校長あいさつ 【 2024/04/01 】

 本校は、明治5年(1872年)創立の我が国最初の公立女学校である「新英学校及び女紅場」に始まり、その後は、京都府立第一高等女学校、「府一」として府民のみならず、日本全国にその名は知られ、永く慕われてきました。戦後、男女共学の鴨沂高等学校になり、令和4年(2022年)は開校150周年記念式典を行いました。永きにわたる歴史と伝統を持つ学校であり、各界へ多くの優れた人材を輩出してまいりました。平成30年8月に新校舎が完成し、九条家ゆかりの御門をはじめとする古き良きものと新しいものとが融合する、素晴らしい教育環境のもとで生徒たちは充実した学校生活を送っています。

 令和5年4月から、5年前に校舎をリニューアルしたときと同じように、鴨沂高校の教育の礎である教育目標「世界平和を希求し、すべての人が幸福となりうる社会をめざして、事実に基づき真理を追究し、それに従って実践しようとする人間を育成する」ことはそのままにして、スクール・ポリシーのうち、本校の教育方針となるカリキュラム・ポリシーを「未来社会を生き抜くために必要な力を身に付け、自他を尊重し、学ぶ意欲とチャレンジ精神をもって成長しようとする、豊かな感性をもった生徒の育成」とリニューアルしました。また、それに呼応する育てたい生徒像を明確化し、その実現に必要な資質・能力を7つ定め、どのようにステップ・アップしていけばよいか目安となる「鴨沂ルーブリック」を作成しました。教科・科目の学習や総合的な探究の時間、あるいは学校行事や部活動などを通して、資質・能力の伸びを実感できるような取り組みを進めております。昨年度、初めての取組でしたが、年度当初と比較して、いずれの資質・能力も年度末にはステップ・アップしていることが確かめられました。この結果を本年度の教育活動に活かしてまいります。なお、まとめについては、「鴨沂の教育」「教育目標」に掲載しております。

 3年間の高校生活はかけがえのないものであり、人としての基礎を築く時期です。生徒たちはこれまで通り落ち着いた環境のもと、和気あいあいとした雰囲気の中で、主体的な学びを通して知性を磨き、さまざまな活動を通して人間的に成長できる学校であるとともに、これまで以上に生徒の資質・能力の向上を支援できる学校となれるようチャレンジしていきます。

 これまで本校の教育活動を支えてこられた先達に敬意を表しますと共に、日頃から本校の教育活動を温かく見守り、ご支援いただいています皆さまにお礼申し上げます。今後ともご理解・ご支援を賜りますようお願いいたします。 生徒の活躍をはじめ、本校の様子をホームページにて伝えてまいりますので、御覧いただければ幸いです。

                             校長

                             松井 佳代美