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令和3年度4月行事予定(案)

 

ファイル名:4月の行事予定.pdf

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令和2年度卒業証書授与式 校長式辞

 

二年続いた暖冬から久し振りに丹後らしい雪の多い寒く厳しい冬となりましたが、「コロナ禍」で翻弄されている私たちの社会とは違い、時の流れ、季節は巡るという自然の摂理・真理は、絶対のものであるということを痛感いたします。校歌に謳われる天女・羽衣伝説のある磯砂山、そして本校の建つ葦城が丘にも、ようやく遅かった早春の息吹を感ずる頃となりました。

 本日、ここに令和二年度京都府立峰山高等学校卒業証書授与式を挙行いたしましたところ、公私とも御多用の中、多くの保護者の皆様の御臨席を賜り、卒業生の門出をともに祝っていただきますことに、高壇からではございますが、心より感謝を申し上げます。

 ただ今、卒業証書を授与いたしました産業工学科としては最後の卒業生となる三十名、普通科百五十九名の皆さん、御卒業おめでとうございます。今、皆さんは三年前に一方ならぬ決意をして、殊の外、厳しかった高校入試を乗り越え、峰高の門をくぐった日のことを思い出すとともに、学年を重ねるごとに加速度を増す時の流れの速さに戸惑いながら、早くも旅立つ時が来たのだと、改めて実感していることと思います。

 皆さんは、「勉強も、部活も、学校行事も、そして学校生活も、まるごと全部」という表現が相応しく、二兎も三兎も・・・全部を貪欲に追ってくれる人が多く、丹後で一番の活気に溢れた学校を作ってくれました。とは言え、特に、この一年は、学校の臨時休業や分散登校、教育活動への様々な制限、部活動での大会中止、就職試験や大学入試における多くの変更など、抗うことのできない大きな力に翻弄されました。先の見えない暗闇の中で、もがき続けながら、笑顔よりも涙顔、苦悶、苦闘する時の方が多かったことと思います。でも、皆さんは決して潰されることなく、諦めることもなく、しなやかな感性を持って数々の困難に立ち向かってくれました。「私たちには乗り越えられる試練しか与えられない」という言葉のとおり、新たな可能性を追求した峰高祭などの学校行事は無論のこと、希望進路の実現においても、受験は団体戦という言葉のとおり、クラスだけでなく学年全体で闘ってくれた本当に頼もしい学年、歴史と記憶に残る峰高史上最強の学習集団を作り上げてくれました。

 さて、葦城が丘の学び舎から羽ばたく皆さんに、私から三つ、はなむけ(餞)の話と言葉を贈らせていただきます。
 一つ目は、皆さんの入学式で紹介した、皆さんの大先輩である谷垣雄三先生、先生は医師としてアフリカのニジェールという国で、飢餓と貧困に苦しむ人々に四十年近くも医療活動に従事されました。先生は、自らの私財を投じて病院を建設し、年間千件以上の外科手術を行い、高額な医療品は使うことができないため、手術用の手袋は台所用のものを使い、縫合に使う手術用の糸は安くて太いミシン糸、そして弥栄分校、峰山・京丹後市・日本から贈られたタオルは、ガーゼの代わりに使われたと言われます。現地では「ドクター・タニ」と慕われ、ニジェールの「野口英世」と称された谷垣先生こそ、本校の校是・教育スローガンである「求めてやまじ高き理想を!」これを追い求め続けた方であります。先生は残念なことに、四年前に亡くなられましたが、この中から多くの皆さんが、看護・医療の道に進んでくれます。谷垣先生のような「思い」・「志」をもって、人と繋がれる、世界と繋がる人になってくれることを、心より願っております。

 二つ目です。「温かいごはんを囲みたわいもない話この家族の時間大切にしたい」「会話することは少なかったけど帰るときの車で話すことが一番楽しかったよ」「涙もろい母と真面目な父にずっと愛されていたみたい」「いっぱいいっぱい愛してくれてありがとう愛される子になれたかな」これらは皆さんの中で芸術Ⅲ「書道」を選択した人が、「高校生活を振り返っての思い」を表現した書に記された言葉です。例年であれば、この体育館で開催される峰高展を飾る作品で、来場いただいた方々に感動を与えるものでした。残念ながら本年度は一般公開をすることができませんでしたが、特に今年の作品は「コロナ禍」という厳しい一年を紛れもない当事者の一人として過ごした様々な思いや願いが溢れており、いつも以上に秀逸なものが多かったように思えます。そして今、四人の皆さんの作品を紹介しましたが、書かれた思いや願いは、ここにいる皆さん全員のものだと思います。

