学校生活

 

<部員数>

 10人(3年生:2人、2年生:2人、1年生:6人) ※2020年8月現在


<活動日>

 水曜日、金曜日が中心


<活動場所>

 生物実験室、学校林「莵道の森」、中庭(畑)、グラウンドの貯水池 など


<活動内容>

 学校林の哺乳類調査、畑作り(サツマイモなど)、昆虫採集、生物標本作成、各種化学実験、水質調査、莵道祭の展示、大会での研究発表 など

 莵道高校だからこそできる活動をしています。学校林で動物を追いかけたり、中庭で畑をつくって作物を育てたり、他ではあまり経験できないことを一緒にやりませんか?別のクラブと兼部しても大丈夫です。

 

 この前、GPSを使った学校林の区画調査をしていると、ニホンジカが目の前を駆け抜けていきました。恐らく、物陰で休憩しているところに部員達の声が聞こえてきて、びっくりして飛び出したのでしょう。こういうのを見ると、莵道高校は本当に校舎のすぐそばに動物がいる学校なんだと思います。

 さて、そんな学校林に設置しているセンサーカメラですが、そのセンサーカメラの前には「倒木」を設置しています。

 けもの道といった呼び方をしたりしますが、動物というのは基本的に、山の中の歩きやすい道を歩いているものです。倒木というのはそれ自体が道になっているみたいで、テンやイタチ、リス、ハクビシンなど、そこまで大きくない動物では、倒木があるとその上を移動している姿が見られます。センサーカメラの前にそんな倒木を置いておくことで、倒木の上を道にしている動物が撮影できるのです。

 同じ個体が撮影されることも多く、今回の写真では1枚目と2枚目は同じテンだと思われます。撮影された日は違うので、センサーカメラの前が移動ルートになっているのかも知れません。

 このように、センサーカメラはただ森の中に設置しているだけじゃありません。さまざまな小細工をして、動物の撮影頻度を上げようと努力しているのです。

 

 今年度に入って、中庭にシカが侵入してくるようになりました。中庭にある科学部の畑はシカによって荒らされ、現在、サツマイモが深刻な被害にあっています。

 対策として、畑の周りをネットの柵で囲いました。しかし、シカはネットの内部に侵入し、サツマイモの葉だけを食べたのです。どうやってネットの内側に入ったのか。それを確かめるため、畑にセンサーカメラを設置しました。


 2学期になりました。夏休みの間、サツマイモは葉が伸びてはシカに食べられていました。畑には糞も落ちており、やりたい放題です。本来ならツルが長く伸びて、葉が茂っている時期だというのに、植えたときから見た目が何も変わっていません。

 センサーカメラを確認してみると、ネットの内側で堂々とサツマイモの葉を食べるシカが撮影されていました。今回は写真ではなくビデオモードを使ったので、前後の映像から侵入の手口を探りました。

 それは一瞬のことでした。ネットと地面の間、わずかな隙間の部分に頭を入れてネットを持ち上げ、あっという間に中へ入り込んだのです。


 対策の方向は決まりました。ネットの下部を地面に固定し、持ち上がらないようにしました。これでシカも侵入できないはずです。

 後日、またサツマイモの伸びた葉が食べられていました。

 センサーカメラを確認すると、やはりネットの内側に入っています。どうやって入ったのか。しかし残念ながら、今回はその瞬間を撮影することができませんでした。ビデオの設定が「撮影時間15秒、インターバル30秒」になっており、インターバルの間に侵入されていたのです。


 科学部とシカの戦いはまだ終わりそうにありません。

 ネットは、地面との間以外にもシカが突っ込む隙間ができないように、針金を使って補強しました。そして、ビデオの撮影時間を60秒に設定しました。次こそ、シカの侵入方法を解明したいと思います。


 ところで、こんな状況でサツマイモの芋に栄養が蓄えられているとは思えないのですが、今年の収穫はどうなるのでしょうか。ドキドキしますね。

 

