学校生活

 

 ただいま梅雨の真っ最中ですが、科学部の活動日はどうしてか晴れてくれることが多いように思います。もしかして新しく入部してくれた1年生の中に、強力な晴れ男(晴れ女)がいるのかも知れません。おかげで、学校林に入ってセンサーカメラの回収をすることができます。

 莵道高校の学校林で最もたくさん見ることができる動物は、言わずと知れたニホンジカです。他の動物に比べても、シカの撮影数は圧倒的に多いもので、今回もシカがたくさん写っていました。

 これだけ撮影されると、シカごとの個性(個体差)も写真から見えてくるものです。例えば、カメラのフラッシュに驚いてすぐに逃げてしまうシカ、そんなのまったく意に介さないシカ、逆に興味を持って近づいてくるシカなど、センサーカメラに対する反応もそれぞれです。

 このシカ達は、夜な夜なグラウンドや校舎側にやってきて、その痕跡を残していきます。そして今年に入って、科学部はこれまでになかった被害をシカから受けることになるのですが、それはまた別の機会に報告させていただきます。

 

 昨年度の科学部では、春から秋にかけて昆虫採集をよくやっていました。採集した昆虫は乾燥標本にして、莵道祭などで展示したりしていました。そんな昆虫標本作りの一環として、プラスチック封入標本に手を出したのは、3学期に入ってからのことでした。

 プラスチック封入標本とは、乾燥した昆虫を樹脂で固めたもので、見た目がきれいなだけでなく、取り扱いも容易になるのが特徴です。実際に触れなくなるという欠点はあるものの、標本が壊れるような心配はなくなるし、ペーパーウェイトとして使用することもできる便利な一面もあります。

 あらかじめ乾燥させていたオオセンチコガネなどの昆虫を封入して作ったのですが、樹脂を固めるまでは何とかなるのです。問題はその後、紙ヤスリ(耐水ペーパー)で樹脂をきれいに磨いていく作業でした。荒いヤスリから順番に磨いていくのですが、これがなかなか大変な作業で、満足いくレベルまで磨くのに、なんと1ヶ月近くかかってしまいました。

 他にも様々な問題点が判明したりして、一筋縄ではいかない標本作りとなりました。しかし、同時にたくさんの改善案も得られたので、今度作るときはもっと上手にできることでしょう。

 

 昨年10月頃の話です。科学部の部員が畑の作業中にカマキリを捕獲しました。

 しばらく観察しようと、バッタなどを与えながら飼育していたところ、卵を産みました。産卵後、カマキリはすぐに亡くなってしまったのですが、そんな彼女の産んだ卵が孵化しました。

 カマキリは不完全変態の昆虫なので、産まれたばかりの幼虫も、その姿はカマキリです。たくさんの子カマキリが飼育ケースの中に出現していました。

 子カマキリはすべて中庭の畑に放してやりましたが、大きくなってから再会できるかも知れませんね。

 

 莵道高校の敷地内には「莵道の森」と呼ばれる学校林(裏山)があります。校舎から歩いて30秒の場所に学校林があるような学校はなかなか珍しく、探求活動の授業などで利用しています。科学部もこの学校林を活動場所の一つとしており、主に林内に生息する哺乳類について、赤外線センサーカメラという装置を使って調査しています。

 センサーカメラは一度設置するとしばらく自動で撮影を続けるので、学校の休校期間中も林内にはカメラが設置されっぱなしでした。学校再開後、新入生の部活動体験の際にデータを回収し、春休みからの記録を確認しました。するとそこには、久しぶりの動物が写っていました。

 シカ、イノシシ、タヌキ、テン、アナグマ、イタチ、リス、ハクビシンなど、莵道高校の学校林では、里山に生息するほとんどの哺乳類を確認することができます。ただ、ノウサギとサルだけは未だセンサーカメラで撮影されておらず、また、キツネもなかなか写らない動物となっています。

 これまでの調査では、キツネは何故か「1年に1回だけ」カメラの前に現れます。そして、今回そんなキツネが撮影されました。前回の撮影からしっかり1年ぶりです。

 キツネがほとんど撮影されない理由として、科学部では学校林の東側にあるゴルフ場の存在に注目しています。草原性の強いキツネやノウサギは、主にこのゴルフ場周辺に生息しており、学校林の方にはやって来ないのではないか?という仮説です。単純に個体数が少ないという可能性もあるのですが、それでもノウサギと違って、年に1回は撮影はされるというのがキツネの面白いところです。