 最後三つ目は、皆さんに私の大好きな「セカイノオワリ」の「サザンカ」という曲の歌詞の一部分を贈ります。


   誰よりも転んで  誰よりも泣いて
   誰よりも君は   立ち上がってきた
   僕は知っているよ
   誰よりも君が一番輝いている瞬間を

   夢を追う君へ  思い出して  くじけそうなら
   いつだって物語の主人公が立ち上がる限り
   物語は続くんだ

   嬉しいのに涙が溢れるのは
   君が歩んできた道のりを知っているから


 私がこれらのものに改めて「言葉」を添えなくても、私の「思い」を敢えて話さなくても、皆さんが多くのことを感じ、そして確かな「思い」を持ってくれたと信じます。

 後になりましたが、保護者の皆様、本日はお子様の御卒業、誠におめでとうございます。「人間の主観的な時間の経過の感覚は、年齢に反比例する」というフランスのある哲学者が唱えた法則を用いますと、保護者の皆様は、お子様の二倍・三倍の速さで「時」が過ぎ去ってしまったという感覚をお持ちということになります。心を込めて育てられたお子様の晴れの日のお喜びとともに、早くも、お子様の旅立ちの「時」が近づいたという一抹の寂しさも、お感じになられているのではないかと、拝察いたします。例年、本校を卒業する九割を超す生徒が、進学・就職で一旦は地元・親元を離れ、一人での生活に入っていきます。高校が親と子が一緒に暮らすことができる最後の時間となる場合が多いのも、丹後で暮らす我々の宿命・定めでもあります。

 お子様の在学中には、本校教育に深い御理解と御支援を賜りましたことに、心より御礼を申し上げます。お子様が御卒業なされましても、今後とも引き続き、本校教育に温かい御支援を賜りますよう、お願い申し上げます。結びに、葦城が丘の学び舎から羽ばたく皆さんが、「高き理想」を求め続けることを、「まことの道」を求め続けることを、人を憂うことができる真の「優しい人」になってくれることを、心から願いたく思います。そして本日、御臨席いただきました全ての皆様方の御健勝と御多幸を祈念し、さらに今もまだ、私たちの社会に大きな不安を与え続けている新型コロナウイルスの猛威が一日でも早く収束し、変わらない日常、当たり前の日々が私たちに戻ることを、ここにおられる全ての皆様と切に願い、式辞といたします。


令和三年三月一日               

京都府立峰山高等学校 校長 長島雅彦     

 

卒業式に係るお願いとお知らせについて

 

 3年生の保護者の皆様にお詫びとお知らせがあります。
 卒業式では、式場に1家庭1名までの御出席をお願いしたところですが、緊急事態宣言等の諸情勢の判断に時間を要し、御連絡が遅くなったことで、1家族2名以上の御出席を予定されていた保護者の方には御迷惑をおかけしまして、誠に申し訳ありませんでした。
 保護者の皆様のお気持ちを踏まえ、急なことになりますが、式場での御出席をしていただけない皆様に、お子様の晴れの姿を見ていただけるよう、校内にライブ配信視聴会場を設けることとなりました。急な御案内で御都合がつく保護者の方が少ないかも知れませんが、御利用いただけましたら幸いです。詳しくは、貼付しておりますPDF文書を御確認ください。

ファイル名:卒業式に係るお願いとお知らせについて.pdf

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緊急事態宣言の延長を受けて

 

 この1年、こうして何度、皆さんに放送で語りかけ、文書やHPやTeamsで、私自身の思いや願いそして学校の方針を伝え続けたか・・・そんな思いが巡ってまいります。

 緊急事態宣言の延長、当初は2月7日までとされていた宣言ですが、3月7日までの延長が発表されました。全国11都府県に出された今回の緊急事態宣言、第3波と称された感染拡大を抑制するという一定の効果はありましたが、残念ながら医療体制が逼迫する厳しい状況を改善するには至っていません。