 短い夏休みが終わり、2学期が始まりました。夏休みの間もセンサーカメラはずっと学校林で動物を狙っていたわけですが、どんな写真が撮れたか、さっそく回収してきました。するとそこには、この調査を開始してから初めて撮影された動物の姿があったのです。


 ニホンザル。

 サル目サル科マカク属、ヒトを除いたサルのグループでは最も寒い地域に分布している動物です。


 莵道高校の学校林では、里山で普通に見られる哺乳類は大体見ることができます。しかし、ノウサギとニホンザルだけは、これまでのセンサーカメラ調査で確認されたことがありませんでした。そんなニホンザルの姿を、ついにカメラが捉えました。もっとも、学校の近くに住んでいる生徒の話によると、羽戸山地区ではニホンザルの目撃が結構あるみたいなので、学校林にはたまたま来てなかっただけかも知れませんが。

 これで、山城地区に分布している中型以上の哺乳類で撮影していないのはノウサギだけとなりました。莵道高校は何かとウサギがイメージされることも多いので、学校林でもノウサギの写真を撮ってみたいものです。

 それと今回、シカが糞をしている瞬間の写真も撮影できました(5枚目の写真)。肛門からコロコロした糞の塊が出てきて、2粒ほど落下中なのが分かると思います。こういう瞬間が写ると、すごく面白いですね。

 

 今年度も科学部の畑ではサツマイモを育てています。難しい世話をする必要がなく、秋になれば美味しい芋がたくさんできる。中庭に畑をつくって以来、毎年育てているサツマイモは、まさに科学部がつくる作物の代表と言えます。

 ところが今年、そんなサツマイモに異変が起こりました。

 昨年まで何事もなく育ってきたサツマイモのつるや葉が、シカに食べられているのです!

 元々、中庭は夜中にシカが入ってくる環境でした。生物実験室の横を抜けて中庭に侵入していたのです。このルートにネットをはって物理的に通れなくすることで、科学部は中庭に畑をつくることができるようになりました。

 ところが5月までの休校期間中、人の活動がなくなり学校が静まりかえっていたタイミングで、シカがもう一つの体育館側から侵入するルート(こちらはネットがはれない)に気付いてしまったようなのです。一度道を覚えれば、学校が再開された後も中庭に入ってくるようになり、結果、畑の作物がやられました。昨年から植えていたジャガイモは、最後に栄養をため込むところで葉を食べられ、結局小さな芋しか収穫できませんでした。サツマイモも、つるが伸びては食べられています。

 科学部では、対策として畑の周りにネットをはって柵をつくりました。これで一安心と思っていたら、柵の内側に侵入して食べられてしまいました。しかし、どうやってネットを突破したのか、それが分かりません。地面とネットの隙間から頭を突っ込んでいるようにも思えますが、それにしては畑の中央に植えたつるまで食べられているのが不自然です。

 そこで、柵の内側にセンサーカメラを設置し、シカのやり口を確認することにしました。

 カメラ設置から1週間、撮影された映像を確認すると、いました、シカが写っています。しかし、サツマイモの葉がまだ新しく生えてきてないためか、柵の中に侵入する様子を見ることはできませんでした。

 今後も引き続き、シカの動向を追いつつ、シカの食害から作物を守っていきたいと思います。シカとの戦いは、まだ始まったばかりです。

 

 1学期の期末考査が終わりました。考査期間中も学校林でジーッと動物を狙っていたセンサーカメラを、テスト明け最初の部活動で回収してきました。

 今回の写真もシカが中心でした。学校林にシカが多いことは分かっていますが、どうも昨年あたりから、その数が増えているような気がします。というより、シカ以外の動物の撮影数が少なくなっているような気がします。これはシカが増えて他の動物が追い出されているのか、もしくは別の理由なのか、気になるところです。

 さて、センサーカメラが樹木などに固定して設置するものである以上、センサーが作動して撮影されても、動物の一部だけしか写っていないということはよくあります。ホームページではできるだけ全身が写っている写真を選んで載せているのですが、その裏には、体の一部だけが10枚くらい連続して撮影された写真があったりするのです。そうならないようにカメラの位置を調節したりしているのですが、尾だけ写っているとか、胴体の一部だけ写っているとかも多く、そういうときは、動物の同定、つまり種類を調べるのに苦労することになります。

 今回、体の一部だけが写っている写真を載せました(最後の写真)。これが何の動物か分かりますか?

