網野学舎
文化祭では2年生が演劇を行いました。各クラスの学校祭実行委員の代表に取組や本番の様子、そして来年度に向けた決意を聞きました。
【2年1組】
私はこのクラスをさらによりよい方向にリードしたいと思い学校祭実行委員に手を挙げました。演目は誰もが知っているグリム童話から生まれたアニメーションを題材にしました。背景の城の絵からリンゴなどの小道具に至るまで、細部にこだわりました。なかなか私の指示が全体に通らなかったり、考えが違って意見がぶつかり合うこともしばしばありましたが、本音でぶつかったことで逆に言いたいことが言えるようになり、これがよりよい作品へとつながっていくのを感じました。本番では演者が生き生きと、時にはアドリブを交えながら役を演じきった結果、観客からは想像以上の反応を頂きました。私達が最優秀賞だと知った時には正直驚きました。みんな楽しくやりきることができたし、このクラスで一緒に演劇に取り組むことができて本当に良かったです。来年は最後の文化祭として取り組むことになります。またクラスのみんなで意見を出し合いながら、取組中も発表本番も「最高の時間」になるようにしていきたいです。
【2年2組】
私はあの達成感をもう一度味わいたいと思い今年も学校祭実行委員に立候補しました。題材は大人から子供まで大人気の推理アニメを選びました。回想シーンや防犯カメラの映像などはあらかじめ動画を撮ってスクリーンで流すなど様々な工夫をしました。台詞の多い場面や難しいシーンをみんなで頑張って仕上げた時には「このクラスの一員で良かった」と感じました。本番はみんな声も通っていたし練習通りの演技ができました。さらに、本番直前に決まった「生徒に犯人を当ててもらうインタビュー」も成功しました。残念ながら最優秀賞には届きませんでしたが、取組初日から力を入れていた大道具や小道具、映像が評価されて舞台装置特別賞を頂くことができて本当に嬉しかったです。何よりみんな清々しい笑顔で終えることができたので、私は達成感でいっぱいになりました。9月末に行われる体育祭ではリーダーシップを執る3年生の先輩方の姿を目に焼き付け、来年最上級生になる私達に必要な力を間近で学んでいきたいです。
【2年3組】
人数が少なくても協力してみんなで成功を掴みたいと思い、私は学校祭実行委員に挑戦しました。題材は漫画やテレビドラマ、映画化もされた話題の学園コメディでした。私達は演者の渾身の演技と裏方の絶妙なタイミングがぴったり合うように何度も練習をしました。また、小道具を少なくして、演技の練習と映像の作成に時間を費やしました。みんなどんどんアドリブを加えるため元の脚本からは変わっていきましたが、これも演劇だと私は寛容に見守っていました。本番は演者のさらなるアドリブや振り切った演技にもみんな臨機応変に対応し、また観客の反応や拍手が後押しをしてくれ、大成功で終えることができました。最優秀賞は獲れませんでしたが、全員が笑顔で団結でき、私は本当に嬉しかったですし、一つの目標に向かって全員で頑張れるいいクラスだと感じました。来年の文化祭も、クラス全員が、そして観客も楽しめる3組らしさが出る発表にしていきたいです。
...主役も脇役も裏方も、一人でも欠ければ演劇は成り立ちません。皆がそれぞれに与えられた立場におけるスペシャリストであり、その分野の「主人公」です。だとすれば、自分の役割を全うし、自分自身だけでなくクラスの勝利や成長のために頑張った人はみな、「最優秀主演賞」であるといえるかもしれません。2年生の皆さん、お疲れ様でした。
(取材・文 安達卓能)