 今、私たちは、新型コロナウイルス感染拡大に関する重要なポイントに、紛れもない当事者の一人として立っています。感染拡大を止めることができるか、できないかという瀬戸際、希望・未来に繋がる「春」を迎えることができるか否かの岐路・分かれ道に立たされていると思います。

 このような中、今、私たちが問われているのは、私たちの「意識」、私たちの「意識」そのものであり、その意識に基づく行動であると思います。皆さんの中にも、「緊急事態宣言」慣れ、自粛疲れ、非常時が「日常・平常」になることでの気の緩み・・・そんなところがありませんか?

 その慣れが、その気の緩み、その意識そして行動が、感染拡大が止まらない、止められない原因の1つに間違いなくなっています。現実として生活のすべてを共にする家庭での感染を防いでいくことには、難しさがあります。しかし、学校での感染を広げない、くい止める最大限のことはできます。

 今、自らの「命」を守れるか、大切な人の「命」を守れるかが問われています。私たちには今一度、自らの気の緩み、自らの意識を正し、新しい生活様式に基づく基本的な行動が強く求められています。

■皆さん、手指消毒、マスク着用は、しっかりとできていますか?
■皆さん、朝の健康観察、お昼ごはんは、自席で前を見て黙って食べる「黙食」ができていますか?
■皆さん、部活動ではそれぞれ定められている活動のガイドラインを守った活動ができていますか?
■皆さん、不要不急の外出はしない、人と人の距離、ソーシャルディスタンスをとることは、しっかりとできていますか?

 すべて少し「意識」すればできる簡単なことばかりです。もう、しばらくの間、峰高生としての我慢・忍耐そして創意工夫、さらには、しなやかな感性を大切にして、ともに頑張っていきましょう。

 いつもの言葉になりますが、「明けない夜はありません」「暗闇の夜は必ず終わります」「土砂降りの雨は、やがて止みます」

校長 長島雅彦

令和3年 2月4日

 

第23回 峰高展一般公開中止のお知らせ

 

 2月20・21日に予定されていました「第23回 峰高展」は緊急事態宣言の延長を受けまして一般公開を中止させていただきます。

 保護者のみなさま、ご来場を楽しみにしておられたみなさまには、急なご案内となり大変申し訳ございません。




 なお、生徒の作品は校内展示という形で在校生向けに展示がされます。その様子をホームページを通じて、少しでもご紹介できればと考えております。

 

令和3年度3月行事予定(案)

 

ファイル名:3gatu.pdf

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定期考査の実施について(1月29日)

 

現在、京丹後市に暴風雪警報が発表されています。今後の気象情報を確認の上、下記の内容で行動してください。

【午前6時までに暴風雪警報が解除された場合】

予定どおり、1限目から定期考査を行います。余裕を持って登校してください。

【午前6時から午前10時の間に暴風雪警報が解除された場合】

予定されていた定期考査を午後から行います。午後1時15分までに登校してください。

* 午前10時の時点で警報が解除されていない場合は、終日臨時休業となります。なお、その場合は定期考査は1日(月)に順延する予定です。その他については、「警報発表及び避難勧告・避難指示に伴う臨時休業に関する規定」にしたがって行動してください。

 

令和2年度2月行事予定

 

ファイル名:2gatu.pdf

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緊急事態宣言に係る対応等について

 

ファイル名:緊急事態宣言に係る対応等について.pdf

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緊急事態宣言を受けて

 

 昨日、2度目になるそして2月7日までという期限を区切った「緊急事態宣言」が京都府にも発令されました。これを受けて本日午前、京都府教育委員会から今後の教育活動の在り方についての方向性などが示されました。大きな部分としては、「学びの保障」「学びを止めない」ということを基本・第一としています。

 すなわち学校全体を閉じるという一斉の「臨時休業」は想定していません。感染予防に最大限留意しながら、教育活動を続けるということです。しかしながら授業については、一層の予防に努めることが求められ、感染リスクが高い活動や内容は行わないことは当然として、オンライン・リモート以外での外部の方々や校外での交流や活動には、一定の制限がかかることになります。

