令和5年度莵道高等学校科学部合宿
普段できない観察を行うため、合宿を行いました。
1 夕食作り
学校の畑でとれた野菜を使い夕食を作りました。
今年はジャガイモがたくさんとれたため、満足いく夕食でした。
2 天体観測
今年は天候に恵まれ、天体観測を行うことができました。
夏の星座のほか、人工衛星を観察することもできました。
3 水質調査
晴天が続いたため、川の水が少なく、観察はしやすかったのですが
採集できた生物は多くありませんでした。
施設の方々に御協力をいただき、有意義な2日が過ごせました。
小中学生向け科学講座※のアシスタントをしました。
約20名の小中学生にアンモナイトの化石を磨いてもらい、
アンモナイト独自の殻の構造を確かめました。
※山城教育局主催「やましろ未来っ子サイエンスラリー」
中庭の畑にトウモロコシの種をまいてから1ヶ月以上が経過しました。
発芽したときから、畝ごとに成長速度が違うことが気になっていましたが、1ヶ月が経ってその差は明らかに大きくなっています。そろそろ追肥も必要だし、トウモロコシからは目を離せません。
サツマイモは相変わらず順調に育っています。この夏休み、どこまで成長してくれるか期待ですね。秋には大きな芋が掘り出せることを期待しましょう。
城陽市の魚類観察会(2023/7/8)に協力・助言者として参加しました。
魚類の調査結果は、以下の通りです。
ミナミメダカ、カダヤシ、タモロコ、カマツカ、ドンコ、コイ(外来)、ドジョウ(未同定)、タウナギ
魚類の他、アカミミガメやクサガメも採集しました。
街中を流れる水路ですが、思いのほかたくさんの種類の生物がみられました。
※特定外来種については専門家とともに、適切に処分しました。
この時期、学校林に仕掛けているセンサーカメラには、シカばかりが大量に撮影されます。しかし、たまには他の動物が撮影されることもあり、今回はイノシシ家族や並んで歩くアライグマなど、面白い写真がありました。
数年前、宇治市では豚熱という伝染病により、イノシシがいなくなった時期がありました。それ以前は学校林でも頻繁に撮影されていたイノシシも姿を見せなくなっていき、あるときから1年以上撮影されませんでした。そんな宇治市のイノシシも、最近は数が回復してきているみたいで、学校林でも少しずつ撮影されるようになっています。こうやって家族連れが撮影されるのは久しぶりなので嬉しいですね。
終わらない梅雨の湿気と上昇し続ける気温により、科学部の部員達もバテ気味です。そんな中、学校林の動物はどう過ごしているでしょうか。実は過去の調査結果から、梅雨時期はシカ以外の動物はほとんど姿を見せないことが分かっています。原因ははっきりと分かりませんが、雨による活動の低下と、この時期に急激に伸びる下草を食べにやってくるシカによる圧力が、他の動物を学校林から遠ざけているのではないかと、科学部では考えています。
よって、この時期のセンサーカメラにはシカばかりが大量に撮影されます。撮影数は多いのに、どの写真を見てもシカしか写っていないという状況は、記録する側としてはなかなかつらい部分もあります。ただし、たくさんのシカが写るということは、面白い写真にも遭遇しやすいということ。カメラの前でお休みしているシカや、集団行動しているシカなど、興味深い写真も多かったです。
1学期期末考査が終わり、夏休みの足音が聞こえ始めています。学校林に設置しているセンサーカメラは、テスト期間中も休まず動き続けているので、写真データはどんどん増えていきます。最近は1年生の動物を見分ける力も上がってきて、データの記録も順調に進んでいます。
センサーカメラの写真は動物の姿が分かりにくいものも多く、記録には慣れが必要になってきます。また、動物によっては見分けにくい種類もあります。タヌキ、アナグマ、ハクビシンは、よく混同される動物として紹介されますが、3種とも学校林で姿を見かける動物です。
それぞれに特徴があるのですが、慣れてくるとシルエットで何となく分かるようになります。というのもこの3種、同じように見えて実は全然違うグループの動物なんですね。タヌキはイヌ科、アナグマはイタチ科、ハクビシンはジャコウネコ科です。分類の違いがシルエットに現れているとも言えるかも知れませんね。
京都府南部のドジョウについて、城陽市環境ミニフォーラムで発表を行いました。