 ポイントは明るい毛色と、短い尾、そしてお尻の周りが白いこと。答えはご存じニホンジカです。科学部では「白いお尻が見えたらシカ!」を合い言葉にしています。

 センサーカメラ調査をずっとやってると、だんだん動物を見分けるコツがつかめてくるので面白いですよ。

 

 とある1年生の部員が言いました・・・。


「授業の実験でやった炎色反応、教科書のやつと色が違いませんでした?」


 炎色反応とは、特定の金属元素を含んだ物質を炎に入れると、炎の色が変わるというものです。教科書に写真が載っているのですが、その色が、授業で実際に見た炎色反応の色と、微妙に違うというのです。

 実際のところ、炎色反応の実験には塩化ナトリウムや塩化カリウムなどの化合物、つまり炎色反応を起こす金属以外の元素が混じっている物質を使うので、その種類によって、微妙に炎の色に違いが出ることがあるようです。

 そこで、何の化合物を使えば、教科書にある炎色反応の写真に近い色を出せるのか、色々試してみることにしました。

 結果として、一部を除いたほとんどの金属で、硝酸塩(硝酸ナトリウムなど)を試したときが、教科書に一番近い色を出すことができたようです。これは見る人の主観が大きいような気もしますが、科学部としては「基本的には硝酸塩が良い」という結論となりました。

 この結果は、来年以降の「化学基礎」の授業でも、実験の参考にしていきたいと考えています。

 

 現在、1年生は化学基礎で「元素の炎色反応」を学習しています。特定の金属元素を含んだ物質を炎に入れると、炎の色が変化するというものですね。

 授業では、塩化ナトリウムなどの化合物を使って炎色反応を確認する実験を行っているのですが、さらに一歩進んで、化合物ではなく単体(金属そのもの)を燃やして、純粋な炎色反応の色を見てみよう、という実験をしてみました。

 まずはマグネシウム。こちらは炎色反応は出ないのですが、燃焼すると非常にまぶしい光を発します。

 次にナトリウム。ナトリウムの金属は、カッターで切れるくらい柔らかいのが特徴です。とても反応しやすい物質で、火をつけなくても水が触れるだけで燃焼が起こるという危険物です。ナトリウムの炎色反応は黄色で、きれいな黄色の炎を見ることができました。

 最後はカリウム。こちらもナトリウムと同じで、柔らかく反応しやすい金属です。燃焼すると、ナトリウムとは違うピンク系(?)の炎をあげます。

 今回のような激しい化学反応を見るのは初めてだった部員も多く、みんな興奮を隠せませんでした。

 

 ただいま梅雨の真っ最中ですが、科学部の活動日はどうしてか晴れてくれることが多いように思います。もしかして新しく入部してくれた1年生の中に、強力な晴れ男(晴れ女)がいるのかも知れません。おかげで、学校林に入ってセンサーカメラの回収をすることができます。

 莵道高校の学校林で最もたくさん見ることができる動物は、言わずと知れたニホンジカです。他の動物に比べても、シカの撮影数は圧倒的に多いもので、今回もシカがたくさん写っていました。

 これだけ撮影されると、シカごとの個性(個体差)も写真から見えてくるものです。例えば、カメラのフラッシュに驚いてすぐに逃げてしまうシカ、そんなのまったく意に介さないシカ、逆に興味を持って近づいてくるシカなど、センサーカメラに対する反応もそれぞれです。

 このシカ達は、夜な夜なグラウンドや校舎側にやってきて、その痕跡を残していきます。そして今年に入って、科学部はこれまでになかった被害をシカから受けることになるのですが、それはまた別の機会に報告させていただきます。