 これは部活動についても、厳しさは同様です。感染リスクの低い活動、時間を制限した形での活動に限定をされます。具体的に言うならば、校内での活動が原則、活動時間は平日・休日ともに2時間以内、そして他校との練習試合はできない、公式戦は全国大会・近畿大会及びそれらに繋がる府内の大会のみが実施されることになります。

 春の緊急事態宣言の際には、京都府北部地域、特に私たちの丹後地域での感染状況は、今とは大きく模様が違い、当事者の一人であるにもかかわらず当事者意識には低さ・弱さが見受けられていた思います。

 でも、今は皆さんも承知のとおり、丹後地域での感染拡大の状況は厳しく、家庭内での感染が進む中、まさに誰もが感染、濃厚接触者となる可能性が高い中にいます。そして、今、まさに感染拡大に歯止めをかけることができるか、できないかという苦しい瀬戸際に私たちは立たされています。

 今、感染拡大、withコロナの時代・社会の中で、私たちは試されています。春から思えば数々の試練を与え続けられ、そして何度も何度もこうして試され続けています。一人の人間として、一人の峰高生として、「求めてやまじ高き理想を!」この言葉が本物かどうかを・・・

 昨日、4月から就職し社会人となる3年生、今週末に実施される大学入学共通テストに向かう3年生の激励会が執り行われました。ともに例年にはない困難・苦難を越えてきた峰高生としての強さと逞しさ、しなやかさを感ずることができました。進路実現の最終決戦に向かう皆さんの健闘を心より願いたく思います。

 私たち教職員は、いつも皆さんの側にいます。厳しい苦難の道だからこそ、皆さんと伴に進んで行ければと強く強く思っています。

令和3年 1月14日

校長 長島 雅彦

 

警報発令に伴う教育活動の停止について

 

 1月7日(木)は、強い寒気の流れ込みによる暴風雪警報等の発令が考えられますので、学校での教育活動(共通テストマラソンや部活動等)は停止し、登校不可とします。健康管理に努め、各家庭で始業式に向けての準備をしてください。

 

迎春

 

 新年、あけましておめでとうございます。ここ2年は雪らしい雪に出会うことがありませんでしたが、年末からは丹後の冬らしい厳しい日々が続いています。
 旧年中はコロナ禍により多くの教育活動の制限がかかる中でも、皆様の御理解と御支援により、感染予防に最大限に留意し、生徒ファーストを基本として取り組むことができました。心より感謝を申し上げます。この令和3年が、新型コロナウイルス感染症の拡大に翻弄され続けた旧年とは違うコロナ禍が収束する年、私たちが日常、平常を取り戻す佳き年になることを、皆様と強く願いたく思います。
 しかしながら現実として、私たちは今も、一年前には誰一人として予測・想像できなかった、いや、ほんの一片も思いもしなかったコロナ禍のまさに当事者として第3波の中にいます。この間、地域社会そして皆様の日々のお仕事や生活にも大きな影響があったものと、心よりお見舞いを申し上げます。
 現在、丹後地域においても感染が急速に拡大、家族間での感染も増える状況もあり、誰もが感染者・濃厚接触者となるリスクが確実に高まっています。医療福祉の現場に従事されておられる方々、私たちの社会・日常生活を支えていただいている方々への感謝と敬意の念を常に大切にしなければと・・・。そして私たちには、マスク着用と手指消毒の徹底を基本として、密閉・密集・密接の「3密」を避ける新しい生活様式の一層の実践に努めることが引き続き強く求められています。
 まだまだ予断を許さぬ厳しい状況が続きますが、令和3年も教職員一同、「越えられない試練は与えられていない」「厳しい冬は必ず終わり、穏やかな春を迎える」ことを確信し、生徒そして皆様とともに進んで行ければと切に願っています。 
 
                        令和3年1月  校長 長島雅彦

 

令和2年度 第2学期終業式 式辞

 