在来のドジョウは準絶滅危惧種(環境省レッドリスト2018)に指定されており、大阪府や神奈川県では、中国産のドジョウがもちこまれて増加しています。そこで、京都府の南部の状況について興味を持ち調査を行いました。
2022年に、京都府南部9カ所で採集した約100匹のドジョウについて同定を行いました。同定は、松井・中島(2020)の基準により中国産ドジョウと在来ドジョウに分類しました。
結果、山間部の水路には在来ドジョウが生息しているが、京都市南部の低地では中国産ドジョウが多いことがわかりました。中国産ドジョウが増えている背景について考察し、皆様に関心を持ってもらいました。
科学部が中庭の畑で育てたジャガイモを使って、家庭文化交流部と一緒に調理をするコラボレーション活動が実施されました。
今回つくったのは、ジャガイモに牛乳や片栗粉など混ぜ、生地にして焼いた「じゃがいも餅」です。醤油だれで味付けし、とても美味しそうに仕上がりました。
以前から畑の作物を家庭文化交流部に調理してもらいたいと思っていたので、今回の活動はとても嬉しかったです。家庭文化交流部の皆さん、ありがとうございました。
1学期の中間考査期間が始まる前にまいたトウモロコシの種が発芽し、少しずつ大きくなっています。ところが、畝によって成長に違いが見られるのです。
肥料は均等にまいたはずですし、水も同じようにあげています。何が原因で成長スピードに差ができているのか、注意深く見守ってきたいところです。
学校林でもっとも見られる動物といえば、誰に聞いても「シカ」と答えるでしょう。実際、撮影された動物のうち50%以上(場所によっては70%以上)はニホンジカです。近年、日本全国の森林でシカが増加していることが問題になっていますが、それは莵道高校の学校林においても同様なのです。
夜間、学校に人がいなくなると、シカはグラウンドやテニスコート、中庭などの校舎側にやってきます。そして翌朝、足跡や糞といった形で、その存在をアピールするのです。遅くまで残って仕事していた先生が、駐車場でシカと遭遇したという話もよく聞きます。莵道高校はシカと共生する学校なのです。
そんな風にシカばかり撮影されるので、たまに別の動物が撮影されると嬉しくなります。今回もタヌキやハクビシン、アライグマなどが撮影されましたよ。
これまでに採集した、ハゼ類とドジョウの測定と同定を行っています。
一匹一匹、計測するとともに、同定基準に従い、胸鰭や背鰭の条数を数えています。
現在のところ、京都府南部のドジョウは、中国産ばかりです。
さらに、標本の一部を使い、透明標本を作ってみたいと思います。
アリザニンレッドにより骨格を染色し、アルカリや酵素などを使って透明化を試みます。
ジャガイモを収穫して空いた畑で、新しくトウモロコシを育てることにしました。実は昨年もトウモロコシは植えていたのですが、シカやカラスの食害に遭い、残念ながら収穫までいかなかったのです。今年こそはそのリベンジとして、立派なトウモロコシができて欲しいですね。とりあえず畝をつくってマルチを貼り、種をまきました。さあ、上手く育ってくれるでしょうか。
4月下旬に植えたサツマイモは、しっかり畑に定着し、つるをどんどん伸ばしています。このままたくさんの葉をつけて、大きな芋を作ってもらいたいです。
ヨウ素溶液を使ってビタミンCの寮を調べます。
ヨウ素溶液はうがい薬で代用し、身近なものを定量(滴定)します。
ビタミンCは、柑橘系の果汁のほか、酸化防止剤としていろいろな食品に含まれています。
手始めに、いろいろな種類のレモン果汁や柑橘類を定量し、違いを調べてみたいと思います。
学校林に設置しているセンサーカメラは、赤外線センサーを利用しているため、体温に反応してシャッターが切れるようになっています。よって、哺乳類だけでなく、鳥類や、夏場に体温が上昇した昆虫なども撮影されます。
中でも特に鳥類はよく撮影されます。昼間に撮影された写真があったら大体キジバトが写っているというくらい、カメラの設置場所によっては鳥ばっかり撮影されることもあります。学校林で見られる鳥類についてはあまり調査できていないのですが、キジバト以外にもハシブトガラス、トラツグミ、シロハラなど、里山で見られる鳥が撮影されています。過去にはフクロウなど珍しい鳥が撮影されることもあったので、どんな鳥が撮影されるかも、少し楽しみな要素だったりします。