 今年度も学校林のセンサーカメラ調査は継続して行く予定です。撮影された動物はホームページでも公開していこうと思っていますので、よろしくお願いします。

 

 部活動がやっと再開されたことで、6月8日からの2週間は新入生を対象とした部活動体験期間となりました。

 科学部は6月1日現在で3年生が2人、2年生が2人の計4人しか所属しておらず、新入部員の獲得は急務という状況です。というわけで、10日、12日、17日、19日に部活動体験を実施し、新たなメンバーの獲得を目指しました。

 参加してくれた新入生には、日ごとに次のようなテーマで体験してもらいました。


  1日目 莵道の森に入ってみよう(学校林調査を体験)

  2日目 授業でやらない実験をしよう(化学実験を体験)

  3日目 農作業をやってみよう(畑作りを体験) 

  4日目 動物を見てみよう(センサーカメラ写真の記録を体験)


 結果的に、今年はこれまでにない人数の新入生が見学・体験に来てくれて、とても驚いています。すでに入部を決めてくれている新入生もおり、今年度は科学部の規模が少しだけ大きくなる予感がしますよ。

 

 サツマイモを収穫して以来そのままになっていた畑を耕し、ジャガイモの栽培を始めることにしました。まずは畑を耕し、腐葉土を入れ、肥料をまき、そして畝をつくっていきます。

 この中庭の畑は、卒業した先輩部員達が開墾して今の状態になっているのですが、何度も耕作をしている内に、いつの間にか「ちゃんとした畑」という感じになってきたような気がします。卒業シーズンを迎えて、畑を耕しながら感慨深く思ったりするところです。まぁ、今年卒業する3年生の中に、科学部の生徒はいませんけども。

 ジャガイモの種芋を埋めて今回の作業は終了しましたが、順調に生育してくれれば、夏前には収穫できるはずです。以前植えたニンジンとタマネギも、現在まったく育っていませんが、春になれば大きくなってくることでしょう。暖かい季節の訪れが楽しみです。

 

 2月も後半となり、日が暮れる時間がだんだん遅くなってきました。といっても18時には暗くなっているのですが、それでも17時の時点でまだまだ明るいというのは、放課後の部活動で学校林に入る科学部としてはありがたいことです。さすがに日が落ちた後で森に入るのは危険すぎますので、明るい内にセンサーカメラを回収してきました。

 今回一番の収穫は、ヌタ場で泥浴びをするイノシシをしっかりと撮影できたことでしょうか。ヌタ場に入ってくる姿から、泥浴び中の姿、ヌタ場から出て去っていく姿まで、全部写真におさめることができました。この場所では以前にも何度か泥浴びする動物を撮影しているのですが、ここまで一部始終を写したのは初めてです。

 林内には様々な理由で水が溜まりやすくなっている場所があり、そこには動物が集まってくるため、センサーカメラを仕掛けるには絶好のポイントとなっています。そういう場所は、シカやイノシシが体をこすりつけて泥浴びをする場所になっていることもあり、ヌタ場と呼ばれたりします。学校林では人工林側にヌタ場が確認されており、ここに仕掛けたカメラの結果は、いつも楽しみにしています。

 

 12月から1月にかけて設置していたセンサーカメラを回収してきたところ、アライグマにリスにハクビシン、そしてニホンジカと、いつもの動物達が撮影されていました。しかし、昨年までの記録では冬場に撮影数が増えていたタヌキが、今冬はあまり撮影されていません。タヌキが冬場に多く写るのは、餌を探すために活動範囲を広げるからだと考えているのですが、暖冬の影響でその必要性が薄れているのかも知れませんね。

 さて、今回撮影されたシカの写真を見て欲しいのですが、3枚中2枚の写真で、背景が明るいことに気付くと思います。言うまでもなく、これは昼間に撮影されているからです。シカやイノシシなど、大型の哺乳類は夜行性であるというイメージを持たれている方は多いのですが、実際のところシカやイノシシには、昼行性・夜行性という概念があまりありません。単純に活動しやすい時間に活動しているだけで、人が多い場所では昼間に動きにくいため、夜に活動することが多いというだけなんですね。

 学校林を利用しているシカやイノシシは、明るい時間に人前に姿を見せることは少なくても、人気のない林内には普通にやってきているのです。現に、センサーカメラと一緒に仕掛けているビデオカメラでは、シカと一緒にチャイムの音が聞こえる映像も記録しています。つまり、教室で授業が行われている時間に、すぐそこの森にはシカやイノシシがいるという状況なんですね。そう考えると、何だかわくわくしてきませんか?

