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芸術鑑賞会 劇団自由人会『夢をかなえるゾウ~青春ロボット編~』を鑑賞しました!

 

今年も京都府丹後文化会館で芸術鑑賞会を開催しました。

演目は劇団自由人会様の『夢をかなえるゾウ~青春ロボット編~』です。

原作の水野敬也著『夢をかなえるゾウ』(飛鳥新社)はベストセラー小説で、読んでいる生徒や名前だけ知っている生徒が多くいました。初めて演劇を観る生徒が半数、中学生や小学生で観たという生徒が半数おり、演劇を楽しみにしているようでした。

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ロボット研究者になりたいという夢を持つ主人公と工場を継いで職人になってほしいと願う父親との関係や、工場が立ち行かなくなり経済的に困窮しているロボット研究部の友人の姿に共感した生徒が大勢いました。

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行き詰った主人公・卓二は何とかしてくれと願い、金運の神ガネーシャがやってきて様々な課題を出していきます。例えば、「人の意見を無視し、自分のやりたいことを突き通すのは独りよがり。誰かの役に立つサービスとしての夢を語ってこい」など、本当に効果があるのかと疑いたくなるけれど、簡単にできる課題です。生徒に刺さった課題は人それぞれで、とてもメッセージ性のあるストーリーでした。

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甘くはない現実の中で、ユーモア溢れるガネーシャと卓二の掛け合いから目が離せず、あっという間に110分が過ぎていました。

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終演後は、バックステージツアー&交流会を行いました。

初めて見る舞台装置に実際に触れたり、ガネーシャの登場シーンを体験させていただいたりととても貴重な体験ができました。

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交流会では、演出家の方やガネーシャ役の方と「演技・脚本・演出」などについての質疑応答を行いました。

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・「セリフを立てる」を実演していただいたり、セリフが一番後ろまで聞こえるための練習方法、台詞は口ではなく心から伝えること、他人に見てもらって修正すること、そして、余計な力を入れない自然体でいることなどを教えてもらいました。

・脚本を執筆する時は、いろいろなタイプがあるそうですが、演出家の方は役者が動いている映像にセリフを合わせるそうで驚きました。

・演出はひけらかすのではないこと、場面を装置で作りこみすぎずに観客を信じてイメージ(想像力)で勝負するという話は今までにない発想で、クラスで行う演劇に応用したいという生徒がいました。

9月に行われる峰高祭・文化の部の準備をしている今、具体的にどう準備・実演すればよいかの貴重な話を伺うことができました。

劇団自由人会の皆様、本当にありがとうございました!

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生徒の感想を一部紹介します。

・この話で夢を実現させるための行動力、熱意、進み続ける勇気を学びました。将来に夢見ることは青春の今しかできない。だから一日一日を大切にしながら夢を叶えられるような今できることをするべきだと思いました。そしてどんな時でも「運がいい」と思うようにし、常にポジティブな姿勢で物事に取り組むようにしようと思えました。

・漠然とした将来への不安と周りからの期待やプレッシャー。それは常に私を悩ませているもので、考えれば考えるほど考えたくなくなるような話題でした。しかし、どうやっても避けられない話です。それにどう向き合うか、どういう心持ちが大切なのかをしっかりと心に刻むことができました。

・舞台のリアリティや緊張感、音楽や演出などが組み合わさって冒頭からあっという間に物語の世界に吸い込まれたみたいだった。陽気なネタキャラっぽいガネーシャの、物語の主人公に対してだけじゃなく見ている私たちにも何かに気付かせるような、核心をつくようなセリフがとても印象に残っています。

・高校3年生という人生の分岐点に立っている自分にとって、考えさせられる内容であったし、楽しんで見ることができました。本当にあっという間に終わってしまって、終わった時に、本当にこれで終わりなのだろうかと何度も疑ってしまいました。主人公が私達と同じ高校生で、共感できる部分もあって、今、この時にこの演目を見ることができて良かったなと思いました。ぜひ、今後入学してくる峰高生にも見てほしいです。

 

峰山高校では「演劇、音楽、古典芸能」のジャンルを1年ごとに変えて芸術鑑賞会を開催しています。

 
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