかけることもよいかもしれません。例えば、ムーミン谷の物語で、スナフキンは「たいせつなのはしたいことを、じぶんで知っていることだよ」と言いましたが、皆さんが、改めて好きなことを発見、また再発見することが、自分のよさへの気づき、また、自信につながるのではと思います。

 さて、2年生、1年生にとって、卒業まで、あと1年、2年となります。皆さん一人一人には「鴨沂で本当によかった」という気持ちで、卒業式の日を迎えることができるように、これからも、日々ベストに過ごしてほしいと思います。4月からは、多くの新入生と共に新たな学校生活が始まります。この春休み、じっくり自分を見つめ直して、新たな目標を立てて、新年度を始めてほしいと思います。鴨沂生の皆さん一人一人が主人公であり、自分を大切にするとともに、自分の周りの人を大切にし、みんなの力で、鴨沂での学校生活を、かけがえのない、おっきー短足(HP用).jpgさらに素晴らしいものにしてほしいと思います。それでは、皆さんにとって、来年度が素晴らしい年度となることを祈念して、令和3年度終業式式辞とします。4月には、全員が元気で集まってください。

 
 
 

20220301_sotugyousiki  koutyou.jpg 3月1日(火)、第74回卒業証書授与式を講堂にて挙行しました。九条家ゆかりの御門を開放し、御来賓や保護者の皆様に御臨席いただく中、3年間の学びを通してたくましく成長した卒業生が、晴れやかな面持ちで思い出の学び舎を巣立ちました。

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「校長式辞」を掲載いたします。

 吹き渡る風にも早春の気配満ちゆく、今日の佳き日に、京都府立鴨沂高等学校 第七十四回卒業証書授与式を挙行するにあたり、本校PTA会長 井上武様をはじめ御来賓の方々並びに、保護者の皆様の御臨席を賜り、高壇からではございますが、卒業生、教職員一同とともに厚く御礼申し上げます。

 ただいま、卒業証書を授与しました皆さん、卒業おめでとうございます。思い起こせば三年前、皆さんは大きな希望を胸に本校に入学しました。そして本日、第七十四期生、前身の新英学校及び女紅場からでは第百四十七期生として卒業します。皆さんが今日の日を迎えることができましたのも、一人一人の精進努力の賜であるとともに、保護者の皆様の深い愛情と御支援、担任の先生方をはじめ本校教職員の熱心な指導の賜であると思います。

 私は昨年度の四月に皆さんと出会い、二年間一緒に過ごしてきました。2年生の四月から二ヶ月は臨時休校となり、六月に皆さんが登校してきたときの喜びは、今も鮮明に覚えています。この朝の登校時に、皆さんと「おはようございます。」と挨拶し合えること、何気ない日常の当たり前に、とても幸せを感じることができました。そして、「生徒の皆さんがいるからこそ学校であり、生徒が主人公」ということを改めて強く実感しました。

 大変な状況の中でも、皆さんにとっては、大切な高校生活の一日一日ですので、できる限りのことをしようと心に強く思いました。本校では、「今、できることは何か」を考え、生徒、保護者、教職員が協力して、さまざまなことを行なってきました。特に、八月からは大変でしたが、九月末に宣言が解除され、十月一日に体育祭が開催でき、そのときの皆さんの笑顔は最高でした。二度延期して開催した文化祭も、一人一人の協力と頑張りで最高の文化祭となりました。多くの鴨沂生が「最高に楽しかった。鴨沂最高!」と言ってくれました。その言葉に感動しました。まさに青春を謳歌する「いま、輝きの瞬間(とき)」だったのではないでしょうか。「チーム鴨沂」でしたし、私も皆さんのことを、共に頑張った同志のように思えます。

 皆さんは、始業式、終業式、学校行事といった限られた機会ではありましたが、私の話をいつも真剣に聞いてくれました。毎朝、昇降口でいつも元気な挨拶をしてくれました。そんな皆さんのやさしく、ひたむきな姿勢を校長として誇りに思っていました。皆さんが豊かな人間性を持った鴨沂生として、自他をリスペクトする校風をさらに高めてくれたと思います。本校で過ごした日々を振り返ってみて、何が印象に残っているでしょうか。授業、自学自習、部活動、学校行事、生徒会に、全力で取り組み、楽しむ姿を見せてくれました。その思い出は、十年後二十年後にふと思い出す心の宝物となっていると思います。こういった一つ一つが人生を豊かにするものだと思います。

 本校での思い出はつきませんが、本日は、皆さんの新たな船出を心から祝福したいと思います。本校卒業後、一人一人が、明日から人生の新たなステージに足を踏み出すことになります。その道は、さまざまだと思いますが、しかし、皆さんが、これからするべきこと、立ち向かうことの基本に大きな変わりはありません。つまり、これから、自分を社会でどう生かしていくかということです。卒業という機会に「自分の良さは何か」ということを改めて考えてほしいと思います。「自分は本当に何がしたいのか。世の中のために何ができるのか。」について、自分の「心の声」に耳を澄まし、自分の道を見つけてほしいと思います。

 その道中、さまざまなことを乗り越えていくためには、自分への信頼が大切になります。『ベルサイユのばら』の著者で、漫画家・声楽家の池田理代子さんは、本校特別顧問永田和宏先生との対談で、こう話されています。「あなたが生まれてきて、今、そこにいる、そのことだけで、とても尊いこと。そして、日々生きている、そのことだけでとてもすばらしいこと。自分が生きていて、ここに存在していることを肯定するところから人生をはじめて、これから社会に出ていってもらえたらきっと未来が開けます。」と。私も、この気持ちがとっても大切なのではないかと思います。大変な状況の中、鴨沂をリードしてきてくれた皆さんだから、絶対に大丈夫だと信じています。

 さて、『3月9日』という歌がありますが、その中に「上手くはいかぬこともあるけれど 天を仰げば それさえ小さくて」とあります。とても印象的な歌詞で、うまくいかないことはあっても、振り返りをしっかりすれば、それ以降はあまり引きずらず、前向きに生きていくことが大切だということでしょうか。これからの道中、いろいろなことに出会っても、根底には、「きっと、自分は大丈夫」という気持ちをもってほしいと思います。

 人は一人では生きていくことができません。多くの人々に支えられていることに今一度感謝すると共に、他者を支えていくということをこれからも大切にしてほしいと思います。皆さんには、仲間と協力して取り組み、人間的に優しく、また、磨けば光る素晴らしい個性や特性があることを確信しています。卒業後も、本校で出会った級友や先生方、また、これから出会う人々を大切にし、世のため人のため、そして「夢」に向けて、たのもしい人として活躍し、よき人生を歩んでゆかれますことを切に願っています。

 終わりになりましたが、保護者の皆様、お子様のご卒業本当におめでとうございます。今日まで育ててこられました数々の御苦労に、心から敬意を表します。また、この三年間本校の教育方針、教育活動に御理解をいただき、御協力・御支援下さいましたことに厚く御礼申し上げます。いつの時代も、子どもの幸福を願う親の心は変わりません。本日より子供たちの歩みを温かく見守りながら、彼ら一人一人の立派な自立を共に願いたいと思います。

 結びに当たり、卒業生の皆さんにとって、鴨沂高校がいつまでも「心の故郷(ふるさと)」であり続けますよう、また、皆さんの御活躍を心から願っています。そして、改めて卒業生の皆さん一人一人の御健康と何よりも幸福の実現を心より祈念し、式辞といたします。素晴らしき人生を!

おっきー短足(HP用).jpg
                        令和四年三月一日
                         京都府立鴨沂高等学校
                         校 長 吉 川  孝