 

 秋にサツマイモを収穫して以降、科学部は活動の一環として焼き芋やふかし芋を食べているのですが、今回、ふかすためにイモを切ってみると中身が紫色でした。そうです、今年は紫イモも少しだけ植えており、それが当たったのです。見た目は普通のサツマイモと同じなので、切ってみないと紫イモかどうか分かりません。味だって普通のサツマイモと同じですなんですが、しかし、並べてみると同じ食べ物だとは思えないような存在感がありますね。

 現在、科学部では学校林のセンサーカメラ調査だけでなく、樹脂封入標本の作製、ネズミ類の調査など、さまざまなことに挑戦しているのですが、今日はその息抜きとして、静電気を使った簡単な実験を行いました。これは「静電気くらげ」と呼ばれるもので、摩擦により帯電させた塩ビ棒を使って、同じく帯電させたビニールのひもなどを、静電気を反発させることで宙に浮かせるというものです。単純な実験ですが、意外とみんな熱中してやってしまい、あっという間に時間が経ってしまいました。

 

 冬休みも終わり、3学期に入りました。冬休み中に仕掛けていたセンサーカメラを回収したところ、2020年の最初に相応しい写真が撮影されていました。そう、今年の干支であるネズミです。久しぶりにネズミの写真がはっきり撮影されたような気がします。

 日本にはたくさんの種類のネズミが生息していますが、ざっくりと、人間の生活圏内に生息するものをイエネズミ(家ねずみ)、森林や草原などに生息するものをノネズミ(野ねずみ)と呼ぶことが多いです。莵道高校の学校林は建物(校舎)や住宅街のすぐ近くにあるので一概には言えませんが、ふつう森林の中で見られるのは、アカネズミやヒメネズミといったノネズミ(野ねずみ)になります。しかし、センサーカメラの写真だけではネズミの種まで同定することは難しいので、科学部ではまとめて「ネズミの一種」としてカウントしています。今回撮影されたのは、体のサイズは小さいように見えますが、さぁ、何ネズミでしょうね。

 

 10月に収穫したサツマイモですが、科学部の活動があるたびに消費してはいるものの、まだまだ残っている状態です。そこで、以前にもつくった「サツマイモの蒸しパン」を今回もつくることにしました。

 蒸かしたサツマイモを入れた生地を金属板ではさんで電気を流すと、ジュール熱により蒸しパンとなります。以前は生地にサツマイモを入れすぎてしまったという反省があったので(あれはあれで美味しかったですが)、今回は少しサツマイモの量を控えて、電気パンとしての形にこだわってみました。味もなかなかで、サツマイモとパンがお互いに引き立て合っていたような気がします。

 ところで、科学部の畑には現在、ニンジンとタマネギを植えています。どちらも秋の終わりに種をまいたのですが、何とか芽が出てきてくれました。このまま冬を越して、来年の春に収穫できるといいなと思っています。

 

 2学期の期末考査が終わり、冬休みが近づいてきました。学校林の中も植物が枯れて見通しがよくなっており、センサーカメラの回収が容易になる時期となってきました。今回の回収データは主に冬直前の11月に撮影されたもので、冬に向けて準備をする動物がたくさん写っていました。

 タヌキやアナグマは、秋から冬にかけて精力的に活動します。特にアナグマは真冬の間は冬眠(冬ごもり)をするため、今の時期が脂肪を蓄える最後の期間となっています。春や夏に比べてふっくらとしたアナグマの姿はかわいらしいです。タヌキは冬場も活動しますが、やはり餌が少なくなる季節ですので、行動範囲が広くなっていくようです。

