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2025年5月30日(金)、峰山高校の「いさなご探究Ⅰ」にて卒業生による講演会を開催しました。
講師としてお迎えしたのは、地域振興や観光事業で活躍する山岡泰斗さん(有限会社京都さくら観光/有限会社久美浜観光園/2do.)と、伝統産業や地域デザインを軸に活動する堀之内綾果さん(一般社団法人Design week Kyoto/COS KYOTO株式会社)の2名です。
いずれも本校の卒業生であり、現在は丹後地域やその周辺で多方面に活躍されています。
この講演会は、「丹後の魅力や課題について生徒が気づき、「いさなご探究」の授業で積極的に地域について考えられるようにする。」ことを目的とした取組です。
山岡さんは、大学在学中から家業である観光業に関わり、現在はバスツアーの企画・運営から農業現場、地域企業へのコンサルティングに至るまで幅広く活動。
「バスでの移動は退屈なものという固定概念を覆したい」との思いから、バス車内でのフォトコンテストや広告活用といった斬新なアイデアを次々と実現しています。
また、久美浜観光園では高品質な地元農産物に着目し、農家自身がその価値に気づくためのリブランディングにも挑戦。「『儲かる農業』を実現し、地域全体が潤う仕組みをつくりたい」と語りました。
さらに個人事業として地域企業を連携させるプラットフォーム「2do.」を立ち上げ、「個」から「集」へ企業や組織が共同で活動や事業を行うための協力を促し、強化しています。
堀之内さんは現在、京都市を拠点に「Design Week Kyoto」のコーディネーターとして、地場産業と外部人材をつなぐ活動を展開。
また、COS KYOTO株式会社では丹後ちりめんの歴史や技術を現代のアパレル・インテリア分野に応用するなど、伝統産業の可能性を広げるために日々取り組んでいます。
講演では、「丹後を出て初めてその魅力に気づいた」と語り、地元にいると見えにくい価値を"外の目線"で再発見する大切さを訴えました。また、「やった方がいいと思うことはやる」「人とのつながりを何より大切にする」という信念を熱く語り、生徒たちは自らの行動や地域との関わり方について深く考える機会となりました。
約50分間の講演では、その他の丹後で活躍する若者の紹介やアイスブレイク、ペアワークなども取り入れられ、生徒たちはリラックスした雰囲気の中で、丹後に存在するさまざまなビジネスや地域資源について知見を広げました。
講演を通じて、生徒たちは京丹後の魅力や課題を新たな視点から捉え直し、地域への理解を一層深めました。地元で情熱を持って活躍する若者の存在を知り、将来の選択肢として前向きに考えるきっかけとなったようです。
また、講師の実体験からは「挑戦する姿勢」や「やりたいことを大切にする心」の重要性を感じ取り、人とのつながりや"縁"の大切さを改めて実感したという声も多く、今後の「いさなご探究」の学びに大きな広がりをもたらす貴重な時間となりました。
当日は(左)Paddy Boy やーまんさん(有限会社久美浜観光園)も来校くださり、生徒たちとの交流の場に華を添えてくださいました。地域の農業を担いながら、アーティストとしても活動を続けるやーまんさんの姿は、「自分らしい生き方」や「地元を盛り上げる力強さ」を生徒たちに体現してくれています。
山岡泰斗さん、堀之内綾果さん、そしてやーまんさん、貴重なお話をありがとうございました。
丹後の魅力や可能性を生徒たちに届けていただき、心より感謝申し上げます。
今後のさらなるご活躍を、峰山高校生徒・教職員一同、楽しみにしております!