 今年は、第2次世界大戦・太平洋戦争終結から75年、阪神淡路大震災から25年という節目となる歴史的な年であり、夏には東京オリンピック・パラリンピックの開催が予定されていました。本来であれば皆さんは、歴史、グローバル、スポーツそして防災などの観点から、多くのことを感じる、考えることがじっくりとできる、そんな1年になるはずでした。

 今、私たちは1年前には誰一人として想像すらできなかった新型コロナウイルス感染症拡大の中、まさにコロナ禍の中で、紛れもないコロナ禍の当事者、Withコロナの当事者の一人としてここにいます。そして、まもなく感染症に翻弄され続けた令和2年、特に3年生の皆さんには、厳しい試練に晒され続けた令和2年が終わろうとしています。

 先日、今年の漢字が発表されましたが、やはりコロナ関連の「密」という漢字でした。昨年は令和の「令」、そして2年前は平成史上最悪と言われた西日本豪雨被害のあった年で災害の「災(さい・わざわい)」でした。また、今年の新語・流行語大賞は、これもやはり密閉・密集・密接の「3密」でした。昨年はラグビー・ワールドカップで日本の大活躍もあり「ワンチーム」、2年前は平昌オリンピックで銅メダルを獲得した女子カーリングチームの「そだね~」でした。

 本当に苦しく、辛く、悲しく不安な日々が続いた1年の中で、私たちはコロナ禍で言葉では言い尽くせないくらいの多くのものを失い、今も失い続けています。しかし逆に、コロナ禍であったからこそ、withコロナとなった今だからこそ、私たちが感じられたこと、考えられたこと、学んだこと、得たものも多くあるのではないかとも思っています。皆さんは、どうでしょうか?

 日常の何気ない、たわいもない出来事が如何に尊いことか。当たり前が実は当たり前でないという、「当たり前」の尊さと儚さを知りました。そして、たとえ抗うことが困難な状況であっても、潰されない、しなやかな生き方が必要であることを学びました。また非常時の中では、流言飛語に惑わされない一人一人の人権意識の確かさが問われること、家族・友達・学校の存在の大きさ、そして主体的な学びの大切さも実感しました。さらにリモート・オンラインでの繋がりの有効性とともに、逆にリアルな繋がり・コミュニケーションの大切さも、改めて痛感しました。

 そんなコロナ禍の中であっても、峰高生や地域社会を勇気づけてくれた多くの同じ峰高生がいてくれます。厳しい数々の試練を越えて進路実現を着実に叶えている3年生の皆さんの凜とした存在。感染予防に最大限留意し、例年にない創意工夫を凝らした峰高祭をリードしてくれた生徒会の頑張り。小学校や中学校へのプログラミングの出前授業で活躍している産業工学科3年生の皆さんの頼もしさ。

 日々の活動にも厳しい制限がかかる中でも、見事、日本一の栄誉に輝いた陸上競技部の富永健心くん、2年連続で全国大会への出展を果たした美術部の畑中みずきさん、来年に向けての2年連続という快挙を早々に成し遂げた同じく美術部の福田玲音さん、そして京都府高等学校総合文化祭典で最優秀賞を手にした同じく美術部の小西美菜さん、さらに4年連続でスニーカーエイジスという最高峰の舞台に立つ軽音楽部をはじめとして、多くの部活動、峰高生が私たちに勇気・元気を与えてくれています。

 そして峰高の探究活動「いさなご探究」で、故郷・丹後地域で活躍する多くの方と繋がり、この11月にオープンした丹海30番街の「roots」で地域社会との繋がりを深めてくれている峰高生がいます。少し難しい言い方になりますが、学校の教育目標を達成するためには、「社会に開かれた教育課程」が必要であると言われます。分かり易い言葉に代えるならば、「町も僕らの教室」です。大人と言ってよい高校生である皆さんが、学校という限られたフィールドから飛び出して、積極的に地域社会と繋がりを持つことによって、自らの夢や可能性を広げてくれることに心強く思います。