 今回撮影されたタヌキは、顔面にケガをした跡が見られました。他の個体とのケンカによるものなのか、何者か(カラスとか?)による攻撃の跡なのか、原因は分かりませんが痛々しい感じでした。と同時に、かなり迫力のある顔面になっており、野生の厳しさを訴えかけているようでした。

 

 11月16日、17日に京都工芸繊維大学で、第39回近畿総合文化祭の自然科学部門が実施されました。莵道高校科学部は17日に「学校林を利用する哺乳類の研究」というテーマで口頭発表をして、奨励賞をいただきました。

 2017年度から2年以上にわたって行っている学校林のセンサーカメラ調査について、解析したデータを元に季節変化や多様性について考察し、それをまとめて発表しました。学校内にシカがやってくることや、すぐ近くにある山の中に多くの動物が生息していることは、近畿地方の各県からやってきた高校生達も驚いていました。

 自分達の発表だけでなく、他の学校の発表を聞いたり、ポスター発表を見たりすることもできて、部員達は良い刺激を受けたのではないかと思います。

 
 

ファイル名:kinsoubun_2019_todo.pdf

PDFファイル容量:【820.7KB】

※PDFを開くには下記「近畿総合文化祭で研究発表」をクリックして下さい。

研究論文「学校林を利用する哺乳類の研究」 京都府立莵道高等学校 科学部
 

 11月もそろそろ半分にさしかかりますが、最近一気に冷え込んできましたね。秋から冬になりつつあります。そんな季節の移り変わりを感じながら、センサーカメラを回収してきました。

 今回もけもの道を通行中のシカ、イノシシ、アライグマがばっちり写っていました。現在カメラを仕掛けている場所はけもの道のど真ん中といった感じなのですが、そのため、餌を探しているとかではなく、単純に移動中ではないかと思うような写真がよく撮影されます。同時に、少し開けた場所でもあるせいか、昼間にキジバトがよくやってきます。

 さて、このセンサーカメラによる学校林の調査ですが、11月17日の近畿総合文化祭(自然科学部門)で研究発表をしてきます。昨年発表した内容に、さらに1年分のデータを上乗せした発表になります。ただいま本番に向けて鋭意練習中、近畿地方の各学校からやってくる高校生たちに莵道高校学校林の面白さを紹介してきますよ。

 

 先週、無事に収穫できたサツマイモですが、この作物は加熱することで糖度が増すという性質をもっています。そこで今回、2種類の加熱方法によるサツマイモの糖度変化について実験をしてみました。

 まず最初は、遠赤外線による加熱です。遠赤外線は有機物に熱を浸透させやすい性質をもっており、今回は熱した石から発生する遠赤外線を使ってサツマイモを加熱しました。一般的には「石焼き芋」と呼ばれる方法なのですが、試食による糖度チェックをしたところ、内部までじっくりと加熱されており、十分な糖度の増加が確認できました。

 次に、水蒸気による加熱を試してみました。水を沸騰させ、その水蒸気によりサツマイモを加熱していくのですが、これは「ふかし芋」と呼ばれる方法になります。こちらも試食による糖度チェックを行いましたが、やはり十分な糖度の増加を確認することができました。しかし、味覚としては遠赤外線を用いた場合とはまた少し違う結果となっており、興味深いところです。

 今回、加熱によるサツマイモの糖度増加を実際に確認することができ、部員達は「おいしい」と感想を述べていました。

 

 10月も後半になりまして、ついにサツマイモの収穫時期がやってきました。昨年もたくさん収穫できたサツマイモですが、今年はどうでしょうか?立派にツルが伸びた畑の土を掘り返してみると、イモがごろっと出てきました!

