網野学舎

 「地元」のために私達ができること

 10月22日・23日に石川県で開催された第12回ジオパーク全国大会白山手取川大会に参加した企画経営科2年生の4名から代表の2人に、大会に向けた取組や大会の感想、今後に向けての決意を伺いました。

河井天真さん(2年3組・網野中)
 リフレッシュリサーチという商業科目の授業で、私達のグループは地元の山陰海岸ジオパークについて9月頃から本格的に調べていきました。地元小学生と一緒に海岸清掃を兼ねて漂着物調査をした「ICCキャンペーン」では、プラスチックごみの多さに環境問題への意識を強くしました。また、海洋プラスチックごみを再利用する「プレシャスプラスチック」の地元再処理工場に視察に行かせていただいたときには、ゴミを資源にしてそれを商品化するという企業の発想や取組に感銘を受けました。これらの調査研究の結果を元にポスターを作り、それを全国大会で展示し説明をさせていただきました。大会では、一生懸命に地元ジオパークの魅力をアピールする他校の生徒の発表を見て、私自身大きな刺激を受けました。これからもジオパークの保全活動や有効活用のために地域の魅力を発信し、地元活性化のために貢献していきたいです。

服部汐里さん(2年3組・大宮中)
 私達の住む山陰海岸はジオパークには認定されているものの、有効活用ができなければ認定を取り消されてしまうと知り、観光需要の取り込みや地域活性化のためにも、ジオパークの維持に危機感を持って取り組まなければいけないと感じました。自然観光名所の紹介はもちろん、プレシャスプラスチックやジオガイドの取組、食品ロスを減らすために規格外の地元食材を利用して商品化した缶詰の紹介、アンケートから見えた現状と課題、それを踏まえた打開策の提案や将来への展望など、グループ4人で分担してA0サイズのポスターにめいっぱいの内容を盛り込んでいきました。大会では日本各地のジオパークに住む高校生が集い、会場周辺の地域を一緒に回ったり、それぞれのプレゼンを見学して質問や説明を受けるなどして交流をしました。来年度はこの取組をさらに進化させ、丹後に訪れる観光客に魅力を案内するジオツアーの取組につなげていき、ジオパークの保全活動や活用のアイデアを私達高校生が先頭になって提案していきたいです。

...企画経営科には問題意識を持たせ、それらの課題を解決するための能力を育む「実践的な学び」が無数にあります。一人一人は微力でも、知恵と力が合わされば、地元地域を、そして日本を元気にする「大きなうねり」を巻き起こす...、そんな可能性を感じました。
              

(取材・文 安達卓能)

 
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