 

 昨年度の科学部では、春から秋にかけて昆虫採集をよくやっていました。採集した昆虫は乾燥標本にして、莵道祭などで展示したりしていました。そんな昆虫標本作りの一環として、プラスチック封入標本に手を出したのは、3学期に入ってからのことでした。

 プラスチック封入標本とは、乾燥した昆虫を樹脂で固めたもので、見た目がきれいなだけでなく、取り扱いも容易になるのが特徴です。実際に触れなくなるという欠点はあるものの、標本が壊れるような心配はなくなるし、ペーパーウェイトとして使用することもできる便利な一面もあります。

 あらかじめ乾燥させていたオオセンチコガネなどの昆虫を封入して作ったのですが、樹脂を固めるまでは何とかなるのです。問題はその後、紙ヤスリ(耐水ペーパー)で樹脂をきれいに磨いていく作業でした。荒いヤスリから順番に磨いていくのですが、これがなかなか大変な作業で、満足いくレベルまで磨くのに、なんと1ヶ月近くかかってしまいました。

 他にも様々な問題点が判明したりして、一筋縄ではいかない標本作りとなりました。しかし、同時にたくさんの改善案も得られたので、今度作るときはもっと上手にできることでしょう。

 

 昨年10月頃の話です。科学部の部員が畑の作業中にカマキリを捕獲しました。

 しばらく観察しようと、バッタなどを与えながら飼育していたところ、卵を産みました。産卵後、カマキリはすぐに亡くなってしまったのですが、そんな彼女の産んだ卵が孵化しました。

 カマキリは不完全変態の昆虫なので、産まれたばかりの幼虫も、その姿はカマキリです。たくさんの子カマキリが飼育ケースの中に出現していました。

 子カマキリはすべて中庭の畑に放してやりましたが、大きくなってから再会できるかも知れませんね。

 

 莵道高校の敷地内には「莵道の森」と呼ばれる学校林(裏山)があります。校舎から歩いて30秒の場所に学校林があるような学校はなかなか珍しく、探求活動の授業などで利用しています。科学部もこの学校林を活動場所の一つとしており、主に林内に生息する哺乳類について、赤外線センサーカメラという装置を使って調査しています。

 センサーカメラは一度設置するとしばらく自動で撮影を続けるので、学校の休校期間中も林内にはカメラが設置されっぱなしでした。学校再開後、新入生の部活動体験の際にデータを回収し、春休みからの記録を確認しました。するとそこには、久しぶりの動物が写っていました。

 シカ、イノシシ、タヌキ、テン、アナグマ、イタチ、リス、ハクビシンなど、莵道高校の学校林では、里山に生息するほとんどの哺乳類を確認することができます。ただ、ノウサギとサルだけは未だセンサーカメラで撮影されておらず、また、キツネもなかなか写らない動物となっています。

 これまでの調査では、キツネは何故か「1年に1回だけ」カメラの前に現れます。そして、今回そんなキツネが撮影されました。前回の撮影からしっかり1年ぶりです。

 キツネがほとんど撮影されない理由として、科学部では学校林の東側にあるゴルフ場の存在に注目しています。草原性の強いキツネやノウサギは、主にこのゴルフ場周辺に生息しており、学校林の方にはやって来ないのではないか?という仮説です。単純に個体数が少ないという可能性もあるのですが、それでもノウサギと違って、年に1回は撮影はされるというのがキツネの面白いところです。

 今年度も学校林のセンサーカメラ調査は継続して行く予定です。撮影された動物はホームページでも公開していこうと思っていますので、よろしくお願いします。

 

 部活動がやっと再開されたことで、6月8日からの2週間は新入生を対象とした部活動体験期間となりました。

 科学部は6月1日現在で3年生が2人、2年生が2人の計4人しか所属しておらず、新入部員の獲得は急務という状況です。というわけで、10日、12日、17日、19日に部活動体験を実施し、新たなメンバーの獲得を目指しました。