 みんなで協力しながら収穫してみると、今年は昨年以上に大きなイモがたくさんできていました。「ヤッター!」と喜びたいところですが、焼き芋をするにはちょっと大きすぎるサイズでした。うまいことイモに栄養が集まってくれたということなんですが、本当は一つのイモが大きくなるより、手頃なサイズのイモがたくさんできてくれた方が、扱いやすかったりもします。これからは、この収穫したイモをどう活用していくか考えていきたいと思います。

 ところでこの日、畑に行くとシマヘビがいました。学校内でよく見かけるヘビですが、毒はないのでとりあえず捕まえました。日に日に寒くなっていくので、今年ヘビを見るのはこれが最後になるかも知れません。このシマヘビは、理科の授業を通して部員以外の生徒にも紹介した後、学校林に逃がす予定です。

 

 気温も下がってきて、どんどん秋が深まってきています。秋といえば「実りの秋」、学校林でもクリやドングリが落ちているのをよく見かけるようになってきました。そして実りの秋ということは、それを餌とする「哺乳類の秋」でもあります。そんな中、センサーカメラを回収してきました。

 現在、センサーカメラを仕掛けている場所は、シカやイノシシといった大型の動物の通り道となっているのですが、今回もこれらの動物が通り過ぎる写真がたくさん撮れました。アナグマやハクビシンも撮影できたので、やはり通りやすい道はみんな通るんだなといった感じです。

 秋から冬にかけては、哺乳類ウォッチングをするのには楽しい季節です。もふもふした冬毛に変わっていき、木の実を探して森の中を歩きまわる哺乳類を見ていきたいと思います。

 

 激しい台風が過ぎ去り、体感的にも一気に秋の季節となった感じです。2学期の中間考査が終わったこのタイミングで、10月の貯水池調査をしてきました。

 8月の調査以降、貯水池自慢のオオカナダモは壊滅したままで、今回もすくいあげることができませんでした。水生生物の多くはオオカナダモにひっついているため、一部のヤゴや貝類、アメンボ以外はほとんど確認できませんでした。ウシガエルのオタマジャクシも見ませんでした。成体のウシガエルは1匹だけ確認できましたが、気温も下がってきたので、成体はそろそろ姿を消していくと思います。

 毎月の貯水池調査は昨年11月から始めたので、今回で1年が経つことになります。年間を通して、当初考えていたより季節的な変化は少なかったのですが、それでも毎回何らかの気付きや発見があったように思います。定期的な調査としては今回でいったん一区切りとする予定ですが、オオカナダモの状態だけは心配ですので、これからも観察は続けていきたいと思っています。

 

 先日の部活動体験で中学生と一緒に学校林に入ったとき、センサーカメラを回収しました。中学生と一緒にデータを確認したところ、いつものメンバー達が写っていて一安心でした。ここで撮影数が少ないと、せっかく来てくれた中学生をガッカリさせてしまいますからね。もっとも、野生動物の調査では「頑張ったけど何の収穫もなかった」とか、よくある話ではありますが。

 ニホンジカ、イノシシ、アナグマなど、里山に生息する哺乳類は大体見ることができる莵道高校の学校林ですが、よくされる質問として「クマはいないんですか?」というものがあります。京都府では現在、ツキノワグマの分布域は京都市以北となっておりまして、基本的には山城地域でクマを見ることはできません(たまに迷い熊が現れるみたいですが)。よって、学校林にも残念ながらツキノワグマはいないことになります。

 本来ツキノワグマは里山(人里の周辺)ではなく、いわゆる奥山に生息する動物です。しかし近年は森林の開発などにより、クマの生息域と人間の生活圏が近づいており、その結果クマを巡るさまざまな問題が起こっています。京都府北部では最近クマの生息数が増加しているため、今後、南部まで進出してくる可能性もゼロではありません。単純に駆除すればよいという話でもなく、どうしたら野生動物と上手くつきあっていけるのか、それを考えていきたいですね。

 

 9月28日(土)は中学生・保護者を対象とした莵道高校の学校公開でした。

 科学部は毎年、理科の授業体験のアシスタントをしています。今年は「葉脈標本の作製」という実験を行ったのですが、中学生のサポートをしたり、準備や片付けを手伝ったりと、いろいろと活躍してくれました。

 その後は部活動体験があり、科学部にも3人の中学生が体験に来てくれました。天気も良かったので一緒に学校林に入って生物観察を行い、それからセンサーカメラの写真を見てもらいました。さらに畑で作ったジャガイモやマクワウリを試食してもらいました。参加してくれた中学生には、莵道高校の面白い側面を十分に感じてもらえたのではないかと思います。

 それでは中学生の皆さん、来年4月に会えることを楽しみにしています。そして、科学部の新メンバーになってくれることも期待しています。