6月になり、十分に大きくなったジャガイモを収穫するときがやってきました。今年は金属柵によりシカの食害にも合わず、豊作が期待されます。マルチ(黒いシート)をはずして、茎の根元を見てみると、ありました、たくさんの芋が見えています。
ところで、ジャガイモの芋は地中にありますが、実はあれは根ではありません。「塊茎」と呼ばれる、茎が変化したものです。サツマイモの芋は根が変化したものなので、同じように地中にある芋に見えても、まったく別物なんですよね。
大きいものから小さいものまで、たくさん収穫できたジャガイモは、しばらく室内で乾燥させて、それから利用していく予定です。どんな風に利用していくのか、今から楽しみですね。
現在、入部した1年生が主にやっているのが、センサーカメラで撮影された写真の記録です。写真を見て、撮影日や時間、動物の種類などを記録していくのですが、そのためには動物を見分ける技術が必要です。最初はリスとテンの違いも分かっていませんでしたが、2年生の先輩に教えてもらいながら、少しずつ見分けられるようになってきています。
たくさんの写真を見ていると、シルエットだけで何の動物か分かったりするものですが、やはり最初はできなくて当然です。というより、野生動物なんてシカやタヌキは知っていっても、テンやアナグマなんて存在自体知らなかったりするものです。やはり、動物の知名度には差がありますよね。
莵道高校は京都府でも珍しい敷地内に学校林(裏山)がある高校です。この学校林は「莵道の森」と呼ばれ、授業の探究活動等でたまに利用されていました。この学校林に目をつけた科学部は、林内に赤外線センサーカメラ(自動撮影装置)を設置し、どんな動物が利用しているのかを調査することにしました。
これが6年前の話です。その後の継続した調査により、莵道高校の学校林では実に10種以上の哺乳類が確認されています。ニホンジカやイノシシ、タヌキといった里山の動物だけでなく、ニホンリスやムササビなど、そんなのがいるのかと驚くような動物も撮影されています。
今回紹介しているのは3月に撮影された写真です。まだ角が落ちる前の雄ジカや、学校林では主に冬場にしかやってこないキツネなどが撮影されています。それでいて、冬ごもりから目覚めたアナグマも撮影されていますし、季節の変わり目といった感じですね。
今年度も引き続き、学校林の動物をセンサーカメラで狙っていく予定です。新入部員の1年生にも早くやり方を覚えてもらい、莵道高校に出現する動物について詳しくなって欲しいですね。
4月も終わりに近づき、暖かい日が続くようになってきました。中庭にある畑では現在、ジャガイモがすくすくと育っています。畑の周囲を金属柵で囲ったことでシカによる食害を完全に防いでいるからか、昨年の同じ時期に比べても、大きな成長を見せてくれています。そんなジャガイモですが、栄養を集中するための間引きを行いました。これで収穫時期の6月頃には、より立派なイモができるのではないでしょうか。
また、畑の空いているスペースに、サツマイモのつるを植え付けました。毎年育てているサツマイモですが、昨年はシカの食害により少ししか収穫することができませんでした。今年は金属柵のおかげで豊作が予想されます。しかし、手入れをちゃんとしてやらないと立派なイモができないのはサツマイモも同じなので、成長の様子を気にかけていきたいですね。
<部員数>
25人(3年生:6人、2年生:14人、1年生:5人) ※2023年5月現在
<活動日>
水曜日、金曜日が中心
<活動場所>
生物実験室、学校林「莵道の森」、中庭(畑)、学校外の河川・湖沼 など
<活動内容>
学校林の哺乳類調査、畑作り(サツマイモなど)、魚類調査、キッチンサイエンス(身近な科学実験)、昆虫採集、生物標本作成、物理実験、化学実験、水質調査、生物を題材にしたゲーム作り、莵道祭の展示、大会での研究発表 など
莵道高校だからこそできる活動をしています。生徒の皆さん、学校林で動物を追いかけたり、中庭に畑をつくって作物を育てたり、魚類の調査をしたり、なかなか経験できないことを一緒にやりませんか?別のクラブと兼部しても大丈夫です。
Copyright (C) Kyoto Prefectural Todoh Senior High School. All Rights Reserved.