部活動

5月。インターハイ予選で敗れてから洛西高校サッカー部は大きく舵を切ることになりました。

多くの情報をただ与えられて、選択や判断そして決断しないままに言われるがままにサッカーをしているようなチーム。誰のためのチームか?サッカーに何を求めるのか?そんな疑問を投げかけるところから始まった新チームでした。

勇気を持って練習日を減らしました。覚悟を持って練習時間を減らしました。1分1秒をより意味のあるものして欲しいということを何度も声掛けしました。そしてこのチームはようやく自分達で道を切り拓くということを始めました。

1人1人がチームに責任を負う「班活動」、週に2回のミーティング日で思っていることやりたいことを話し合い自分達で選択し、決断する回数を増やしました。
掃除やグラウンド周りの草抜き、服装の啓発活動など時にはサッカー以外の活動もチームの価値を上げるためにみんなで協力して行いました。トレーニングメニューから試合のメンバー選考まで選手たちで話し合いの上決めました。次第にお互いがプレー面でも日常生活でも注意し合う声掛けが増えてきました。
サッカー部の挨拶はとても気持ちが良いですねと言われることも増えてきました。気づいたら飲水の時に誰に言われるでもなく駆け足で集まる姿勢は少し大人なチームになったように見えました。

この写真のようにグラウンドでみんなで輪になって話し合う、伝え合う光景が増えました。まさに自分達のチームです。自分達が求めて、何かを成し遂げたいと思い、挑戦する姿です。とても美しく、輝かしい光景です。

そしてその中心にはいつも3年生の姿がありました。選手権まで残った4人は数ヶ月でこんなにも変化があるのかと思うほど内面的成長を見せてくれました。まさに「精神的支柱」「頼れる3年生」です。模試や講習などで練習に参加できない日も多々ある中で、一回の練習により思いを乗せてくれました。たくさん後輩に話しかけ、優しく厳しくアドバイスをし、たまにはいじられたりとチームへの影響力は絶大なものでした。

そして本日選手権大会敗退。このチームの挑戦は幕を閉じました。結果を求めてやってきましたが、結果が全てではありません。今までこのチームが取り組んできたこと、思いは決して否定されるものでは無くリスペクトすべきものです。結果や内容に満足はしてませんし、後悔なんかしてもしきれません。でも、胸を張ってやり切ったと言おう。言えるだけのものはぶつけました。高校サッカーは素晴らしいものです。また一からスタートを切りましょう。みんなで話し合って次こそは洛西styleで上位を目指そう。自分の価値は自分で作れ。自分のチームは自分で動かせ。自分の未来は自分で切り拓け。

ここで引退となる3年生はお疲れ様でした。ここで学んだことを忘れることなく次なるステージでも頑張って下さい!大丈夫、君たちなら出来る!

最後に、いつもお世話になっております保護者や関係者の皆様、これまでのご声援やご支援、大変感謝申し上げます。今後とも洛西高校サッカー部を見守っていただきますようお願い申し上げます。少しでも面白い子たちだな、面白いチームだなと思ってもらえるようこれからも精進してまいります。

(監督 記)

 
 
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