 参加してくれた新入生には、日ごとに次のようなテーマで体験してもらいました。


  1日目 莵道の森に入ってみよう(学校林調査を体験)

  2日目 授業でやらない実験をしよう(化学実験を体験)

  3日目 農作業をやってみよう(畑作りを体験) 

  4日目 動物を見てみよう(センサーカメラ写真の記録を体験)


 結果的に、今年はこれまでにない人数の新入生が見学・体験に来てくれて、とても驚いています。すでに入部を決めてくれている新入生もおり、今年度は科学部の規模が少しだけ大きくなる予感がしますよ。

 

 サツマイモを収穫して以来そのままになっていた畑を耕し、ジャガイモの栽培を始めることにしました。まずは畑を耕し、腐葉土を入れ、肥料をまき、そして畝をつくっていきます。

 この中庭の畑は、卒業した先輩部員達が開墾して今の状態になっているのですが、何度も耕作をしている内に、いつの間にか「ちゃんとした畑」という感じになってきたような気がします。卒業シーズンを迎えて、畑を耕しながら感慨深く思ったりするところです。まぁ、今年卒業する3年生の中に、科学部の生徒はいませんけども。

 ジャガイモの種芋を埋めて今回の作業は終了しましたが、順調に生育してくれれば、夏前には収穫できるはずです。以前植えたニンジンとタマネギも、現在まったく育っていませんが、春になれば大きくなってくることでしょう。暖かい季節の訪れが楽しみです。

 

 2月も後半となり、日が暮れる時間がだんだん遅くなってきました。といっても18時には暗くなっているのですが、それでも17時の時点でまだまだ明るいというのは、放課後の部活動で学校林に入る科学部としてはありがたいことです。さすがに日が落ちた後で森に入るのは危険すぎますので、明るい内にセンサーカメラを回収してきました。

 今回一番の収穫は、ヌタ場で泥浴びをするイノシシをしっかりと撮影できたことでしょうか。ヌタ場に入ってくる姿から、泥浴び中の姿、ヌタ場から出て去っていく姿まで、全部写真におさめることができました。この場所では以前にも何度か泥浴びする動物を撮影しているのですが、ここまで一部始終を写したのは初めてです。

 林内には様々な理由で水が溜まりやすくなっている場所があり、そこには動物が集まってくるため、センサーカメラを仕掛けるには絶好のポイントとなっています。そういう場所は、シカやイノシシが体をこすりつけて泥浴びをする場所になっていることもあり、ヌタ場と呼ばれたりします。学校林では人工林側にヌタ場が確認されており、ここに仕掛けたカメラの結果は、いつも楽しみにしています。

 

 12月から1月にかけて設置していたセンサーカメラを回収してきたところ、アライグマにリスにハクビシン、そしてニホンジカと、いつもの動物達が撮影されていました。しかし、昨年までの記録では冬場に撮影数が増えていたタヌキが、今冬はあまり撮影されていません。タヌキが冬場に多く写るのは、餌を探すために活動範囲を広げるからだと考えているのですが、暖冬の影響でその必要性が薄れているのかも知れませんね。

 さて、今回撮影されたシカの写真を見て欲しいのですが、3枚中2枚の写真で、背景が明るいことに気付くと思います。言うまでもなく、これは昼間に撮影されているからです。シカやイノシシなど、大型の哺乳類は夜行性であるというイメージを持たれている方は多いのですが、実際のところシカやイノシシには、昼行性・夜行性という概念があまりありません。単純に活動しやすい時間に活動しているだけで、人が多い場所では昼間に動きにくいため、夜に活動することが多いというだけなんですね。

 学校林を利用しているシカやイノシシは、明るい時間に人前に姿を見せることは少なくても、人気のない林内には普通にやってきているのです。現に、センサーカメラと一緒に仕掛けているビデオカメラでは、シカと一緒にチャイムの音が聞こえる映像も記録しています。つまり、教室で授業が行われている時間に、すぐそこの森にはシカやイノシシがいるという状況なんですね。そう考えると、何だかわくわくしてきませんか?