 最後に皆さんにエールを2つ贈らせてもらいます。1つ目は「希望のあるところに人生がある。希望は新しい勇気をもたらし、何度でも、強い気持ちにしてくれる。」これは第2次世界大戦時のナチス・ドイツによるユダヤ人迫害の中でも強く生きたアンネ・フランクの言葉です。もう1つは「希望が遠くに輝いているからこそ、どんなにつらくても前を向いて頑張れる。」これは白血病との闘病生活を克服して競技に復帰したアスリート池江璃花子さんが、延期となった東京オリンピック開幕1年前のセレモニーで語ったメッセージです。

 皆さん、明けない夜はありません。暗闇の夜は必ず終わります。どしゃ降りの雨はやがて止みます。峰高生である皆さんが、苦難にしなやかに打ち勝ち、大きく飛躍する新しい年を迎えることを心より切に願い、令和2年度、第2学期終業式の式辞とします。


令和2年12月22日
校長 長島雅彦
 

令和2年度1月行事予定

 

ファイル名:1月の行事予定(案).pdf

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今、峰高生の皆さんに伝えたいこと

 
 本当に早いもので今年も残すところ約1ヶ月となりました。例年、この頃には今年の流行語大賞は?今年の漢字は?などが話題に上がってきます。いずれも今年は、皆さんも容易に想像ができるように、現下の大問題、コロナ禍に関するものが占めてしまうものと思われます。
 私たちは近い将来に2020年を振り返った際に、今年の様々なことをどのように捉えそしてどんな評価を加えるのでしょうか?私たちはこの間に失ったものの大きさと引き換えに、何を得ることができたと総括するのでしょうか?
 確かなことがあります。私たちは、このコロナ禍の中で人の心の奥底に潜む「鬼」の醜さを痛感した。感染者、濃厚接触者、さらには医療従事者や社会を支えるエッセンシャルワーカーの人々への多くの誹謗中傷や差別があった。自粛警察、マスク警察と称される同調圧力を押しつける「鬼」も跋扈していた。平時には決して見えない気配すら感じさせない「鬼」が非常時には我が物顔で暴れ回ること、人の心の弱さと恐ろしさを思い知らされた。
 でも、もう一つ確かなことがあります。私たちの心には、私たちの社会には、跋扈する「鬼」を追い払う「善なる心」があるということです。医療従事者やエッセンシャルワーカーの人々への敬意を表する拍手の広がり、誹謗中傷や差別を許さないという多くの人々の凜とした意思表示、社会全体の世論も少しずつであっても確かなものとなっていった。人の心には、社会には、まだまだ「鬼」を追い払うことができる力を持つ「善なる心」があることも分かった。
 まさに人の心の弱さと恐ろしさ、逆に人の心の確かさ「善なる心」の双方を実感することができた1年であった・・・。・・・とは言え、まだ今年は約1ヶ月も残っています。現在、感染拡大の第3波が来ていると言われています。感染経路が不明な市中での感染が広がる中、そして家族間での感染が増える中、誰もが感染者・濃厚接触者となるリスクが確実に高まっています。このような中、私たちには今まで以上に新しい生活様式を実践し、「密閉・密集・密接」のいわゆる3密を避け、マスク着用と手指消毒の励行に取り組むことが強く求められています。
 皆さんに感染予防とともに切なるお願いがあります。仮に峰高生が感染したり濃厚接触者となったとしても、仮に私を含めて教職員の誰かがそうなったとしても、仮に皆さんの近所の方がそうなったとしても・・・。絶対に「なぜ、感染したの?」と責めない。「残念ながら・・・」とは言わない。「ごめんなさい」なんて言わせない。そして誹謗中傷や差別をする醜い「鬼」には絶対にならない。デマや流言飛語には絶対に加担しない。
 峰高生である皆さんには、感染された方の一日も早い回復を祈り、復帰後は「戻ってくれて『私は』うれしい」と伝えることができる確かな人であって欲しく思います。今、私たちは紛れもなくwithコロナの当事者であり、コロナ禍の当事者であり、そして人権を守り切る当事者としての「善なる心」が試されています。皆さんが校歌に謳う「求めてやまじ高き理想を!」の下で、「まことの道」を力強く歩んでくれることを心より切に願っています。
令和2年11月24日
校長 長島雅彦
 

令和2年度 12月行事予定

 

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令和2年度峰高出前授業

 

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