 

 秋にサツマイモを収穫して以降、科学部は活動の一環として焼き芋やふかし芋を食べているのですが、今回、ふかすためにイモを切ってみると中身が紫色でした。そうです、今年は紫イモも少しだけ植えており、それが当たったのです。見た目は普通のサツマイモと同じなので、切ってみないと紫イモかどうか分かりません。味だって普通のサツマイモと同じですなんですが、しかし、並べてみると同じ食べ物だとは思えないような存在感がありますね。

 現在、科学部では学校林のセンサーカメラ調査だけでなく、樹脂封入標本の作製、ネズミ類の調査など、さまざまなことに挑戦しているのですが、今日はその息抜きとして、静電気を使った簡単な実験を行いました。これは「静電気くらげ」と呼ばれるもので、摩擦により帯電させた塩ビ棒を使って、同じく帯電させたビニールのひもなどを、静電気を反発させることで宙に浮かせるというものです。単純な実験ですが、意外とみんな熱中してやってしまい、あっという間に時間が経ってしまいました。

 

 冬休みも終わり、3学期に入りました。冬休み中に仕掛けていたセンサーカメラを回収したところ、2020年の最初に相応しい写真が撮影されていました。そう、今年の干支であるネズミです。久しぶりにネズミの写真がはっきり撮影されたような気がします。

 日本にはたくさんの種類のネズミが生息していますが、ざっくりと、人間の生活圏内に生息するものをイエネズミ(家ねずみ)、森林や草原などに生息するものをノネズミ(野ねずみ)と呼ぶことが多いです。莵道高校の学校林は建物(校舎)や住宅街のすぐ近くにあるので一概には言えませんが、ふつう森林の中で見られるのは、アカネズミやヒメネズミといったノネズミ(野ねずみ)になります。しかし、センサーカメラの写真だけではネズミの種まで同定することは難しいので、科学部ではまとめて「ネズミの一種」としてカウントしています。今回撮影されたのは、体のサイズは小さいように見えますが、さぁ、何ネズミでしょうね。

 

 10月に収穫したサツマイモですが、科学部の活動があるたびに消費してはいるものの、まだまだ残っている状態です。そこで、以前にもつくった「サツマイモの蒸しパン」を今回もつくることにしました。

 蒸かしたサツマイモを入れた生地を金属板ではさんで電気を流すと、ジュール熱により蒸しパンとなります。以前は生地にサツマイモを入れすぎてしまったという反省があったので(あれはあれで美味しかったですが)、今回は少しサツマイモの量を控えて、電気パンとしての形にこだわってみました。味もなかなかで、サツマイモとパンがお互いに引き立て合っていたような気がします。

 ところで、科学部の畑には現在、ニンジンとタマネギを植えています。どちらも秋の終わりに種をまいたのですが、何とか芽が出てきてくれました。このまま冬を越して、来年の春に収穫できるといいなと思っています。

 

 2学期の期末考査が終わり、冬休みが近づいてきました。学校林の中も植物が枯れて見通しがよくなっており、センサーカメラの回収が容易になる時期となってきました。今回の回収データは主に冬直前の11月に撮影されたもので、冬に向けて準備をする動物がたくさん写っていました。

 タヌキやアナグマは、秋から冬にかけて精力的に活動します。特にアナグマは真冬の間は冬眠(冬ごもり)をするため、今の時期が脂肪を蓄える最後の期間となっています。春や夏に比べてふっくらとしたアナグマの姿はかわいらしいです。タヌキは冬場も活動しますが、やはり餌が少なくなる季節ですので、行動範囲が広くなっていくようです。

 今回撮影されたタヌキは、顔面にケガをした跡が見られました。他の個体とのケンカによるものなのか、何者か(カラスとか?)による攻撃の跡なのか、原因は分かりませんが痛々しい感じでした。と同時に、かなり迫力のある顔面になっており、野生の厳しさを訴えかけているようでした。